脚本家/小説家・太田愛のブログ
『犯罪者』(KADOKAWA)



『幻夏』(KADOKAWA)

第67回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補


『天上の葦』(KADOKAWA)



『彼らは世界にはなればなれに立っている』(KADOKAWA)

第4回山中賞受賞


『鯉』(光文社刊「Jミステリー2022FALL」所収)



『未明の砦』(KADOKAWA)


第26回大藪春彦賞受賞


『夏を刈る』(光文社刊「Jミステリー2023 FALL」所収)

第77回日本推理作家協会賞(短編部門)候補

明けましておめでとうございます。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

昨年は『未明の砦』が第26回大藪春彦賞をいただき、短編『夏を刈る』が第77回日本推理作家協会賞にノミネートされました。

 

既刊の『犯者者(上・下)』『幻夏』『天上の葦(上・下)』のトリオシリーズは、読者の方々の推しと書店員さんの応援で昨秋、累計60万部を超えました。ありがとうございます。

トリオシリーズとは趣の異なる『彼らははなればなれに立っている』も熱い感想を寄せて下さる読者の方々に支えられて幸福な一冊となりました。

 

昨秋からは長編『ヨハネたちの冠の連載が「別冊文藝春秋」でスタートし、先月20日配信の2025年1月号に「第二章 自転車がつなぐ」全文が掲載されています。

今年のお仕事も『ヨハネたちの冠』から始まります。首都近郊のスーパー教育特区に住む3人の子供を中心に、他人の名を騙って子供たちの前に現れた謎の男、秘密を抱えたホームレス、戦後、公職追放を経験した政治家を祖父にもつ現役の文科大臣など、さまざまな人物が登場する物語です。今年は、いよいよ連載も佳境に入ります。次回配信は2月20日の予定です。

 

また、この春、初の短編集を上梓する予定です。詳細が決まり次第、当ブログ・ホームページでお知らせいたします。

 

本年が皆様にとって幸多き年になりますようお祈り申し上げます。

2025年年元日

 

 

 

 

「別冊文藝春秋」2025年1月号(電子書籍、WEB版)で連載中の『ヨハネたちの冠』第2回が本日、配信されます。

 

今回、掲載されるのは「第二章 自転車がつなぐ」全編です。

第一章で主人公の三人の子供たちがぶつかった多くの謎、

 

――透矢のまえに現れたニセモノの藤倉真一はだれなのか。

――本物の藤倉真一はどこに消えたのか。

――青明(せあ)と沙由未はなぜ涙を流していたのか。

――交番相談員の大木が遭遇した不審な男たちは何者なのか。

――スナフキンが拾ったSDカードに記録されているのは何か。

 

それぞれの謎が展開し、明かされ、新たな謎へとつながっていきます。更に、そもそも彼らが暮らすこのスーパー教育特区とはどんなところなのか、その衝撃の一端も開示されます。

 

ぜひお楽しみください。

 

 
 

前回のブログでご案内した新作長編『ヨハネたちの冠』の連載が、本日より別冊文藝春秋にて始まりました。電子書籍またはWEBで読むことができます。

連載開始にあたって書いた「はじまりのことば」という小文もあり、WEBで読むことができます。→こちらです

 

物語は、まだお互いを知らない3人の子どもたちの登場から始まるのですが、なんとWEBでは第1話の冒頭部分を読むことができます。→こちらです。そして電子書籍は→こちら。いよいよスタートしました。ぜひよろしく。

(*電子書籍の配信は20日からでした。すみません。もうしばらくお待ちくださいませ)

 

 

 

お待たせしました。

新作長編の連載がいよいよ今月から始まります。

掲載誌は「別冊文藝春秋」電子版。連載第1回は、電子版58号(2024年11月号)で、10月18日(金)00:00 配信予定です。

*別冊文藝春秋は、通常は毎偶数月20日の隔月配信になります。

 

さて、新たな長編。タイトルは『ヨハネたちの冠』

舞台は首都近郊のスーパー教育特区。主人公はそこに住む三人の小学生たち。そして物語は、梅雨だというのに一滴の雨も降らない乾いた六月、夏至の夜、三人の子供たちがそれぞれ別々の奇妙な出来事に遭遇する一幕から始まります。

この柔らかな心を持つ個性的なアウトサイダーの子供たちの周りに登場するのが、夏至の夜、偶然出くわした少年に、自分に会ったことを覚えておいてほしいと懇願するや姿を消す謎の男、秘密を抱えて町に流れ着いたホームレス、敗戦時に国家権力の中枢にいた政治家を祖父に持つ現内閣府特命担当大臣、あらゆる事象に半端な知識を持つ男・通称トリプルなどなど…。多彩な人物が関わり、いくつかの事件が茨の蔓のように絡み合いつつ、事態は思いがけない方向に転がって――というわけで、乞うご期待。最後までおつきあいのほど、なにぶん宜しく。

                 *photo by Fausto García-Menéndez (Unsplash)

 

それから前回に続き、KADOKAWA秋フェア『犯罪者』を始め、拙著すべてを大々的に展開してくださっているジュンク堂書店 松坂屋高槻店さん!

手作りの登場人物しおりや売上カウンターも作ってくださっています。感謝、感謝です。

 

 

 

「いま届けたい!角川文庫」ということで――

この秋、KADOKAWAさんの推し本として『犯罪者』文庫上下巻をどっさり増刷され、営業担当のお二人の熱い手書きのメッセージを載せた帯をかけて続々と書店に届いています。

 

こんな感じ(↓)で推してくださっているお店も見かけました。

 

明屋書店 豊前店さん

 

八重洲ブックセンター グランスタ八重洲店さん

 

旭屋書店 アリオ上尾店さん

書店のみなさま、どうもありがとうございます。

 

写真のなかのパネルにあるようにシリーズも累計60万部を超え、上巻39刷、下巻43刷になります。長く読み継ぎ、口コミで広げてくださる読者のみなさんのおかげです。感謝です。

 

これにあわせてカドカワのwebマガジンにも、担当の方々が熱い思いを語った『犯罪者』の記事が掲載されました。しかも、なんと〈プロローグ〉から、凄惨な通り魔殺人事件によって幕を開ける〈第一章 駅前広場〉の終わりまでを一気に試し読みできるページも用意されています→こちらです

 

未読のかたはもちろん、再読の方、または以前読んだがすっかり内容を忘れてしまった方も、秋の夜長にぜひ。

 

新連載についての詳細も、まもなくお知らせする予定です。

いましばらくお待ちくださいませ。

 

 

『未明の砦』の4刷が決まりました。

ここしばらく「書店においてなかった」、「ネット書店でも品切れ」など悲しいメッセージを多くの方からいただきましたが、重版分が9月上旬には店頭に並ぶ予定です。まもなくです。重版分もすぐになくなる可能性もありますので、この機会を逃さず、ぜひお手元に。

 

また「『天上の葦』もオーディブルにしてほしい」というご要望をしばしばいただくのですが、オーディブル化の候補作品はAmazonさんが選定しますので、太田の一存ではどうにもならず……。ここはひとつ、みなさまのお声をどんどんAmazonさんにおとどけください。

 

それから、新作長編の連載がもうすぐ始まる予定です。詳細についても、まもなくお知らせできると思います。時機がまいりましたら、このブログとホームページでお知らせいたしますので、しばしお待ちくださいませ。

 

 

 

7月28日(日)の東京新聞朝刊「時代を読む」で、なんと法政大学名誉教授・前総長の、あの田中優子さんが『未明の砦』を取り上げてくださいました。田中さんが、Xで記事をポストしてくださっています→こちらです。どうもありがとうございました。

 

6月26日発売の「ザ・ベストミステリーズ2024」(講談社)に、『夏を刈る』が収められています。昨年、「Jミステリー2023 FALL」に掲載した際は枚数の関係で削った部分を少し加筆しています。第77回日本推理作家協会賞短編部門にノミネートされた5つの作品がすべて読めるセレクションになっています。

ぜひお手にとってみてください。

また、KADOKAWAのグループへの大規模なサイバー攻撃の影響で、書籍の物流全般が滞っているとのことです。『未明の砦』はAmazonで在庫切れ、『彼らは世界にはなればなれに立っている』も文庫は在庫切れになっています。復旧までしばらく時間がかかるとのことです。「一時的に在庫切れ;入荷時期は未定です」という文字を毎日見るにつけ、悲しい思いです。

お近くの書店にございません場合は、楽天ブックスなど別のネット書店ではまだ在庫があるようですので、そちらでお求め下さいませ。

 

『彼らは世界にはなればなれに立っている』Audible版の配信が

が今日17日より始まります。ナレーションを担当してくださったのは、『犯罪者』でも見事に演じてくださった青木崇さんです。

また、『未明の砦』の配信もすでに始まっています。こちらのナレーションは山内平さんです。

どちらもAmazonのページでサンプルを聴くことができます。

『彼らは世界にはなればなれに立っている』→こちらです。

『未明の砦』→こちらです。

Audible派の方も、Audibleお初の方も、ぜひお聴きになってみてください。

 

 

 

4月30 日配信の徳間書店の電子書籍「読楽」2024年5月号に、短編『十月の子供たち』を寄稿しました。大藪賞受賞記念として書いた作品ですが、『未明の砦』とはまったく雰囲気も世界も異なる、七歳の子供たちのお話です。流星群の夜に彼らの家族が地下室で始めた「びっくりキャンプ」を発端とする、この小さな物語を書いているあいだ、ずっとひとつのことを思っていました。いま同じこの時を生きている、ひとりでも多くのみなさんに読んでいただきたい小説になりました。ぜひご一読ください。Amazonでは→こちら

UnsplashAlexander Andrewsさん撮影。