中野区さま「保育の質ガイドライン研修〜保育環境〜」 | 心と体と学びをはぐくむ園庭を

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こんにちは、園庭研究所の石田です。

 

中野区の子ども教育部保育園・幼稚園課さん主催で、区内の公立私立の園の先生方と、「中野区保育の質ガイドライン」をベースにて子どもと自然+園庭地域環境についてのオンライン研修をさせて頂きました。

 

中野区さんでは2020年に「中野区保育の質ガイドライン」が策定され、区内すべての就学前教育・保育施設において、子どもたちの育成・発達に配慮しつつ、子どもを中心とした教育・保育を計画的かつ確実に提供するよう取り組まれています。

→(参照)中野区 保育の質ガイドライン策定について

 

「子どもの権利」や「子どもの健康支援と健康教育・食育」など多方面から保育のあり方が示され、各方面でチェックリストも掲載されており、充実したガイドラインとなっています。

 

地域全体でこうして共有し、取り組んで行けるガイドラインがあるのは、子どもにとっても園の先生にとっても心強いですよね。^^

 

画像は、中野区保育の質ガイドライン中の「保育環境」でのチェックリスト。

 

研修では、このガイドラインの中で園庭や地域での保育に関わる部分と、子どもと自然5つの鍵について石田からお話させて頂き。

 

そして、①園庭や地域での子どもの様子、②その時の気持ちは?何を経験している?、③子どもと自然5つの鍵を参考にどんな活動/環境/言葉がけができる?を考えて頂きました。

 

研修を経て、先生方からは以下のようなご感想をいただきました。

 

“ありのままを認める”ということを実感し、自身の経験となっていくためには、“このままでいいんだ”という感情を頭ではなく実際に経験する事で気付きや学びにつなげていくようにしていくことが大切であると学びました(様々な植物の中に身を置いてみる等)。

 

大人の自然や植物環境に向く思いや姿勢は子どもたちに大きく影響する。保育者として自然に触れて感動し、自然に興味関心を持ち、目を向ける姿勢を備えたいと思った。また、子どもたちと自然に向き合い、子どもたちが感じる心に共感しながら、一緒に自然というものに向き合っていきたいと思う。

自然が持つ二面性や自然と向き合う中での葛藤を考えながら保育をしていきたいと感じた。

 

花や草に触れるという1つのことに対し、感触を味わうだけではなく、友達とのやりとり、匂い、花や草以外の地や虫に興味を持ち、様々な視点から見ることで学びを得ることができるということを改めて実感することができた。またこのように広めていくか深めていくかについてグループワークをすることで言葉がけや環境を学ぶことができた。

 

保育者は子どもにとって最大の人的環境であることを再確認できた。

グループでディスカッションしたことで、自分の考えにはなかった散歩先での自然との関わり方や遊びを知ることができたり、他園の環境を少しすることができたので、参加することができてよかった。

 

1つの視点だけではなくその隣にある自然、つながっている自然にも目を向けていくことで子どもの成長や世界につながっていくことを学んで生かしていけると思った。

言葉で伝えてあげることで意識の循環をさせると子どもたちの自然に対する疑問や認識につなげていけると言うことを学んだ。

 

子どもに関わる自然と言われると、生物(動植物)や土・石や水・風などを想像していたが、衣食住など暮らしを支えるものも自然と言えるのであって、人間は自然の中で生きていると言うことを学んだ。

 

改めて子ども自身が疑問に思ったことや知りたいと思ったことに対して大人が全て正解を伝えなくてもいいんだと思った。一緒に考えることも大切にしていきたい

安全な環境作りを行う事はもちろんだが”怖い体験”をすることによって危険を認識したり、危険回避意識を育てる。またいろいろな体験(危険なことも含めて)をすることによって自己管理能力を身に付けるので、 危険なこと全てを排除するのではなく危険な理由を伝えたり一緒に考えたり、安全を確保しながら危険を体験することなども大切であり必要なことだと思った

 

今回初めて中野区のガイドラインをもとにした研修を受け、日常の保育の見直しをすることができた。自然との関わりの中で、子どもたちが自ら感じたこと、触れたことに寄り添い、言葉をかけていくことで、子どもの発達につながり興味が生まれるため、ねらいや戸外での活動を保育者が決めつけるのではなく、自由に発見できるようにしたいと感じた。

 

 

 

園庭研究所 代表 石田佳織

園庭校庭や地域での保育・教育について、先生・保護者さん・子どもと一緒に考えるワークショップ(研修)をさせて頂いております。

お問い合わせ: 電話:080-2381-8611  /  メールを送る

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投稿・交流サイト→ Facebookグループ「園庭・地域環境での保育 交流グループ

調査研究→ 東京大学Cedep園庭調査研究グループ 

 

 

【園庭や幼児と自然のについての著書】

『園庭を豊かな育ちの場に:質向上のためのヒントと事例』

園庭園庭全国調査に基づいて、園庭での保育・教育の質をより高めるための視点や工夫をご紹介しています。面積が小さな園や制約がある園での工夫や、地域活用の工夫もご覧いただけます。

* 2019こども環境学会賞【論文・著作賞】を頂きました。

 

『森と自然を活用した保育・幼児教育ガイドブック』

石田は以下を担当させていただきました。→第1章5「幼稚園施設整備指針と園庭調査を踏まえた屋外環境のあり方と自然」東京大学Cedep園庭調査研究グループ/第1章8「幼稚園教育要領等の5領域に合わせた先行研究」北澤明子, 木戸啓絵, 山口美和, 石田佳織

 

『保育内容 環境 第3版』

石田は第6章4節「自然環境と持続可能な社会」を担当させていただきました。