その核融合に必要なヘリウム3は、主に木星で採集されていた。
そのため、木星圏のスペースコロニーに移住した人々によってヘリウムが採集され、「ヘリウム船団」と呼ばれる宇宙貨物船団が地球圏と木星圏を往復することによって地球圏の経済は成立していた。
※このヘリウム船団のリーダーは、第一次ネオ・ジオン抗争の英雄、ジュドー・アーシタ がつとめている。
木星コロニーは、地球連邦の一組織である「木星公社」の管理下にある、というのが建前であった。
しかし、地球連邦の目が届かず、資源に限りのある木星では、いつしか住みやすい地球への羨望と指導者である、クラックス・ドゥガチの命令を絶対のものとする独裁体制が成立。
自分たちを辺境の地に追いやった地球圏の人々から、地球を取り戻すという目的の下、軍事国家となっていた。
かなり厳しい階級制がとられており、軍人・工作員は手の甲にナンバーが刻印。
その階級差、権限は絶対である。
こうして成立した木星帝国は、武力を伴った戦闘こそ無かった。
しかしシャアの時代から30年に近くたった宇宙世紀0120年代、地球侵攻の準備を開始した。
そしてシーブック・アノーが登場する、コスモ・バビロニア建国戦争の裏でも暗躍することとなる。
0130年代に入ると、帝国の野望を察知した宇宙海賊クロスボーン・バンガードが海賊行為に偽装したレジスタンス活動を開始。
木星圏で小規模の紛争が相次いだ。
そして宇宙世紀0133年、地球親善訪問を謳ったジュピトリス9の地球圏到着後、帝国は地球連邦政府へ宣戦布告。
デス・ゲイルズによる奇襲等で戦局を優位に進め、地球上の主要拠点を占領下に収める。
地球侵攻の総仕上げとして、クラックス・ドゥガチは地球全土への全面核攻撃を実行に移すが、宇宙海賊クロスボーン・バンガードと一部の連邦軍部隊を中心とした抵抗勢力の反撃に遭う。
更に、各スペース・コロニー軍の予想よりも遥かに早い軍事介入により、計画は失敗。
総統ドゥガチや重鎮カラスといった中心人物が戦死した事により、戦闘は終結した。
その後、地球連邦の査察が木星コロニーに入り、木星帝国は一旦解体された。
参考文献
機動戦士クロスボーンガンダム
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