先日作った FMチューナーはボク的にとてもお気に入りで、日々快調に工房で BGMを奏でてくれています。DSPラジオICのAKC6952 の乗っかった、基板 M6952v2 / aitendo を使ったものです。唯一スマートじゃないと思うのは、FM受信バンドが2つに分かれてて、ワイドFM放送(何がワイドか不明ですが爆  笑の 93.3MHz ABCラジオFMを聴くためだけに、「FM ハイバンド スイッチ」を付けなければならなかった点です(前記事参照)。

 ICの製造元である问石科技(AKC Technology, 香港)のAKC6952技術資料を見ていると、FM受信周波数 76~108MHzと言う設定も可能なんですね。これができれば 76.5MHzの FM cocolo から 93.3MHzの ABCラジオFM まで、バンド切り替えなしで受信することができるんです。設定方法は、AKC6952の16pin "Band-FM" に電源電圧V-Batを加えるとともに、15pin "Band-AM" に Vref-N近傍の低い電圧を加えることです。簡単そうなのですが、そうは行かない理由があります。実は aitendo M6592v2基板では、16pin "Band-FM"が基板内でグランドに落とされていて、外部から電圧を印加できないようになってるんですえーん

 老眼には、AKC6952の足 16pinをほじくる勇気がありません。そこで、aitendoの基板の写真を眺めているとびっくり 16pin "Band-FM"が直にグランドに落ちているのではなく、スルーホールの端子のところまで引っ張ってきて、そこでグランドに落としているように見えて来ました。

 

基板写真:https://www.aitendo.com/product/18929

 

 ここをカッターナイフで削ってしまえばグラサン GND端子が BDFM端子に変わるのでは? 当ったり~~! aitendoさん、えらい!

 

 

 AKC6952の技術資料を参考に、BDAM(BAND-AM)端子に電圧Vref-Nを10kΩで供給し、GND改めBDFM(BAND-FM)端子に10kΩで電源電圧VCCを供給したところ、思惑通り FM 76~108MHzが受信できるようになりました。また、チューニング用VRの両端に直列抵抗を噛ませて、76.5MHzの FM cocolo から 93.3MHzの ABCラジオFM までが、ノブの回転の全体に広がるよう バンドスプレッドしました(* カット&トライ)。

 

 先のFMチューナー作成報告と基本的には何も変わりませんが、バンド選択スイッチを一つ省略できるという、プチ実験報告でした。

 

 

なお、この改造は素人の改造ですので、内容は保証しません。问石科技さん、 aitendoさんとも関係ありません。事故責任は自己責任ってことで宜しくお願いしますグラサン

 

【追記】 古い人間としては、せめてパッシブでも良いから同調回路が欲しくなります爆  笑

FMINに繋いでやると、心なしか感度がアップしたような気分になります。中間タップかホットエンドかは、お好みでニヤリ

 

【追記2】 プリアンプは FETも バイポーラも試してみましたが、どちらもそれなりに効きました。測定器持ってないので、こちらも雰囲気だけですが爆  笑

 

 

【追記3】 AKC6952の技術資料(中国語)をGoogle翻訳で見ていると、AKC6952の4pin "outphase" (aitendo M6952v2基板では PHA端子)はグランドに落としたほうがよさそうです。開放だと、位相がどうとかこうとか? 多分、モノラルスピーカーに BTLで出力できるよう片方のチャンネルの位相をひっくり返しているので、これを同位相に戻す? こうすると、チューニング・インディケーター(LEDA)が ステレオ・インディケーターに変わるとか。まあ、工房のBGM用に使っているだけなので、変化はよくわかりません爆  笑

 

1) FMチューナー 作ってみる

2) FMチューナー グレードアップ

3) FMチューナー 一応完成

4) FMチューナー 追補版 本稿

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