[低弾道 急減速釣法]ではなく

通常のキャストリトリーブで使うタンデムスピナーベイト

のちょっとしたカラーブレードセッティングです。

カラーブレードセッティング

画像左側二つが一般的なタンデムブレードの

セッティングでリアブレードがフロントブレードよりも

ボリュームが大きいものが付いており

またブレードとブレードの間隔には、

ある程度の余裕があります。

 

対して画像右側三つが、ここで紹介する

ブレードセッティングでリアブレードには

ボリュームが小さいものが付いており

またブレードとブレードの間隔は、ご覧の通りです。

 

[フラッシングインパクトとカラーブレードムービングインパクト]

 
 

シルバーやゴールドブレードは

フラッシングインパクトはあるものの

回転している時の実体がぼやけて見え、

ブレードの動きや色によるインパクトは

弱いと感じます。

 

ですが、例えばブレードの裏表が

チャートリュースに塗られたものは回転している

ブレードの動きや輪郭がクッキリ浮かび上がります。

そして、そのブレードの動きや輪郭を魚に見せるために

カラーブレードを使います。

[ブレードパワー(水を掻き回す力)は弱く]

チャートリュースのタンデムブレード

この画像のブレードサイズは左から

コロラド#4 ウィロー#2 

コロラド#3.5 ウィロー2 

コロラド#3 ウィロー#1

 

リアに大きいカラーブレードを付けてしまうと

実体が見えてしまう分、回転が大げさに見えるのと

水を掻き回す力も強いため不必要に警戒心を与える

可能性があります。

濁っているなら良いと思いますがステインからクリアで

使うのであればリアブレードは小さくして

ブレードパワーを弱くした方が良いです。

 

 

[忍び寄るカラーブレードムービングインパクト]

画像のような前後ブレードの間隔を狭くした

カラーブレードセッティングは

ブレードが前後逆回転することで艶めかしさが引き立ち

ブレードのインパクトも強くなります。

しかしブレードのインパクトが強くなっても

リアブレードが小さいので

ブレードパワー(水を掻き回す力)自体は弱いです。

 

そしてブレードパワーを弱くすることで

「いつの間にか目の前にエサがいた」

という状況が作り出しやすくなり、突如目の前に現れた

艶めかしく動くカラーブレードのインパクトで

バスにスイッチを入れようという考え方です。

 

 

 

[視覚効果]

 

上下逆回転カラーダブルペラのバズベイトと同じく

このブレードセッティングも前後ブレードが

逆回転した時が特に視覚効果があると思っています。

ただ、ブレードを曲げたりもしましたが

確実に前後逆回転させられる方法はわかりません。

 

ですので、もし市販品で確実に前後逆回転させられる

ものがあるなら右回りのコロラド#3、

左回りのウィロー#2といったものを買って

色を塗ってください。

 

 

 

  [使いどころ、使い方、注意点など]

・スレの度合いが強い魚に喰わせるのは難しい

・マッディーからステイン寄りのクリアウォーター

・スローに巻くことで、このセッティングの良さが発揮

・使っていて面白いのはチャートリュース

・マッディはコロラド#4 ウィロー#2 

・ステインはコロラド#3.5 ウィロー#2  

・クリアはコロラド#3 ウィロー#1 

・ウィローは#2以下でコロラドの大きさは状況に合わせて

・スカートとブレードは同色が良いと思っています

・メーカーによってブレードサイズのボリューム感は違う

・リアのウィローは細身が良い

・小さいビーズ スイベル リング でブレード間の

 距離を可能な限り詰める

 

 

水面直下に見えるバスの鼻先に静かに着水させることで

ブレードインパクトと着水インパクトで喰わせられる

場合があります。

しかしスレの度合いが強い魚は着水した瞬間、

すぐ顔を逸らしあっさり見切ってしまいます。

 

このブログの主題、[低弾道急減速メソッド]は

こういったルアーや釣り方では喰わせられなかった魚を

ハードルアーを使って喰わせるために

試行錯誤し発見した釣り方です。

 

 

ウィローリーフブレードは先が尖っており

その先端がスカートの束に突き刺さって

回転しなくなることがあるので

[低弾道 急減速メソッド]で使用する

スカート増量スピナーベイトに

このリアブレードはあまり向いていません。

 

ブレード先端がスカートに干渉しないよう

アッパーワイヤーを長く、スカートの量を少なくするなど

方法はありますが着水音の消しやすさ、立ち上がり速度、

大量スカートによる飛行時の見せやすさ

などを考慮すると、それら条件を満たせたうえで

構造もシンプルなシングルコロラドが

[低弾道 急減速メソッド]に一番適していると、

今のところ考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[メソッドパワー]

 

例えば下の画像にあるチャートのスピナーベイト、

クリアウォーターの水面直下にいる
スレたバスを釣ろうとする際、
こういった派手なスピナーベイトは最初から
選択肢に入らないという人もいるのではないでしょうか。

チャートのスピナーベイト

これを見えバスの遥か向こうへ投げ
目の前までリトリーブしたとしても余裕をもって
見切るであろうことは
多分、どなたでも容易に想像できると思います。
実際、これをスレたバス相手に
普通にキャストリトリーブしても
喰って来る確率はかなり低いです。
これは、スレた魚さえも喰わせてしまうほどのチカラ
が、このルアーに足りなかったから、とも言えます。
 
 

[メソッドのちから]を体感する

この釣り方では、こういった
[喰わせるチカラが足りなかったルアー]を使うことで
[メソッドのちから]をより体感することが出来ます。
 
 
1.クリアウォーターの水面直下にいるバスを音で
 逃がさないような地点に投げる。
 
2.ルアーをバスの目に焼き付けるように何度か
 キャストリトリーブを繰り返す。
 
3.完全に見切ることを確認する。
 
4.弾道の質、コース、着水が完璧な[低弾道 急減速釣法]
 
5.捕食本能を刺激されたバスは、
 それまでが嘘のように喰って来る
(産卵絡みではない、距離十m未満ハイシーズンの
微動だにしない50前後のスレバス)
 
これは成功した時の例ですが
あれほど余裕をもって見切っていたはずなのに

その数秒後には簡単に喰いついてくるということが起こります。

クリアウォーターのスレたバスを相手にハードルアーを使い
このような形で[メソッドのちから]を体感できるのは
このご時世、なかなか貴重なことだと思います。

 

 

[メソッドパワーとルアーパワー]

チャートや白、ピンクなどのスレやすいと言われるカラーで

クリアウォーターのスレたバス相手に[低弾道 急減速釣法]を

したとしてもリトリーブコースが少しでも逸れると

追わないことが多いのに対し黒や虫系カラーは

少々コースが逸れても追いかけて喰ってくる

ということがあります。

しかし、黒や虫系カラーで喰った場合

[ルアーのちから]で喰ったのか[メソッドのちから]で

喰わせたのかを判断することが難しくなります。

チャートと黒のスピナーベイト

とにかく釣りたい、というスタンスであれば

このようなことはどうでもいいことなので

そこまで考えなくていいと思いますが

たとえスレて喰わせにくいと言われるカラーであっても

キャスト精度を高めて完璧なコースにキャストリトリーブ

することで喰う確率を上げられるということを

知ってしまうと喰わせやすい黒や虫系カラーには

極力頼りたくないといった考えも生じます。

 

この釣りをする上では[ルアーパワー]で喰わせた、

というよりも[メソッドパワー]で喰わせた、

という方が満足度が高いのは間違いありません。


 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

[最盛期を終えるとトンボの活性は下がる?]

 
夏が最盛期、秋が最盛期、というように
トンボの種類によって活動期間に違いがあるそうです。

夏が最盛期のトンボは秋に差し掛かると

飛行速度が遅くなると感じており

大型のトンボが水面上をヨタヨタと飛びながら
急に水面に突っ込む、
また別のトンボは時折り羽をパタつかせては
水面付近をゆっくりフワフワ漂っているという
光景をよく目にするようになります。
真夏の時のような目で追えないほど
速いチェイスや切り返し、アクロバティックな
飛び方にも今一つキレがありません。
 
秋は日中でもバスが水面直下を
フラフラ泳いでいることがあり
水面上を低空でゆっくり飛ぶトンボが増えると
必然的にバスに発見される機会も増えます。
結果的にバスも水面上をより強く
意識するようになり秋の高活性と相まって
低弾道 急減速への反応も鋭くなると考えています。
 
 
 

[オオスカシバも?]

チョウが喰われているのを見た同じ場所で
今度はオオスカシバが喰われかけていました。
水面に頭から突っ込んでは浮上するを
繰り返しておりバスはその都度反応し慌ただしく
右往左往していましたが上手くタイミングを
合わせて落ちたと同時に飛び掛かりました。
失敗しましたが見事な反応でした。
 
オオスカシバは飛ぶスピードが速く
流石に喰うことは出来ないだろうとは
思っていましたが、明確にターゲットを定めて、
それに集中している場合は小さくて速い虫の
飛行にも十分対応できることがわかりました。
 
ただし、高活性で俊敏性が高い小さいバスであったのと
その場所は頻繁にトンボが産卵しており
過去に何度か飛行生物の捕食に成功していたからこそ
高い集中力をもって小さく速いオオスカシバの飛行に
対応出来たのだろうと考えています。
 
 
 

[大きさ見やすさ比較]

ボリュームが大きいルアーと小さいルアー
 
背景の色とルアーの色
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

[飛んでいるルアーはバスにどう見えているか]

 
逆光、順光、光量、太陽の角度、背景と
ルアーカラーの重なり、波、クリア、マッディ、水深、etc.
本来は水中からこれらの条件ごとに動画撮影すべきものです。
なので木に吊るしただけの静止画像がどの程度参考に
なるかはわかりませんが何となく
イメージできればと思います。
 
 
 

[スカートを寄せる]

スカートを多く巻くと着水後の立ち上がりが遅くなる、
または姿勢が安定しないといったことが起こります。
そういう場合はスカートをフックポイント側に寄せ集める
ことである程度改善できます。

スカートを針先側に寄せる

画像左はフックポイント側にスカートを寄せているので

裏側の地肌が見えているのに対し、

画像右は均等に巻いているので

地肌は見えていません。どちらも360本で二段巻きです。

[上下二段に分ける]

スカートを上下二段に分ける
大量のスカートを一段で巻くと
スイミング時のボリュームが大きくなりがちで
よりスローに巻けるといったメリットもありますが
スカートがズレやすかったり
結ぶときギュッと締め込むとスカートが
切れやすかったりします。
スカートを上下二段に分ける
スイミング時はもう少しボリュームを
絞りたいと思うことがありそういう場合は
スカートを上下二段に分けます。
ポイントは上段を下段よりも少なくすることです。
例えばスカート400本なら、上段150本、下段250本、
という感じです。
スカートを縛る糸は太い方が締め上げる時に
スカートを傷つけにくいです。
(画像はナイロン6号を使用)
 
 

[大きく重いブレードが水面をたたく]

ブレード大きさ比較
この釣りで一番よく使うブレードサイズは#3で
スカートの量や状況に応じて#2や#3.5を使っています。
画像左端の#4にもなると着水時にブレードが
水面を叩くことがよくあり余計な着水音が生じます。
スイベルも大きいサイズではなく極小サイズを選びます。
スレた大きいバスと、お互い見合っている状況での
釣りということもあり、水を大きく掻き回すことよりも
静かな着水と小刻みな引き波を重視した
ブレードチョイスです。
 
 

[シンカーを縛る]

スカート増量ルアーをより投げやすく、

使いやすくするために

スプリットシンカーなどをフックシャンクに取りつけて

ウェイト調整しますが、プライヤーで加締めただけでは

キャスト中に外れて飛ぶ危険性があるので

糸で何重にも縛り上げる必要があります。

シンカー取り付け

まずシンカーの上で団子結びし、

糸をクロスさせてシンカー下で団子結び。

次はその工程と逆のことをしてシンカーの上で団子結び。

これでシンカーが四方から糸で包み込まれます。

糸の締め付け具合が弱いとシンカーが上下に

ズレてしまいますがシャンクに巻き付けるように

何回も団子結びすることで動かなくなります。

 

瞬間接着剤を付けるだけでは、

どこかに当てただけで割れ目が広がり

外れてしまう可能性がありますが、

写真のようにシンカーを包み込むように縛れば

例え割れ目が開いていても簡単には外れません。

 

欠点は取り付けたところが錆びやすいので

使用後はすべて外して乾燥させることが望ましいです。

 

 

[命綱]

スカートを多く巻くとスカートがフックガードの

役割をするので障害物に引っ掛かることが少なくなります。

また、この釣りはオープンなところに浮いている

バスを釣ることが多く障害物にタイトに

投げることもあまりなく、さらに太糸を使うことから

ルアーを失うことはほとんどありません。

その結果、バスとのやり取りのさなかに

ワイヤーが金属疲労で折れることがあります。 

もし、そのルアーを最後まで使い切りたいと思うなら

[命綱]を付けてみてはどうでしょうか。

命綱の取り付け方

まずはラインアイを閉じます。

 

命綱の取り付け方

次にヘッド下にラインを結んでロアアームに

クロスさせながらラインアイまで上げて行き、

ラインアイ周辺に(アッパーアーム側にも)

しっかりと結び付けるだけです。

使用する糸は命綱ということを頭に入れて

太さ強さ種類を選べばよいと思います。

 

実際これのおかげでワイヤーが折れた後でも問題なく

釣り上げたことがあり何よりもバスの口に針を

残さずに済むので後味が悪くならないのが一番です。

 

 

 

[スカートブラッシング]

大量スカートとコーム
大量のスカートが水に濡れて乾くと
スカート同士が張り付いて固着するので
ブラッシングが必要になります。
細目と太目が備わっているペット用コームは
最初は引っ掛かりにくい太目を通し
次に細目を通すという使い方ができるので便利です。

ただ、太目でも無理やり通そうとすると

スカートが切れる恐れがあるので無理は禁物です。

 

 

 

 

[太めで張りがあるスカート]

細くてしなやかなスカートより太めで張りがある
スカートが適しています。
 
 
 
 

[ボサボサ仕上げとスッキリ仕上げ]

画像右側はスカートを揃えて結び、

余分な垂れ下がりはカットするなどして

スッキリめに仕上げています。

画像左側はスカート上段下段の縛り箇所を
スッキリ仕上げよりも上にして

垂れ下がりの長さを調整することで

ボサボサ感を出しています。

わかりにくいですが通常よりも結び箇所を

上にしているのと長短織り交ぜています。

 

 

 

[巨大なフライに見えなくもない]

フライを結ぶことをフライタイイングと言いますが

大量のスカートを自分好みに結んでいく、

これらはスカートタイイングと呼んでも

差し支えないと思います。

 

通常使いの弾道コントロール重視の場合は

スッキリ仕上げを、柔らかいロッドで遊びたい時は

ボサボサ仕上げを使うと言った感じで

柔らかいロッドでこのボサボサ仕上げをキャストしていると

フライフィッシングとルアーフィッシングの中間的な

釣りをしているような感覚になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[ASMRキャスティング?]

派手なスカート増量ルアーを使って

キャスト練習していると時間があっという間に過ぎます。

着水までの一連の流れを見ることが心地よく

次々投げたくなる中毒のようになることから

派手で見やすいルアーを水面すれすれに投げる

[低弾道なめらかな急減速]は人間の脳・視覚にASMR的作用を

及ぼす効果があると思っています。

 

[雷魚・ナマズ・ブルーギル] 

ラージマウスバス以外の魚では
この三種類の魚が飛んでいるルアーを見て
追うことを確認しています。
比較的水質が良いところの雷魚・ナマズは
飛んでいるスカート増量ルアーを見た時の
反応がバスよりも良いのではないかと
思えるぐらいの鋭さを見せることがあります。
 
バスよりもルアーにスレていないと言うことも
あるかも知れませんが
水面から高さ3mほどの高弾道に
ナマズが全く予期しない所から
着水点目掛けて弾道を追いかけ
着水バイトしたことがあり
目が比較的に上方についていることから考えて
水面や空中を見ることに関しては
バスよりも優れているのかもしれません。
 
 
通常、意図して雷魚・ナマズを釣ることはないので
実験をする時は針を内側に曲げて掛からなくした
ルアーを使います。
フックが大きいタイプのバズ・スピナーベイトは
内側から貫通した針先が雷魚やナマズの目に
刺さる恐れがあるのでお奨めしません。
 
飛んでいるルアーに魚がどう反応するのかを
手っ取り早く知るのに一番お手頃なのがブルーギルです。
トンボが頻繁に飛び回っているところで
スカート増量ルアーを振り子のように
ギルの視界を通り過ぎるように送り込むと、
それを追う仕草をし
群れの真上でそれをするとワラワラと
右往左往するのが見られます。
ギルの場合、どちらかと言うと[横切る弾道]よりも
[背後から前方へ抜けていく弾道]
に反応しやすい印象を持っています。
 
ちなみに5cmほど水面から突き出た枝に
キリギリスが留まっており
人の髪の毛よりも細そうな触角が僅かに動くたびに
ビクッと反応していたので
ブルーギルはかなり目が良いと思われます。

 

[軌道を変える練習は高所で]

高所(数m)からの軌道を変えるキャストは

バンクフィッシングならではのものです。

この軌道を変えるキャスト自体は

低所よりも高所からの方が容易です。

それはルアーが水面に到達するまで

時間的に余裕があるからで

立つ位置が低くなり水面に到達するまでの時間に余裕がないと

各操作がせわしなくなる傾向にあります。

 

 

 

[極めて回転が悪いスプールベアリング]

高所であれば回転が良いスプールベアリングと

ブレーキ+サミング+スカート増量ルアーでも

そこそこ投げることは出来ますが

軌道を変える瞬間のサミングの摩擦が強くなり

ラインと皮膚に負担がかかってしまいます。

また、スプールが軽いと立ち上がりの

射出速度が速く、その分操作がせわしなくなるので

難しくなる傾向にあります。

極めて回転が悪いスプールベアリングを使えば、

それらが軽減されるのと低所での至近距離の軌道を変える

キャストも余裕を持って出来るようになります。

 

こういったキャストをする上で

[極めて回転が悪いスプールベアリング]は

必須と言ってもいいぐらい無くてはならないもので

キャスト精度を出すうえでロッドとリールの

どちらが重要かと聞かれれば

ロッドと答える人が多い中、迷わずリールと答えるのも

このベアリングを使うことによって得られる

コントロール性の高さを実感しているからです。

(中量級ルアー) (ステンレスマイクロBBしか試していない) 

 

セッティングとコツが身に着いて

低所からの軌道を変えるキャストが

いつでも出来る状態にあれば

それよりも低難易度の高所からのそれは練習せずとも

いつでも容易に出来るようになります。

 

このような水面すれすれを狙うキャスティングは

水面がどこにあるか正確に把握できてこそなので、

それを阻害してしまう偏光グラスは

このキャスティング(釣り方)には適していないと言えます。

ですが目の保護や魚を探す時には

必要不可欠なものなので悩ましいところです。

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

[超低空で飛ぶカワセミ]

 
カワセミが水面を揺らがせながら
一気に数十m飛び去る姿を見る度に
釣りをするのを止めて見入ってしまいますが
スピードに乗り超低空で飛んでいくその姿と
水面や背景との対比からか、そのスピード感は迫力があり
ASMR的な心地よさを感じます。
また派手なスカート増量ルアーを使っての
[低弾道なめらかな急減速]も同様にASMR的な
心地よさを感じます。
 
 

カワセミもまた・・・

バス(雷魚・ナマズ・ギル)以外に
飛んでいるルアーに興味を示す生物がいることは、
これまでいくつか例を挙げましたが
カワセミもその傾向があると思っています。
 
派手なスカート増量ルアーで
低弾道 急減速を繰り返していると
すぐ近くの枝にカワセミが飛んで来て
餌を獲ることも逃げることもせず
時には数分そこに留まっていることがあり
ルアーを投げるたびに首を上下に動かし
明らかに反応していることがわかります。
 
カワセミが元々警戒心が薄い生物なのか
どうかはわかりませんが
最短で6mぐらいのところに
留まり続けていたこともあります。
 
カワセミが数匹居るところでは縄張り争いなのか
超低空チェイスがよく見られ
1匹が飛ぶとすかさずもう一匹がチェイス
場合によっては三匹の超低空高速チェイスなどが
見られカワセミが低く飛ぶものに反応する
可能性があることが、このことからもわかります。
 
自分たちと同じく水面スレスレを飛び、
突如音もなく消える派手な物体
それが何なのか気になって仕方がない
だからわざわざ人の近くへ来てまで
それを確かめようとするのではないでしょうか。
 

カワセミとの共通点

この釣り方をしていて思うことは
特に高い足場から下にいるバスを釣る際の
ルアーの弾道速度や射出角度が
カワセミが捕食する際の水に飛び込む
飛行速度や飛行角度に似ている時があり
ルアーを射出してから食わせるまでが
速いと言う部分も共通しています(高活性バス)
決定的に違うのはくちばしで無理やり掴み取るか、
魚に食って来させるかです。
 
人間から見るとカワセミともトンボともとれる
このルアーの弾道は稚魚には天敵のカワセミに見え
成魚にはトンボなどの捕食対象に見えるということが
言えると思います。
 

カワセミへのライバル心

低弾道の航続距離はどう足掻いても敵いません。
一度勢いがつくと羽ばたくことなく
水面スレスレを数十m滑空します。
あれを再現するにはルアーに動力を付ける以外
無いように思います。
捕食する時のカワセミに勝っている点は
ルアーを射出した瞬間の弾道速度と
着水音が静かで大きいバスが獲れるところでしょうか。
 
近くで見ていたカワセミが飛んで行ってしまうと
なぜか負けたような気分になるので飽きさせないようにと
次第にキャスティングにも熱が入り
それがかえって良い練習に繋がっているのを感じます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 

ショートキャストでルアーを静かに着水させる

スカート増量ルアーを使っての
[極限までの静かな着水]に焦点を当ててみます。
着水音がなってしまう原因を5つ挙げると

 

1,

放物線を描いて上から下に落ちる

ラインにたるみがあるので糸の切れた凧のように

制御不能で水面に激突します。

 

 

2,

サミングをかけた時にルアーが下へ急降下する

(オーバーヘッドライナー)

ティップでコンパクトに弾き出す斜め下へ向けた

直線的な弾道でサミングすると下へのベクトルが働き

ルアーが水面を叩いてしまいます。

着水する瞬間にティップを上に引き上げショックを

吸収することで、ある程度抑えることは可能です。

 

 

3,

ルアーが水面スレスレに飛んでいても

勢いを止め切れず水面激突

ラインにたるみが無い低弾道でも

サミングを効かせ切れていないと

オーバーランで水面を叩いてしまいます。

 

 

4,

ルアーを左右へ曲げると勢いを止め切れない

サミングとロッドワークで鋭角に左右に曲げると、

その反動でルアーが加速したように見えます。

その後制御できずにルアーが水面を叩きます。

 

 

5,

ルアーが高速回転し着水時にブレードやスカートが水面を叩く。

硬いショートロッドを使い、

ある特定の構えから硬いティップで

瞬間的に弾き出すことで

意図的に起こすことが出来る現象で

ルアーそのものが高速回転し着水時に

ブレードやスカートが水面を叩きます。

また猛烈な糸ヨレも発生します。

 

ただし悪い面ばかりではなく

キリモミ状態で急降下するトンボを再現できるので

弾道のバリエーションという観点から見ると

可能性は感じます。

記事㉞に書いた[空中での音]と共に、

この[飛んでいるルアーを動かす]というのは

この釣り方をもう一段階上に引き上げる可能性があります。

 

ルアーがホップする弾道で投げる

ルアーが上から下へ落ちる、のではなく

ティップを上げながらサミングをかけた時に

真上に浮上するベクトルを持たせた弾道で投げることが

ルアーを静かに着水させる上で重要であることがわかります。

 

そういうことからティップを真下から真上へ

振り上げることが出来る、曲がるロッドを使っての

サークルキャストと呼ばれる投げ方は

ルアーを[極限まで静かに着水させる]うえで最適な投げ方だと言えます。

ちなみに記事㉕の[軌道を変える]もこれと理屈は似ています。

 

 

ルアーを静かに着水させやすいロッド

ルアーを着水させた時と同じタイミングで

ティップが急激に戻ってしまうと

その反動がルアーに反映されてしまい

こっちへ引っ張られ着水が乱れるので

そうならない調子のロッドが適しています。

 

ルアーウェイトでも変わりますが

ティップが急激に戻らないロッドを簡単に言うと

 

1. 柔らかい低弾性カーボンロッド、グラスロッド

 

2. 急激にサミングをかけてもティップが引き込まれない

  先端まで硬いロッド

 

3. ルアー着水時とティップ戻りのタイミングが

  かぶらない調子・弾性のロッド

 

2は片手でのサークルキャストは出来ないので、

 ほぼバックハンド専用になります。

 

スカートの量

スカート数を多くしウェイトを軽くすれば、

なんとなく静かに着水させやすくなると感じますが

スカート増に伴い増大した空気抵抗はサミングをかけた時、

急激にルアーを失速させ、サミングをかけながら

低弾道の航続距離を伸ばす事を難しくします。

サミングとロッドワークで弾道をコントロールするには

スプリットシンカーなどの重りをプラスして

推進力を増す必要があります。

 

飛ばないセッティング

コントロールされた弾道というのは

常にラインが張っています。

極めて回転が悪いスプールベアリングを装着した

ベイトリールはブレーキは全てオフでも

過剰に回転することがなくサミングの負担を

減らせると同時にサミングレスポンスも良くなります。

 

また回転が良いベアリングでブレーキを強くした時とは

フィーリングが異なります。

 

ルアー着水時に均衡がとれる一瞬の間

これまでに何度かタメが効いた着水という

表現を使ってきましたが

それは水面に触れた瞬間のスカート増量ルアーと

手に握ったロッドとの均衡が一時的に保たれた状態であり、

最後の最後まで弾道を完全にコントロールする

という表現も大げさではないと思っています。

 

オープンな場所で6フィート前後の

ライトパワー程度の低弾性カーボン

またはグラスロッドを使い片手のフォアハンドで

押し出すように投げルアーの重みとG、

そして着水時の均衡の間を感じながら

[極限までの静かな着水]をゆったりと愛でること、

それだけを目的にしても十分楽しめます。

 
 
 

[連結してボリュームを増したトンボ] 

 

岸際の水面直下にバスがおり

そのバスの頭上で1匹のトンボが

速いスピードでUターンする、を繰り返していました。

トンボは水面から10数cmぐらいの

高さを飛んでいましたがそのバスは全く反応しません。

ところが3匹のトンボが連なるように、

その同じコースを辿った瞬間

それまで微動だにしなかったバスが、

急にそれらの後を追いかける仕草をしました。

これはボリュームが大きくなり

バスに発見されやすくなったためだと考えられます。

 

[空中での音]

 

トンボが飛び回っている近くで

聞き耳を立てていると

1匹のトンボが急激に反転した時や

数匹でチェイスし合っている時など

パタパタ、パサパサという羽根の音が聞こえます。

そういった音が水中のバスにどれだけ

聞こえているかはわかりませんが

セミなどが鳴いていない静かな状況で

バスが水面直下に居た場合

そういった音も聞こえているかもしれません。

 

そういった音がバスに聞こえていると仮定すると

トンボや他の飛行生物が空中で出す音も再現出来れば

それが低弾道 急減速と合わさることで

さらにマッチザベイトの完成度が高まることになります。

 

飛んでいるルアーから魅力的な音を出すには

例えばバズベイトを投げた時

稀にペラが回転し音を出しながら

飛んでいく場合がありますが

この飛行中に回転するペラにヒントがあるように思います。

 

[チョウも喰われていた]

水面から10cmほどの高さを

茶色い羽根のチョウがひらひら飛んでいて

垂直護岸の壁に張り付きました。

その一部始終をギルとバスが見ており

そのまた一部始終をこちらで見ている状況です。

 

チョウが壁に張り付いてすぐに

ギルがジャンプしますが

口の小ささが災いしたのか、

あっさり逃げられます。

そのチョウは同じ高さを維持したまま

横に移動し今度はギルの横に居たバスが

それを追いかけチョウが壁に張り付いた瞬間

ジャンプして見事に捕食しました。

そのバスは20数cm程度でしたが、

すかさず低弾道でルアーを送り込むと

猛烈に反応し、その後何度もスイッチが入る状態でした。

 

チョウは羽に色が付いており、

さらにひらひらと不安定に飛ぶことから

一見ボリュームは小さくても

バスに発見されやすいと感じます。

そのチョウが飛んで逃げる時も、

その不安定な飛びに対して

バスは速度調整して間合いを詰めるような

動きをしていたので飛んでいるチョウの

全てが見えていたようです。

 

飛んでいる生物の捕食に成功し

飛んでいる生物も食える、と知ったバスは

知らないバスよりも低弾道 急減速に

より反応しやすくなると思います。

 

ちなみにそのバスが口から何かを吐き出したので

羽根かと思いながら水面に浮いたものを

竿先で触ってみると鱗粉でした。

羽根や足などの部位は一切なく

そのバスは粉だけを選別して吐き出したので、

その繊細さに驚かされました。

 

 

 

 

[フォーミュラ]

もしフォーミュラ(香り成分)が

バスに効くのであれば

バスの鼻先に何度もルアーを通して

活性を上げることもある、この釣り方と

相性が良い可能性があります。

またスカート増量ルアーの大量スカートは

香り成分を持続、拡散させるのにも

適しているように感じます。

 

[大量スカートの食感]

スカートの巻数が多くボリュームが大きいものは

ギュッと握ると握り心地が良く何度も

握りたくなる気分になります。

このルアーがバスの口に入った後、

自分の意志で吐き出したのを見たことがなく

ラインを張らず緩めずしていると、

咥えたままどこまでも泳いで行こうとします。

バスがボリュームのあるスカートを噛んだ時

他のルアーとはまた違った食感や歯ごたえを感じ取り

吐き出さなくなるのではないかと推測しています。

 

[トレーラーフック]

スレて動きが鈍いバスは、

スイッチが入っても、大口を開けて食い込まず

スカートの先端を口を僅かに開けて

触るだけということがよくあります。

そういうバスを釣る場合は

口の開きに合うフックサイズと

バスがこっちに向いた状態でフッキング

する事を踏まえ、細軸、ロングシャンク、

ナローゲイプのトレーラーフックを使い

フックアップ率を向上させます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何のためらいもなくスカート増量ルアーに

食いついたバスの口からルアーを引き抜くと

面白い反応が見られます。

 

 

1.針がないスカート増量ルアーをバスに食わせる。

 

2.口の中にルアーがすっぽり入ったのを確認する。

 

3.根掛かりを外すように何度もロッドをしゃくり

 徐々にルアーを引き抜く。

 

4.スポッと抜け出る。

 

5.一瞬戸惑うものの追いかけて、また食う。

 

6.2から同じ手順で上手くいけば数回

 繰り返すことができます。

 

 

1は針先を折っただけでは口内に引っ掛かり

抜けにくくなる場合があるので

針を根元からカットするかベンド部を火であぶって

針先をシャンクまで曲げるのが良いです。

 

 

3はスイープ気味に引っ張ると歯を食いしばる傾向にあり

そのまま引き抜こうとするとルアーが飛んできてしまいます。

 

また、硬いロッドは口から引き抜きやすいですが

抜け出た時の初速が速く、移動距離も長くなり

バスが追わないことが多いです。

ですので、この場合は柔らかいロッドを使い

しゃくりながら徐々に引き抜きフワッと抜け出させることで

移動距離を抑え食う間を与えます。

 

 

4と5の反応を見るだけでも十分価値があると思います。

 

 

6.バスが岸に近づくにつれ、こっちの姿が目に入り、

そこでようやく見切る感じです。

なので最初に食わせる地点が遠いほど

追い食いの回数は増えると思います。