対人援助職の現場でよく見受けられます、

 

「リアリティショック」

 

ほぼ言葉のままの意味合いにはなるのですが、

 

期待と現実の間にあるギャップに衝撃を受けることを言います。

 

就職する前に思い描いていた仕事やイメージと、

 

実際の職場環境での経験の違いを消化しきれず、不安や喪失感などを強め、

 

ときに離職にまで至ることがあります。

 

 

対人援助職の現場で、新人職員のリアリティショックをなくすことは難しいと存じます。

 

リアリティショックには、新人職員が職場に適応して成長するための通過儀礼という側面もあるからです。

 

ただしかし、周囲の先輩職員からの支援があるなど、環境次第で新人職員のリアリティショックが早期に克服されたり、

 

軽減されたりすることもあります。

 

 

また、その職場環境が絶えずして、新人職員が抱いている理想をキャッチできる”余裕”が私は必要なのだと思うのに加え、

 

それがないと対人援助職ではないと厳しく評価しています。

 

高齢者や障がい者、児童が対象な仕事ではありません。

 

働く人のニーズも把握し、成長するための育成プランがしっかりしてこそ、支援するという方の仕事です。

 

その目的も含め、最初の面接があり、勤務経過に個別面談があり、カウンセリングやコーチングが職場内に設けられています。

 

良い人材を探す、だけの視点での面接・面談は支援者として不完全です。

 

その中で、事業所が改善すべき要素を探せるかの視点と感性も含めて、対人援助職は継続する呼吸ができるのです。

京都府は、コロナウイルス感染予防による緊急事態が解除はされましたが、

 

私見としては、まだ最低2週間は経過を見ておいた方が良いと考えています。

 

単純に、PCR検査を受けていなかっただけで、再度感染者が出た場合と気が緩んだ状況が重なった場合には、

 

仕方ない。という事態ではありません。

 

想定したことなのに、何も対処できなかったことの落ち度が大きくなります。

 

 

今回より、2つの課題が考えられ、

 

1つは、地域でこうしたパニック事象が起こった場合の地域での統制対応。

 

医療従事者のみでは限界があるので、我々ひとりひとりが自覚と責任をもったリテラシーを鍛えなくてはなりません。

 

2つ目は、災害対応に併行して、地震や水災だけでなく、

 

ウイルス感染についてのハザードマップから、地域体制つくりを予め考えておくことだと思います。

 

 

また、上記の件をよく行政や地域包括支援センターへ国民の方は依存しがちですが、

 

福祉職以外の方も携わっていく形をつくっていかねばなりません。

 

専門職への依存が強いことも、我々の大きな弱点と私は思います。

 

福祉の専門性として、どのように普遍化させていくか。

 

これが職務としてのひとつなのです。

 

 

コロナウイルスが終息しそうな形で良かった。

 

では、福祉職ではありません。

 

どのような再発防止策を立て、本来福祉の意味である「幸せ」を地域での共同生活でどのように築いていくのか。

 

個人主義といわれた今の社会ではありますが、

 

その個人主義を守るに比例して、集団としての在り方を見つめなおすときかなと、

 

昨日、京都も解除と公言された瞬間に懸念した課題です。

事例検討会を開催した場合、

 

様々な事業所様が集まって話しあいをしている中で、

 

現在の私が職務として役割を担おうとしている「ファシリテーター」の言葉に注目しています。

 

 

その中で、配慮がなされている方の言葉の切り替えし方はやはり上手く、

 

できれば、事例検討会を開催しているときは逐語録があれば、と希望している私がいます。

 

おそらく、介護支援専門員だけでなく、介護福祉士も希望される方もいらしているかと。

 

専門職としてのスキルは、日々の研鑽で少なからず磨かれていくのですが、

 

ヒューマンスキルといいますか、

 

このような受け答え、言葉ひとつで相手の気持ちを汲んだうえでの円滑化された交流が可能。

 

私は、年々介護保険制度や介護ルール、情報リテラシー等が発展していく中で、

 

「〇〇だからできません」

 

と規律やルールを守った意思表示をすることはごもっともなのですが、

 

相手を思いやった”何か”が介護がしっかりしていくに反比例して少なくなってきているのではないか。

 

を大変懸念しています。

 

そうした意味でも、仕事の見える化から、細かい配慮を働く職員の方が気付いて実践していけたなら、という考えから、

 

余裕があった場合には、カウンセラーでも執り行っているみたいに、

 

逐語録をと考えています。

 

 

事例検討だけでなく、そうした話合いの中での状態を学ぶことができたなら。

 

ロールプレイ形式で、事例検討会や会議などを動画にアップして職員が見れたら参考になるかもしれませんね。