心と体と学びをはぐくむ園庭を

心と体と学びをはぐくむ園庭を

幼稚園保育園の園庭を、子どもが自然の中で遊び学べる場所にしませんか?

こんにちは。園庭研究所の石田です。

埼玉県のとねの会こども園さんで園庭研修をさせていただきました。

 

以下の流れで進めさせて頂きました。

1)石田から、園庭についてのお話

2)先生方から、園庭案を考えて頂くグループワーク

(※事前課題として、園庭での①子どもたちの様子で興味深いもの、②あまり活かされてない場所や発展しにくい活動、③課題がある場所や活動(危険等)を観察してきて頂き、園庭マップ上に落とし込む作業をして下さっていました。)

3)各グループからご発表

 

先生方からはこのようなご感想をいただきました。

・みんなで語り合えたことが嬉しかった。保育への熱意が伝わってきました。


・環境とは、日々の努力によってできるもの。短時間ではできないし、目には見えないものもあるので、長い目で見て行きたいと思った。


・子どものやりたい!!という意欲を大切に、それを少しずつ取り入れながら、みんなが楽しく行動できるように環境を整えて行きたいと思った。主体的に子どもが動けるように自分も努力したいと考えています。


・今まで使ってきた園庭でも改善、工夫することで、どんどんより良い保育ができることに気づいた。色々な意見やアイディアが聞けて良かった。


・園庭での遊びが子どもたちの生きる力となり、それを豊かなものにするためには、保育者が子どもたちの1つひとつを丁寧に振り返り、遊びに打ち込める環境をつくっていくことが大切だということを学んだ。


・普段何気なく使用していた園庭について深く掘り下げ、職員間で見つめ直すことが出来て嬉しかった。


・ただ遊ばせる、それを見守るのではなく、保育教諭も五感を働かせて、今何を感じ愛棒としているのかを考えながら関わりを持つことが私にとって必要だと思った。


また、次のような課題を挙げてくださいました。

・私にとって課題だと思ったのは、「危険だから」が優先され、少し子どもたちを信頼していないところがあるなと思ったこと。

 

この課題は、決してこちらの先生だけが持たれている課題ではないのだろうと思います。

今の日本の社会では、教育関係者、親御さん、子どもの環境を作る都市計画家や造園家、子どもの周囲にいる大人全てが、多かれ少なかれ「ドキッ」とする問いかけなのではないでしょうか?

先生からのこの問いかけに対して、私たち一人一人が、子ども達にどんな力を育てていって欲しいのか、そのために私たちは何ができるのか、を考え実践し続けていかなければならないのではないかと思います。

 

あなたがそうだったように、子どもは、自分の体験から、状況を振り返り、考え、次に活かしていく力を持っています。

この力を、子ども達が十二分に発揮していけるように、私たち大人にできることは何なのか?

それは、先生が挙げて下さった「信頼すること」なのかなと、私は思います。

そして、振り返ったり考える際に取り組みにくそうにしていたら、振り返るポイントを伝えてあげたり、皆で一緒に考える機会を持ったりと、ちょっと手助けをしてあげる。それで十分なのかなと思います。

 

園庭研究所 代表 石田佳織

お問い合わせ: 電話:080-2381-8611  /  メールを送る

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【園庭や幼児と自然のについての著書】

園庭を豊かな育ちの場に 質向上のためのヒント事例(2019/9, ひかりのくに)著者秋田 喜代美, 石田 佳織, 辻谷 真知子, 宮田 まり子, 宮本 雄太

 

森と自然を活用した保育・幼児教育ガイドブック(2018/10, 風鳴舎)編者 公益社団法人 国土緑化推進機構 (編集), 編集協力 森と自然の育ちと学び自治体ネットワーク (その他)。石田は以下を担当させていただきました。→第1章5「幼稚園施設整備指針と園庭調査を踏まえた屋外環境のあり方と自然」東京大学Cedep園庭調査研究グループ/第1章8「幼稚園教育要領等の5領域に合わせた先行研究」北澤明子, 木戸啓絵, 山口美和, 石田佳織

 

保育内容 環境 第3版(2018/3, みらい)編者 秋田 喜代美 他。石田は第6章4節「自然環境と持続可能な社会」を担当させていただきました。

こんにちは。園庭研究所の石田です。

前記事でご紹介しました『園庭を豊かな育ちの場に 質向上のためのヒントと事例』(ひかりのくに)の詳細です。

 

以下のような内容となっています。

第1章 子どもの遊びを保証する「園庭と拡張された園庭」の質

第2章 様々な視点からみる園庭の質

 ①構造の質 園庭の物理的環境を考えてみましょう

   園庭には、どんな要素が必要?

   園庭環境多様性指標

   調査結果・レビュー

   知恵袋

 ②志向性の質 園庭での保育で、何を大切にしていますか?

   経験や育ち、何が必要?

   調査結果・レビュー

   知恵袋

 ③プロセスの質<ルール> 園庭でのルールを考える

   あなたの園には、どんな決まりがありますか?

   調査結果・レビュー

   知恵袋

 ④プロセスの質<子どもの経験> 子どもの経験から考えてみましょう

   園庭の遊び場の環境を考える

   子どもが好きな11の場の特徴

   地域環境における子どもの視点

   調査結果・レビュー

   知恵袋

 ⑤モニタリングの質

   情報共有 情報共有を考える園庭研修のすすめ

   園運営に欠かせない「情報共有」

   調査結果・レビュー

   知恵袋

 ⑥コミュニティーの質 地域や保護者の方とはどのように関わっていますか?

   拡張された園庭

   課題、難しさ

 「拡張された園庭」としての地域

   保護者との関わり

   園庭と世代間交流

   調査結果・レビュー

   知恵袋

 園外に向けてのつながりを豊かに

   子どもたちの育つ姿。共に見つめるきっかけとして

   子どもたちが暮らしていく街との交流。生まれるきっかけとして

 総括 子どもの経験をより豊かに

 コラム 先行研究から考える、園庭環境と子どもの育ち

     自然が子どもの発達に及ぼす影響・研究

第3章 事例で考える園庭の質

 改修を試みた園の事例

   大規模な改修

   少しずつの改修

   改修への視点:4つの視点のご提案

 未満児の園庭

   園庭全体を見ると

   未満児のための環境をどう考えるのか?分ける?ともに過ごす?

   未満児の園庭について考えるポイントは?

 制約がある中での工夫

   予算や制度上の制約

   小スペースでの工夫

   制約から考える工夫のポイントは?

 総括 より良い園庭環境に向けて・未満児の環境・制約のある環境においては

 コラム 国際的動向

第4章 園庭について研修をしたい方へ

 このような研修やワークショップ、研究支援をしています

 引用・参考文献

 1・2章写真掲載園一覧

 おわりに:これまでの報告について・今後の展望

 おわりに・著者より一言ずつ

 資料

   園庭に関する質問紙調査の内容

   付録:園庭・戸外環境についての振り返りシート

 

こちらの書籍では、面積が小さな園庭での工夫や、予算や環境改変しにくさなど制約がある園庭での工夫についてもご紹介しています。

また、‘園庭’ を子どもにとって重要な戸外環境と捉え、‘地域’も「拡張された園庭」として捉え、地域活用の工夫もご紹介しています。

園庭が小さくても、予算が限られていても、環境を大掛かりには変えにくくても、子どもにとっての環境や活動をより良くしていくことはできるんですね。

そして園庭がない園でも、その地域資源を活かしていくことで、子どもにとっての豊かな育ちが支えられていくんですね。^^

どの工夫もとても素敵なので、是非参考にしていただけますと幸いです。

 

 

園庭研究所 代表 石田佳織

お問い合わせ: 電話:080-2381-8611  /  メールを送る

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園庭の仕事を始めて7年。
様々な園、たくさんの子どもたち、先生方、保護者の方々とご一緒させていただきました。
その中で、「子どもたちにとって、子どもたちのために」と動かれる園に、そして、先生方や保護者の方お一人お一人の想いに出会い、その度に心を動かされて来ました。

こうして直接的、間接的に関わってくださった皆様のご協力のおかげで、園庭での現場の先生方、子どもたち、保護者や地域の方々の工夫や思いの詰まった書籍が完成しました。

『園庭を豊かな育ちの場に:実践につながる質の向上のヒントと事例』(ひかりのくに)秋田喜代美・石田佳織・辻谷真知子・宮田まり子・宮本雄太、です。

書籍は、全国の園の皆様がご協力くださいました園庭の実態調査(東京大学Cedep,2016-2019)をもとに、園の工夫のお写真を見ながら、園庭の質を考えていける内容になっています。
また、物理的環境だけでなく、活用や理念、情報共有、改善の流れなど、様々な視点から園庭での保育・教育を考えていただけます。




以前も当ブログに書きましたが、日本の園庭は見栄えの派手さはなくとも、至るところに子どもたちのための細やかな工夫が見られます。
こうした各園のひとつひとつの工夫を、皆で共有し学び合うことで、本当に豊かで素敵な園庭、そして園庭での保育につながっていくのではないかと私は感じています。

この本を手に取って頂きながら「うちもこんな工夫しているよ!あ、こんな工夫を取り入れたいな」など自園の園庭や保育を見つめる機会として頂いたり、先生方、保護者の方、地域の方、園を超えて…想いや願いを話し合っていただくきっかけにして頂ければ幸いです。


お目通しくださり、ご意見ご感想等がございましたら、お教えいただけますと幸いです。^^

東京大学発達保育実践政策学センター(Cedep)園庭調査研究グループ メンバー/園庭研究所 代表 石田佳織