こんな遅くじゃかけれない
大好きだからいつもそばにいてほしくて
大好きだからいつも迷惑かけたくないよ
どうしたらこの矛盾がきえるんだろう
たんぽぽの綿毛とばして占った
ふと恋しくなる夜のベット
君のこと思い出して眠れないんだよ
携帯片手に見つめるけども
こんな遅くじゃかけれない
最近メールの数が減ったよね
仲良くなりすぎて遠くなる
どうかしているよ 安心感ってなに?
付き合いだしたらそれでいいの?
ほっとかれたらますますイジケルよ
友だちと自分を比べて欲しいとは思わないけど
どっちを優先するかはちゃんと考えてのことなの?
付き合いだす前の方がなんか仲良かったかもね
デートの約束たまにするよりちゃんと愛情をください
大好きだからいつもそばにいてほしくて
大好きだからいつも迷惑かけたくないよ
どうしたらこの矛盾がきえるんだろう
誰かに嫉妬してる自分が今日もいる
君はどうしてそんなに鈍感よ
君のこと思い出して眠れないんだよ
携帯片手に見つめるけども
こんな遅くじゃかけれない
大好きだからいつも迷惑かけたくないよ
どうしたらこの矛盾がきえるんだろう
たんぽぽの綿毛とばして占った
ふと恋しくなる夜のベット
君のこと思い出して眠れないんだよ
携帯片手に見つめるけども
こんな遅くじゃかけれない
最近メールの数が減ったよね
仲良くなりすぎて遠くなる
どうかしているよ 安心感ってなに?
付き合いだしたらそれでいいの?
ほっとかれたらますますイジケルよ
友だちと自分を比べて欲しいとは思わないけど
どっちを優先するかはちゃんと考えてのことなの?
付き合いだす前の方がなんか仲良かったかもね
デートの約束たまにするよりちゃんと愛情をください
大好きだからいつもそばにいてほしくて
大好きだからいつも迷惑かけたくないよ
どうしたらこの矛盾がきえるんだろう
誰かに嫉妬してる自分が今日もいる
君はどうしてそんなに鈍感よ
君のこと思い出して眠れないんだよ
携帯片手に見つめるけども
こんな遅くじゃかけれない
青い鳥
強がる素振りでどこへ 逃げてゆくのかな
かぎりあるこの世界で 隠れる場所ももうないよ
ただひたすら求めてた そんな時代があったのに
いつのまにやら引き返せない 後ろ振り向いてしまったから
触れたいに逃げてゆく あこがれを追ううちに
本当の自分の姿がね なんだかわからなくなったんだ
ここから生まれてくるものに 期待をしなかったから
人のものばかり欲しがって 結局中身がなくなって
はずかしい思いをしてしまう
悲しい時にも強がって 素直にすがれなくなっている
なにもなくなった自分に気がついたから
人をうらやむことばかりで胸が痛むんだ
それがわかっただけでも やり直せるはずなのにね
どこかでまだなにかが邪魔して 悪あがき
どうしてこうも馬鹿なんだろう
みっともないことばかりに手を出して
いじけることで守ってる
本当は誰かに守られてるってわかってて
否定しながら逃げている
中身がない からっぽになってた
そう思い込んでるだけで 可能性をころしてる
ここから生まれるものをくさらせてるのは
幸せを外にもとめているから
なのかな…
ただ羽ばたきたいだけだった あの頃
あの気持ちをもう一度
かぎりあるこの世界で 隠れる場所ももうないよ
ただひたすら求めてた そんな時代があったのに
いつのまにやら引き返せない 後ろ振り向いてしまったから
触れたいに逃げてゆく あこがれを追ううちに
本当の自分の姿がね なんだかわからなくなったんだ
ここから生まれてくるものに 期待をしなかったから
人のものばかり欲しがって 結局中身がなくなって
はずかしい思いをしてしまう
悲しい時にも強がって 素直にすがれなくなっている
なにもなくなった自分に気がついたから
人をうらやむことばかりで胸が痛むんだ
それがわかっただけでも やり直せるはずなのにね
どこかでまだなにかが邪魔して 悪あがき
どうしてこうも馬鹿なんだろう
みっともないことばかりに手を出して
いじけることで守ってる
本当は誰かに守られてるってわかってて
否定しながら逃げている
中身がない からっぽになってた
そう思い込んでるだけで 可能性をころしてる
ここから生まれるものをくさらせてるのは
幸せを外にもとめているから
なのかな…
ただ羽ばたきたいだけだった あの頃
あの気持ちをもう一度
遠すぎた恋
ひとつひとつの言葉を 思いおこして考える
夕暮れ時にただひとり 忘れるきっかけ探してる
好きを嫌いにかえるのは なかなか大変なことだけど
このまま縮まらないのなら 好きでいるのはつらいから
優しくしないでくれるなら なんとか嫌いになれそうで
なにげない言葉に胸が高鳴るけども 忘れよう
その笑顔も さりげない気づかいも 愛しさも
きっと自分だけのものじゃない
たぶんたったひとりのものはもう
知らない誰かのものだから
まだちょっと遠くから 見つめてしまうくせゆるしてね
どうせ気づかれないことだけども
それでもあやまってみたいのは
好きだった自分へのなぐさめのつもり
気づいてもらえなかった気持ちへの
ねぎらい
そしてみじめさのいたわり
ひとりっきりの恋
ただのひとりよがりの片思い
夕暮れ時にただひとり 忘れるきっかけ探してる
好きを嫌いにかえるのは なかなか大変なことだけど
このまま縮まらないのなら 好きでいるのはつらいから
優しくしないでくれるなら なんとか嫌いになれそうで
なにげない言葉に胸が高鳴るけども 忘れよう
その笑顔も さりげない気づかいも 愛しさも
きっと自分だけのものじゃない
たぶんたったひとりのものはもう
知らない誰かのものだから
まだちょっと遠くから 見つめてしまうくせゆるしてね
どうせ気づかれないことだけども
それでもあやまってみたいのは
好きだった自分へのなぐさめのつもり
気づいてもらえなかった気持ちへの
ねぎらい
そしてみじめさのいたわり
ひとりっきりの恋
ただのひとりよがりの片思い
Sin~罪狩り~2
運命の出会いなんて信じない、そう思っていた。
――ハチに会うまで。
あの日、ハチに出会ったあの日。
自分の中で鐘が鳴った。
胸に一瞬の痛みが刺さり、そして甘い気持ちが広がった。
この人しかいない、と思った。
自分が欲しい人。
ハチがイイ、て思ったから、告白した。
初めてだった。
手放したくないものができたのは。
でもハチを巻き込むつもりはなかった。
自分のしなければいけないことに。
ハチはハチでいてくれさえすればそれで良かった。
それで十分だった。
ハチが幸せな世界で生きていけるように自分がすればいい、て思っただけ。
ハチはハチの生活を大切にしてほしかった。
でもハチは自分に着いてきた。
ハチが好きだし、一緒にいたい。
けれども。
ハチを危険にさらしたくなかった。
自分の仕事にかかわってほしくなかった。
なのにハチは離れない。
自分のことをいろいろ悪く言うくせに一緒にいたがる。
嬉しいよ、ハチ。
自分はだから覚悟を決めた。
ハチも巻き込んで共にゆく。
自分がハチを守るから。
だからハチは無理しないでね。
「オレがおまえを守るんだ、勘違いすんな」てハチはよく言う。
自分が『ハチを守るから』、と言うとそうやって怒る。
そんなハチが好き。
「なぁ罪ってなんだよ。おまえが狩るのってなんなんだよっ」ハチがはじめて狩りに参加した時に尋ねたこと。
おじいちゃんが生み出した人の心をむしばむ亡霊。
それが死んだお父さんから引き継いだ自分の獲物。
けっして大きな存在じゃない。
たった一人の弱い心にとりつく、魔物。
けれど、その一人からじょじょに周囲へと波紋のように悪影響をおよぼしてゆくやっかいなもの。
人は感化されやすい生きもの。
伝達能力もすさまじい。
罪が浸透する前に狩らないと、小さな波紋はいずれ巨大な津波に化ける。
うねりが世界を飲み込み破壊してしまう。
だから狩る。
おじいちゃんはとても頭が良い人だった。
人間の心理をよく知っていた。
さもないことが人の愚かさでとてつもない悪になることを理解していた。
だからこそ放った罪は厄介なのだ。
見つけ出すのに苦労する。
もともと人がもっているものと放たれた罪の区別が憑依されたばかりだと判断しにくい。
憑依された人から発せられる悪影響がある程度広がらないと特定できないこともしばしばだ。
手遅れになると憑依された人間が自ら命を絶ってしまうこともある。
罪に完全に染まらず良心をほんのひとかけら留めてしまったがためにおこる葛藤に、自ら負けて。
そうなる前に自分が狩らなければ。
もう誰も死なせたくない。
命は尊いものだから。
自分がこの首からかけた小さな箱に魔を封じなければ犠牲者がどんどん出てしまう。
だから、ね。
ハチ。
自分しかいないんだよ、戦える人は。
「おまえがやるならオレもやるに決まってるんだよっ」
――おまえだけがんばるなよ、てハチが頭を軽くこづく。
ありがとう、ハチ。
ハチにちょんとこづかれるとそれだけで元気がわいてくるよ。
なんでもできそうな気がする。
もし自分の命がつきたとしても、ハチ、ハチだけは死なせないからね。
絶対に、絶対に。
すべて自分が狩ってみせる。
ハチ、だから協力してね。
携帯を開いて地図を見る。
南南東に罪の反応あり。
行こう、ハチ。
ふたりの未来をつかむために。
――ハチに会うまで。
あの日、ハチに出会ったあの日。
自分の中で鐘が鳴った。
胸に一瞬の痛みが刺さり、そして甘い気持ちが広がった。
この人しかいない、と思った。
自分が欲しい人。
ハチがイイ、て思ったから、告白した。
初めてだった。
手放したくないものができたのは。
でもハチを巻き込むつもりはなかった。
自分のしなければいけないことに。
ハチはハチでいてくれさえすればそれで良かった。
それで十分だった。
ハチが幸せな世界で生きていけるように自分がすればいい、て思っただけ。
ハチはハチの生活を大切にしてほしかった。
でもハチは自分に着いてきた。
ハチが好きだし、一緒にいたい。
けれども。
ハチを危険にさらしたくなかった。
自分の仕事にかかわってほしくなかった。
なのにハチは離れない。
自分のことをいろいろ悪く言うくせに一緒にいたがる。
嬉しいよ、ハチ。
自分はだから覚悟を決めた。
ハチも巻き込んで共にゆく。
自分がハチを守るから。
だからハチは無理しないでね。
「オレがおまえを守るんだ、勘違いすんな」てハチはよく言う。
自分が『ハチを守るから』、と言うとそうやって怒る。
そんなハチが好き。
「なぁ罪ってなんだよ。おまえが狩るのってなんなんだよっ」ハチがはじめて狩りに参加した時に尋ねたこと。
おじいちゃんが生み出した人の心をむしばむ亡霊。
それが死んだお父さんから引き継いだ自分の獲物。
けっして大きな存在じゃない。
たった一人の弱い心にとりつく、魔物。
けれど、その一人からじょじょに周囲へと波紋のように悪影響をおよぼしてゆくやっかいなもの。
人は感化されやすい生きもの。
伝達能力もすさまじい。
罪が浸透する前に狩らないと、小さな波紋はいずれ巨大な津波に化ける。
うねりが世界を飲み込み破壊してしまう。
だから狩る。
おじいちゃんはとても頭が良い人だった。
人間の心理をよく知っていた。
さもないことが人の愚かさでとてつもない悪になることを理解していた。
だからこそ放った罪は厄介なのだ。
見つけ出すのに苦労する。
もともと人がもっているものと放たれた罪の区別が憑依されたばかりだと判断しにくい。
憑依された人から発せられる悪影響がある程度広がらないと特定できないこともしばしばだ。
手遅れになると憑依された人間が自ら命を絶ってしまうこともある。
罪に完全に染まらず良心をほんのひとかけら留めてしまったがためにおこる葛藤に、自ら負けて。
そうなる前に自分が狩らなければ。
もう誰も死なせたくない。
命は尊いものだから。
自分がこの首からかけた小さな箱に魔を封じなければ犠牲者がどんどん出てしまう。
だから、ね。
ハチ。
自分しかいないんだよ、戦える人は。
「おまえがやるならオレもやるに決まってるんだよっ」
――おまえだけがんばるなよ、てハチが頭を軽くこづく。
ありがとう、ハチ。
ハチにちょんとこづかれるとそれだけで元気がわいてくるよ。
なんでもできそうな気がする。
もし自分の命がつきたとしても、ハチ、ハチだけは死なせないからね。
絶対に、絶対に。
すべて自分が狩ってみせる。
ハチ、だから協力してね。
携帯を開いて地図を見る。
南南東に罪の反応あり。
行こう、ハチ。
ふたりの未来をつかむために。
静かなふたりの時間 10
夜、多少のお化粧をして家を出た。
約束の飲み屋は公園を抜けた先だ。
けっこう家から遠いけども、歩いていくしかないや。
車や自転車だと飲酒運転になっちゃうしねぇ。
春は近いがまだまだ寒い。
空の星をみあげれば、オリオン座がキレイに輝いてた。
そういえば小学生の頃、学校の図書室で星座の神話の本よく読んだなぁ。
あまりにも神話にはまりすぎて、星座見たさに父さんに天体望遠鏡を買ってもらったっけ。
あの頃いろいろな星座を覚えたなぁ。
カシオペヤ座やアンドロメダ座…
プレアデス星団があるおうし座が好きでよく探したっけな。
でも買ってもらった天体望遠鏡は星はあまりよく見えなくて、おもに月面専用だったよなぁ。
そうそう、のぶ連れ出して夜の海に行った、行った。
父さんも一緒だったなぁ。
3人で天体望遠鏡覗き込んで月しか見えない、て笑ったっけ。
あぁ…なつかしい。
夜の公園も案外いいもんだ。
都会だと女ひとりで歩くのはこわいけども、田舎だしな。
変な人もでないだろう。
てか、でたっていう話すらきかないし。
夜の散歩と思えば、ちと遠い飲み屋までの道も楽しいもんだ。
海岸からの潮風は冷たいけども気持ちいいし。
なんで夜になるとこんなに海の匂いってわかるんだろか。
不思議。
あれ? 今朝座ってたベンチに人影が…
おばけ? なわけないよなぁ。
こわい感じしないし。
近くに銭湯あるからその帰りに涼んでる、とか、かな?
ま、いいや。
無視して通りすぎるだけだし。
「遅い」
「ぁ、のぶ?」
「ん」
…人影って、のぶか。
急に声出すから驚いた。
「あんたよくそんな暗がりから私だってわかったね。
こっちは人が座ってるて思うだけで、ぜんぜん気づかなかったのに」
「歩き方でわかる」
歩き方ねぇ…
まぁ男子みたいなガサツな歩き方だとはよくいわれるけども…それだけでわかるもんだろか。
「そだ、のぶ。
カエちゃんは? ちゃんと誘った?」
「今日は無理だってさ。
真由によろしくって」
「そっか…カエちゃんこれないのかぁ。
残念」
「ん」
「で、のぶはここでなにしてるん?
さっさと飲み屋いけばいいのに」
「待った」
「私を?」
「ん」
「別にいいのに」
「一応、女だし」
「そこ、一応はいらない。
でもまぁ、ありがとう」
のぶが待っててくれるとは思わなかった。
でもさ、どうせ待つくらいなら家に迎えにこいよ、て感じ。
待っててもらってなんなんだけどもさ。
てか、ひとりで行けるから待たなくても良かったのになぁ。
「あーそうだ、のぶ覚えてる?
子供の頃さ、ここの海岸へ星見にきたことあるの?」
「ん」
「あの時さ、月しか見えない天体望遠鏡でさー
私とのぶと父さんの3人で大笑いしたよねぇ~」
「ん。
でも月キレイだった」
「うん、たしかに。
月面あんなはっきり見えるなんておもわなかったしね」
「ん」
あの頃はのぶ今なんかよりずっと小さい背だったから、父さんがのぶ抱えて見せてたな、望遠鏡。
のぶが小2か小3かなぁ、一緒に来たの。
そういやぁ父さん、のぶを可愛がってたっけ。
うちは姉妹だけだから、男の子欲しかった父さんはのぶを手なずけようとしてたの覚えてる。
休日に自分が入ってる野球にのぶも連れてったり、違う地区なのにのぶをうちの地区の祭りに参加させて太鼓叩かせたりしてたっけな。
はたから見たらもう親子だったな、のぶと父さん。
男同士仲良くやってたように思う。
家じゃ女3人に男1人の図式だったし、のぶが遊びに来てよく喜んでたのは父さんが一番だったかも。
もし父さんが生きてたら、今ののぶとお酒飲みたかっただろうなぁ。
私とも酒飲みたい、て言ってたし。
姉ちゃんはさっさと結婚しちゃったし、私は東京行っちゃったし…
うちらが成人した後の父さん、きっと寂しかっただろうなぁ。
「のぶ、父さんいたらさ…
きっとのぶとお酒飲みたかったと思うよ」
「うむ。
でもオジサンとはよく飲んでたし」
「えっ、まじで?」
「ん」
「うそー、そうなの?
知らなかった…」
「ん」
「それって私が東京に行ってからの話しだよね…
て、それしかないか」
「ん」
「なんだ、そうか…
あんたたちずっと仲良かったんだ」
「ん。
オジサンはオレにとっては父親みたいな存在だったし」
「そっか~
そうだよねぇ…父さん、あんたかわいがってたもんねぇ」
そういえば私がとっくに卒業してても父さんは中学とか高校とかの部活の遠征のバスの運転手に行ってた、て母さんが言ってたっけ。
よくよく考えれば、のぶが中学、高校にいた時期と合うじゃんか。
そっかー、のぶのためにドライバーのボランティアしてたのかぁ。
思い起こせばなんとやら、だね、こりゃ。
ただの若いもん好きで学校行事に参加してるんだと思ってたよ。
父さんも母さんも学生みるたび、「どこの子だい?」て興味津々な顔で声かける性格だし。
「のぶ、あんた父さんにすごく気に入られてたんだねぇ、なんかうらやましい」
「ん。
でもオジサン、真由のことを一番気にかけてたよ、いつもいつも」
「へ? そうなの?」
「ん。
飲みにいくたんびに真由の話がでてた」
「そうなんだ」
…父さんに私、なにも親孝行しなかったな。
反対押し切って東京でちゃったし。
行ったら行ったであまり帰らなかったし。
連絡してもひとことふたことで電話切っちゃってたし…
父さんがいた時はなんとも思わなかったことがなんだかすごく愛おしく感じてくる。
しとけばよかったことがたくさん思い浮かんできてしまう。
自分の親が早く死ぬなんてそうそう思わないもの。
うん、思わなかったもの…
父さん…
なんだか急に会いたくなってきたな。
夢でもいいから会えるといいな。
明日、お墓参り行こうかな…
仏壇に手すら合わせてなかったし。
本音言うと、今でも父さんの死を受け入れたくない自分がいたりもする。
こうゆうとこ、弱いな…私。
見たくないもの見ないようにしたり、苦手なこと避けてしまったり。
ちょっと寂しい気持ちになってきた。
飲み会行くのなんだかやめたくなってきた。
のぶがとなりにいなかったらたぶん、帰ってちゃってるね、きっと。
どうも私の悪いクセで、しんみりとしたこと考え出すとそのままずるずる気持もふさぎ込んでしまうとこがある。
根っからの気分屋、てことなのだろう。
…なおさなきゃ、これ。
あまりよくない性格だ。
約束の飲み屋は公園を抜けた先だ。
けっこう家から遠いけども、歩いていくしかないや。
車や自転車だと飲酒運転になっちゃうしねぇ。
春は近いがまだまだ寒い。
空の星をみあげれば、オリオン座がキレイに輝いてた。
そういえば小学生の頃、学校の図書室で星座の神話の本よく読んだなぁ。
あまりにも神話にはまりすぎて、星座見たさに父さんに天体望遠鏡を買ってもらったっけ。
あの頃いろいろな星座を覚えたなぁ。
カシオペヤ座やアンドロメダ座…
プレアデス星団があるおうし座が好きでよく探したっけな。
でも買ってもらった天体望遠鏡は星はあまりよく見えなくて、おもに月面専用だったよなぁ。
そうそう、のぶ連れ出して夜の海に行った、行った。
父さんも一緒だったなぁ。
3人で天体望遠鏡覗き込んで月しか見えない、て笑ったっけ。
あぁ…なつかしい。
夜の公園も案外いいもんだ。
都会だと女ひとりで歩くのはこわいけども、田舎だしな。
変な人もでないだろう。
てか、でたっていう話すらきかないし。
夜の散歩と思えば、ちと遠い飲み屋までの道も楽しいもんだ。
海岸からの潮風は冷たいけども気持ちいいし。
なんで夜になるとこんなに海の匂いってわかるんだろか。
不思議。
あれ? 今朝座ってたベンチに人影が…
おばけ? なわけないよなぁ。
こわい感じしないし。
近くに銭湯あるからその帰りに涼んでる、とか、かな?
ま、いいや。
無視して通りすぎるだけだし。
「遅い」
「ぁ、のぶ?」
「ん」
…人影って、のぶか。
急に声出すから驚いた。
「あんたよくそんな暗がりから私だってわかったね。
こっちは人が座ってるて思うだけで、ぜんぜん気づかなかったのに」
「歩き方でわかる」
歩き方ねぇ…
まぁ男子みたいなガサツな歩き方だとはよくいわれるけども…それだけでわかるもんだろか。
「そだ、のぶ。
カエちゃんは? ちゃんと誘った?」
「今日は無理だってさ。
真由によろしくって」
「そっか…カエちゃんこれないのかぁ。
残念」
「ん」
「で、のぶはここでなにしてるん?
さっさと飲み屋いけばいいのに」
「待った」
「私を?」
「ん」
「別にいいのに」
「一応、女だし」
「そこ、一応はいらない。
でもまぁ、ありがとう」
のぶが待っててくれるとは思わなかった。
でもさ、どうせ待つくらいなら家に迎えにこいよ、て感じ。
待っててもらってなんなんだけどもさ。
てか、ひとりで行けるから待たなくても良かったのになぁ。
「あーそうだ、のぶ覚えてる?
子供の頃さ、ここの海岸へ星見にきたことあるの?」
「ん」
「あの時さ、月しか見えない天体望遠鏡でさー
私とのぶと父さんの3人で大笑いしたよねぇ~」
「ん。
でも月キレイだった」
「うん、たしかに。
月面あんなはっきり見えるなんておもわなかったしね」
「ん」
あの頃はのぶ今なんかよりずっと小さい背だったから、父さんがのぶ抱えて見せてたな、望遠鏡。
のぶが小2か小3かなぁ、一緒に来たの。
そういやぁ父さん、のぶを可愛がってたっけ。
うちは姉妹だけだから、男の子欲しかった父さんはのぶを手なずけようとしてたの覚えてる。
休日に自分が入ってる野球にのぶも連れてったり、違う地区なのにのぶをうちの地区の祭りに参加させて太鼓叩かせたりしてたっけな。
はたから見たらもう親子だったな、のぶと父さん。
男同士仲良くやってたように思う。
家じゃ女3人に男1人の図式だったし、のぶが遊びに来てよく喜んでたのは父さんが一番だったかも。
もし父さんが生きてたら、今ののぶとお酒飲みたかっただろうなぁ。
私とも酒飲みたい、て言ってたし。
姉ちゃんはさっさと結婚しちゃったし、私は東京行っちゃったし…
うちらが成人した後の父さん、きっと寂しかっただろうなぁ。
「のぶ、父さんいたらさ…
きっとのぶとお酒飲みたかったと思うよ」
「うむ。
でもオジサンとはよく飲んでたし」
「えっ、まじで?」
「ん」
「うそー、そうなの?
知らなかった…」
「ん」
「それって私が東京に行ってからの話しだよね…
て、それしかないか」
「ん」
「なんだ、そうか…
あんたたちずっと仲良かったんだ」
「ん。
オジサンはオレにとっては父親みたいな存在だったし」
「そっか~
そうだよねぇ…父さん、あんたかわいがってたもんねぇ」
そういえば私がとっくに卒業してても父さんは中学とか高校とかの部活の遠征のバスの運転手に行ってた、て母さんが言ってたっけ。
よくよく考えれば、のぶが中学、高校にいた時期と合うじゃんか。
そっかー、のぶのためにドライバーのボランティアしてたのかぁ。
思い起こせばなんとやら、だね、こりゃ。
ただの若いもん好きで学校行事に参加してるんだと思ってたよ。
父さんも母さんも学生みるたび、「どこの子だい?」て興味津々な顔で声かける性格だし。
「のぶ、あんた父さんにすごく気に入られてたんだねぇ、なんかうらやましい」
「ん。
でもオジサン、真由のことを一番気にかけてたよ、いつもいつも」
「へ? そうなの?」
「ん。
飲みにいくたんびに真由の話がでてた」
「そうなんだ」
…父さんに私、なにも親孝行しなかったな。
反対押し切って東京でちゃったし。
行ったら行ったであまり帰らなかったし。
連絡してもひとことふたことで電話切っちゃってたし…
父さんがいた時はなんとも思わなかったことがなんだかすごく愛おしく感じてくる。
しとけばよかったことがたくさん思い浮かんできてしまう。
自分の親が早く死ぬなんてそうそう思わないもの。
うん、思わなかったもの…
父さん…
なんだか急に会いたくなってきたな。
夢でもいいから会えるといいな。
明日、お墓参り行こうかな…
仏壇に手すら合わせてなかったし。
本音言うと、今でも父さんの死を受け入れたくない自分がいたりもする。
こうゆうとこ、弱いな…私。
見たくないもの見ないようにしたり、苦手なこと避けてしまったり。
ちょっと寂しい気持ちになってきた。
飲み会行くのなんだかやめたくなってきた。
のぶがとなりにいなかったらたぶん、帰ってちゃってるね、きっと。
どうも私の悪いクセで、しんみりとしたこと考え出すとそのままずるずる気持もふさぎ込んでしまうとこがある。
根っからの気分屋、てことなのだろう。
…なおさなきゃ、これ。
あまりよくない性格だ。