対人援助職の現場でよく見受けられます、
「リアリティショック」
ほぼ言葉のままの意味合いにはなるのですが、
期待と現実の間にあるギャップに衝撃を受けることを言います。
就職する前に思い描いていた仕事やイメージと、
実際の職場環境での経験の違いを消化しきれず、不安や喪失感などを強め、
ときに離職にまで至ることがあります。
対人援助職の現場で、新人職員のリアリティショックをなくすことは難しいと存じます。
リアリティショックには、新人職員が職場に適応して成長するための通過儀礼という側面もあるからです。
ただしかし、周囲の先輩職員からの支援があるなど、環境次第で新人職員のリアリティショックが早期に克服されたり、
軽減されたりすることもあります。
また、その職場環境が絶えずして、新人職員が抱いている理想をキャッチできる”余裕”が私は必要なのだと思うのに加え、
それがないと対人援助職ではないと厳しく評価しています。
高齢者や障がい者、児童が対象な仕事ではありません。
働く人のニーズも把握し、成長するための育成プランがしっかりしてこそ、支援するという方の仕事です。
その目的も含め、最初の面接があり、勤務経過に個別面談があり、カウンセリングやコーチングが職場内に設けられています。
良い人材を探す、だけの視点での面接・面談は支援者として不完全です。
その中で、事業所が改善すべき要素を探せるかの視点と感性も含めて、対人援助職は継続する呼吸ができるのです。