こんにちは。
間もなく、1年の半分が終わろうとしています。
早いっすよね。
会社に在籍していると何てことないんでしょうけど、、、
個人事業主としてはちょっと頑張りどころです。
何にでも「対応」できる、知識も大切です。
今日の過去問は、平成18年度問49の問題を○×式で解答してみましょう。
財政投融資制度に関する記述について、正誤判定をしてみましょう。
それでは、早速。
問題
財政投融資は、郵便貯金や銀行預金、年金保険料などを原資として、社会資本整備などの分野に低利で融資・出資を行う制度として創設された。
正解は?
×
今日は、「財政投融資制度」に関する問題です。
出題は、平成18年(2006年)ですね。
チラッと学校で習った記憶があります。
財政投融資=政府や公的機関が債券を発行して資金を集め、国民生活に役立つように活用(投資)したり、貸し出(融資)したりすること。国の財政の一部で、「第二の予算」とも呼ばれる。
以前は、郵便貯金、厚生年金、国民年金、簡易保険、公的年金積立金等を原資としていました。
問題に書かれている「銀行預金」は、原資とはなっていませんでした。
この原資を、大蔵省資金運用部へ預託して、財政投融資計画に基づき、特殊法人や政府系金融機関へ融資していました。
現在では、「資金運用部資金法等の一部を改正する法律」が施行されて、大蔵省資金運用部が廃止、又、郵便貯金や年金積立金等を預託する制度も廃止されています。
そのため、現在では、「財投機関債」や「財投債」などの債券を発行して、金融市場から資金を集めるようになっています。
財投機関債=財政投融資の事業を行う機関が、金融市場から資金を借りるために発行する債券のこと。
財投債=財投機関債などで資金を集めることが難しい機関について、国の信用で発行する債券のこと。正式な名称は、財政投融資特別会計国債で、国債の一種。
それと問題後半、、、
「社会資本整備などの分野に低利で融資・出資を行う制度として創設された。」
これについては、問題はありません。
財政投融資は、高速道路の建設や空港の建設、都市環境や生活環境の整備、中小企業の振興など、社会資本の整備に利用されています。
この問題は、×です。
問題
国の財政融資資金特別会計における預託金残高をみると、現在、その規模が最も大きいのは公的年金の積立金である。
旧:財政融資資金特別会計=現:財政投融資特別会計
正解は?
×
2問目なんですが、、、国の財政融資資金特別会計の「預託金残高」ですね。
出題当時、問題では、「規模が最も大きいのは公的年金の積立金」と書かれていますが、、、
現在はどうか ちょっと調べてみましょう。
良いのがありましたよ。(笑)
全32ページです。
「平成29年度 財政融資資金運用報告について」と書かれています。
4ページ目に、「5.平成29年度における財政融資資金預託金の状況」ってのがあります。
平成29年度末預託残高のトップは、13兆1,447億円で、「労働保険特別会計」です。
「年金特別会計」、「株式会社日本政策金融公庫」と続いています。
この問題も×です。
問題
特殊法人等の財政投融資機関は、国の財政融資資金特別会計からの借入れにより必要な資金総額を調達しなければならない。
旧:財政融資資金特別会計=現:財政投融資特別会計
正解は?
×
3問目ですね。
問題では、特殊法人等の財政投融資機関は、
「国の財政融資資金特別会計からの借入れにより必要な資金総額を調達しなければならない。」と言っています。
特殊法人等の財政投融資機関です。
これ、1問目でチラッと見ています。
特殊法人等の財政投融資機関、、、1問目では、「財政投融資の事業を行う機関」って書き方をしました。
と言うことは、
財投機関債=「財政投融資の事業を行う機関」が、金融市場から資金を借りるために発行する債券のこと。
財投機関債を発行することができます。
この特殊法人等は、財投機関債の発行や政府保証債を発行して金融市場から資金を調達します。
政府保証債=政府関係機関や特殊法人等が発行する債券のうち、政府が元金及び利息の支払いを保証している債券のこと。
他にも、国の財政投融資特別会計が財投債を発行し、それにより集めた資金の融資を受けることで資金を調達することもできます。
つまり、「国の財政融資資金特別会計からの借入れにより必要な資金総額を調達しなければならない。」訳ではありません。
問題としては、「調達しなければならない」ではなく、「調達することができる」だった場合は○になります。
問題
国の財政融資資金特別会計は、特殊法人等に貸し出す資金を調達するために、財投機関債を発行している。
旧:財政融資資金特別会計=現:財政投融資特別会計
正解は?
×
オヨヨ。。。by三枝
あ、今は、6代目桂文枝さんですね。
財投債とか財投機関債とか、ちょっと紛らわしいですね。
この問題は、今まで見てきた中に書かれているんですが、
財投機関債は、特殊法人等の財政投融資機関が発行する債券のことです。
国の財政投融資特別会計が、特殊法人等に貸し出す資金を調達のために発行するのは、「財投債」と呼ばれる国債です。
国=財投債
特殊法人等=財投機関債 です。
問題
財政投融資計画額を使途別にみると、最近では生活環境整備の占める割合が最も高くなっている。
正解は?
○
今日最後の問題です。
財政投融資計画額の「使途別」です。
ん、使徒ではありませんよ。(笑) ちょこっと趣味の範囲です。
おっと、、、
問題では、「最近では生活環境整備の占める割合が最も高くなっている。」と言っています。
生活環境整備
これ、以前見てますね。
「インフラ整備」からの同義語で「社会資本」
インフラ=インフラストラクチャー(infrastructure)
生活や産業の基盤を形成する施設の総称。。。
・住宅、環境衛生、上・下水道、公園、学校などの生活基盤となる施設
・道路、港湾、鉄道、空港、工業用水といった産業基盤となる施設
最近では、病院、福祉施設などの厚生福祉施設や情報通信網なども含まれるってのを過去記事に書きました。
と言うことは、問題の「生活環境整備」は、「社会資本」の整備のことです。
資料を確認してみましょう。
2問目で見た財務省 財政投融資リポート2018 Ⅳ部 資料編です。
5ページ目に、「7.平成29年度財政投融資使途別分類表」ってのが載っています。
円グラフなんですが、平成29年度財政投融資計画の運用状況が使途別で出ています。
合計14兆2,487億円
1.社会資本 5兆1,085億円
2.中小零細企業 2兆6,312億円
3.海外投融資等 1兆7,510億円
ベスト3は、こんな感じです。
2000年頃までとは随分と違っています。
ちなみに内閣府の資料(財政投融資使途別分類の推移)でみると「住宅」がその頃は多かったのが解ります。
興味のある方は、覘いてみて下さい。
今日のところはここまでです。