Sin~罪狩り~4
どうしたんだろう…
まったく胸騒ぎがしないよ。
ハチ、困ったよ。
罪のあるエリアにはいるといつも感じる不安感が今日はないんだ。
Sinがいることを携帯の探知機が示してるのに。
わからない。
わからないよ、ハチ。
Sinに憑依された人からの苦しみの叫びが聞こえないよ。
罪を快く受け入れてしまったとしか思えない。
人はなにかしら不安と罪悪感の狭間で心揺れるものなのに。
今回のターゲットは罪を罪と思っていないようだね、ハチ。
どうしてだろう…
いくら罪を罪として受け取らず自らのものにしたとしても…
罪に命を削られるのは変わらないから。
はやく見つけないとターゲットが死んでしまうよ。
「よくわかんねーけどさ、罪が罪じゃない、てことじゃねーの?」
ハチ? それってどうゆうこと?
罪が罪じゃない、て…どうゆう意味?
罪が罪じゃない、罪ってあるんだろうか。
罪じゃない罪…
ぁ、ハチ、なんだか自分わかった気がするよ。
ありがとう、ハチ。
きっとターゲットはあの人だと思う。
罪が罪じゃない。
誰も罪だと思わない罪。
罪が取り付いたターゲットすら罪だと気づかない罪。
そんなSinはきっと意欲。
駅前で路上ライブしてるあの青年がターゲットだと思う、ハチ。
「あいつが? あいつ楽しそうに歌ってるだけじゃんかよ」
だから、罪なんだよ、ハチ。
人は歌を罪だとはけっして思わない。
本人もそう。
でも歌には魂のメッセージがこもる。
人に影響をあたえてしまうことがある。
すさまじく強い生命のエネルギーの放出は人にやる気をあたえる反面、無理を押しつけてしまうこともある。
今、彼の歌を聴いた人たちはやる気がみなぎってるはず。
歌に励まされてるはず。
「いいことじゃん」
ハチ、そうだね。
でもね、ハチ。
Sinによってもたらされたものはたとえよく見えても罪でしかない。
無理やり意欲をわかせ、精神をへとへとにさせてしまう恐れがある。
自分の能力以上のがんばりは結果、その人を蝕んでしまうんだ。
限度をすぎたらすべてがもろくなるんだよ、ハチ。
度が過ぎたらいけないんだよ。
さぁ行こう、ハチ。
彼の魂に住みついた罪を狩るよ。
「オレはこのままやる気だしてくれる方がいまのやつらには気合いはいっていいんじゃねーかと思うけどもなぁ」
ハチ、それは偽りのものでしかないんだよ。
人はみずからの気づきで意欲はわいてくるもの。
無理やり眠っていたものをくすぐられ起こされてもきっと転んでしまうはず。
大怪我しないうちになんとかしなくちゃ。
それが使命だから。
ハチ、ハチがいやならいいよ。
自分がひとりで狩ってくるから待っていてね。
「ば、ばかっ行くにきまってるだろうーがっ。ひとりでつっぱしんなよな。ちと言ってみただけなんだからさ」
ハチ。
ありがとう。
ターゲットのやる気につけこみ歌を歌わせ、心地よさと影響力で罪を浸透させようとしたことはいけないこと。
Sinよ、いざ勝負。
あなたの歌を止めてみせる。
心からの歌、罪や穢れのない純粋な歌。
それがどうゆうものなのか、自分が示すよ。
歌は上手なことがすべてじゃない。
歌は誰かに影響を与えたいから歌うものじゃない。
歌そのものが楽しくて好きだから自分の心が歌んだ。
けっして他人に自分自身をわかってもらうための道具と化してはいけないよ。
寂しすぎるもの…
自分歌うよ、ハチ。
ハチは驚くかもしれないけども。
罪を狩るということは罪を背負ってまでしてはいけないんだよ。
難しいかもしれないけども…そうゆうことなんだ。
今日のSinをこの小箱に閉じ込めるには、心から歌を楽しむことだと思うんだ。
誰のためでもない自分のために歌を歌う。
歌いたいから歌う。
ハチ、小箱をハチに渡しとくよ。
罪がターゲットから抜け出すときがきたら、まよわず小箱をターゲットに投げつけてね。
きっと小箱がSinを吸い取って封じてくてるはずだから。
自分はコントロールがよくないから、ハチに任せたよ。
じゃ、歌うね。
子供の頃から好きな歌。
おじいちゃんもお父さんも好きだった歌。
おばぁちゃんが教えてくれた愛しい人への恋の歌。
けっして幸せな歌ではないけども、真心こめて楽しみながら自分のために歌うよ。
自分で自分を癒すように。
ハチを想いながら…
まったく胸騒ぎがしないよ。
ハチ、困ったよ。
罪のあるエリアにはいるといつも感じる不安感が今日はないんだ。
Sinがいることを携帯の探知機が示してるのに。
わからない。
わからないよ、ハチ。
Sinに憑依された人からの苦しみの叫びが聞こえないよ。
罪を快く受け入れてしまったとしか思えない。
人はなにかしら不安と罪悪感の狭間で心揺れるものなのに。
今回のターゲットは罪を罪と思っていないようだね、ハチ。
どうしてだろう…
いくら罪を罪として受け取らず自らのものにしたとしても…
罪に命を削られるのは変わらないから。
はやく見つけないとターゲットが死んでしまうよ。
「よくわかんねーけどさ、罪が罪じゃない、てことじゃねーの?」
ハチ? それってどうゆうこと?
罪が罪じゃない、て…どうゆう意味?
罪が罪じゃない、罪ってあるんだろうか。
罪じゃない罪…
ぁ、ハチ、なんだか自分わかった気がするよ。
ありがとう、ハチ。
きっとターゲットはあの人だと思う。
罪が罪じゃない。
誰も罪だと思わない罪。
罪が取り付いたターゲットすら罪だと気づかない罪。
そんなSinはきっと意欲。
駅前で路上ライブしてるあの青年がターゲットだと思う、ハチ。
「あいつが? あいつ楽しそうに歌ってるだけじゃんかよ」
だから、罪なんだよ、ハチ。
人は歌を罪だとはけっして思わない。
本人もそう。
でも歌には魂のメッセージがこもる。
人に影響をあたえてしまうことがある。
すさまじく強い生命のエネルギーの放出は人にやる気をあたえる反面、無理を押しつけてしまうこともある。
今、彼の歌を聴いた人たちはやる気がみなぎってるはず。
歌に励まされてるはず。
「いいことじゃん」
ハチ、そうだね。
でもね、ハチ。
Sinによってもたらされたものはたとえよく見えても罪でしかない。
無理やり意欲をわかせ、精神をへとへとにさせてしまう恐れがある。
自分の能力以上のがんばりは結果、その人を蝕んでしまうんだ。
限度をすぎたらすべてがもろくなるんだよ、ハチ。
度が過ぎたらいけないんだよ。
さぁ行こう、ハチ。
彼の魂に住みついた罪を狩るよ。
「オレはこのままやる気だしてくれる方がいまのやつらには気合いはいっていいんじゃねーかと思うけどもなぁ」
ハチ、それは偽りのものでしかないんだよ。
人はみずからの気づきで意欲はわいてくるもの。
無理やり眠っていたものをくすぐられ起こされてもきっと転んでしまうはず。
大怪我しないうちになんとかしなくちゃ。
それが使命だから。
ハチ、ハチがいやならいいよ。
自分がひとりで狩ってくるから待っていてね。
「ば、ばかっ行くにきまってるだろうーがっ。ひとりでつっぱしんなよな。ちと言ってみただけなんだからさ」
ハチ。
ありがとう。
ターゲットのやる気につけこみ歌を歌わせ、心地よさと影響力で罪を浸透させようとしたことはいけないこと。
Sinよ、いざ勝負。
あなたの歌を止めてみせる。
心からの歌、罪や穢れのない純粋な歌。
それがどうゆうものなのか、自分が示すよ。
歌は上手なことがすべてじゃない。
歌は誰かに影響を与えたいから歌うものじゃない。
歌そのものが楽しくて好きだから自分の心が歌んだ。
けっして他人に自分自身をわかってもらうための道具と化してはいけないよ。
寂しすぎるもの…
自分歌うよ、ハチ。
ハチは驚くかもしれないけども。
罪を狩るということは罪を背負ってまでしてはいけないんだよ。
難しいかもしれないけども…そうゆうことなんだ。
今日のSinをこの小箱に閉じ込めるには、心から歌を楽しむことだと思うんだ。
誰のためでもない自分のために歌を歌う。
歌いたいから歌う。
ハチ、小箱をハチに渡しとくよ。
罪がターゲットから抜け出すときがきたら、まよわず小箱をターゲットに投げつけてね。
きっと小箱がSinを吸い取って封じてくてるはずだから。
自分はコントロールがよくないから、ハチに任せたよ。
じゃ、歌うね。
子供の頃から好きな歌。
おじいちゃんもお父さんも好きだった歌。
おばぁちゃんが教えてくれた愛しい人への恋の歌。
けっして幸せな歌ではないけども、真心こめて楽しみながら自分のために歌うよ。
自分で自分を癒すように。
ハチを想いながら…
静かなふたりの時間 12
まさかのぶに好きな人がいるとは…、いや、いてもおかしくないか。
てことは、ひょっとしてもう付き合ってる人がいる?
…カエちゃん? でも昼間の雰囲気では付き合ってるてまでの感じではなかったよなぁ。
「真由、真由、ムダムダ。
のぶの好きなやつきいてもムダだら~なぁ、スグロ」
「ですよねぇ。
真由先輩、こいつ恥ずかしげもなく好きなやつはみんな、とかぬかすんですよ」
赤ら顔のズミキョンがスグロ君の背中をばちばち叩きながら「言えてるっ」と大笑いしまくった。
叩かれてるスグロ君はちと迷惑そうな顔しながらも、「のぶは博愛主義者らしいですよ」と私に言った。
「ん」
のぶはそうだという顔でうなずいた。
「はぁ? なんだそれ?
のぶあんたねぇ…好きは好きでも好きの意味がちがうら。
私がききたいのは、」
「お待ちどうさまー」
のぶに向かって文句言おうとしたらアミさんが注文してたものを持ってきてくれた。
「ぁ、すみません。
わーおいしそう~」
ひとまず話しは後回しで、食べよう。
このうまそうな匂いには勝てないや。
なんで居酒屋で食べるものっておいしいんだろうか。
しかも普段食べないようなものまで食べたくなってしまう。
こうやってみんなで集まってにぎやかにしてるとお酒も進んじゃうし、食欲もわく。
おかげで次の日は飲みすぎた、食べ過ぎた、とわめくことにもなるんだけども…
欲望は抑えられん。
このひとときが貴重貴重。
ひとりできたらこんなに食べたり飲んだりはしないし。
やっぱみんなでいる、てのがいいんだよね、うんうん。
「アミさん~オレと付き合って~」
ちっ。
ズミキョンのやつ相当酔っ払ってきてやんの。
アミさんなんか「はいはい」て軽くあしらってるのに、ズミキョン「付き合って付き合って」て、しつこすぎ。
酔っ払いのいうことなんてあてにできないのにさ。
んー、ズミキョンは本当にアミさんと付き合いたいんだろうか?
でもなんか酔っ払いのたわごとだろうな。
てか、私の正義の人ズミキョンは酔うとただのスケベオヤジだったとは。
まぁ男だし、これくらいは大目に見てやるけどもさ。
でもさ、目の前に私がいるじゃん。
酔ってるなら私を口説けよ。
と、思うよ、うんうん。
「真由、眉間にシワ」
のぶがおしぼりで私の顔を拭いた。
「ちょーっ、あんたやめっ。
なんで顔拭くのっ。
てか、のぶ、あんたも酔っ払ってきたん?」
「いや、別に」
ムカつく。
だいたいのぶは昔から突然わけわかんない行動するので困る。
けっこうな変わりもんだよ、こいつは。
人に対して気配りができる優しい子だな、と思ったら、学校の校庭に落とし穴ほって校長先生埋めようとしたり…
校庭の隅で飼ってたウサギを小屋から出して逃がしたり。
…あれは小6のことだよなぁ。
授業中に教室にニワトリ入ってきたときはマジ驚いた。
教室の後ろの戸からのぶがせっせとニワトリ入れてんだもん。
あーなんか忘れてたのぶの奇行思い出してきた…
小学校卒業する日の朝には家の前に案山子がずらり並んでたよなぁ。
のぶの手作りの。
あれは玄関でてすぐにあったから驚いた驚いた。
同時に大笑いしちゃったけども。
卒業おめでとうならわかるのに、卒業するな、だもん、案山子たちのメッセージが。
へったくそな字で書いてあったな~
そういやー「もっと字きれいに書きな」、てのぶに言ったっけ。
のぶは「ん、わかったよ」て私にらんでうなずいたの覚えてる。
くやしかったのかな。
字汚いって言われて。
でも今じゃ私より達筆になっとるよ。
のぶが中学生の時に県の書道コンクールで表彰されたとき新聞に載ったしね。
のぶはもともとなにをやらせてもわりと器用にこなすんだろうなぁ。
私なんか不器用のままだ。
もっと器用に生きれたら人生変わってただろうけども。
「ねぇ、のぶ」
「ん?」
「あんたがうらやましいよ」
「ーん?」
「私なんかさーなんの取り得もないしさ。
あんまかわいくもないしさ。
なんもうまくいかないしさ…」
「そんなこたーない」
のぶが一丁前に私をなぐさめてくれてるっぽい。
でもだからといって私の頭をなでなくてもいいよ。
ネコじゃあるましいし…
どうものぶも酔っ払ってるようだ。
表情はあまり変わってないけども、行動が酔っ払いだよ、うんうん。
で、いとしのズミキョンはというと…いびきかいて寝てやんの。
酒、よわ。
「ズミキョン寝ちゃったじゃん。どうしよう。」
「あーいいら、いいら。
真由先輩、このままでいいら。
いつものことだし。
この人ひとりで騒いですぐ寝ちゃうんすよね」
スグロ君が平気平気と笑って、また3人だけで乾杯をしなおした。
しばらくスグロ君とのぶが話し込んでるのをなんとなしにききながら、ホッピーをちびちび飲んだ。
やっぱ冷えてるほうがおいしいや。
ぬるいとちと苦い。
でも男の子たちってどうして酔うとくそまじめな話しを永遠としてるんだろうか。
さっぱりついてけない。
これ私の歓迎会だよね?
主役は一応私ですよね?
…な~んて、思ってみたり。
ま、いいけどもさ。
ちとスグロ君と席を交代してもらって、新しいホッピーを注文した。
いびきかいてるズミキョンのとなりで、まじまじと寝顔を観察するのも悪くないかも。
ホント、ぶさカワイイ寝顔だ。
どうみてもパグが寝てるとしかおもえない。
なんだろう。
ズミキョン見てるだけでなんだか安心感がめばえてくる。
ズミキョンと結婚したらこんな感じなのかなぁ。
もうお酒ばかり飲んできちゃって、体に良くないよ。
布団敷いてあるからちゃんと布団で寝なね。
とかいっちゃったりしたりして~。
あぁ憧れるわ。
いびきうるさいよー、とか言いながら鼻つまんだりとかしてみたり。
…鼻つまんでみるかな。
「んー真由、やめろ」
「ぁ、のぶ見てた?」
私がズミキョンの鼻つまもうとしたらのぶにおこられた。
ちぇ。
スグロ君と話し込んでるわりにはまわりよくみてるな、のぶは。
話しこみすぎて酔いがさめてきたのか?
「アミさんーのぶにもホッピー追加で」
「はーい」
へべれけにしてやる、のぶめ。
「さー男子どもまだ夜は長いよ~飲め飲め食え食え」
私はスグロ君にウーロンハイを作って渡してあげた。
「真由先輩、いただきますっ」
スグロ君はのぶとちがってすっかりまっかっかの上機嫌な顔で渡したウーロンハイを飲み干した。
「あー、一気飲みはやめなね…」
スグロ君、わりと飲む子だったのね…飲みすぎて奥さんに怒られなきゃいいけども。
いや私が飲ませてるのか。
うんん、ほどほどにさせとかなきゃな、スグロ君は。
のぶはいいや、どうせひとりもんだし。
酔いつぶれてもうちに泊めればいいしね。
1階の仏間はいつでも空いてるもの。
てことは、ひょっとしてもう付き合ってる人がいる?
…カエちゃん? でも昼間の雰囲気では付き合ってるてまでの感じではなかったよなぁ。
「真由、真由、ムダムダ。
のぶの好きなやつきいてもムダだら~なぁ、スグロ」
「ですよねぇ。
真由先輩、こいつ恥ずかしげもなく好きなやつはみんな、とかぬかすんですよ」
赤ら顔のズミキョンがスグロ君の背中をばちばち叩きながら「言えてるっ」と大笑いしまくった。
叩かれてるスグロ君はちと迷惑そうな顔しながらも、「のぶは博愛主義者らしいですよ」と私に言った。
「ん」
のぶはそうだという顔でうなずいた。
「はぁ? なんだそれ?
のぶあんたねぇ…好きは好きでも好きの意味がちがうら。
私がききたいのは、」
「お待ちどうさまー」
のぶに向かって文句言おうとしたらアミさんが注文してたものを持ってきてくれた。
「ぁ、すみません。
わーおいしそう~」
ひとまず話しは後回しで、食べよう。
このうまそうな匂いには勝てないや。
なんで居酒屋で食べるものっておいしいんだろうか。
しかも普段食べないようなものまで食べたくなってしまう。
こうやってみんなで集まってにぎやかにしてるとお酒も進んじゃうし、食欲もわく。
おかげで次の日は飲みすぎた、食べ過ぎた、とわめくことにもなるんだけども…
欲望は抑えられん。
このひとときが貴重貴重。
ひとりできたらこんなに食べたり飲んだりはしないし。
やっぱみんなでいる、てのがいいんだよね、うんうん。
「アミさん~オレと付き合って~」
ちっ。
ズミキョンのやつ相当酔っ払ってきてやんの。
アミさんなんか「はいはい」て軽くあしらってるのに、ズミキョン「付き合って付き合って」て、しつこすぎ。
酔っ払いのいうことなんてあてにできないのにさ。
んー、ズミキョンは本当にアミさんと付き合いたいんだろうか?
でもなんか酔っ払いのたわごとだろうな。
てか、私の正義の人ズミキョンは酔うとただのスケベオヤジだったとは。
まぁ男だし、これくらいは大目に見てやるけどもさ。
でもさ、目の前に私がいるじゃん。
酔ってるなら私を口説けよ。
と、思うよ、うんうん。
「真由、眉間にシワ」
のぶがおしぼりで私の顔を拭いた。
「ちょーっ、あんたやめっ。
なんで顔拭くのっ。
てか、のぶ、あんたも酔っ払ってきたん?」
「いや、別に」
ムカつく。
だいたいのぶは昔から突然わけわかんない行動するので困る。
けっこうな変わりもんだよ、こいつは。
人に対して気配りができる優しい子だな、と思ったら、学校の校庭に落とし穴ほって校長先生埋めようとしたり…
校庭の隅で飼ってたウサギを小屋から出して逃がしたり。
…あれは小6のことだよなぁ。
授業中に教室にニワトリ入ってきたときはマジ驚いた。
教室の後ろの戸からのぶがせっせとニワトリ入れてんだもん。
あーなんか忘れてたのぶの奇行思い出してきた…
小学校卒業する日の朝には家の前に案山子がずらり並んでたよなぁ。
のぶの手作りの。
あれは玄関でてすぐにあったから驚いた驚いた。
同時に大笑いしちゃったけども。
卒業おめでとうならわかるのに、卒業するな、だもん、案山子たちのメッセージが。
へったくそな字で書いてあったな~
そういやー「もっと字きれいに書きな」、てのぶに言ったっけ。
のぶは「ん、わかったよ」て私にらんでうなずいたの覚えてる。
くやしかったのかな。
字汚いって言われて。
でも今じゃ私より達筆になっとるよ。
のぶが中学生の時に県の書道コンクールで表彰されたとき新聞に載ったしね。
のぶはもともとなにをやらせてもわりと器用にこなすんだろうなぁ。
私なんか不器用のままだ。
もっと器用に生きれたら人生変わってただろうけども。
「ねぇ、のぶ」
「ん?」
「あんたがうらやましいよ」
「ーん?」
「私なんかさーなんの取り得もないしさ。
あんまかわいくもないしさ。
なんもうまくいかないしさ…」
「そんなこたーない」
のぶが一丁前に私をなぐさめてくれてるっぽい。
でもだからといって私の頭をなでなくてもいいよ。
ネコじゃあるましいし…
どうものぶも酔っ払ってるようだ。
表情はあまり変わってないけども、行動が酔っ払いだよ、うんうん。
で、いとしのズミキョンはというと…いびきかいて寝てやんの。
酒、よわ。
「ズミキョン寝ちゃったじゃん。どうしよう。」
「あーいいら、いいら。
真由先輩、このままでいいら。
いつものことだし。
この人ひとりで騒いですぐ寝ちゃうんすよね」
スグロ君が平気平気と笑って、また3人だけで乾杯をしなおした。
しばらくスグロ君とのぶが話し込んでるのをなんとなしにききながら、ホッピーをちびちび飲んだ。
やっぱ冷えてるほうがおいしいや。
ぬるいとちと苦い。
でも男の子たちってどうして酔うとくそまじめな話しを永遠としてるんだろうか。
さっぱりついてけない。
これ私の歓迎会だよね?
主役は一応私ですよね?
…な~んて、思ってみたり。
ま、いいけどもさ。
ちとスグロ君と席を交代してもらって、新しいホッピーを注文した。
いびきかいてるズミキョンのとなりで、まじまじと寝顔を観察するのも悪くないかも。
ホント、ぶさカワイイ寝顔だ。
どうみてもパグが寝てるとしかおもえない。
なんだろう。
ズミキョン見てるだけでなんだか安心感がめばえてくる。
ズミキョンと結婚したらこんな感じなのかなぁ。
もうお酒ばかり飲んできちゃって、体に良くないよ。
布団敷いてあるからちゃんと布団で寝なね。
とかいっちゃったりしたりして~。
あぁ憧れるわ。
いびきうるさいよー、とか言いながら鼻つまんだりとかしてみたり。
…鼻つまんでみるかな。
「んー真由、やめろ」
「ぁ、のぶ見てた?」
私がズミキョンの鼻つまもうとしたらのぶにおこられた。
ちぇ。
スグロ君と話し込んでるわりにはまわりよくみてるな、のぶは。
話しこみすぎて酔いがさめてきたのか?
「アミさんーのぶにもホッピー追加で」
「はーい」
へべれけにしてやる、のぶめ。
「さー男子どもまだ夜は長いよ~飲め飲め食え食え」
私はスグロ君にウーロンハイを作って渡してあげた。
「真由先輩、いただきますっ」
スグロ君はのぶとちがってすっかりまっかっかの上機嫌な顔で渡したウーロンハイを飲み干した。
「あー、一気飲みはやめなね…」
スグロ君、わりと飲む子だったのね…飲みすぎて奥さんに怒られなきゃいいけども。
いや私が飲ませてるのか。
うんん、ほどほどにさせとかなきゃな、スグロ君は。
のぶはいいや、どうせひとりもんだし。
酔いつぶれてもうちに泊めればいいしね。
1階の仏間はいつでも空いてるもの。
未来を信じてる
涙枯れることもなく
果てしなく続くこの憂鬱
過ぎ去る時が長すぎて
忘れることができないよ
移り変わる街並みと
ウィンドウにうつるうつろな顔が
気づかない月日の老いだけを教えてる
あといくつ眠むれればこの胸の苦しみは
なにもかもとき放たれて
心安らぐんだろう
みずから終わりを選ぶことは決してしないけども
なんだかくじけてばかりの毎日に
いやけがさしてるんだよね
誰のせいでもないけども
誰かを恨ませてほしいよ
過去のくだらない日々とかさ
今も変わっちゃいないけども
明日はイイことあるのかな…
果てしなく続くこの憂鬱
過ぎ去る時が長すぎて
忘れることができないよ
移り変わる街並みと
ウィンドウにうつるうつろな顔が
気づかない月日の老いだけを教えてる
あといくつ眠むれればこの胸の苦しみは
なにもかもとき放たれて
心安らぐんだろう
みずから終わりを選ぶことは決してしないけども
なんだかくじけてばかりの毎日に
いやけがさしてるんだよね
誰のせいでもないけども
誰かを恨ませてほしいよ
過去のくだらない日々とかさ
今も変わっちゃいないけども
明日はイイことあるのかな…
ちっぽけな心
好きな人の幸せってなんだろう?
好きな人が好きな人といることを喜ぶことだろうか?
好きな人が好きなことして喜んでることだろうか?
自分とは関係ないところで幸せである好きな人を
本当に心から祝福できるだろうか…
好きな人の幸せを思うよりも
どこかで自分の幸せを強く感じていたい
そんな情けなさが残ってる
好きな人と一緒に入れないのに
好きな人の幸せをどこかで望めれない
弱さがあるよ
好きな人が好きな人といることを喜ぶことだろうか?
好きな人が好きなことして喜んでることだろうか?
自分とは関係ないところで幸せである好きな人を
本当に心から祝福できるだろうか…
好きな人の幸せを思うよりも
どこかで自分の幸せを強く感じていたい
そんな情けなさが残ってる
好きな人と一緒に入れないのに
好きな人の幸せをどこかで望めれない
弱さがあるよ
かみさま
どうにかなるとおもっていきてきたから
もうどうにかならないまできてしまった
いつでもやりなおせるとおもってたら
いつのまにやらひきかえせないひび
こまったよ、このままいきるじんせい
このままじゃいつまでもかわらない
かわりたくてもかえれないじぶんが
なさけなさすぎてかなしくてつらい
もどりたいもどりたいもどりたいよ
それがだめならはやくおわってと
どうしょうもなくただただねがうよ
たすけてたすけてたすけてほしい
かみさま
い つまでもだれかにすがりたい
けどもじぶんでなんとかしたい
そうおもうからぬけだせないよ
むじゅんとげんじつとりそうの
はざまにはさまったままの今
もうどうにかならないまできてしまった
いつでもやりなおせるとおもってたら
いつのまにやらひきかえせないひび
こまったよ、このままいきるじんせい
このままじゃいつまでもかわらない
かわりたくてもかえれないじぶんが
なさけなさすぎてかなしくてつらい
もどりたいもどりたいもどりたいよ
それがだめならはやくおわってと
どうしょうもなくただただねがうよ
たすけてたすけてたすけてほしい
かみさま
い つまでもだれかにすがりたい
けどもじぶんでなんとかしたい
そうおもうからぬけだせないよ
むじゅんとげんじつとりそうの
はざまにはさまったままの今