後藤 仁(GOTO JIN)の日本画・絵本便り

後藤 仁(GOTO JIN)の日本画・絵本便り

後藤仁ブログ2~絵師(日本画家・絵本画家、天井画・金唐革紙)後藤仁の日本画・絵本・展覧会便り。東京藝大日本画卒,後藤純男門下。「アジア/日本の美人画」をテーマに描く。東京藝大,東京造形大講師。金唐革紙製作技術保持。日本美術家連盟,絵本学会,日中文化交流協会会員。

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★「後藤 仁(GOTO JIN)のアトリエ」― 絵本・挿絵作品

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◇私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』 (君島久子 文、後藤 仁 絵/岩波書店)が、Internationale Jugendbibliothek München/International Youth Library Munich/ミュンヘン国際児童図書館の「The White Ravens 2014/ザ・ホワイト・レイブンス 国際推薦児童図書目録2014」に選定されました。
★ミュンヘン国際児童図書館 公式サイト 「国際推薦児童図書目録2014」─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』
https://whiteravens.ijb.de/book/1286


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新公式サイトを新規開設しました。日本画・絵本作品や大垣まつり天井画・金唐革紙作品の貴重な画像や解説が、たくさん掲載してあります。当ブログとともに、お楽しみ下さい!! ⇩ 

★後藤仁 新公式サイト「後藤 仁(GOTO JIN)の画室」

★明けまして御目出度うございます‼️ 本年も よろしくお願い申し上げます。🙇‍♂️🎍

  絵師(日本画家・絵本画家)後藤 仁

★新年快乐!春节快乐!

 希望你新的一年,吉祥如意,一切顺利,平平安安,健健康康〜‼️🥳🎊
 旧年一年里,真的非常感谢。今年也请多多关照。
  画师(日本画家・绘本画家)后藤 仁
 
            〇
 
 中国の新年(春節)は旧暦ですので、今年は、1月29日(水)になります。🥰
 1月17日、突然 予告無しに、中国からの荷物が届き、何かと思い?、開けてみました⁉  するとそれは、中国で最も人気のある絵本ブランドの一つの「乐乐趣(楽楽趣)」を手掛ける、中国の大手 絵本・児童書出版社:西安 荣信教育文化・乐乐趣(西安 栄信教育文化・楽楽趣)からの、新年のご挨拶の、可愛い贈り物でした~ 今は、日本の新年と中国の新年の間ですので、実に お目出たい期間なのです。🎊
 誠に ありがとうございました~🥰
 
 今天1月17日,突然没有预告,从中国寄来了行李⁉ 翻开一看,这是来自中国大型绘本儿童书出版社:西安荣信文化・乐乐趣的新年贺礼~ 因为现在是日本的新年和中国的新年之间,大喜期间,所以会上传图片。🎊
 非常感谢~🥰💓
 
 
 中国から届いた、中国の大手 絵本・児童書出版社:西安 荣信教育文化・乐乐趣(西安 栄信教育文化・楽楽趣)からの、新年の贈り物。今は、玄関に飾っています~❣
 
 
 中国の大手 絵本・児童書出版社:西安 荣信教育文化・乐乐趣(西安 栄信教育文化・楽楽趣)
 

★朝日小学生新聞「朝小図書室(ライブラリー)」テーマで読む・ヘビ/中学年から(2025年1月16日号)

 小学生向けの新聞として、小学校・小学生達に よく知られている「朝日小学生新聞」(朝日学生新聞社)にて、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)を、ご掲載・ご紹介いただきました。📖🥰
 絵本『犬になった王子』には、今年の干支(巳年)蛇達~蛇王・蛇番兵や大ヘビが、多数、登場しますよ~ 🐍
 
 新聞紙の現物は手に入らず、図書館にて白黒コピーしかとれなかったので、ここで掲載する画像は白黒ですが、実物はカラー印刷です。
 「朝日小学生新聞」をとっている方・学校等で見れる方は ご覧いただき、ぜひ「絵本」も合わせて読んで下さいネ~😻 よろしくお願いいたします~❣  (^O^)/
 
朝日学生新聞社 朝日小学生新聞
新聞を読む習慣がお子さまの学力の土台をつくります!受験に役立つ!|朝日小学生新聞
 
絵本『犬になった王子 チベットの民話』
岩波書店 公式サイト(児童書編集部)絵本『犬になった王子 チベットの民話』  https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html
 
 
 
 
 
 年末年始には悲しいお知らせもありました・・・。
 
いわむらかずお さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。
 
 絵本作家・画家、東京藝術大学の大先輩として、とても素晴らしい絵本作品を創り上げられた、尊敬すべき画家・芸術家でした。至らない私でしたが、生前、絵本団体では、大変お世話になり、心より感謝申し上げます。
 日本の良き時代に、良き仕事をされた、近しい作家・画家達が、昨今、どんどん少なくなり、さみしい限りです・・・。
 いわむらかずお さん、天国でも素敵な絵を描いて下さいね~~。
 
 浜田桂子・いわむらかずお絵本原画展(2015年7月23日)
 
 第35回 子どもの本と文化の夏の集い〈主催:この本だいすきの会〉(2017年8月19日)
 
 
 遅ればせながら、ようやく先日、長編アニメーション映画『君たちはどう生きるか/(中国語では)你想活出怎样的人生』宮﨑 駿 監督/スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI)と、長編アニメーション映画『犬王』(湯浅政明 監督/サイエンスSARU)を観ました。🐶 いずれも、評判通りの超大作アニメ映画でしたね~💞
 
 『君たちはどう生きるか』は、宮﨑 駿 監督らしい、奇想天外で壮大なストーリーで、『千と千尋の神隠し』に匹敵する様な、凝った創りのアニメ映画ですね。オウムやアオサギ等の鳥類のキャラクターが面白いです!🐦
 シーン中には、絵物語「シュナの旅」(私の作画絵本『犬になった王子』の原話の「チベット民話」を元に描いた、宮﨑 駿さんの水彩漫画作品)を彷彿とさせる場面もありましたね~。🐕 私は宮﨑アニメでは、『天空の城ラピュタ』と『未来少年コナン』が一番好きですが、宮﨑監督の老齢期の最終長編作品とも言われる『君たちはどう生きるか』は、宮﨑 駿さんの年齢を感じさせない、想像力に富む、力強い、秀作アニメでした🥰
 
 『犬王』は、かなり前衛的なアニメであり、残酷なシーンもあるので好みが分かれそうですが、とても優れた芸術作品の体に仕上がっています。中盤の現代的な音楽・舞踊シーンは、アニメーションと言えども物語の時代を考慮すると、やや唐突な感じもしますが、前半と終盤の日本の室町時代辺りの猿楽・能楽師をテーマにした丁寧な描写は、とても上質で雰囲気があって素晴らしいです~。
 私の作画絵本『犬になった王子』の中国語訳は幾つか考えられますが、その一つは『犬王子』と訳されています。また、私の伯父:後藤大秀さんは、からくり人形師で能面打ち師でしたので、親近感が湧きます・・。両作品は、内容的には全く関係ありませんがね・・・。
 
 
 長編アニメーション映画『君たちはどう生きるか』(宮﨑 駿 監督/スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI)
 
 長編アニメーション映画『犬王』(湯浅政明 監督/サイエンスSARU)
 
 
 つい先日、中国製アニメ『百妖譜/百妖谱』を観終えました。第1季(2020年)、第2季(2021年)、第3季/京師篇(2022年)、第4季/司府篇(2024年)と、中国の巨大動画配信サイト 哔哩哔哩 bilibili で配信されたアニメです。日本でも2024年にフジテレビで、第1季、第2季まで、日本語吹替え放送されています。続編の制作・放映が、楽しみですね~😻
 フジサンケイグループは、今、妙な事になっていますが、意外と中国のメディアと組んで放映を行ったり、「絵本」の普及推進に力を入れていたりします・・・。
 
 主人公の、妖怪だけを診る妖怪専門の女性霊医:桃夭(とうよう)が、ガサツな様で心根が優しく、なかなか かっこ良いのですね~💘 また、脇役の柳公子や司静渊・司狂澜 兄弟が妙にイケメンぞろいなのは、実写の中国ドラマと同じ傾向ですね~💙「阿弥陀仏・・」といつも唱えている小坊主の磨牙や、そのペットの灰狐グングン等も、可愛くて、面白いです。各物語に登場する、「山海経」をイメージの源泉にしたという妖怪キャラクター達も、怖いものから、美しい・可愛いものまで多彩ですよ~。👻
 ストーリー的には、日本のアニメには なかなか見られない感じの、人間や妖怪達の、因果応報・喜怒哀楽・生老病死・愛別離苦・栄枯盛衰といった難しいテーマを、レベルの高い作画・脚本で描いていて、なかなか深いです。登場するキャラクター等も凝っていて、中国アニメの急速で高度な進化を感じました~。
 若い人向けの派手な描写も多々ありますが、日本の若い人にはやや伝わりにくいかと思われる、誠に中国的で渋い仏教・道教的世界観も含まれており、むしろ、日本人なら中年以降の年齢の人の方が共感できる部分が多いかも知れません・・・。中国の動画配信サイト bilibili では、総再生数5.6億以上という凄い視聴数をたたき出したと言いますので、中国の若者達は、実際、かなり達観・成熟した知恵者が多いのかも知れませんね~~?
 
 
 
 
 中国製アニメ『百妖譜/百妖谱』
 
 
 現在、NHKでは、手塚治虫のアニメ『火の鳥』の新制作作品もやっていますよ。作画はやや粗いですが、ストーリーはさすがに手塚治虫さんですから、とても深くて面白いですね~。🐥 その他、私が今、最も楽しみにしている日本製のテレビアニメでは、中国を舞台としたアニメ『薬屋のひとりごと』の第2期も始まっています~。💓
 近年、中国のアニメーション・マンガの進化・普及は凄まじいです。日本のアニメ・マンガのみならず、エンターテインメント~アート界まで、更なる踏ん張りを見せたいところです~。私が携わっている、純粋美術の「絵画・日本画」や子供向けの「絵本画」も、時代の波に吞まれて実に大変なのですが、私なりに切磋琢磨せねばなりませんね~~🥰
 
 
 日本製 中国風アニメ『薬屋のひとりごと』
 
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 通常は、現実の実写を対象とした「後藤 仁 版/中国ドラマ女優・俳優ランキング」なのですが、今回特別に、アニメキャラクター:桃夭の完成度が高いので、ランキングに入れてみました。ただの独断と偏見の趣味的ランキングですが、以下の感じになりましたよ~💗
 
 絵師(日本画家・絵本画家)後藤 仁,后藤 仁,JIN GOTO,고토 진
 
 

【中国女優ランキング】

ジン・ティエン(景甜)
スン・シュエニン(孫雪寧/孙雪宁)
リー・チン(李沁)
フー・イーシュエン(胡意旋)
ノラ・ミャオ(苗可秀)
チャオ・リーイン(趙麗穎/赵丽颖)
チャン・ツィイー(章子怡)
チェン・ジヤン(coco陳芷琰/陈芷琰)
桃夭(アニメ「百妖譜」主役/动画《百妖谱》主角)
ミミー(米咪)
ヤン・ジーウェン(wenwen楊志雯/杨志雯)
ファン・シーラン(范詩然/范诗然)
ワン・チューラン(王楚然)
チャオ・インズ(趙櫻子/赵樱子)
ジョウ・シュン(周迅)
ヤン・ミー(楊冪/杨幂)
コン・リー(鞏俐/巩俐)
ファン・ビンビン(范冰冰)
ポン・シャオラン(彭小苒)
ホヮン・チーリンアール(黄麒麟児/黄麒麟儿)
 

【中国男性俳優ランキング】

ブルース・リー(李小龍/李小龙)
チェン・シャオ(陳暁/陈晓)
チャン・ビンビン(張彬彬/张彬彬)
ジャン・リンホー(張凌赫/张凌赫)
ジャッキー・チェン(成龍/成龙)
ニエ・ユエン(聶遠/聂远)
ヤン・チーガン(楊志剛/杨志刚)
シュー・カイ(許凱/许凯)
ウィリアム・フォン(馮紹峰/冯绍峰)
アレン・レン(任嘉倫/任嘉伦)
ジン・チャオ(経超)
ウォレス・フォ(霍建華/霍建华)
チャン・フォンイー(張豊毅/张豊毅)
ヤン・シューウェン(楊旭文/杨旭文)
 

 

 

「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」後藤 仁/その13
〔最終回〕

 

 

 2024年11月7日「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」24日目〔最終日〕

 今日は、旅の最終日。日本へのフライト時間までに、北京を散策します。
 朝 起きると、朝食のパンを食べて体操をして、7時45分にホテル「錦江之星 北京大興酒店(锦江之星 北京大兴酒店)」をチェックアウトしました。このホテルは設備がとても良かったので、チップを少し置いていきました。

 8時15分、地鉄・高米店南駅から乗り、9時に地鉄1号線・天安門西駅に着きました(地鉄代5元)。北京に来たからには、中国の象徴:天安門広場を一目 見ておこうかと思ったのです。それにしても北京の地鉄は、人がめっぽう多いですね~~。
 どことも監視カメラの多い中国ですが、特に首都・北京は監視がもっとも厳重です。その中でも天安門広場 周辺は、特に厳重警戒体制が敷かれていました。前に来た時とは比べ物になりません・・・。出口の検査ゲートでパスポートを提示し、帽子を取って、顔の撮影をされました。
 そのまま帽子を脇に抱えたまま、出口へ向かう長い “上りエスカレータ”に乗りました。途中、降車時間を手帳に記載していました。(絵に関する事には極めて几帳面な私は、こうして まめに記録するので、この様な詳細な記事が書けるのです。)ふと脇を見ると帽子がありません!? 落としたのかと後ろを振り返ると、直後にいた若い中国人女性3人位のグループが、「帽子、帽子〜!(マオズ、マオズ〜!)」と私に言っています。帽子がどうしたとか言っていますが、詳しくは聞き取れません。でも、帽子はどこにも落ちていません・・・?
 一度、エスカレータを上りきり、また、下りエスカレータで下りて、検査ゲートまで戻り、再び上りエスカレータに乗ってみましたが、帽子はありません。これをもう一通り繰り返しても、やはり帽子はありません? 🕵

 想像ですが、多分、エスカレータ途中で落とした帽子を、すかさず誰かが盗ったのだと思います~~。こうした こそ泥・置き引き等は、かつての(10数年前までの)中国では日常茶飯事でしたので、監視機構の整い、治安の良くなった現在でも、水面下では多くある事だと思います。
 それにしても、あの女性グループは、私の帽子の行方を見ていたのなら、帽子を落とした段階で早く言ってくれれば良いものを・・と思いました。しかし、帽子を盗んだ犯人が素早過ぎたのかも知れませんし、元来、私の不注意なので仕方ありませんね・・・。😵‍💫
 この帽子は10年近く前に、確か 松戸のアウトドアショップ:好日山荘で購入した物ですが、私の持ち物にしては高めの品でした。普段使いには もったいないので、旅の時にしか使用しない、とっておきの旅専用帽子だったのです。アウトドア用に実に機能的に出来ており、とても気に入っていました~~。🤠

 地鉄の出口を出ると、私は、私の帽子を被っている輩がいないか周囲に気を配りながら、天安門広場に向かいました(もちろん、いませんでしたが・・)。以前は もっと普通に近付けたはずの天安門ですが、今回は柵や壁に遮られて、遠くからの姿も拝めません。地鉄2号線の前門駅から降りた方が、すぐに天安門が見えたのかも知れませんね。
 天安門と故宮・午門の間にある、中山公園への入口がありました。入ろうとしましたが、沢山の人が並んでいて、「予約が必要」という様な看板が見えたので、すぐに諦めました。中国の象徴:天安門広場を一瞥したかっただけで、それ以上の こだわりは無かったのです・・・。

 ここから地鉄に引き返して、天安門西駅に入ろうとすると、この帰路が また、異様に警戒が厳重でした。検査ゲートでX線検査・飲料水の検査までは、中国地鉄では日常ですが、ここでは、パスポート提示・顔の撮影に加えて、パスポート・ビザを記録撮影された後、バック(リュックサック)の中まで調べられました。空港のセキュリティチェック並みの厳重さです。地下鉄安全検査員が、「小刀、小刀!(シャオトウ、シャオトウ!)」と言いながら、しきりに画材辺りを探りますが、当然、何も それらしき物は出てきませんよ〜。🔪
 後で思うと、風が強い時にスケッチブックを挟む用途の 大きめの金属クリップが、ナイフに見えたのでしょうかね〜? 中国のみならず、世界各地で多種多様な凶悪犯罪・事件事故が多発する現在、重要ポイントでの厳重警戒は一定程度 理解出来ますが、外国人・一般観光客からすると、来訪を敬遠する一要因になるでしょうね・・・。

 地鉄の改札口に入ってから、最初に帽子を脱いだ検査ゲートの近くを通ったので、柵の外の地下鉄安全検査員に、「我的帽子、没有!(私の帽子が無い!)」と訴えてみました。(この時は、「我的帽子丢了(私の帽子を失くした)」が思い出せなかったので、この様に簡単に表現しました。私の実に拙い中国語でも、積極的に話せば、何とか相手に意図は通じるものです。)もしかしたら、落とし物として届いていないかと思ったのです。日本では、まま ある事ですから・・・。「什么颜色?(どんな色か?)」ときかれて、「绿色(緑色)」と答えたりしました。そしたら、若い女性検査員が親切に一度入った改札から、再び出してくれました。しかし これでは、再度、同じエスカレータを探すだけで、何も変わりありません・・・。ただ存外、北京の地下鉄安全検査員が外国人(日本人)に親切だという事は分かりましたね〜。👮👮‍♀️

 地鉄で王府井駅に向かいました(地鉄代3元)。王府井(ワンフーチン)は北京一の巨大繁華街です。地鉄の列車内で、監視の警備員が来て、私の真横に立ちました。「これはいかん。余りに、帽子帽子〜と私が訴えたので、怪しまれたのか~~!?」と思いましたが、王府井駅の外までは付いて来なかったので一安心〜。
 でも、天安門広場ほどでは無いですが、王府井も監視体制はかなり厳しいです。

 ・・・ここ王府井に来るのは3度目です。最初は、1995年、まだ私が東京藝術大学の学生だった時。2度目は、2008年、日本画作品
絵本『ながいかみのむすめ チャンファメイ』(福音館書店こどものとも)の取材の為に来た時(後に、絵本『にじをかけたむすめ 中国・苗族のむかしばなし』(BL出版)でも、この時の取材を活用)。
 最初の時は、広い車道が真ん中に通っていて、道路の左右にある 大きな王府井書店や巨大な百貨店:北京百貨大楼 等を、横断歩道を渡りながら、回りました。この時、百貨店では、端渓硯(新端渓ですが、当時で一つ2000〜3000円位したと思います)を2つ購入しました。今でも、重要な絵の制作時に、大切に使っています。2度目に来た時には、大通り全体が歩行者天国になっていて、小吃街 等も出来ていて、かなり多くの観光客がいました。
 3度目の今回は、前よりも著しく発展しており、現代的なビルや超巨大 街頭ビジョン 等が設営されて、更にファッショナブルに洗練されていました。ただ、監視体制が厳重過ぎるからか、時期によるのか?、観光客はまばらで、やや閑散としています・・・。

 露店で、山査子飴(サンザシあめ/山楂 糖葫芦)を購入。これは、中国歴史ドラマでも度々登場するお菓子で、景甜(ジン・ティエン)主演の中国歴史ドラマ「麗王別姫(大唐荣耀)」では、沈珍珠が特に好んだお菓子でしたよね〜
❤(ӦvӦ。)
 北京百貨大楼にも入ってみましたが、昔 訪れた時の様な、中国的 不思議百貨店では無くなり、日本と全く同じ感じの、おしゃれ高級デパートに様変わりしていました。百貨店の向かいの新東安市場で、お土産のお菓子「ドライフルーツ詰合せ」(25元)、「龍須酥(龙须酥/龍のひげ飴)」(15元)を購入。
 懐かしの王府井でしたが、昔の面影は ほとんど無くて、全く別の新しい街に来たかの様で、ちょっと寂しかったです・・・。
😏


 北京の王府井にて、山査子飴(サンザシあめ/山楂 糖葫芦)を食す❗️ 景甜(ジン・ティエン)主演の中国歴史ドラマ「麗王別姫(大唐荣耀)」で、景甜演じる沈珍珠が特に好んだお菓子だね〜。甘酸っぱくて、とっても美味しいよ〜〜 ❤❤❤❤❤ლ(´ڡ`ლ))


 王府井駅から地鉄で移動し、日本の主要な絵本・児童書出版社:ポプラ社の中国支店である、「北京 蒲蒲蘭(蒲蒲兰)」に寄ってみました。上海にある「上海 蒲蒲蘭」には行った事があるのですが、北京の支店は初めてです。「蒲蒲兰」は、中国でも人気の絵本ブランドで、中でも宮西達也さんの絵本が主力商品になっていますね。
 現代的な巨大ビルの中に、蒲蒲蘭はありました。待合室には中国や日本の絵本が、多数 並べられています。絵本の作者には、私がお会いした事がある作家、一緒に絵本団体・イベント等の活動で直接関わった事がある作家も多数いました。今回、私は突然 伺ったのですが、当日 在社していた中国人の編集者の男性が丁寧に応対してくれました。日本には小さい時から住んでいたといい、日本語は日本人と全く同等の上手さです。この度は、ありがとうございました〜。🙇



 絵本・児童書出版社「北京 蒲蒲蘭(蒲蒲兰)」の編集者と私。


 いよいよ飛行機のフライト時間が近付いて来ましたので、蒲蒲蘭を後にしました。
 地鉄で移動し、午後1時30分頃、三元橋駅へ。ここから機場快軌(機場線・机场快轨/25元)に乗り換えて、午後1時45分頃、「北京首都国際空港 第3ターミナルビル(北京首都国际机场 3号航站楼)」へ到着。

 フライトまでは、まだ3時間以上あります。北京首都国際空港でチェックインを済ませて、ベンチで昼食用のパン・飲み物を食べて一息付きました。その後、イミグレーション(出国審査)・セキュリティチェックを通り、搭乗口へ。特に国際空港を利用する場合、市内〜空港〜搭乗までの道中で、いつ何が起こるか分かりませんので(交通渋滞・交通事故・自身の体調不良・空港での人の混雜・航空便の変更 他)、十分な余裕を持って、かなり早めに着ける様に、常に心掛けています。
 今回も、広い搭乗ロビーの一番端に行って、1時間程、黄昏ゆく滑走路の夕景を眺めながら、ゆったりと待っていました〜。🌇 今回の素晴らしき旅の出来事を、ぼんやりと振り返りつつ・・、各地で出会った美しき風景や、良き人々や動物達の顔を思い浮かべながら〜〜〜 
🧑‍🤝‍🧑👭👬👫🦋🐂🐓🐱🐴🐰🐼


 北京首都国際空港・搭乗ロビーの端にて。黄昏ゆく滑走路の夕景を眺めつつ、旅の思い出に浸りつつ、ゆったりと くつろぐ〜。こんな時間も、旅の醍醐味だね〜〜 🌄


 11月7日(木) 中国 北京 ✈17:25発(中国国際航空 CA183)➡ 21:30着予定  東京 羽田

 中国国際航空の座席の映像・オーディオ機器は、日本のJAL程は整っていませんが、最近はスマホにつなげて使用するシステムになっている様です。夕食の機内食をいただき、ほぼ予定通り、午後9時50分頃、日本・羽田空港に、無事 到着。🛬
 電車にて、夜遅く、松戸の我がアトリエに帰り着き、今回の24日間の中国旅は終わりました・・・・・。🙋~~~



 中国国際航空の機内食。飛行機の中で食べると、美味しく感じるね〜。🥢ლ(^○^)y🍚


      * * * * *

 今回の取材旅行に要した「旅行費用」を、これから中国旅を考察している人のご参考までに、詳細に記しておきましょう!!


「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」24日間

国際線 航空券・空港税 6万2,740円
中国国内線3便 航空券・空港税 17万8,510円
ビザ代 7,250円
旅行保険料 18,810円
    計 約26万7000円

現地滞在費(宿泊、食費、交通費 等) 約18万3,000円

    総計 約45万円



 今回は、近年の中国の物価上昇に加えて、中国国内の航空運賃が予想以上に高く付きました。そんな訳で、今までの私の貧乏旅行の中では、「中国 チベット自治区〜四川省・四姑娘山の旅」に次いで、高価な旅となってしまいました~~。
 お金持ちならば、費用をかければ、快適で充実した旅が出来るのは当たり前です。しかし贅沢旅では、かえって本来の人々の生活や物事の真実が見えないものです。私の様な貧乏絵描きは、いかに工夫して、安価でも意味のある取材旅をするのかが重要なのです。お金ではなく、頭と足を使うのです。
 コロナ禍前後のここ5年ばかり、休日返上で超絶に頑張って、
「大垣まつり天井画」「絵本原画4冊分」を描いて、日々倹約に努めながら、何とか稼ぎ出した私の微々たる画料・印税(まだ、支払われていない分もあります)。それを全て、今回の旅一つにつぎ込みました‼️ そのおかげで、帰国後、益々、超貧困画家に陥ってしまい、今、非常に厳しい生活苦に喘いでいる所なのですよ~~。画家とは何とも厳しき稼業なり~~~ 📒🖌️ヘ(゚∀゚ヘ) アヒャ~~~~
 しかし、その人としての惨めさ以上に、“画家・絵師”としては、誠に有意義で最大限充実した取材旅が出来たと確信しています❗️ 行ける時に行って描かねば、たとえ無難に生きたとて、悔いのみが人生に残りますから・・・。“絵”の求道の為ならば、もし死しても、私は惜しくは無い・・・・。


 〜 朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり 〜

 私も、とうとう父の亡くなった歳を超えました・・・。自ら死を選んだという父・・。色々と思う所はあったでしょうね・・・。
   厭離穢土 ────
 私もこれまで、画家・絵師〜芸術家として、精一杯、悔いの無い様に、誠実に真摯に創作に向き合って来たつもりです。所詮、世の中の価値観は人の利害が生み出したもの。周囲の評価 等、畢竟、どうでもいいのです。自身の魂に正直に、真実を見極めながら、制作に打ち込めれば、それだけでいいのです・・・・。


 旅の成果は、スケッチブック〔鉛筆・色鉛筆 使用〕2冊で、計29枚(F4号14枚、SM号15枚)の写生画
 写真撮影(デジタルカメラ&スマホカメラ/最終的に取捨選択して残した画像)計 約4500枚

 私はプロの画家(日本画家・絵本画家)ですので、著作権保護の観点より、スケッチや原画をネット上で最低限しか公開していません。ただ今回、拙ブログご来訪者に感謝して、特別に2枚だけご披露いたします。



 後藤 仁 スケッチ「中国 香格里拉/古城・亀山公園〜大佛寺・巨大マニ車」(F4号サイズ/鉛筆・色鉛筆/2024年10月26日)

 後藤 仁 スケッチ「中国 成都/成都パンダ繁育研究基地〜ジャイアントパンダ(大熊猫)」(SM号サイズ/鉛筆/2024年11月1日)

          * 

 前回の「中国(南京・揚州・西寧・敦煌・上海)写生・絵本研究旅行」でも記した内容に追記します。
 中華人民共和国は、今や世界第2位の経済発展を遂げ、地方地域のインフラ整備も著しく進展しています。中国の治安は都市部ほど良好で、地方に行くほど悪くなると言われていますが、これは通常の国際事情とは真逆なのです。
 今回、4年間余りに渡るコロナ禍を経て、どの様に中国が変化しているのかを、知りたいと思っていました。また、最近、中国内で凄惨な事件が多発しているというメディア報道を耳にして、大いに気掛かりでした・・・。しかし、今回の旅で感じる限りでは、大都市はもちろん、地方都市でもかなり治安が安定している様子でした。反日感情もほとんど感じず、むしろ、親日的・日本文化好きの若者達が目立っていましたね。
 ただ、首都・北京は、地鉄(地下鉄)の切符購入時の不便さや混雜度合いが増しており、厳重な警戒態勢のマイナスイメージと共に、以前より、旅のし易さが少し落ちた様に感じました。

 中国の各地域の衛生環境は、10数年ほど前からどんどん改善され、時々、コロナウィルス等の疫病流行も起こりますが、基本的に どことも良好です。今回も、旅の途中、ごく軽い風邪の引き始めの症状が2度(半日程で治まる)、ごくごく軽い食あたりの症状が2度(半日程で治まる)あっただけです。ただ、日本帰国後、熱や咳やしんどさ等は全く無くて、鼻水だけが出る謎の症状が、1周間余り続きましたが、何の病気かは不明です・・・?
 この程度なら、私のアジア圏の旅としては、全く何も無いのと同等の、衛生上の高い安全性と言えます。

 私の実感で「旅の快適度・難易度(治安・衛生状況、利便性、雰囲気の良さ等から総合的に判断)」を独断と偏見で比較してみました。私が今までに旅をした国々の
「旅の快適度・難易度」をざっと表にしてみると、以下の様になります。

◎日本(地方・片田舎)、台湾(全域の平均)、ラオス(ルアンパバーン)、ベトナム(サパ、バックハー)、ミャンマー(インレー湖、カロー/民主化時期)
○日本(都市部・都会)、中国上海、四川省 成都ほか、大都市部
中国北京、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、青海省 西寧、甘粛省 敦煌ほか、首都・地方都市)、タイ王国(チェンマイ、チェンラーイほか)、イタリア・バチカン市国、ミャンマー(全域の平均
/民主化時期)、スリランカ
○タイ王国(バンコク)、ミャンマー(ヤンゴン、バガン/民主化時期
○ベトナム(ハノイほか)、カンボジア(シェムリアップ)、ミャンマー(マンダレー/民主化時期

 (この間には開きがあり、これ以下は旅の難易度が増します。)

●中国(チベット)、ネパール(カトマンズほか)、インドネシア(ジャワ島、バリ島)

 (この間には開きがあり、これ以下はさらに旅の難易度が増します。)

●インド(全域)
●インド(バナーラス)

 (※上方ほど快適度が高い、下方ほど難易度が高い。)


 ・・・といった順ですが、これはその国・地域の「良し悪し、素晴らしさ」という判断ではなく、あくまで治安・衛生・利便性を中心とした「快適度・難易度」です。また、私の訪問年代にもよりますし、たまたまその時の状況が悪かったという場合も考えられるでしょうから、私個人の主観としてご参照下さい。
 インド、ネパール、インドネシア等は、とても優れた遺跡や文化が残っている素晴らしい国です。ただ、これらの国は一人旅をするのは結構難しい地域で、身に危険を感じる場面が何度か起こる可能性があり、特に女性の一人旅はよほど旅慣れた人でないとお勧め出来ません。また、ツアー旅行の場合でも、注意が必要になって来るでしょう。
 外務省ホームページの危険情報によると、インド辺りは黄色(十分注意)から部分的に薄いオレンジ色(渡航の是非検討)位の危険の程度です。中東やアフリカ等の戦争・紛争地帯では、濃いオレンジ色(渡航延期勧告)から大部分は赤色(退避勧告)ですので、いかに それらの地域に旅をするのが危険なのかが推察されます。
          * 


 ちなみに、私が今までの海外旅行で、「最も感動したランキング ベスト26 」を挙げるとざっと以下の様になります。
〔それぞれが個々に素晴らしくて、感動要素も異なるので、一概に比較するのは難しいのですが、私の主観による芸術的感動度のみでランキングしています。また、これが完璧なランキングという訳でもなく、その差は僅差であり、特に下位については気分・時節によっても順位が変動します。この他にも良かった体験は多々ありますが、今、思いつく場所のみを上げています。〕


第1位  🌟インド アジャンター石窟「蓮華手菩薩像」
第2位  🌟ネパール カトマンズ「インドラジャトラ祭 クマリとの遭遇」
第3位  🌟中国 チベット「ポタラ宮」
第4位  ⭐️インド バナーラス「ガンガーでの沐浴」
第5位  ⭐️インドネシア ジャワ島「ボロブドゥール遺跡」
第6位  ★中国 貴州省「トン族村滞在」
第7位  ★中国 雲南省「香格里拉 古城と普達措ほか周辺地域」
第8位  ◎中国 甘粛省「敦煌莫高窟」
第9位  ◎カンボジア「アンコール遺跡群」
第10位 ◎ベトナム サパ、バックハー「モン族村滞在」
第11位 ○イタリア・バチカン市国「システィーナ礼拝堂 ミケランジェロのピエタ像」
第12位 ○中国 貴州省「ミャオ族 姉妹飯節」
第13位 ○インドネシア バリ島「バリ舞踊」
第14位 ○カンボジア「アプサラ・ダンス(カンボジア舞踊)」
第15位 ○ネパール バクタプル、パタン
第16位 ○ミャンマー インレー湖(ファウンドーウー祭)、カロー(トレッキング)
第17位 ○タイ王国 チェンマイ、チェンラーイ(トレッキング)
第18位 ○インド エローラ石窟、カジュラホー
第19位 ○スリランカ シーギリヤ・ロック「シーギリヤ・レディ」
第20位 ○中国 雲南省「麗江 古城と玉龍雪山ほか周辺地域」
第21位 ○中国 青海省「チベット族の一家との交流」
第22位 ○中国 四川省「四姑娘山」
第23位 ○中国 西安
第24位 ○ラオス ルアンパバーン
第25位 ○中国 四川省「三星堆博物館」
第26位 ○台湾 日月潭、霧台、烏来



 アジャンター石窟、ガンガーの沐浴、ポタラ宮では、感動のあまり感涙する位ですし、インドラジャトラ祭では ほぼ放心状態でした。つまりは、近寄る事が困難である程、より感動が増加するとも言えますので、「旅の快適度・難易度」がそのまま「旅の良し悪し」では無いという事なのです。
 また、お金を払えば誰でも行ける お手軽な「ツアー旅行」では、私と同程度の感動は多分、得られないのではないかと思います。現地の文化・美術への造詣と知識を十分に得た上で、長期間の自由旅行で精神を解き放ち、不便を乗り越えながら ようやくたどり着いた中での感動なのです。
 今回の旅では、第7位雲南省「香格里拉 古城と普達措ほか周辺地域」第20位雲南省「麗江 玉龍雪山ほか周辺地域」第25位四川省「三星堆博物館」がランクインしました。つい先日の旅ゆえに、感動・印象が新鮮だという理由もありますが、コロナ禍を経ての久しぶりの、憧れの「雲南の旅」が、いかに素晴らしかったのかを物語っています〜。また、「三星堆博物館」の遺跡群は想像を超える芸術的ハイレベルだったという驚きと共に、かの“救いの女神”の印象(良く言えば、今 始まったNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』にご出演の、小芝風花さんみたいな感じかな? もっと地味目で、笑顔も無いですがね・・・)が、深く心に刻まれているのです・・・。🗽 現地での人々との交流が、いかに旅の印象を左右するのかを、今回、改めて知りましたね〜〜。🤝

 益々 不安定化する国際状況の中、今後の海外取材旅行でも多くの困難を伴う事でしょう。それでも、この後も機会があり、予算さえ工面出来るのなら、私は必ず「写生の旅」に出かける事でしょう。そこに感動があり、絵画創作へのインスピレーションの源泉がある限り、私は一生、旅を続ける事になるのでしょうね・・・・。
 いつも読者サービス的に、取材旅行を無償でブログ公開しています。いつか機会がありましたら、文章や写真だけではなく、旅でのスケッチやそれを元にした日本画作品 等を掲載した、「旅の絵本」の様な、旅行記・絵日記と絵本が合わさった感じの本を描いて、出版出来ないものかと考えています。今の日本・中国の出版状況を考えると、なかなか難しいのですが、今までの旅の面白い逸話・スケッチ・日本画作品は膨大にあります。もし、ご関心のある出版社の方 等おられましたら、ぜひ、ご連絡下さい。
🙇


 [※昨年末にパソコンが、突然、動かなくなったので、已む無く、現在、スマホで作文しています。段々、操作方法が分かって来ましたが、それでも、まだまだスマホ操作に慣れていなくて、また、スマホの機能も限られるので、記事内容が完璧で無い点はご了承下さい。]

  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁/后藤 仁/JIN GOTO/고토 진

 

 

 


 

 「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」後藤 仁/その12

 

 

 2024年11月5日「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」22日目

 今日は、「頤和園」に訪れます。乾隆帝が造営、西太后が改修した庭園として有名で、ユネスコ世界遺産にも登録されています。北京の特に重要な名所旧跡では、私は かつて、故宮、天安門、景山公園、天壇、万里の長城、明一三陵 等には行った事があるのですが、「頤和園」だけが まだだったのです。

 昨日、朝食を買えなかったので、飲み物だけ飲んで、何も食べずにホテルを7時頃に出ました。ホテルのすぐ外に「サンドイッチ専門レストラン・SUBWAY」があるのですが、まだ朝早過ぎて、開いていませんでした。
 外に出てみると かなり寒くて、息が白くなります。一旦、ホテルの部屋に戻り、更に多く重ね着しました。北京のこの季節は、四川省・成都に比べると、ずっと寒いのです。

 最寄りのバス停から、市バスに乗り、西紅門バス停へ(バス代2元)。ここから地鉄(地下鉄)に乗ろうと思ったのですが、人に聞いても駅が分かりません。私の中国語が不完全だからなのか、バス停の位置を答えられたりして、上手く伝わらないのです・・・。已む無く、タクシーをつかまえて、この先の地鉄・角門西駅を目指しました。このタクシーの運転手、60歳半ば過ぎ位の男性が なかなか気さくで味のある人で、よく話しかけてきます。昔の古き良き、懐かしき中国人を彷彿とさせます。
 途中、朝の交通渋滞に巻き込まれて、ほとんど進まないので、地鉄・公益西橋駅で降ろしてもらいました。タクシー代は46元程でしたが、運転手は おつりが無いと言います。話が弾んだので、チップを含めて50元を渡しました。朝から やや誤算がありましたが、運ちゃんが面白かったので、これも良しとしましょう・・・。🚖
 この駅からは、地鉄4号線で「頤和園(東宮門)」の最寄りの西苑駅まで一本です(地鉄代6元)。ところが、朝の北京の地鉄は異常に混んでいました。昔、高校時代に大阪・堺市の泉北高速鉄道で経験した時以来かと思われる、通勤地獄の混雑ぶりです。無事に到着ホームに降りれるのか、心配でした~~。
 しかし途中、人が少しずつ降りて減って行き、無事に、9時15分頃、西苑駅で下車。少し歩いて、「頤和園」(東宮門)に到着。入口近くの売店でパンと飲み物を購入。「頤和園」入園料(淡季全価門票)20元を支払って入園〜。とても広大で優雅な中国式庭園です。やはり ここも、観光客が多いですね。中国人観光客の他に、欧米人もけっこういます。ただ、ここでも日本人は一人も見かけません・・・。中国歴史ドラマの数々や、中国風アニメ「薬屋のひとりごと」等の日本での放映で、最近また、中国の故宮(紫禁城)辺りの認知度・関心度も高くなっているはずなのですが・・・?

 朝食を食べていないので、仁寿門・仁寿殿の人混みを抜けて、知春亭が建っている昆明湖の小半島のほとりで、急いで菓子パンをかじります~~。🥐
 その後、改めて、仁寿殿をじっくり拝見。他にも多くの建物がありますが、楽寿堂の鶴と鹿の銅像 等、とても面白いです。🦌 長くて美しい回廊(長廊)を抜けて、頤和園の中心的建築物である、万寿山の佛香閣(別料金/10元)に登りました。佛香閣には、明代・1574年に造られたという、巨大な千手観音菩薩が鎮座しています。この高台からの昆明湖の眺めは格別です! この仏塔の屋根瓦の人物・動物装飾が面白いので、SM号スケッチブックに1時間弱かけて写生。✏️📖
 これまでの海外旅では、F4号とSM号スケッチブック2冊を描き終える事を目標にして来ました。ただ、今回は50歳代半ばという体力や、久し振りの海外旅である事も考慮して、余り無理をし過ぎない様にして、描ける時にしっかり描くというスタンスで臨みました。そんな訳で、まだ2冊ともページが残っていましたが、これが今回の旅の最後の一枚となりました〜。

 その後、昆明湖のほとりに下りて、本物の船を模した巨大石船「清晏舫(石舫)」を見て、再び、画中游という高台に登って昆明湖を眺め、ここで昼食のパンを急いで食べ、また下りて、昆明湖のほとりを歩きました。湖では、オシドリ(鴛鴦)の10数羽の群れを見ました。日本で、これほど群れになったオシドリを、私は見た事がありません!🦆
 最後に、壮大な、須弥灵境建築群を拝見し、晩秋の気配漂う美しい園内の鑑賞を存分に堪能した後、午後3時頃、頤和園・北宮門から出ました。

 3時15分頃、地鉄・北宮門駅から乗り込み、4時15分頃、高米店南駅へ到着(地鉄代7元)。北京の地鉄は、夕方もけっこう人が多いです。
 駅前の小食堂「手工巻餅 肉夾饃(ロージャーモー/中国式ハンバーガー)」で焼餅(シャオビン/焼餅双夾6元)と巻餅(中国式惣菜クレープ/鶏蛋巻餅8元)を購入し、駅近くの売店でパン・飲み物 等を購入して、歩いてホテルに帰りました。
 夕方5時頃、ホテル着。今日の夕食は質素に、焼餅・巻餅と飲み物で済ませました。🫓🥖🥤
 

 北京「頤和園」東宮門 付近

 「頤和園」仁寿門  私の名の“仁”が!

 「頤和園」昆明湖と佛香閣

 楽寿堂には鹿もいるよ!🦌

 園内の紫藤  私が最も好きな中国ドラマ「司藤」(主演:景甜、張彬彬)に登場する藤の半妖・司藤の “藤”のよう〜。

 佛香閣 周辺の建物の天井には、龍の図像が!🐉 私が大垣まつり(ユネスコ無形文化遺産)天井画で描いた「黒龍と四つ姫の図」は、この中国の龍図像 様式が発想の元になっています。👇️

大垣祭り・天井画「黒龍と四つ姫の図」
 大垣まつり(ユネスコ無形文化遺産)天井画「黒龍と四つ姫の図」 作画:後藤 仁


 佛香閣から眺める昆明湖

 巨大石船「清晏舫(石舫)」

 昆明湖にはオシドリ(鴛鴦)の群れが❢ 🦆


 今日の夕食は、小食堂「手工巻餅 肉夾饃(ロージャーモー/中国式ハンバーガー)」の焼餅(シャオビン/焼餅双夾6元)、巻餅(中国式惣菜クレープ/鶏蛋巻餅8元)と、中国ドラマ「司藤」に登場する気泡水〜❢ (画像には、明日の朝食用も混じっています。)
 中国のホテルのテレビは、バリエーション豊富で、なかなか面白いよ‼️


旅行23日目11月6日

 今日は、北京の画材街:琉璃廠を目指します。ここは中国一の画材・画廊通りです。私が東京藝術大学 学生の時に、ここで丸くて大きな古墨を買った、思い出深い場所です。その後にも、一度 立ち寄った事があります。
 中国で購入した古墨の表には、双龍の文様と、「御製詠墨詩」という字が記されています。古墨の裏には、コウモリの文様(中国では幸福の象徴であり、縁起が良いとされる)と、「養性殿蔵墨 乾隆年製」という字が記されています。これは、台湾の国立故宮博物院に収蔵されている本物の「乾隆御製詠墨詩墨」を、後年、模造した墨の様で、実際は清朝終了以降(中華民国 時代〜)の製造だと思われます。現在、安く出回ってる粗悪 模造品もある様ですが、この品は比較的 完成度の高い、高品質な模造品だと信じています~~!?


大垣祭り天井画制作
大垣祭り天井画制作
 東京藝術大学時代に私が購入した、「乾隆御製詠墨詩墨」(台湾・国立故宮博物院 収蔵品)の模造墨(表・裏面)。


 朝7時頃、ホテルを出ました。ホテルの近くの小公園に地球の石像があります。ところが、何故か!? 日本がありません!🗾 もしや日本沈没か⁉️ しかしながら、こんな平穏な公園にまで、反日感情が表されているのだとしたら・・、日本文化も中国文化も両方 大好きな私としては、とっても複雑な気持ちになります・・・、人間って悲しいよね~~~😖


 日本沈没〜‼️ 何故か?、日本が描かれていない地球~!? 🌏️


 地鉄・高米店南駅前の小食堂「手工巻餅 肉夾饃」で、朝食として、巻餅(中国式惣菜クレープ/鶏蛋烤腸巻餅10元)を食べました。安くて、なかなか美味しいです。🌯
 地鉄に乗り、宣武門駅で降りて、歩いて琉璃廠へ〜。途中、通りがかりの中国人に、「琉璃廠はどこですか?(琉璃厂在哪里?)」と訊きましたが、この「琉璃廠」の発音が難しくて、なかなか上手く伝わりませんね・・・。
 琉璃廠に到着。雰囲気は昔とそれ程、変わっていませんが、今は道路の工事中でした。
 朝早いので開いていない店もありましたが、幾つかの画材店を見て回りました。その中の一つの店内では、中国人の水墨画家が作画していたので、ご挨拶しました。
 昔はかなり安く感じた中国画材でしたが、現在は、中国の物価上昇に伴って、日本の画材とほぼ変わらない位に高くなっています。特に硯・墨類は高価です。それでも筆や紙は比較的、安めです。ただ筆は、日本の日本画用筆に比べて造りが やや荒く、紙は日本の和紙の様に厚みがある丈夫な品が無くて、案外、日本画で上手く使える画材が少ないのです。
 今回は予算も限られるので、太五連筆と面相筆・彩色筆を計4本(計250元)を購入しました。🖌️


 琉璃廠を出て、来た道と逆方向に歩いて、地鉄・虎坊橋駅へ。途中、胡同にある公衆トイレに立ち寄ると、昔懐かしき中国の仕切り無しトイレでした。ただし、昔と違い、かなり清潔ですよ・・。昔の中国のトイレは大便器の仕切りの壁が無い物が多くて、外から丸見えでした~~。まだ、この中国の首都・大都会の北京に、仕切り無しトイレが存在する事に、何かしら感動しました〜。🚽

 地鉄・虎坊橋駅から地鉄を乗り継ぎ、北京の出版社:小活字を訪問。この絵本・児童書出版社の編集長は、日本の福音館書店の編集長を長年務められた、著名な絵本編集者・絵本文筆家の唐 亜明(タン・ヤミン)さんです。
 近年、私は、唐さんと一緒に、
絵本『青蛙緑馬 チベット民話』(唐 亜明 文、後藤 仁 絵/浙江少年児童出版社・小活字)という中国向けの絵本を手掛けました。その他、ここ数年間のコロナ禍中に、まだ出版に至っていない中国向け絵本2冊分の原画を描いています。日中の政治的関係性や歴史認識の違い等に阻まれて、なかなか刊行に至らないのです。この後、出来るだけ早期に、その2冊が日の目を見る事を願っています〜。📚️🙏

 小活字は、現代的な最先端会社が多く集合した特別地区内にあり、ここの建物・設備等は とても洗練されていました。
 この出版社に立ち寄った理由は、お世話になっている、中国在住の編集者に ご挨拶をする事と、長らく預けたままになっている、
私の作画絵本『青蛙緑馬』の原画をパネルからはがす事です。絵をパネルに貼ったままだと、この後、日本に返送する際に、送料が非常に高くかかる様なのです・・・。
 会議室を使わせてもらって、作業を始めました。和紙をパネルから はがそうとしましたが、元々はがす予定でなかった為に、のり と水張りテープで非常に しっかりと貼っており、容易に はがれそうもありません〜。少し作業しただけで、経験上、これは3時間以上は かかりそうだと判断し、すぐに諦めました〜〜。🤔
 そこで、昼も かなり過ぎていたので、編集者のお誘いで、昼食をご馳走になりました。私よりも一回り歳の若い男性編集者は、2019年に「中国(南京・揚州・西寧・敦煌莫高窟・上海)写生旅行」で、唐さんや絵本作家・編集者と共に旅行した時には いませんでした。当時から在籍していた様ですが、会社の留守役だったのですかね・・(可哀想)。とても人の良い、日本の芸能界にも詳しい方でした。他是好人〜。 日本の小津安二郎監督やNHK大河ドラマ「おしん」の田中裕子さんをご存知なのは、余程の日本文化通だと驚きました〜。中国では「おしん」の事を「阿信(アシン)」と呼ぶのは、面白いと思いました。中国では、子どもの愛称に「阿」を付けるので、よく合っていますね〜。
 この時、涮肉(中国式しゃぶしゃぶ)をいただいたのですが、今回の旅で最も豪勢で、まともな食事になりました。誠に美味しくて、お腹いっぱいで、出版社・編集者には御礼・感謝しかないですね〜。🫕😋

 時間があれば他にも寄る予定がありましたが、時刻は既に午後5時半過ぎでした。編集者と別れて、地鉄で高米店南駅に戻りました。
 まだ十分に、お腹が張っていたので、涮肉(中国式しゃぶしゃぶ)は昼食・夕食を兼ねた食事となり、そのままホテルに帰りました。😴



 北京「琉璃廠」  中国を代表する、画材・画廊街、この時は道路工事中でした。

 私が画材を購入した店の一つ。小さな店ですが、店主のおじさんは、気さくで商売上手だね〜。
 高品質の優れた絵本を多数制作している、中国 北京の絵本・児童書出版社:小活字のオフィス・会議室にて。私の作画絵本『青蛙緑馬 チベット民話』(唐 亜明 文、後藤 仁 絵/浙江少年児童出版社・小活字)の原画(パネルの裏面)です。なかなか見れない画像ですね〜。 🧑‍🎨

絵本『青蛙緑馬』宣伝
  絵本『青蛙緑馬 チベット民話』 (唐 亜明 文、後藤 仁 絵/浙江少年児童出版社・小活字)


 絵本・児童書出版社:小活字の編集者と私。手前が、絵本『青蛙緑馬 チベット民話』の絵本原画の梱包。

 ご馳走になった、豪勢な、涮肉(中国式しゃぶしゃぶ)。肉も柔らかくて、とっても美味しいよ〜〜🥓🥢🤤


 24日間の夢の旅もあっという間ですね〜〜❗️ 明日はとうとう、北京、いや、この中国旅の最終日です。更に、「旅の快適度・難易度」「最も感動したランキング 」も更新しますよ──‼️
 この顛末は、また次回としましょう~❤️‍🔥 最終回、乞うご期待~~
  (*˘︶˘*).。.:*♡

 [※昨年末にパソコンが、突然、動かなくなったので、已む無く、現在、スマホで作文しています。段々、操作方法が分かって来ましたが、それでも、まだまだスマホ操作に慣れていなくて、また、スマホの機能も限られるので、記事内容が完璧で無い点はご了承下さい。] 

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁/后藤 仁/JIN GOTO/고토 진

 




 

 

新年のご挨拶

 

★明けまして御目出度うございます‼️

本年もよろしくお願い申し上げます。🐍🥰

 絵師(日本画家・絵本画家)後藤 仁、后藤 仁、JIN GOTO

 

★新年快乐! 元旦快乐!

 希望你新的一年,万事如意,一切顺利,平平安安,健健康康〜‼️🥳🎊
 旧年(新历)一年里,真的非常感谢。今年也请多多关照。
 画师(日本画家・绘本画家)后藤 仁
 

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絵本『にじをかけたむすめ』(BL出版)後藤 仁

絵本『にじをかけたむすめ』(BL出版)後藤 仁

絵本『犬になった王子 チベットの民話』

絵本『青蛙緑馬』宣伝
 

☆絵本『にじをかけたむすめ 中国・苗族のむかしばなし』(BL出版)

☆絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)

☆絵本『青蛙緑馬 チベット民話』(浙江少年児童出版社・小活字)
 


☆绘本《彩虹的姑娘(花边姐姐) 中国・苗族民间故事》
 绘:后藤 仁、文:宝迫典子/2024年7月、BL出版〈日本国〉出版。

☆绘本《西藏民间故事 犬王子(变成狗的王子)/青稞种子的来历 ─ 阿初王子(青稞种子的来歴・青稞种籽的由来・阿初王子与青稞的故事、中国・藏族民间故事)》
 绘:后藤 仁、文:君岛久子/2013年11月、岩波书店〈日本国〉出版。
 〔宫崎骏的漫画《修拉之旅》的原创故事。据说是吉卜力工作室的动画电影《风之谷》、《天空之城》、《幽灵公主》等的起源。〕

☆绘本《青蛙绿马(中国・藏族民间故事)》
  绘:后藤 仁、文:唐 亚明/2022年3月、浙江少年儿童出版社, 传世活字[北京]文化有限公司・小活字〈中国〉出版。
 〔百班千人41期1年级共读小学生经典课外读物名师 推荐/2022年度 桂冠童书 “百强名单” 入选/第八届 爱丽丝绘本奖 终评短名单 入选〕

 

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 市川グランドホテル

 「第40回 この本だいすきの会 年の暮れ集会交流会」(市川グランドホテル)乾杯の音頭 浜田桂子さん

 絵本『青蛙緑馬 チベット民話』(浙江少年児童出版社・小活字)後藤 仁

 絵本『青蛙緑馬 チベット民話』(浙江少年児童出版社・小活字)後藤 仁

 絵本『にじをかけたむすめ 中国・苗族のむかしばなし』(BL出版)後藤 仁

 絵本『にじをかけたむすめ 中国・苗族のむかしばなし』(BL出版)後藤 仁

 児童書作家・翻訳家:石津ちひろ さん

 絵本作家:長野ヒデ子さん


 絵本作家:もぎ あきこ さん

 事務局の出し物

 事務局の出し物

 みんなで合唱 ❢ 🎼
 内田麟太郎さん、浜田桂子さん、長野ヒデ子さんら、絵本・児童書作家のみなさんと。
 内田麟太郎さん、浜田桂子さん、長野ヒデ子さんら、絵本・児童書作家のみなさんと。

 

 

 旧年、2024年12月26日(木)「第40回 この本だいすきの会 年の暮れ集会交流会」(市川グランドホテル)がありました。
 一昨年末は制作が非常に忙しくて、出席できなかったので、昨年末は何とか参加できて良かったです。🥳
 
 ここの所の景気動向もあり、絵本作家・出版社・会員の出席数も、やや少なめですが、とても盛り上がりました。🎊 来賓(作家・画家)入場、開会挨拶、乾杯の音頭(浜田桂子さん)の後、歓談しながら、作家・画家のスピーチがありました。🤗
 私の話す順番は、2番目です。絵本『青蛙緑馬』(浙江少年児童出版社)『にじをかけたむすめ』(BL出版)をご紹介しました。📕🌈🖌️
 今回、講演会でご講演された石津ちひろ さんや、内田麟太郎さん、長野ヒデ子さん、ひろかわ さえこ さん、他の、面白い お話が続きます。その後、会員紹介等があり、事務局の出し物、皆で合唱して、閉会となりました。🤩
 私は、サイン会、その後の二次会にも少し顔を出してから、帰りました〜。

 「読みがたり・読みきかせ」をされている方々は、皆、良い人が多くて、楽しいです。今後、若い方も もっと増えて、更に盛り上がりますよう。この様な有意義な活動が、平和な世の中で、ずっと継続していく事を願っています。💗🙏

 

 
 
 [※昨年末にパソコンが、突然、動かなくなったので、已む無く、現在、スマホで作文しています。私はスマホ操作に慣れていなくて、また、スマホの機能的にも作業範囲(画像の選択 等)が限られるので、記事内容が完璧で無い点はご了承下さい。今後、パソコンが直りましたら、おいおい、画像の更新 等を行うかもしれません。] 

 絵師(日本画家・絵本画家)後藤 仁、后藤 仁、JIN GOTO

 

 

 2024年11月3日「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」20日目
 今日は、昨日 行けなかった、「三星堆博物館」を目指します。手間をかけてチケットを取得してくれた、若い小柄な女性~デオ・マイジュ(ネパール・ネワール語で「小さな女神」の意)の為にも良い取材をせねばなりません。

 地鉄に乗って、三星堆への直通シャトルバス「成都景区直通車」がある春煕路へ。バスは、綺麗な大型バスです。運転手は昨日と同じ人だったので、勝手が分かっており、「このバスにどうぞ」と招き入れられました。
 運転席横のQRコード読み取り機に、スマホのバスチケットQRコードをかざすと、ピッと反応しました。無事にバスチケットは使用出来ました~
 
 朝8時30分 丁度にバスは出発。バス内では女性バスガイドの解説があり(早口の中国語なので、少ししか聞き取れませんが、三星堆遺跡の歴史 等を話している様です)、9時40分頃、「三星堆博物館」に到着。バスの運転手は、帰りのバスはこの駐車場のこの辺りに来ると、わざわざ伝えてくれました。この人の善い、中年男性の運転手にも、感謝です!
 新しく建て直された新館は、昨年2023年7月に一般公開されたばかりというので、中国人の間でも、今、まさに最新流行の様相です。朝から観光客は非常に多いです。建物は斬新なデザインで超巨大です。日本でこんな巨大な博物館は見た事がありません。敷地もとても広大です。

 膨大な量の観光客は皆、博物館入口に直行していますが、私はチケットを買う為に、入口横のチケット売り場に行きました。そこの監視員が、「今日のチケットはもう無い」と言いますので、私は「我已经预约了(私は既に予約しています)」(この言葉は、英語の「I have a reservation.」に相当し、中国のホテル等の各種施設で使えるので、覚えておくと便利です)と返答しますと、通してくれました。受付の女性にも、「我已经预约了」と言うと、パスポートと入館料72元を要求されました。私がパスポートと102元を出すと、受付の女性はパソコンで手続きをしていましたが、怪訝そうな顔をすると、パスポートとお金の全額を返して来て、「走!(行って!)」と言います。一瞬、「予約が取れていなかったのか⁉」と思いましたが、その女性の指は、博物館入口をさしています。👉
 よく分からないまま、入口に行って、そこの読み取り機にパスポートをかざすと、ピッと反応して、通過出来ました!! 私のパスポート情報が既に機械に記録されている様で、かざすだけで通れるとは、何とも便利なシステムです。このシステム内に、予約購入した膨大な数の中国人の身分証や外国人のパスポート情報が、全て登録されているという事なのでしょうね・・・。中国では、ありとあらゆる公的機関・施設でパスポートの提示が必須で、人がどこでどう行動したのかが、全て把握されている・・・、そう考えると、便利な反面、少し不安でもありますが・・・・。ただ、私は何も悪い事はしていないので平気ですがね。
 それにしても、代金の支払いはどうなっているのだろうかと、疑問に思いました? しかし、入口付近は人だらけで、博物館の中に進む事だけで精一杯で、その時は何も考えるゆとりはありませんでした〰。
 後でゆっくりと考察してみると、どうやらあの小柄な女性が、あの予約時に、スマホ決済で、払ってくれていた様なのです・・・。確かに、料金を払わずに予約だけ出来るとしたら、後からキャンセル続出 等の可能性もあり得ますからね・・・。博物館入館料72元と、往復バス代(後で確認すると)50元を、小さな女神が支払ってくれていたのです。もし、どこかでお会いする機会があったなら、何かお返しせねばなりませんが、会える事はまず無いでしょうね~。旅は、一期一会! 彼女は本当に、女神だったのかも知れませんね~~。🗽 

 博物館内は、とにかく膨大な人の波です。館内がとても広いので、多少 緩和されていますが、「パンダ基地」よりも多いでしょうね〰。多分、この時間・私の周囲の空間だけで、千人以上はいます。ただのミーハー・流行追っかけ の人が大多数なのでしょうが、これ程の多くの人々が、大なり小なり考古学・古代遺跡に関心があるとは驚きです。
 広大なホールを抜けて、展示室へ。展示品を観るだけでも大変ですが、人をかき分け かき分け、展示ケースに近付きます。私の後方で、日本人女性3人程(家族旅行かな)が話す声が聞こえました。昆明で日本人留学生グループに出会って以来の、日本人遭遇でした。人混みで振り返る事すら出来ませんでしたがね・・・。今(中国ビザ免除措置適用 前)の中国は、本当に日本人観光客が少なかったです〰。👭👭👭👭👭

 展示品は、いずれも素晴らしい物ばかりでした。玉璋(玉刀)・玉璧や陶器 類など珍しくて貴重な品々です。その次に、三星堆の代名詞でもある、青銅人面・人頭像のコーナーがありました。画像では拝見した事がありますが、実物を目にすると、本当に奇妙な物です。実に精巧に出来ており、芸術的完成度が極めて高いです。有名な「青銅扭頭跪座人像」がありました。後代の様式化された人像もユニークですが、実物の人間をよく観察して創られたであろう、三星堆初期のこの独創的な人像が、私は一番好きです。私は、「拝み男」と勝手に名付けました~。その近くには、「踏ん張り男」もいました。
 様々な青銅器・陶器・玉器・石器がありましたが、豚をかたどった可愛い陶像があり、気に入りました。🐷 鳥をかたどった陶器もあります。🐓 龍の文様が線刻された陶盤もあります。🐉 ヒキガエルをかたどった石像も面白いです。🐸 私の
作画絵本『にじをかけたむすめ 中国・苗族のむかしばなし』(BL出版)『青蛙緑馬』(浙江少年児童出版社・小活字)に出て来る、カエルを思い出します~。😻 それにしても、これ程 豊かな文明が、古代中国(新石器時代晩期~殷・商、周 初期まで)の長江流域に栄えていた事に驚嘆しました
 黄金のマスク(金面罩・金面具/書き分けていましたが、意味は同じだと思います)のコーナーがありました。青銅人面・人頭像と共に、三星堆・金沙遺跡の代名詞です。“金(きん)”は金箔として「日本画」でも多用されますが、“金”の金銭的価値以上に、黄金色自体が実に魅力的な色なのですね~。 
 
 館内は撮影可なので、主な展示品をスマホカメラで丹念に撮影していったのですが(スマホカメラは、薄暗い室内撮影ではピントが合いにくくて、手振れしやすいのが欠点です)、館内は非常に広くて、膨大な展示品数なので、かなり疲れます。人が多過ぎて、スケッチをするゆとりはありません。人と人の間をかき分けての撮影も大変なのですが、良い方法をあみ出しました。人垣の横から人の足元の前に潜り込み、最前列にしゃがんで下から撮影するのです。ここには案外、空間があるのです。正に子供の目線になるのですが、大人でやっている変わり者は、私位でした~。この方法で、長時間並ばずに、かなり効率的に撮影出来ました。
 後半、畳み掛ける様に、大きな銅人像や銅器や金面具が、次々に登場して来ました!! 巨大な立像「青銅大立人像」や、目が飛び出た「青銅縦目面具(青銅縦目仮面)」等のよく知られた像もありました。神輿を担いだ様な人群像や、精巧に出来た鶏の青銅像や、龍の様な青銅の大蛇、ウサギ耳風の青銅の龍もいました。🐓🐍🐉 最後に行く程、様々な銅像が組み合わされた感じの、奇々怪々・摩訶不思議な超巨大 青銅像が登場します。中でも、「青銅神樹」は圧巻です



 成都 「三星堆博物館」  私、名付けて「拝み男」こと、「青銅扭頭跪座人像」


 成都 「三星堆博物館」  私、名付けて「踏ん張り男」こと、「青銅着裙立人像」


 成都 「三星堆博物館」  三星堆のアイドル キャラクター⁉ 豚をかたどった可愛い陶像 「陶猪」🐷


 成都 「三星堆博物館」  龍の文様が線刻された陶盤 「龍風紋陶盤」🐉


 成都 「三星堆博物館」  ヒキガエルをかたどった石像 「石蟾蜍」 
絵本『青蛙緑馬』(浙江少年児童出版社・小活字)に出て来たカエルだね❣ 🐸

 成都 「三星堆博物館」  数多ある、「青銅人頭像」


 成都 「三星堆博物館」  「青銅人頭像」 ほとんど同じ形態の像や、少しずつ顔かたちや髪型の異なる像があります。


 成都 「三星堆博物館」  巨大な立像 「青銅大立人像」


 成都 「三星堆博物館」  「金面罩(ゴールド マスク)」


 成都 「三星堆博物館」  「金面具(ゴールド マスク)」


 成都 「三星堆博物館」  「金面罩(ゴールド マスク)」 黄金の輝きが凄い!!


 成都 「三星堆博物館」  「青銅神獣」 古代中国の造型物で度々登場する、サイの様な不思議な神獣。


 成都 「三星堆博物館」  「青銅神壇底座」 神輿を担いでいる様で面白い。


 成都 「三星堆博物館」  目が飛び出た様な、「青銅縦目面具(青銅縦目仮面)」 インパクト絶大! これが三星堆の像の中でも、最も有名な像でしょうね。


 成都 「三星堆博物館」  私、名付けて「ウサギ耳の龍」こと、「青銅龍形器」 
絵本『にじをかけたむすめ 中国・苗族のむかしばなし』(BL出版)に出て来る龍だね~❣ 🐉 

 成都 「三星堆博物館」  圧巻!! 「青銅神樹」 大き過ぎて、この至近距離からは、スマホカメラの画角に収まり切らない〰 🌲


 昼食は、昼過ぎにロビーで軽くパンを食べて、またすぐに観覧しました。こうして何とか、人波にもまれながらも、膨大な三星堆の作品群を観終えました。私も歳ですな~、かなり疲労しましたね〰〰。

 ロビーに出ると、巨大な螺旋スロープを下りました。その地下にも、特別展「西漢刘賀墓出土文物展」の展示室がありました。とても興味深い展示でしたが、帰りのバスの時間も近付き、疲労もしていたので、ここは ざっと観ました~。
 午後3時20分頃、展示館を出ました。館外の広大な広場は、時間さえあれば、ゆっくり散策すると良さそうでしたが、バスの時間が迫っているので、急いで駐車場へ。それらしき看板の出た所に、大型バスが停まっています。人の列に並んで、スマホのQRコードを見せると、スタッフが機械で読み取り、OKが出ました。このバスで間違い無し。
 行きとは異なる大きな2階建てバスでした。運転手も別の人です。私は2階の前の方の席に座りました。ところが、4時出発のはずが、3時40分頃、バスは動き出しました。「もしかして、違うバスだったのかな⁉」と少し戸惑いましたが、QRコードを読み取れたし、成都の中心辺りに着けば何とかなるので、良い事にしました。バスの窓から眺めると、行きと同じ高速道路を成都方面に向かっているので、まず大丈夫だろうと安心~。実に快適な、最新の大型バスです。

 夕方5時頃、春煕路に到着。このバスで、間違いなかった様です。予約人数がそろったので早めに出発したのか分かりませんが?、海外の旅は、言葉が完全に理解出来無い事によるトラブルが時々あるので、要注意です!
 春煕路から地鉄に乗って、ホテルへ帰りました。途中、いつもの巨大スーパーで中華カップ麵 等を購入。ホテルのすぐ近くの路上に「中式面餅(焼餅ともいう、日本の「おやき」みたいな食べ物)」の屋台が来ていたので、そこで面餅(焼餅/黒砂糖入り5元)を購入。今日の夕食は、再びカップ麺・飲み物と面餅です。
 私は、しがない貧乏画家ですので、旅は、いつも貧乏旅行(バックパッカーみたいな)になります。また、私にとっての“旅”とは、ただの娯楽や遊戯では無く、本業(仕事)である“絵(日本画・絵本画)”の取材・勉強の為と、人生を深く洞察する為の一種の“修行”の様な行為ですので、食事は大概、こんな安くて簡単な物になりますね・・・。('ω')ノ



 成都一の繁華街:春煕路  いつも人が多く賑やかですが、老若男女が安心していられる、こんな平和な光景が続くといいな~!


 今日の夕食も、カップ麵と中国ドラマ「司藤」気泡水 他。変わった木の実を売っていたので買ってみましたが、食べてみるとマカダミアナッツでした~。私はサンザシ(山査子)のお菓子が大好きなのですが、その他、梅や杏 等、中国にゆかりのある果物・乾物が妙に好物なのです。(やはり私の前世は、間違い無く「中国」にある様だね。それも多分、チベット文化圏の雲南~四川 辺りに・・・⁉ ) 😋


 リュックサックに入れていたので、面餅(焼餅/黒砂糖入り)を食べるのを忘れる所でした~。少し冷えてしまったね〰。 (*_*;


 「三星堆遺跡」の出土品の数々は、非常にユニーク・独創的で、芸術性が極めて高くて、誠に見応えがありました。私は子供時代(小学校低学年)から考古学・古代遺跡が大好きで、小学校高学年頃よりは、古生物学・恐竜 等にも大きな関心を持つ様になりました。それが、中学生頃より、考古学・古生物学 → 日本(中国・アジアを含む)古代史 → 日本・東洋美術史 へと興味が発展し、最終的には必然的に、美術高校(大阪市立 工芸高等学校)時代の「日本画専攻」につながって行ったのだと思います。普段、美術・絵画展を観る機会は多いですが、こうして、久しぶりに古代遺跡展示をじっくり鑑賞出来て、大変満足です。💞 写真は、三星堆博物館だけで900枚以上、撮りました(実際はこの倍位は撮影し、後でピンボケ等を削除して残ったのが、この数です)。一か所としては、この旅で最も多いです。ただ、残念ながら、人の多さと疲労でスケッチは出来ませんでしたが・・・。
 三星堆に導いてくれた、かの小さな女神(デオ・マイジュ)には、本当に心から感謝しか無いですね~~。🙏 この波乱含みで労力を要した取材が、何かしらの私の作品(日本画・絵本作品)につながり、昇華させる事が出来れば良いのですが・・・。
 
 明日は中国の首都:北京に移動します。早いもので、北京がこの旅、最後の都市になります。北京には何度も訪れていますが、行く度に発展・変化を遂げています。
 久しぶりに訪れる「北京」の今を知りたいという思いと、近年、お世話になっている、中国の出版社にも小用があるので、今回の旅の復路では、東京からの往復に便利な「上海」では無く、「北京」を経由する事にしたのです。
 

 旅行21日目11月4日

 いつもの様に早起きし、朝食のパンを食べ、体操をして、中国SNSを少しいじって、ゆっくりしてから、11時頃、チェックアウト(退房)。ホテルスタッフが毎日、部屋の掃除をしてくれたので、少しチップを置いておきました。
 地鉄(地下鉄)に乗って、「成都 双流国際空港 第2ターミナルビル(成都 双流国际机场 2航站楼)」へ12時頃、到着。成都の地下鉄は発達していて便利です。成都に来た時の「天府国際空港」とは別の、古い方の空港「成都 双流国際空港」なので、間違わない様に要注意!

 まだ時間があるので、空港の食堂は高いですが、「王仁和」という麵店の店名にひかれて入ってみました。ここで昼食、「海老ラーメン」(48元)をいただく。スープは淡白な味でしたが、エビはプリプリで美味しいです。ピリ辛の海藻の小鉢も付いて来ます。🦐
 空港内の装飾や店舗はオシャレで、パンダグッズを売る店が目立っています。書店では、丁度、宮崎 駿 監督ジブリアニメ映画の本を買っている中国人観光客がいました。
 それにしても、中国の空港のセキュリティ チェックはどことも厳しめなのですが、首都:北京や大都市行きの便が多数出発する成都の空港のセキュリティ チェックは、特に厳重です。私のパスポートを見て何か気になる点があったのか、係員が上役を呼びました。上役は「問題無い」と言って、すぐに済みましたがね・・・?。
 
 11月4日(月) 
成都 双流 ✈15:00発 (中国国際航空 CA4109) → 17:45着予定 北京

 〔渡航前に予約確定していた、成都 双流 ✈14:30発 (中国国際航空 CA4103) → 17:10着予定 北京、から渡航後、知らない間に便の変更がありました(中国からは、Gmail の確認が出来ないのです)。しかし現在は、リコンファーム(予約再確認)も不必要で、自動的に予約更新されていました。リコンファームは実に面倒でしたので、今は、とても便利になりましたね~。〕

 途中、機内では軽食の面餅(焼餅)・ヨーグルト・お菓子が出ました。午後5時半頃、「北京首都国際空港 第3ターミナルビル(北京首都国际机场 3号航站楼)」に到着。近年、日本からは、上海イン・アウトが多かったので、久しぶりの北京です。
 夕方6時頃、機場快軌(機場線・机场快轨/25元)に乗って、三元橋駅で地鉄10号線に乗り換えて、角門西駅で地鉄4号線・大興線に乗り換えて、「高米店南駅」に7時30分頃 着(地鉄代 6元)。北京の地鉄は、この夕方の時間帯には かなり混んでいて、大変ですよ。日本のラッシュアワーと同じですね〰。👥👥👥
 北京の地下鉄(地鉄)は昔から発達していて、移動に便利です。ただ、前にあった IC式プリペイドカード「一卡通」(Suicaの様な交通カード)が廃止され、現在は、切符1回券かスマホ払い のみになっている様です。また、他の都市では自動券売機で切符1回券が買えるのですが、ここ北京だけは、自動券売機に個人番号を打ち込まねばならず、パスポート番号では受け付けてくれないので、係員のいる券売所で切符1回券を購入するしか方法が無く(ただ、パスポートの提示は、どこも不必要でしたが)、その点はとても面倒でしたね〰。 (+o+)ノ🎫

 今回の北京のホテルは、空港・町の中心地から やや遠く、地鉄駅「高米店南駅」から まあまあ離れています。チェックイン時 支払いの可能な安めの北京の宿を、アゴダ Agoda で探したら、この立地が精一杯だったのです。駅から歩いて約30分、8時頃、ようやくホテルに到着~。道中、スーパー・コンビニエンスストア等がすぐに見付からなくて、明日の朝食等を買えませんでした・・・。この辺りはやや不便〰。
 北京のホテルは、「錦江之星 北京大興酒店(锦江之星 北京大兴酒店)」という、中国で有名な経済型ビジネスホテル チェーンです。昆明・成都で泊まった、「7天優品(7天优品)」系列よりも、やや価格が高めの、少し上級クラスのビジネスホテルです。私が予約した部屋は、5階 8502室、3泊で795元です。今回の私の旅では最も高い宿泊費になりますが、北京のこの条件としては、とても経済的ですね~。部屋もかなり広くて清潔で、ベッドも必要以上に大きな物が2つあり、シャワー・トイレ、テレビ、WIFI 等の諸設備は、全く申し分ないです~。(^O^)/ 
 この日は遅くなったので、少しテレビを見て、少し中国SNSをいじって、すぐに眠りに付きました〰〰 m(_ _)y💤



 「成都 双流国際空港 第2ターミナルビル」  「王仁和」麵店の「海老ラーメン」(48元) エビはプリプリで美味しい~🦐


 中国国際航空の機内食(軽食)の、面餅(焼餅)、ヨーグルト、お菓子。これが私の夕食代わりです~。


 北京のホテル「錦江之星 北京大興酒店(锦江之星 北京大兴酒店)」  外観も結構立派ですね~。


 「錦江之星 北京大興酒店(锦江之星 北京大兴酒店)」 5階 8502室。  私の一人旅にしては、十分過ぎる位、良いホテル・部屋だね~❣


 明日からは、久しぶりの北京散策。残り3日しか無いですが、実に楽しみです
 この様子は、また次回ですね~😻 乞うご期待~~ (*'▽')ノ

  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁/后藤 仁/JIN GOTO/고토 진

 2024年11月1日「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」18日目。11月に入り、旅も残す所、あと1週間。楽しい時間もあっという間です〰。
 今日は、2012年以来、およそ12年ぶりに、「成都 大熊猫(ジャイアント パンダ)繁育研究基地」を訪れます。ここは、中国に数ある、パンダを飼育している動物園の中でも、最大、かつ最も有名な、パンダ(ジャイアントパンダ、レッサーパンダ)専門の巨大動物園なのです。12年前に行った時も人がとても多かったですが・・・。
  
 パンダは朝に活動するという事と、人が多いであろう事を考慮して、出来るだけ早朝に出発しようと思いました。朝4時過ぎには起きて、部屋で朝食(パンと飲み物)を取り、6時30分頃、ホテルを出ました。街はまだ暗く、車も少ないです。
 路上でタクシーをつかまえて、パンダ基地に向かいます。12年前も、ホテルは異なりますが、ほぼ同じ様なシチュエーションで、パンダ基地に向かったのを思い出しました・・・。ところが前と違うのは、この若い30歳位のタクシー運転手が、やたらとスピードを出すのです~。一般道でも高速道路でも、パッシングしながら、前の車に急接近・追い抜きをかけます。途中、「帅哥、慢点儿(兄さん、ゆっくりとね)」と言っても、全く聞いていません。
 おかげ様で、やたら早く、7時前にパンダ基地に到着(タクシー代 48元)。お金を払いながら、私は若い運ちゃんに、「これでも、なめなよ〰」という感じで、先日買った中国の有名な飴「大白兎奶糖」を一つあげて、「人生〰、慢点儿・・・(人生は〰、急がずゆっくりと・・・)」と3回位、ゆっくりと繰り返して、言いました。それでも運ちゃんは、何を言っているのだろう?という顔でした(簡単な中文なので、私の中国語は聞き取れていると思います)。「稼がねばならぬ」という妄執に囚われていて、生き急いでいる様相で、どこか死相を感じ、「この あんちゃんは、若くして事故で亡くなるかも・・・・」という予感がしました。

 早く着き過ぎて、開園時間の8時までに、まだ1時間もあるので、入口横のチケット売り場で待機。入口前には既に10数人が並んでいましたが、チケット売り場は一番乗りです。しばらくすると、一人の欧米人の中年男性がチケット売り場に来たので、暇ですし、話しかけてみました。その人はイギリス人だと言いますが、実に紳士的で穏やかな雰囲気の方でした。私は、イギリスの絵本・挿絵画家の、アーサー・ラッカムやビアトリクス・ポターが好きだと話しました。その方は何度も中国旅行をしている様で、少し中国語が分かるそうですが、漢字は全く読めないと話します。私の拙い英語ですが、なかなか話は弾みました・・・。
 そうこうしている内に、入口前の中国人がドンドン増えて来て、気が付くと、8時前には、数百人~千人位に膨らんでいました。パンダの取材で、日本の上野動物園の開園前に並んだ時も、30~40人程 並んでいて、すごいパンダ人気だと思いましたが、ここは桁違いです! チケット売り場が開いて、入園券(55元)を購入して、入口に並んだ時には、膨大な人の列の最後尾でした。チケット売り場で購入していたのは、私と数人の欧米人だけで、今の中国人は事前にスマホ決済でチケット購入するのが常識の様です。
 膨大な数の中国人の老若男女は、皆、やたらと元気で、頭にパンダ耳の飾りを付けて、パンダ リュックサックを背負って、妙に張り切っています。私は周りを見回して、先程のイギリス人に、「crazy!(どうかしてる!)」と言わざるを得ませんでした・・・。
 ゆっくりと列は進み、10分余りかけて、ようやく園内に入れました。ここでイギリス人と別れて、まずはトイレに行き(トイレの場所が分かりにくい)、ガラス越しの屋内パンダ舎を少し見て、8時半頃、大きな屋外パンダ展示場に着いた時には、数百人の行列の最後尾でした。看板には、2時間待ちと書いています。「なんじゃこりゃ⁉」と仰天しました! 中国のパンダ人気・パンダ熱は沸騰し、12年前にここに訪れた時の、多分、20倍以上には観光客が増えていたのです。前は人が多いなりに、さほど支障無く、鑑賞~スケッチが出来ましたが、今回はパンダに至るまでだけでも、非常な時間を要しました。



 「成都 大熊猫(ジャイアント パンダ)繁育研究基地」  開園1時間前、朝7時では、まだ人が こんなに少ない。🐼


 それが開園時間の8時になると、こんな数百人~千人もの人だかりが・・・。ほぼ中国人観光客で、僅かに欧米人がいます。ここでも日本人には一人も会いませんでした~。👭👭👭👭👭🐼
 

 その難儀に追い打ちをかけて、この旅中、最も不快な出来事に遭遇しました〰。( ゚Д゚)
 私は行列に並んでいる間、「いつになったらパンダ見れるんや~」「我累了~(疲れたよ~)」等と、日本語や変な中国語で独り言をブツブツと言っていました(一人旅では独り言が増えるのです)・・・。何百人もの膨大な人の列に並んでいましたから、当然ながら、前の人との間隔は、必然的に20~30㎝位になりますよね。・・・と、右後方から、不意に日本語で話しかけて来る人がいます。昆明で日本人留学生に会った時以来の日本人かと思い、「日本人ですか?」と私は振り返って、親し気に聞き返しました。するとその40歳代半ば位と思しき、太っていて強面な男性は、如何にも攻撃的な低い声で、「日本人じゃねえよ! お前の前にいるのは俺の女だ。俺は男だから、お前の考えている事がよく分かるけど、それ以上、近付くんじゃねえぞ!!」と、さも、私が良からぬ事を考えている人物かの様に、文句を言って来ました。ただ、その男の日本語は日本人並みに上手いのです・・・。私は周りに誰がいるか等は気にせずに、「いつになったらパンダに近付けるんや?」とばかり考えていたので、唐突に、こんな下らない いちゃもんを付けられて、実に不本意でした。(-_-メ)  しかし、ここは我慢をして、「人と人が近付くのは仕方無いじゃないですか、こんなに人が多いんですから~。」と私が丁寧に言っても、相手は聞く耳を持っていません・・・。
 面倒なので、そのガラの悪い男を少し先に行かせました。「何を考えてるんや。てめえの低俗な思考と同じにすんな~」と思いました。言葉は悪いですが、いわゆる、「下衆の勘繰り」というやつですな~。「大体、自分の奥さん(?)なら、何故、真横にいないんや?・・・」等と考えていると、だんだん腹が立って来ます〰。2m位斜め右前方にいる男に、聞こえるか聞こえないか位の声で、「言い掛かり、濡れ衣もいい所だ~」等とつぶやいていました。すると、その男が振り返り、「お前、喧嘩売りてえのか~!」と、どやして来たので、私は呆れ果てて、日本語の分かる相手に、あえて中国語で「请,请」と手で促して、先に行かせました。間に人をドンドン入れて、10m位、離れました。こんな粗暴な男に関わると、ろくな事はありません。



 その後、しばらく、その男の不快な印象は消えませんでした・・・。後から思うに、日本語の流暢さからすると、多分、若くから長年、日本に住んでいたのでしょう。
 かつて私が大学生時代、会場設営 大工作業(高島屋、そごう等の催事場 設営)のバイトをしていた時、中国人労働者が多くいて、日本人の職人はかなり乱暴に彼らを扱っていましたね・・・。もしかしたら、その男も、在日中に そんな嫌な経験をして、日本・日本人に何かしらの恨みを持っていて、日本語を話す質素な身なりの下賤らしき男(私)に、文句を言いたくなったのかも知れませんね・・・。私は旅先では、髭も伸ばし放題で、普段以上に汚い格好をしているので、実年齢より若く見られがちですから、その男も自分より年下だと思ったのでしょう。
 男は何者か分かりませんが、高尚な立場の人物とは思えません。私も大した者では無いのですが、それなりに知られた画家で、日本や中国 等の要人・著名人達とも、それなりの知己を持つ人間だとは、予想だにしないのでしょうな~~。🎨🖌

 その他にも、後日、確か北京の地鉄内で、60歳過ぎと思しき若めの老人が、席を空けろと私の目の前で手を2回振って来た行為も、結構、不愉快でしたね〰。日本人でそこまでする人は稀ですが、中国は人が桁違いに多いので、そんな人がいるのも仕方無いのでしょうかね・・・。
 しかし、後から おいおい詳しく触れますが、「成都」は基本的に日本文化・日本人好きの都市の様で、親日的な人にも多数 会いました。むしろ、先の例は少ないケースなのだと思います。中国の、その他の都市(北京・上海・雲南省)でも、日本で日々報道されている様な、危険性や反日感情はほぼ感じられず、比較的、治安も良好で、むしろ、10数年前より改善されて来ている感じがしますがね。ただ、警察の監視体制・監視カメラが増加しているのは確かですが・・・。
 日本でも先日、道路の右端を自転車で逆走する老人が前方から来て、法規に従って道路の左端を自転車で通る私が、老人が車道にはみ出すと危険だと気付って、わざわざ右側に避けたら、「自転車は左側通行だろ!」と怒鳴られた件がありました。日本にも無頼な輩は多々います。中国でも日本でも、同じなのです。“国・民族”では無く、“人”によるのです。

 余談が長くなりますが、この旅や最近の出来事を通して つくづく感じる事は、最近、中国や日本で頻発する痛ましい事件は、中高年(40~70歳位)の男性によって引き起こされているケースが多いという事実です。若者による特殊サギも多発していますが、その元締めは、やはり、ほとんど中年男性です。歳を取り過ぎてもパワーが無くなって、交通事故や万引き等以外は、犯罪を犯しにくくなりますからね。
 最近、私の
作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』に対して、SNS(Facebook、X)で必要以上に酷評・誹謗中傷を繰り返していた、ルンペン・プロレタリアート 山田大輔と自称する、一流大学を中退し写真専門学校を卒業して、その写真専門学校の講師もしていたという、私より数歳歳上の中年男性がいました。ネット上等で誹謗中傷・差別発言・ヘイトスピーチ・ハラスメント・ストーカー等を展開するのも、この様な中高年男性(案外、高学歴)が多いと言いますね。
 格差社会のせいなのか、世の中の漠然とした不安感・閉塞感なのか、ネット・スマホ社会による脳の前頭葉の制御低下現象なのか・・・、何が原因かは分かりませんが、中高年男性がキレ易くなり、暴力沙汰・問題行動を犯し易くなっています(もちろん、人の善い、優しい中高年男性も たくさんいるとは思いますが)。 ほんまに、しっかりせえよ! おっさん、じいさん!!👴
 かく言う私もそんな中高年世代になりました・・・。家で一人 軽ギレする事も時々ありますが、「人の振り見て我が振り直せ」、他人の問題言動を反面教師として、日々、気を付けねばなりませんね・・・・。

 因果応報〰〰、それは年月を経ても、当事者で無くても、いつか必ず返って来ます。それ故に、他者には常に寛容に、優しく対しなければならないのです(私も全く出来ていませんが・・・)。先の大戦争・虐殺の記憶もしかりです・・・・。
 耳障りな話が長くなりましたが、避け難い人の“業”に触れておきたかったのです。私は芸術家として、人の善い面も悪い面も、つぶさに観察して記録しておきたいのです・・・。



 パンダ基地に入って、初っ端から、そんな不愉快な出来事がありましたが、それ以外の中国人は、夢のパンダと出会える、この場を率直に楽しんでいます。💕🐼 1時間以上かけて、9時40分頃、ようやく最初のパンダに近付けました。周囲の中国人は、パンダが少し見える度に・少し動く毎に、「わ〰〰!」と歓声を上げます。妙な光景だなと思いつつも、その場に合わせて、私も人の頭越しにスマホカメラで撮影しながら、「太棒了!」「厉害啊!」等と歓声を上げました~🥰
 他の屋外パンダ展示場に行ってみても、どことも人の波です。写真を撮るのが精一杯で、スケッチは到底、出来ません。こうして数か所の屋外パンダ展示場を見て回ったのですが、昼に近付くと、ようやく、やや人が減って来ました。
 そこで人と人の隙間から、無理やり何とか、SM号スケッチブックに速描スケッチしました。画面一枚に、クロッキー的な線描で、動いているパンダを、次々に幾つも描いていきます。やはり写真だけでは、事物の真の姿は捉え切れません。こんな簡単なクロッキーでも、大いに意味があるのです。
 すると、中国人の10代後半位の若い3人組の男女が、私に話しかけて来ました。速描スケッチを終えると、若者達は絵に興味を持っている様なので、今までのスケッチブックを見せてやりました。人混みが凄いですが、香格里拉の絵好き少女や先程のイギリス人とも、タイミングを逃して記念撮影出来なかったし、せっかくのご縁なので、記念撮影だけしておきました。頭にパンダ耳を付けて、何とも可愛らしい彼女達に、「この旅で一番カワイイで賞」を差し上げました~(だだの妄想賞ですがね)🐼🎊
 その後も、別の展示場でパンダを描いていると、子ども連れの若い中国人女性が、何故か私の絵を買いたいと言います。私は、「我的画很贵(私の絵はとても高いです)」等と言ってかわしました・・・。私のスケッチ(写生)は、自身の学習・記録の為ですので、一切、他人には売らないのです。
 それでもこの様に、日本人画家に興味を持ってくれる若い人達が、多少なりとも中国・成都にいる事に、感心しました。この頃には、人の善い中国の若人達と、パンダの可愛い仕草に癒されて、最初の非礼男のバッドイメージが雲散霧消していましたね~。🥰
 幾つかのパンダ展示場で合わせて、SM号スケッチブックに4枚、30姿態程のパンダを速描しました。本当は、もう少し時間をかけて、しっかり描きたかったのですが、人が多過ぎて不可能だったので、これでも おおよそ満足~🐼🐼🐼
 
 12時前には、パンダの睡眠タイムに入り、おおよその屋外パンダ展示場を観終えたので、パンダ基地の奥に進んでみました。この公園はとても広くて、奥に奥に道が続いています。道中、林の中に、孔雀(インドクジャク)がいました。それにしても綺麗な羽です。🦚
 昼過ぎ、途中のベンチで休憩して、持参したパンと飲み物で軽く昼食としました。更に、その奥に進むと、奇妙な巨大塔が立っていました。前に来た時には、この辺りは拡張工事の途中で、この塔も無かったと思います。妙なデザインの無機的な塔ですが、登ってみると、見晴らしは良かったです。
 更に進むと、かなり大規模で派手なショッピングモールが現れました。「やっちゃったな〰」と思いました。パンダ展示場よりも、こちらが目立ってしまっています。パンダ基地に膨大な観光客が訪れるので、その人を目当てに、大規模テーマパークの様な賑やかなショッピングモールを作ってしまった様です。その更に奥にも、何やら大規模な施設がずっと続いている様ですが、私は行きませんでした・・・。パンダ区域とは少し離れていますが、静かな環境でパンダを繁殖育成し一般人に公開するという、本来の動物保護の観点から、逸れてしまっています・・・。動物・自然保護にもお金がかかるのは理解出来ますが、ディズニーランドでもあるまいし、やり過ぎなのです~。まあ、子ども達・親御さん達は喜んでいる様ですので、これはこれで良しとしましょうかね~。
 もっと動物保護施設や自然環境に馴染む、観光開発・ショッピングセンター建設の在り方は無いのか、今後将来の中国・日本~世界中の課題ですね・・・。

 パンダ展示場に引き返し、午後2時前頃になると、パンダは ほぼ遠くにいて寝ていますが、観光客もぐっと減ったので、ゆっくりとパンダ鑑賞。やっぱり、人が少ないと、落ち着きます~。
 パンダの名前の看板を見て行くと、色々な名前があって面白いです。「平平」と「安安」(合わせて「平安」)や、多分、和歌山県の南紀白浜アドベンチャーワールド由来の“浜”が付いた、「愛浜」というパンダもいます。ちなみに、日本で大人気となり中国に返還された「香香(シャンシャン)」は、確か、成都の別のパンダ保護施設にいて、ここにはいないと思います。成都の中心から遠い様で、アクセスが不便そうで、今回は予定に入れませんでした。
 パンダの誕生から大人に成長するまでを解説した展示館や、大きな屋内パンダ展示場のパンダを見て、最後にレッサーパンダ(小熊猫)展示場を訪れました。かなり疲労したので、午後3時半頃、パンダ基地を出ました。12年ぶりのパンダ基地は、厄介事にも出くわし、人のあまりの多さに辟易しましたが、十分に満喫出来ました。🐼



 1時間以上 並んで、ようやく出会えた、大熊猫(ジャイアントパンダ)❣ 🐼 スマホカメラの望遠で撮影。最も近付けて、この距離です。(12年前はもっと近くで見れましたが、今回はむしろ、上野動物園の方が、近くで良く見えましたね・・・。)


 Googleフォトが自動的に作成した、GIF動画。パンダが踊っている様で面白い~🐼


 Googleフォトが自動的に作成した、GIF動画。パンダが吠えている様で笑える~🐼


 大福餅の様なパンダ。可愛いね~ 🐼


 パンダの群れも見れるよ~🐼(スマホカメラは、暗い場所や望遠時には、ピントが合いにくい。)



 パンダのスケッチをしていたら話しかけて来た、現代的な若い中国人女性❣ パンダ耳の似合う彼女達に、「この旅で一番カワイイで賞」を授与🎊  🐼👩🐼


 パンダ基地の林の中には、美しい孔雀(インドクジャク)もいるよ~🦚


 地面に描かれたトリックアートのパンダの向こうには、奇妙な巨大塔が❣


 屋内展示場のパンダは、ガラス越しだけど、午後でも比較的 動いているよ~🐼


 レッサーパンダを、中国では、「小熊猫(シャオ ションマオ)」と言うんだよ😼 ジャイアントパンダは、「大熊猫(ダー ションマオ)」だよ~🐼


 パンダ基地のすぐ外の広場に、「成都景区直通車(シャトルバス)」乗り場があったので、ここから3時40分発の大型バスに乗り込み、成都の中心地:春煕路まで(8元)、4時35分着。これは、とても便利です。12年前には、こんな直通バスは無くて、普通の市バスで帰った記憶があります。春煕路は今回 初めて来ましたが、成都のショッピング中心地で、圧倒される程に発展しています。超巨大 街頭ビジョンや、ビルによじ登る超巨大パンダ像が印象的です。🐼 コスプレをした若者までいて、観光客・親子連れ、老若男女でいっぱいです~。
 4時50分過ぎ、春煕路駅から地鉄に乗り、5時20分前に、西南財大駅へ到着(地鉄代 3元)。駅からホテルまでの道中に、百貨店の様な巨大な複合ショッピング ビル「藍潤摩里中心」があり、様々な店舗が入っていました。屋外にはミニ遊園地もあります。その1階に、アニメーション・キャラクターグッズを売る店がありました。欧米や中国のオリジナルキャラクターもある様ですが、圧倒的に日本のキャラが多いです。特に最近、中国で映画が公開された・される、「名探偵コナン」と「クレヨンしんちゃん」のコーナーが目立っています。その他、私が見て分かる物では、「呪術廻戦」もあります。ただ、当然ありそうな、「鬼滅の刃」や「薬屋のひとりごと」は無い様です。多分、「鬼滅の刃」は日本的過ぎると規制され、「薬屋・・・」は清朝と唐~明朝等が入り交ざっていて、中国の歴史観を歪めている等の理由があるのでしょうね・・・。ここは、中国で仕事をする上で、私が中国向け「絵本」を手掛ける際にも、常に厳密に問題点を指摘される、最も難しい点なのです。
 このビルの地下に「亜美尚生活超市」という巨大な超市(スーパー)を発見しました。これは便利です。中国やアジアのスーパーは、変わった品々が置いてあり、見ているだけでも面白いです。ここで中華風カップ麺とパン・飲料を購入して(計35元)、ホテルに帰りました。
 今夜の夕食は、このカップ麺です。一番安くて、なかなか美味しい、庶民の味方ですね〰。ただ、箸をもらって来なかった事に気が付いて、ダメ元で、ホテルのフロントで「有没有筷子?(箸はありますか?)」と聞いてみますと、「有」と言います。有難い!! 私は、ピリ辛の中華・アジア麺が好きなので、これで夕食は十分満足。🍜

 明日はいよいよ、今、超話題の謎の古代遺跡「三星堆博物館」に行く予定で、今夜も早めにお休みです~。ところが明日、この旅最大の、いや、私の人生初の、珍事&幸事が起こる事になるのです~~。(@_@)ノ



 成都の中心地・一番賑やかな繁華街「春煕路」にて。巨大パンダがよじ登るビルが、ランドマークだよ~🐼


 ホテル近くの複合ビル「藍潤摩里中心」 アニメグッズ店にて。ここ成都では、日本のアニメキャラは大人気❣ 「名探偵コナン」も・・・!!


 「クレヨンしんちゃん」もいるよ~!!  しんちゃん は、「小新」なんだね〰❣ (中国では、子どもの愛称の頭に「小」や「阿」を付ける事が多い。)


 今日の夕食は、ホテル近くの複合ビル「藍潤摩里中心」 地下の巨大スーパー「亜美尚生活超市」で買った、カップ麵とヨーグルトと気泡水ですな~。中国の麻辣カップ麵は、辛くて、具も多くて、とっても美味しいよ~。 ( ^^) _U~~
 

 旅行19日目11月2日。今日は、謎の古代遺跡として日本でも度々話題となる、「三星堆博物館」を訪問する計画です。最近、建物全体が新しく建て直された様で、NHK「歴史探偵」等でも放送されて、知っている人も多いかと思います。12年前に成都を訪れた頃にも既に興味があったのですが、その時の最優先目的と日程の都合で「四姑娘山」と「パンダ基地」を優先して、「三星堆」には行けなかったのです。
 前日の夜、スマホで百度地図を調べた所、三星堆への直通シャトルバス「成都景区直通車」がある事が分かりました。そのバスに乗る為に、地鉄に乗って、朝8時前、出発点のある春煕路に来ました。あちこち探して、それらしき立派な大型バスが停まっている場所を発見。バスの運転手に聞いてみると、行先は複数ルートあり、8時30分発のバスが「三星堆」行きだと言います。

 しばらく待って、そのバスに乗ろうとすると、運転手が、チケットの事前購入が必要だと言います。スマホのQRコードをかざして、バスに乗り込むシステムの様です。しかも、どうやら、「三星堆博物館」のチケットも事前予約購入が必要らしいのです~。
 「私のスマホはWIFIがつながって無いし、だいたい、スマホ決済も出来無いし、参ったな~」と私が頭を抱えていると、運転手が「聞いてやる」とバスを下りて、多分、博物館へ電話をしています。「やはり無理だ」と運転手があきらめかけた時、・・・そこに、救世主が現れたのです。👼
 私がバスの中から見ると、運転手の横に、一人の20代後半位の、若くて小柄で丸顔の可愛い女性がいて、必死に自分のスマホをいじっていました。どうやら、私の博物館とバスのチケットを、代行して取ってくれようとしているらしいのです〰。とても必死な様子で、人の良さそうな知的な感じの方で、悪い人には思えません・・・。ところが、今日のチケットは既に売り切れだそうです。私は明日も空けられるので、「明天!(明日で!)」と伝えると、それならチケットが取れると言います。博物館のチケット取得には、正確な英語表記の名前と、個人番号(外国人はパスポート番号)と、携帯電話番号を打ち込む必要があるとの事で、私はバスを下りて、女性の横で情報を伝えました。名前・パスポート番号は打ち込めましたが、日本の携帯電話番号は受け付けない様です。すると、女性は自分のスマホの電話番号を打ち込んでくれました。
 こうして手間をかけながら、博物館チケットは取れましたが、バスの往復チケットも取らねばならないと言います。バスの出発時間の8時半が迫っています。女性はかなり焦っていましたが、時々、打ち間違いをしながら、懸命に挑んでいます。私は、頑張ってくれている彼女を見ながら、「こんなにしてまで、三星堆に行かなくてもいいのにな~」という、どこか少し冷めた心もありながら、「こんなにしてくれるのなら、しっかり取材せねばな~」という気持ちも同時にありました。私は元々、「人物画・美人画」を主要画題に描いている日本画家であり、古代遺跡の「三星堆」は、私の絵の主たるテーマでは無かったからです。せっかく成都に来たので、子供の頃から興味のある“古代遺跡”も合わせて見ておこうか、という感じだったのです。
 「行きのバスは8時半発でいいですね」と女性に聞かれて「是(はい)」と答え、「帰りのバスは午後4時発でいいですね」と聞かれて、また「是」と答えました。既に、バスの出発時間を過ぎた様で、運転手が「あなたも明日出発でいいんじゃない?」と女性に話しかけると、「私は今日しか時間が取れ無いのです」と答えていました。これらのやり取りは全て中国語なのですが、私は簡単な会話なら何となく聞き取れるのです~。
 こうして、その小柄な女性の奮闘のおかげで、ようやく博物館とバスのチケットが取れました。博物館はパスポートを提示すると入れるそうです。バスチケットはQRコードが必要なので、あなたのスマホを出してくれと言います。私が、「WIFI、没有(WIFIにつながっていない)」と答えると、スマホカメラでこのQRコードを撮影すれば良いと言います。「賢いな」と思いましたが、私は普段スマホをほぼ使わないので知らなかったのですが、今の人は、皆こうしているのでしょうね。女性のスマホ画面のQRコードを、往復2枚分、撮影しました。

 作業を終えると、名前も告げず、何も要求せず、小柄な女性はバスに乗り込んで、そのままバスは出発しました。🚎 私は思わず、去ってゆくバスに手を合わせました~。👐 その時は彼女が、救いの女神か、はたまた天女や仙女かと思えました~~。また、出発時間を過ぎても待っていてくれた、運転手と乗客の皆様にも感謝しました。
 長く感じましたが、このやり取りは、10分程度のあっという間の出来事でした。・・・ 一人その場に残されて、夢から覚める様に我に返り、冷静に考えると、「何故、あの女性は、あれ程して、何者かも分からない初対面の外国人の私に、あんなに親切にしたのだろうか?」「ところで、代金はどうなっているのだろうか? 博物館でバス代と合わせて払うのだろうか?」等と次々に疑問が湧いてきます。「ただ、あの時、彼女は自身の電話番号を打ち込んでいたし、私はスマホ・ネット決済を一切やらないし、名前とパスポート番号だけで、何かしらの不正が出来るとも思えないし・・・。また、何よりも彼女は、そんな悪い人には全く見えなかったし・・・。」等々。歳を取り、旅先や日常で様々な困難・災難を経験し、すっかり世に擦れ、疑い深くなった私ですが、人の良さそうな彼女を信じたいと思いました・・・。たまたま困っている外国人を見て、親切心が湧いたのかも知れませんし、自らの思想・信条で常に他人に対して親切な人なのかも知れませんね。
 もちろん私は、日本でも海外でも、見ず知らずの他者に、ここまで懇切丁寧に無償で何かをやってもらった経験は、今までありません。彼女が、どんな経歴の人かは存じませんが、他者を思いやる心(隣人愛・仁愛)の大切さを、若い彼女から改めて教えてもらった気がします。女性とは、記念撮影をする間も無く、私の手元には、QRコードが表示されたスマホを持つ、彼女の か細い指先の写真だけが、記念に残されました・・・。



 成都 「三星堆博物館」〈行き〉のバスチケットQRコード・スマホ画像。


 成都 「三星堆博物館」〈帰り〉のバスチケットQRコード・スマホ画像。  唯一、私に残された、「デオ・マイジュ(小さな女神/ネパール・ネワール語で)」の手の画像。心が美しい人は、手指も美しく見える~✋💎



 これ以前にも見ましたし、この後も経験しますが、ここ成都には、日本のアニメキャラの店や、日本食の食堂がたくさんあり、書店には日本人作家の「絵本」も多く置いてあります。パンダ基地で経験した様な一部の人を除いては、成都の人々は、おおむね親日的です。私が日本人だと言うと、好意的な態度を示す人がほとんどでした・・・。
 上海や北京 等の主要大都市でも、本当は日本の文化(主にアニメ・マンガ・ゲーム等のサブカルチャー)が若者達に好まれている様ですが、厳しい規制もあり、現在はややピークを過ぎた感じです。現在、とにかく自国のサブカルチャー コンテンツを育成しようと、中国は躍起になっているのです。(それでも、アニメ「名探偵コナン」「スラムダンク」や、宮崎 駿ジブリアニメ映画、新海 誠アニメ映画 等は、中国全土でかなりヒットしている様です。)
 しかし、地方都市の「成都」辺りでは、少し遅れて流行がやって来る様で、今、正に日本ブーム到来の感がありましたね❣ もしかしたら、かの小柄な彼女も、そんな影響があるのかも知れませんね・・・?

 現在の中国の若い女性(10~20代)の多くは、現代的・国際的感覚を備えていて、ファッショナブルで、優しい人が増えましたね~。日本人女性より、むしろ優しい感じかな~。👩 やさしいね〰💕
 こう書くと、何かと語弊があるかも知れませんが、事実を述べるだけですので、ご了承下さいね・・・。私が大学時代(1995年)に初めて中国に行った時には、中国の若い女性は非常に気が強くて、町中で中年男性と口喧嘩をしている光景を何度か見かけました。当時は服装も相当に時代遅れで、若い女性が、日本や欧米では見た事の無い、スケスケ(光で透けると下着が薄っすら見える位)のドレスの様な作りの服を着て、平気で大股を開いて座る光景を街頭で度々見かけ、若かりし私は、目のやり場に困ったものです。また当時の中国では、女性が脇の毛を剃らないのが普通の様で、若い女性でも平気で、たくましい脇の毛を見せていましたね〰。こんな野性味あふれる中国人も面白くて、嫌いでは無いのですが、今の優しい・可愛らしい中国女性達も素敵ですね~。💞



 私は気を取り直して、今日は、明日予定していた「成都市内巡り」に変更しました。まず、地鉄で西南財大駅に戻り、そこから歩いてホテルを通り過ぎ、中国銀行も通り過ぎ、「杜甫草堂」という場所に向かいました。歩いても大した距離はありません。
 9時半頃、「杜甫草堂」(入場料50元)に到着。ここは、中国の詩聖:杜甫の庵跡を後年 拡張した遺構公園です。昔から漢詩・唐詩に関心はありますが、最近また、李白・杜甫・白居易・陶淵明の詩集を読み返し、中でも杜甫に魅かれました。李白は豪放磊落の妙味があり、白居易(白楽天)の楊貴妃を詠った「長恨歌」は麗しく、陶淵明の「桃花源記」「帰去来」の自然美にも憧れますが、特に、この歳になると、杜甫のやや悲哀を帯びた詩に甚く共感しました。更に、ここでも、景甜(ジン・ティエン)主演の中国歴史ドラマ「大唐荣耀、大唐荣耀Ⅱ/麗王別姫 ~花散る永遠の愛~」(2017年)で描かれた「安禄山の乱(安史の乱)」に、杜甫の詩が絡んでいるという側面も、興味を増幅させる一要因になっている感じですが・・・。そんな理由で、前の成都旅では立ち寄らなかった、杜甫ゆかりの遺構を訪ねたいと思ったのです。
 現在、草堂内は、かなり広い公園になっています。清時代に修建されたという古い建築物はいずれも見事です。解説パネルや解説映像が見れる最新の館もあります。当時の古代遺跡を保存した区域もあります。新旧を織り交ぜた見所が満載です。草堂の一角、中国の高校生らしき集団が団扇に絵や文を書いていたので、私のスケッチブックを見せてやり、「学习,加油!(勉強、頑張って!)」とエールを送りました。彼ら彼女らは、変な日本人がいるなと思ったでしょうね〰。( *´艸`)
 ここは、中国人観光客がほとんどで、欧米人観光客も少しいますが、多過ぎるという事も無く、建築物・展示品は比較的 見易いです。ただ今回は鑑賞に集中して、スケッチは出来ませんでしたね・・・。こうして園内を堪能して、11時半頃、草堂を出ました。
 
 次に、地鉄で移動し、午後1時前に「文殊院」(入場無料)に到着。由緒ある仏教寺院です。ここは、前も訪れている様ですが、あまり記憶がありません。門前の壁に色々な字が書かれていて、何故か「福」の所だけ、やけに多くの若い女性が並んで記念撮影しています。多分、「この字の前で記念撮影すると幸せになれる・・・」といった願掛けなのでしょうね。私は「平」と「和」(合わせて「平和」)の字を撮影しておきました。
 境内では、「三宝茶」という甜茶が無料で振る舞われていて、誠に仏教寺院らしいです。祖堂の所に、著名な中国僧侶の一人として、弘一法師(李 叔同)の写真も飾られていて、やはり中国では有名な方なのだなと思いました・・・。
 李 叔同は、中華民国の詩人・禅僧・音楽教育者・芸術教育者なのですが、中国の留学専門サイト等に、
「东艺大通过贯彻精细的少人数教育,培养了许多活跃在国内外第一线的艺术家和教育者,如村上隆、后藤仁、小田部羊一、李叔同、坂本龙一等。(東京藝術大学を卒業した、国内外で活躍している芸術家・教育者、村上 隆、後藤 仁、小田部羊一、李 叔同、坂本龍一 等。)」といった文章で、度々、李 叔同と合わせて、誠に光栄な事に、私(後藤 仁)も引用されるのです~。 m(_ _)m

 1時40分頃、寺を出て、すぐ横の「文殊坊」という古い街並みを再現したショッピング街を歩きました。ここは人がとても多いです。若い職人が作る、中国伝統の飴細工は見事でした~。
 しかし、余りの人の多さに辟易し、2時過ぎに、ここを離れました。地鉄で一駅、騾馬市駅に移動し、昼食を取りに、「陳麻婆豆腐店」を目指します。ここは麻婆豆腐の発祥の店として世界的に有名な店です。12年前に2度ここで麻婆豆腐を食べましたが、かなり強烈な麻辣味ですが、非常に美味しかったのです・・・。ところが今回、この区域一帯が広く区画整理されていて、店がありません。どこか移転先で営業しているかも知れませんが、スマホのWIFIが無いので検索の仕様が無く断念。仕方無いので、地鉄で西南財大駅に帰りました。3時頃、巨大スーパーで食事・飲料・おやつの買い出し(46元程)をして、ホテルに戻りました。部屋で遅い昼食(パン類)を取って、朝一のアクシデントで気疲れしたので、しばらく休憩・仮眠したと思います。
 5時半頃、再び外出し、ホテル横の複合ショッピング ビル内を探索。広い館内には、日本式ラーメン店もあり、映画館では「クレヨンしんちゃん」の映画宣伝をしていて、大きな書店には日本人作家の「絵本」もたくさん置いてありました。私が一緒に仕事をしている、絵本編集者・絵本文筆家:唐 亜明さんの著作絵本も置いてありましたが、私の
作画絵本『青蛙緑馬(チベット民話)』(唐 亜明 文、後藤 仁 絵/浙江少年児童出版社・小活字)は残念ながら置いていませんでした・・・。🐸🏇 しかしながら、成都の人々が日本文化好きな事が、この複合ビル内だけでも、よく窺えました。


 成都 「文殊院」 境内にて。  学校の校外学習(多分)で、団扇に絵・文を書く学生さん達(高校生かな)。 「学习,加油❣(みんな、勉強、頑張ってね!)」


 成都 「文殊院」 境内にて。  学校の校外学習(多分)で、団扇に絵・文を書く学生さん達。


 成都 「文殊院」 境内にて。  学校の校外学習(多分)で、団扇に絵・文を書く学生さん達。


 成都 「文殊院」の外壁。  「平 和」の文字、とても大切です。  


 成都 「文殊坊」 古い街並みを再現したショッピング街。飴細工を見つめる子ども達。平和で楽し気で、良い光景だね~👦👧



 ホテル「7天優品 成都杜甫草堂西南財大地鉄駅店」近くの、複合ショッピング ビル「藍潤摩里中心」。  何とも巨大で派手で面白いデザインの建物ですね~。この画面中心辺りには、クライミング施設もあって、男の子がよじ登っていました! 屋内には多くの各種店舗があり、地下には巨大スーパー、屋外にはミニ遊園地もあります。🎠🎡 ホテルから至近距離なので、とても便利です。

 
 複合ビルを出て、ホテル方向に歩いて戻って、そのままホテルを通り過ぎ、食堂の多い通りに来ました。6時半頃、「方中山胡辣湯」という食堂で、点心(牛肉盒、牛肉水煎包)と南瓜小米粥の3品(計17元)を食べました。結構 量が多くて、昼食も遅かったので、とっても お腹一杯になりました。



 「方中山胡辣湯」 点心(牛肉盒、牛肉水煎包)と南瓜小米粥の3品(計17元) 量も多くて美味しいよ~ ( ^^) _旦~~


 明日は、小さな女神(デオ・マイジュ)に取ってもらったチケットで、「三星堆博物館」を訪れる予定です。ただ、女性を信じてはいますが、それでも、本当にチケットは取れていて、無事に博物館に入れるのか・・⁉ 一抹の不安を胸にしながら、眠りに付きました・・・。 (@_@。💤
 さあ、どうなる事やら~😰 その答は、次回に・・・🌟 乞うご期待~~ ($・・)/~~~

  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁/后藤 仁/JIN GOTO/고토 진

 2024年10月30日「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」16日目。今日は、香格里拉での最終日(移動日を除く)です。もう一度、香格里拉 古城(旧市街)の百鶏寺と見逃した箇所を回ります。

 朝早く5時前には起き、朝食を取り、体操をして、7時15分頃、ホテルを出発。徒歩で「百鶏寺」へ向かいます。ホテル裏手の低い山を、15分位登ると百鶏寺に着きます。途中の山道からの景色も素晴らしいです。周りには香格里拉の街が見渡せて、木々は黄や赤に色付き、もうすっかり秋の装いです。野性的な鶏があちこちを駆け回っています。
 寺に着いた頃、遠くの山々には、美しい朝焼けが観られました~。早朝の百鶏寺には、既に地元の参拝者が数人来ており、境内の大きな香炉台に枝をくべて焼いています。煙がもくもくと上がります。私はまず、本堂(ツクラカン)に参拝し、チベット仏に祈りを捧げ、本堂の周りを右繞で回りました。寺の周囲にも多くの鶏が戯れています。鶏と、日本では見た事の無い嘴の赤いカラス(「ベニハシガラス」だと思います)が、餌の取り合いをしていました~。🐓🐦 先日はスケッチ中に声だけ聴こえていた子猫が、現れました。綺麗な灰色の人懐っこい子猫です~😻  
 時間につれ、だんだん参拝者は増えて行き、5人程が入れ代わり立ち代わり訪れては、香炉台に枝をくべ、本堂を右繞で回り、堂内へ参拝します。この香炉台と人々を、SM号スケッチブックに1時間余りスケッチしました。参拝者が増えると、煙も更にもくもくと広がり、背後の朝の太陽の光を受けて誠に幻想的な光景です。
 一通り描き終えると、満足して下山します。珍しい草木花を観察しながら山道を下ります。下山途中、少し開けた場所があり(最初、成都の男性と出会った場所で、右方向に少し下りると壊れかけた古寺がある)、来た道を真っすぐには下りずに、そこから右の道に下りてみました。
 少し行くと、香格里拉の街並みと、大佛寺・金剛壇城殿・巨大マニ車と古寺、背景の山々が全て望める場所があったので、SM号スケッチブックに1時間程、描きました。・・・この美しく奇跡的な光景を描きながら思います。正にここは、吉祥如意の土地~。聖なる山々とチベット寺院の信仰に守られた、稀有なる土地です。かつて、チベット自治区のラサや、ネパールのカトマンズ盆地を描いた時にも感じた、不思議なる超越感覚です~。
 私は香格里拉 古城では、本来の香格里拉の姿を垣間見せてくれる、ここ百鶏寺 周辺が一番、気に入りました~。💘



 香格里拉 古城 「百鶏寺」から望む、朝焼けの香格里拉の街並み


 「百鶏寺」 の鶏、私の
作画絵本『にじをかけたむすめ 中国・苗族のむかしばなし』(BL出版)に出て来る、王様を引っ搔いた鶏の様な、たくましい足~🐓

 「百鶏寺」  鶏と餌を取り合う嘴の赤いカラス(多分「ベニハシガラス」)。


 「百鶏寺」  私がスケッチした香炉台、朝日を浴びて幻想的~❣


 「百鶏寺」から山道を下りる途中  大佛寺・金剛壇城殿・巨大マニ車と古寺、香格里拉の街並み、背景の山々が全て望める稀有な場所。


 山を下り、11時頃には古城の四方街に着きました。四方街の角、お婆さんが路上で売っているヤク牛乳(牦牛奶/5元)をいただきました。温かい牛乳に、少しツァンパを振りかけてくれましたが、これが香ばしくて美味しかったですね~。
 古城をぶらつき土産を購入(小さなマニ車のキーホルダー、チベット吉祥結び組紐飾り、4つで28元)。どこの土産店も似た品物を売っているので、何店舗か見た中で一番安い店で買いましたが、この店の女性店主は愛想も良くて、少し日本語もしゃべれました。香格里拉に来る日本人観光客の数を聞くと、欧米人・韓国人 等に比べて、やはりとても少ないと言いますね・・・。前に入ったのとは別の、タンカ(チベット仏教 掛け軸画)店を2軒、拝見。12時半近くになり、月光広場で昼食のパン・飲み物を食べました。この広い広場では、いつも多くの観光客がくつろいでいますが、程良い多さで、のどかなものですよ~~(人の比較的 少ない、平日の上野公園みたい)。
 広場横(「迪慶紅軍長征博物館」の逆サイド)に大きな博物館がありました。先日はこの博物館の存在に気が付かなくて、宿でガイドブックと地図を見て、ここに行こうと決めていました。「デチェン チベット族(迪慶蔵族)自治州博物館」といい、立派で大きな博物館ですが、ここも迪慶紅軍長征博物館と同様、無料なのです。

 12時半頃、入館。館内は数階あって、かなり広く、香格里拉のチベット族 等に関する、誠に興味深い資料がたくさん展示されていました。「青銅馬杖頭」という品がありました。私の
作画絵本『青蛙緑馬(チベット民話)』(浙江少年児童出版社・小活字)に出て来た様な、正に青緑色の馬です。🐴
 民族衣装 展示コーナーがありました。これまでに少数民族の「美人画・絵本」で民族衣装を多数描いて来た私にとっては、服飾関係資料は特に興味津々です。時間をかけて念入りに鑑賞します。香格里拉 周辺のチベット(蔵)族の衣装も、地域や身分によって多くの種類がある事が分かります。チベット族以外にも香格里拉 地域に住む、ナシ(納西)族、イ(彝)族、リス(傈僳)族、漢族の衣装も展示されています。
 チベット仏教仮面舞踊(チャム)やトンパ教、チベット仏像のコーナー等も、実に興味深いです。チベット仏像コーナーを観ながら、スマホカメラで撮影していましたら、一人の30歳位の中国人女性が「这里可以拍照吗?(ここは撮影していいのですか?)」と聞いて来ました。中国語を聞いて、普通に意味が理解出来ている自分も妙でしたが、この頃になると、簡単な中国語なら、おおよそ聞き取れる様になっていました・・・。私は、周りの看板を指さして、「请勿触摸(触れないで下さい)」「请勿吸烟(禁煙)」等はあるけど「请勿拍照(撮影禁止)」は無い等と、何となくの中国語で答えました。その女性は、人が良さそうで賢そうなので、「你是哪里人?(あなたは どこの土地の人ですか?)」と聞くと、「ヘーナン レン」と答えます。聞き取れなくて何度か聞き返すと、スマホで字を示してくれました。「河南人(河南省の人)」でした。この「河(ヘー)」の発音はなかなか聞き取りにくいです・・・。
 中国はとにかく広くて習慣も異なるので、中国人は初対面の人には、まず相手の出身地を聞く習慣がある様です。その時、省や市 等は付けずに、「雲南人」「四川人」や「北京人」「上海人」「西安人」・・・等と答えます。中国では地域の言語差が大きくて、他地域では言葉が通じない事も度々ある様で、私の変な中国語でも日本人だと気付かれない場合があり、中国人に勘違いされて、たまに、「你是哪里人?」と聞かれます。私が、「日本人(リーベン レン)」と答えると、意外だからなのか、大概、やや受けしますよ〰。 ( *´艸`)
 旅の途中、物の値段を尋ねる機会が多いですが、今回の旅の始め頃、早口で「15块(シーウー クァイ)」等と言われると、その「10(シー)」が聞き取りにくかったです。「4(スー)」とごっちゃになったりします・・・。ちなみに、中国の話し言葉では、「元(ユゥエン)」を「块(クァイ)」で置き換える場合が多いです(「角(ジャオ)」は「毛(マオ)」に置き換え)。大学生の時、初めて中国を訪れた時には、1~10の中文は何となく知っていたのですが、「块」を使われると物の値段が全く聞き取れず、完全に意味不明でしたね・・・。その頃に比べると、私の中国語語学力も、随分向上したものですよ~。('ω')ノ 

 館内を一通り観終えて、特に気に入った、チベット族の女性衣装を、F4号スケッチブックに2時間近くかけて丹念に素描、色鉛筆で彩色。途中、絵を覗き込んだ中国人の男性が、「鉛筆スケッチだけなのに、凄いな!(虽然只是素描,但是非常棒!)」等と言いながら感激していました~。「素描(そびょう/写生、スケッチ、デッサン、ドローイングの事)」は中国語でも「素描(スーミャオ)」なので分かりやすいです。
 現在の中国では、もう10年以上前辺りから、日常生活で少数民族衣装を着ている人は、ほぼいないと言われています。2008年に「貴州省~広西チワン族自治区」を旅した時には、まだ山の奥地の村には少しいましたが、今はどうでしょうか? 現在、ミャオ族(モン族)等の本当の民族衣装を見たい人は、ベトナム北西部の山岳地帯の方が可能だと思います・・・。今回、麗江でも香格里拉でも、日常生活で民族衣装を着た人は全く見かけず、祭り・イベントの時や民族博物館・伝統音楽施設のスタッフ等で着ている人がいる位で、後は、民族衣装風のコスプレをした中国人観光客がいっぱいいましたね〰。現代中国において(日本もほぼ同じでしょうが)、伝統的な手作りの少数民族衣装は、もう既に、「博物館」や「絵本」の中だけの話なのです・・・。👘
 最後に、見逃していた展示室の珍動物の剝製を観てから、博物館鑑賞を満喫し終えて外へ出ると、もう、午後3時過ぎでした。やや疲れたので、ホテルに戻り、お気に入りの2階バルコニーで、スケッチと写真の整理をしながら休憩~。



 「香格里拉 古城」 土産物屋、この店の女性店主は愛想が良くて、日本語も少ししゃべれるよ~👩


 「デチェン チベット族(迪慶蔵族)自治州博物館」 青銅馬杖頭・・・正に、私の
作画絵本『青蛙緑馬(チベット民話)』(浙江少年児童出版社・小活字)に登場する、青緑色の馬の様だね~🐴

 夕方、ホテルのお気に入りの2階バルコニーで、今日の成果~スケッチを確認。


 夕方5時半頃、夕食をホテルの食堂で取りました。毎日、外でばかり食べているので、一度はホテルの食堂で食べておこうと・・・。いつもよく働くチベット族の女性スタッフが作る、ヤク肉炒飯(25元)はとても美味しかったです~。🐂 ヤク肉は少し野性味があり、やや硬めで、しっかりとした味です。先日、ヤク牛の事故を見ましたが、大切な命です、大切に食べないと・・・。
 ロビーの本棚に中国語の簡易絵本が置いてあるので、食事中、中国語の勉強にと読んでいました。そこに、・・いつも中庭でワイワイ騒いでいる2人の幼稚園位の男の子・女の子がいるのですが、彼らが帰って来ました。女の子はすぐに私の前の席に座ると、私が読む絵本を楽しそうに聞いています~。👧 数日前、2人の子ども達が中庭で塗り絵をしていたので、私がパンダのイラストを描いてやったら、すぐに塗り絵にされてしまい、ベタベタに色を塗られてしまったのです~🐼
 女性店主に「誰の子ですか?」と聞くと、自分の子だと言います。私は日本に帰ってから、この元気な2人の子ども達に、サイン入りの自作絵本を贈ってやろうと思いました~。🎁
(12月10日、日本から、クリスマスプレゼント的に送りました。無事に年内に届くといいね❣)


 夕食はホテルの食堂で、ヤク肉炒飯(25元)をいただく。しっかりとした野性的な味が、とっても美味いね!!🐂 ホテルの女の子が、「絵本」を聞きに来たよ~❣ 自分でも読めるよ~👧


 こうして誠に充実した香格里拉での、最後の夜が更けて行きました・・・。私は、香格里拉の街が大好きになりました~💘
   
I💗 Shangri-La  我喜欢香格里拉💖
 それは中国ドラマの影響や、三江併流の世界遺産登録や、チベット仏教・ゲルク派の巨大寺院がある等と言う、既成概念・外形的な要因だけではありません。この美しく荘厳な土地での、一つ一つの些細な出来事の積み重ねが、私の心底の詩情や懐古心を呼び覚まし、デジャヴュの如く不思議な郷愁を感じさせるのです・・・。私の故郷:赤穂や、その他、日本や世界の旅先に幾つかある、大切な思い出の場所。この後、時間をかけて、そんな大切な“心の故郷”に、ここ香格里拉もなって行くのに違いありません・・・・。
 はるか昔、確かに、私は、この地に居て、この光景を見ていた様な~~~ 今夜も、心地良い眠りに落ちて行きました~~💤

 ・・・ただ、一つ懸念があるとすれば、いつまで この“真の美”が保たれているのかという事です・・・。既に、現在の香格里拉も、相当に観光化は進んでいます。しかし、香格里拉は まだ麗江ほど、古くからの世界的知名度が高くは無く、かなりの高地に街があり、未だ鉄道が通っていないという、環境・交通の不便性もあり、かえって過度の観光化を抑制出来ているという側面があります。そうして、観光化・近代化の利便性と、伝統文化・芸術・宗教が、何とか均衡を保ち共存している、今、ギリギリの状態だと思います。あと、5~10年位経てば、今の香格里拉の美が、現在の良い形で存在しているのか否かは、全く保障出来ません・・・。
 確かに、地元の人はもっと発展して、もっと良い生活がしたい等と思うのは、どこの国でも人でも同じでしょう。あくまでも外部の人間の勝手な意見、我がままに過ぎ無いのかも知れませんが、この今の香格里拉の美が、最も良い形で永続する事を私は願いたいです・・・。


 旅行17日目10月31日。今日は四川省 成都への移動日です。成都へは、2012年の「中国(チベット・四川省)写生旅行」で訪れましたが、その時から どれ位、変化しているかを知りたいと思いました。その時は、四姑娘山(スークーニャンシャン)とパンダ繁育基地への訪問が主たる目的だったのですが、今回は、同じく、パンダ繁育基地に加えて、ぜひ、古代遺跡「三星堆」を鑑賞しようと考えています。

 朝早く目覚め、朝食のパンを食べ、ホテルのチェックアウト(退房)を済ませました。快適だったホテル空間に感謝して、チップを少しだけですが部屋に置いて・・・。
 この香格里拉でのホテル「Tavern Hostel 仁和客桟」は今回の旅中、見事、最高の星5つ 🌟🌟🌟🌟🌟 のNo1ホテルに選定させていただきます~🎊 建物・部屋の雰囲気、水回り・WIFI等の設備の良し悪し、宿の価格・諸条件、観光地へのアクセスの利便性、スタッフの対応力・親切度、等々を勘案して総合的に判断。トイレ・シャワーが共同(シャワー付きの部屋もある様です)、テレビが無い等の点を考慮しても、それを はるかに上回る抜群の印象の良さでした~💖
 空港まではホテルで前日に予約しておいたタクシー(30元)で向かいます。運転手はまた別の人で、無口な人でした。香格里拉の空港は小さくて時間がかからないと言われましたが、旅先は何が起こるか分かりませんので(道路渋滞、自動車事故・故障 等)、念の為に、かなり早めに出ます。7時50分頃にホテルを出発したのですが、道はとても空いていて、8時10分には空港に到着しました。
 迪慶(デチェン)香格里拉 空港は、中国の地方小都市らしく、確かに小さな空港でした。しかし私は、中国やアジア圏の小空港は、味があって好きですね~。私が行った、今までで一番小さかった空港は、多分、カンボジア王国のシェムリアップ国際空港ですかね(今は別の場所に新空港が出来たそうです)。

 10月17日(木) 
香格里拉 DIGING ARPT ✈10:45発 (四川航空 3U6650) → 12:10着予定 【四川省】成都 天府

 四川航空はパンダの生息地・四川省の航空会社なので、CA(キャビン・アテンダント)の制服(エプロン)もパンダ柄で面白いですね~🐼 成都は、何もかもがパンダ押しの感があります。成都には、昔からある「成都 双流国際空港」の他に、最近 新たに出来た「成都 天府国際空港」の2か所があるので要注意! 今回の到着は、「成都 天府国際空港」です。予定より少し早めの、12時前に着、とても大きな空港です。
 成都は昔から地下鉄(地鉄)が発達していますが、前よりも更に、延伸していました。空港から、そのまま地鉄で移動。12時30分頃、乗り込み、午後1時40分頃、西南財大駅に着きました(地鉄料金 11元)。ここからホテルまでは、歩いて5分余り、街の中心にも近くて、なかなか便利な立地です。このホテル、「7天優品 成都杜甫草堂西南財大地鉄駅店(7天优品 成都杜甫草堂西南财大地铁站店)」 〈4泊 616元〉は、昆明で泊まった宿と同じ系列の経済型ビジネスホテル チェーンです。ただ、こちらの方が外観は大きく感じます。成都は人口1300万人を超える大きな都市なので、ホテルも大きいのです(昆明は約540万人)。
 ホテルの部屋は広くて立派で、シャワー・トイレ・テレビ完備でとても使い良いです。ただ何故か、ホテルのWIFIを使用中に、度々、電波が途切れる現象が起こるのが、少し厄介でしたね〰。📱

 少し休憩してから、両替をしに最も近い中国銀行に行きました。ホテルから、歩いて10分位でしょうか、とても便利です。比較的 空いていて、両替は1時間以内に終わりました。日本円5万円2328.65中国元になりました。麗江の時より減っていますので、日本円がまた安くなっている様ですね(中国銀行の両替レートは各都市でほぼ差が無いと思います)。



 迪慶(デチェン)香格里拉 空港  四川航空の機体


 四川航空のCAさん  パンダ柄のエプロンが可愛いネ~🐼


 「7天優品 成都杜甫草堂西南財大地鉄駅店」   巨大な複合ビルの一層にホテルがあります。ちなみに、中国で「酒店(大酒店)」「飯店(大飯店)」と書いてある大きな建物は、大抵、「ホテル/旅館」の事を指します。


 「7天優品 成都杜甫草堂西南財大地鉄駅店」   私が泊まった部屋。大きなダブルベッド、シャワー・トイレ、テレビが完備された、便利な部屋です。ただ何故か、WIFIが時々途切れるという現象が起こります・・・?📱


 近くの小さな超市(スーパー)で食料買い出しをして、一旦、宿に戻って、夕方6時頃、再び夕食へ。中国銀行までの道中に食堂がたくさんあったので、そこらで探します。
 「牛王廟老面館」というチェーン店らしき食堂がとても混んでいるので、美味しいのだろうと、入ってみました。魚香肉絲蓋飯(16元)、帯絲湯(細切り昆布スープ/2元)をいただきました。中国の蓋飯とは、どんぶり飯・ぶっかけ飯の事で、湯は、スープの事です。魚香肉絲蓋飯は文字通り、「魚香」という魚の香りがする調味料(魚は入っていないそうです)を用いた、細切り豚肉丼でした・・・。手軽で安くて美味しくて、流行るのも納得~。🐖
 宿に戻って、今日も早めに就寝〰 💤



 「牛王廟老面館」  魚香肉絲蓋飯(16元)、帯絲湯(2元) 安くて美味しいよ~ ( ^^) _U~~


 明日は、2012年以来、およそ12年ぶりに、「成都 大熊猫(ジャイアント パンダ)繁育研究基地」を目指します。中国国内では多くの動物園でパンダが見られますが、その中でもここは、パンダの繁殖・展示場として、最も有名で大きな施設なのです~。🐼🐼🐼
 さあ、楽しみですね~💓 この様子は、また次回
❣❣ 乞うご期待~~ (@^^)/~~~

  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁/后藤 仁/JIN GOTO/고토 진

 2024年10月28日「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」14日目。旅も中日を超えました。長期間 計画した旅も、始まるとあっという間です~。本日は、香格里拉のもう一つ・二つの最大の見所、「ナバハイ(納帕海)」「松賛林寺(ソンツェリン寺)」を巡ります。💘 他にも、香格里拉 古城から遠いですが、「巴拉格宗香格里拉大峡谷」という凄い所が香格里拉にはあるそうです。しかし今回は日程が足りなくて断念・・・。
 手配タクシーで「ナバハイ(納帕海)」の周囲を数時間 見て回り、その後、「松賛林寺(ソンツェリン寺)」の専用観光バスの所でタクシーと別れて、後は一人で好きなだけ寺院に滞在するというコースで、タクシー(配車)代は200元です。
 8時の予定にやや遅れて、朝8時15分頃、タクシーが来ました。昨日と同じ運転手かと思ったら、今回はホテルの女性店主の弟でした。最初のご挨拶時から、人の良さそうな感じの方で安心~。

 朝の香格里拉の街は、自動車も人も少なくて、とても静かです。人混みや喧騒があまり好きではない私にとっては、理想的です。古城内には土産物屋やホテル・飲食店もかなり多いですが、まだ現段階では、通常の観光地の常識的範囲内です。日中でも、麗江に比べると観光客はずっと少なく、およそ5分の1程度でしょうか・・・。
 「ナバハイ(納帕海)」は、香格里拉 古城からさほど遠く無くて、すぐに着きました。納帕海の周囲を、タクシーもやはり右繞で回ります。最初は枯れた草原のようで、段々と湿地帯になって来ました。しばらく進むと、ようやく水が増えて来て、湖の感じになって来ました。進む程に、納帕海が想像以上に、相当に広大な湿原湖である事が分かって来ました。
 面白そうな箇所があると、「停!停!」と言って、随時、車に停まってもらって、観察・撮影します。私の旅の目的は“絵の取材”でもあり、また、私は元来、物事に人並超えて興味を持つ性情なので、他の観光客より相当頻繁に停車させていたのだと思います。最初の内は、運転手も度々停車するのは面倒だろうと気遣って、「不好意思(すみません)」と言っていましたが、人の良い運転手は「好嘞〰」と当然の様に応じてくれるので、助かりました。
 広大な草原には、所々に青稞(チンコー麦・裸麦、大麦の一種/チベットの主食ツァンパの原料)を干した大きな木組みがあり、ヤク牛や馬や羊の群れが見えます。湖の水が洋々と増えて来ると、オオバンやサギ・カモの一種がたくさん浮かんでいる光景も見れました。誠に、のどかで美しい光景です~。
 私達の車の真横をヤク牛の群れが通り過ぎて行きました。私は車を下りて、撮影します。時々、ヤク牛はこちらを睨むので、車の影にさっと隠れます。この巨体で突進されたら、おしまいです〰。前に、チベット自治区や西寧や四姑娘山の旅で見たヤク牛を思い出し、懐かしい再会に感激❣ 超高地でも育つヤク牛は、食肉・搾乳用、また、毛・皮・骨の加工、農耕用として、チベット高原地域には欠かせない生き物なのです。古来、日本の僧侶が使用する払子も、このヤクの毛を加工した物もあるそうです。私の
作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)『青蛙緑馬(チベット民話)』(浙江少年児童出版社・小活字)にも、ヤク牛は少しだけ登場しますよ!🐂
 道の両側の草地もよくよく観察すると、日本では見た事が無い小さな花やキノコ等が生えています。カラスの大群がガーガーと飛んでいたので、何かと見やると、その下の急な崖の山肌に羊の群れがへばりつく様にいました。見る物全てが新鮮で、何ともここは、興味が尽きませんな~。

 チベット仏塔やタルチョが所々に見られます。大きな白い仏塔(納帕海白塔)の所で下車、仏塔を右繞で3周、世界平和と旅の安全を祈願します。何故かチベット族の女の子が号泣し、母か祖母がなだめています・・・。こんな些細な光景でも、チベット圏では絵になります。私は「不哭、不哭!」とつぶやきます~。👧
 湖をぐるっと1周してから、2周目に一番良い所でスケッチしようと考えていましたが、納帕海は想像以上に広くて、どこまでも続きます。しばらく進むと、高台にある展望台に着きました。広大な湖と草原と周囲の山々が一望に見渡せて、誠に美しい風景です! 「ん〰っ ⁉」 と思いました。何かこの納帕海の感じは記憶にあるような・・・?
 私はここで、F4号スケッチブックに1時間余り写生しました。ただ、光景が広過ぎて、画帳に収まり切れず、完全には描き切れませんね〰。ただ、その場の雰囲気だけは掴み取りました~。



 香格里拉 「ナバハイ(納帕海)」にて、後藤 仁  一般的観光客のふりをしてみる!


 「ナバハイ(納帕海)」の草原には、こんな珍しいキノコも生えているよ~🍄 見た目は可愛くて綺麗だけれど、馬や牛の糞に生える、マグソタケの一種らしい。


 「ナバハイ(納帕海)」 納帕海白塔にて、後藤 仁


 「ナバハイ(納帕海)」 高台・展望台  ここで一枚写生しました。スマホカメラでは、到底この雄大さは写し切れませんね。私は湖の外周だけしましたが(外周は無料)、中の草原に入るには別料金がいる様です。  ウ〰ン、この光景、どこかで見たような~~⁉



 てっきり、中国ドラマ「司藤/半妖の司籐姫~運命に導かれた愛~」(2021年放映)は、普達措国家公園を舞台に撮影されたのだと思っていたのですが(深い森林・山中の湿地帯の場面等はそうかも知れません)、旅行後、日本で観返すと、最初にバスで秦放(演者:张彬彬)達が到着する「达那」は、この「納帕海」を舞台に撮影されていたのです。
 司藤の呪いで怪物と化した秦放が、高台から電話をするシーンは、正に私が描いた、その場所が使用されていました。💘 司藤(演者:景甜)こそ居ませんでしたが、この同じ場所に秦放(张彬彬)が座ったのかと思うと、テンション爆上がり~~💓
               ☆
 これは、おまけの余談です。これまでにも度々触れている、私の大好きな中国ドラマ「一场遇见爱情的旅行/一場遇見愛情的旅行(愛に出会う旅)」(2019年放映)は、日本の地上波テレビ・BS衛星放送・ネット配信放映とも、まだ、正式には放映されていないと思います。方法によっては、日本からネット放映が観れない事はないのですが、中国語放送・中国語字幕のみです。このドラマは中国警察の活躍を描いており、多分、今後も残念ながら、日本での正式放送は難しいと思います・・・。そんな理由で、このドラマをきちんと観た日本人自体がかなり少ないかと思います。
 私が最も好きな中国ドラマ「司藤/半妖の司籐姫~運命に導かれた愛~」(2021年放映)は、日本でも2022年、BS12トゥエルビでテレビ放送(中国語放送・日本語字幕)が行われ、DVD販売・レンタル化もされたので、知っている人も多いかも知れません。ただ、中国では「司藤」は大ヒットし、今後の中国ドラマを変える斬新な傑作とまで評されて、かなりの話題作になったそうですが、余りに先進的で奇抜い設定が、日本人のセンスに合わなかったのか、日本では不人気気味で、さほどヒットしなかった様です〰。🤔 また、日本で中国ドラマを観るのは中高年の女性が多く、景甜(ジン・ティエン)は演技がイマイチ、気が強そうだとかで、余り好きでないと言う人が多い様ですね〰。本場、中国でも、多くのファンがいる反面、アメリカかぶれ だとか、実力以上に世界的に知名度が高いとかで、嫌がる人も多いらしいです・・・ (*_*; 厳しい、悲しい〰〰
 そんなこんなで、相当な中国ドラマ・景甜マニアでないと、日本人で気が付いた人は少ないと思いますが(中国人でも少ないのでは)、中国ドラマ「一场遇见爱情的旅行/一場遇見愛情的旅行(愛に出会う旅)」の撮影時には、香格里拉 界隈のマフィアの別荘として使用された豪邸が、中国ドラマ「司藤/半妖の司籐姫~運命に導かれた愛~」の撮影では、昏睡状態になった秦放が入れられている病院として使用されています。この病院での司藤(西西)と秦放の再会のシーンも、私がとても好きな場面なので、中国ドラマ マニアの人なら、どなたか気が付いた人はいるのかな~? とここに書いてみましたのよ・・・ㇹㇹㇹ <(^▽^;)ノ
 


 私が旅で撮影していた、「ナバハイ(納帕海)」の湿地とチベット仏塔と家々


 後で確認した、中国ドラマ「司藤/半妖の司籐姫~運命に導かれた愛~」 达那での風景 〔中国の動画配信プラットフォーム「Youku 优酷」より〕

 後で確認した、中国ドラマ「司藤/半妖の司籐姫~運命に導かれた愛~」 达那での風景 〔中国の動画配信プラットフォーム「Youku 优酷」より〕
 私が訪れた季節は秋~冬の乾季で水かさが減っていますが、まさしく、この場所です(撮影角度は やや ずれています。)💘 ただ、こんな水上の直線道路を通った・見た記憶はありません。水かさが減って、普通の湿地上の道路だったから覚えていないのかも知れません・・・。建物は多少、建て替えがある様ですが、ドラマでは部分的にCGで映像加工されている可能性もありますね~。('ω')ノ



 私が旅で撮影していた、「ナバハイ(納帕海)」の高台・展望台からの風景。私はこの階段からスケッチしました。秦放の座った手すりの、ちょうど反対側の手すりに座ってですね~🎨🖌


 後で確認した、中国ドラマ「司藤/半妖の司籐姫~運命に導かれた愛~」 达那での風景 〔中国の動画配信プラットフォーム「Youku 优酷」より〕
 怪物と化した秦放が高台から電話をするシーンは、季節の違いで湖の水かさだけが異なりますが、私が描いた場所そのままです。面白い~🥰 そう言えば、女性グループ数人で、ちょうど秦放の座った場所辺りに座って、写真を撮っていたね~。多分、「司藤」を知っていて、秦放のふり写真を撮っていたんだろうね~!



 こうしてあちこち撮影したり、スケッチしたりする間に、時間が過ぎ、既に昼近くになりました。湖を2周する予定でしたが、かなり広そうな「松賛林寺(ソンツェリン寺)」での拝観時間が無くなりそうです。丸1周して、更に少し進んで、湖の水かさが増して来た辺りの面白そうな場所まで行って、そこでSM号スケッチブックに、30分弱で軽く一枚描きました。
 湖を完全に1周すると相当に遠いので、ここから引き返して、「松賛林寺(ソンツェリン寺)」への道路に入りました。途中、運転手のおじさん(体格に貫禄がありますが、私より歳はかなり若いと思います)はパンケーキの様なお菓子と水を買って来てくれました。私は松賛林寺への道中、昼食用に自分で持って来たパン・飲み物と合わせて、パンケーキ菓子をいただきました。

 12時頃、「松賛林寺(ソンツェリン寺)」に到着。人の良い・気の利く運転手のおじさんには、心ばかりのチップを渡しました。最初、受け取りを遠慮されていましたが、私のほんの気持ちだと、手渡して・・、ここで、お別れしました・・・。
 松賛林寺は大きいとは思っていましたが、その想像を超えて巨大な寺院群でした。さすがに「雲南のポタラ宮」と称されるだけあります。かつて、チベット自治区ポタラ宮を拝観した時を思い出しました・・・。長年 強く憧れていたポタラ宮という事もあり、チベット鉄道に乗ったり高山病になったりして、そこまでの道程が長かったという事もあり、また、そのあまりの荘厳さに強烈に感動したという事もあるのか、ポタラ宮の参道坂道を登る時には、感涙が頬を伝う位でしたから・・・。
 入口受付で、拝観料+観光バス代 90元を支払い、12時15分発の専用大型観光バスで寺院前まで移動。ここは近いです。かつての文化大革命でかなり破壊されたと言い、寺院の外観は比較的新しく修復された感じです。それでもチベット寺院の荘厳さは、醸し出されています。ここはさすがに観光客が多くて、レンタルのチベット伝統衣装を着た老若男女(多分、漢族がほとんど)が、あちこちで撮影を楽しんでいます。しかし、着飾っているとは言え、中国の女性は綺麗な人が多いですね~。そんな雰囲気なので、さすがに感涙するまでには至りませんでしたが、とても素晴らしい建築物群は誠に感動的です!
 多くの寺院建築が立っていますが、いずれも内装はかなり古い感じで、厳かな宗教的雰囲気が漂っています。賑やかな中国人観光客も、寺院内では静かで神妙な様子です・・。壁画は新しそうな物が多いですが、チベット仏の多くは、由緒正しそうな古風な仏像が鎮座しています。寺院ごとに喜捨し、手を合わせます。ここも必ず右繞で、脱帽・脱サングラスが鉄則です。

 チベット寺院の周囲には必ず、多くのマニ車が並んでいますが、通常は右繞で回れる様に、寺院や仏塔のすぐ外側壁面にマニ車が設置されています。そうすると、マニ車は自然に右回しになるのです。しかし、この寺院では、本堂から少し離れた前面の壁の所にマニ車が設置されています。私がマニ車を右回しに進んでいましたら、中国人(多分、漢族)の女性が反対側からマニ車を左回しに進んで来ました。「違っていますよ」と私はジェスチャーしました・・・。若い中国人(漢族)の中にはチベット寺院に馴染みの無い人も多いのだと思います。しかし、よくよく考えたら、このマニ車を右回しすると、必然的に寺院本堂は左回りしている図式になるのです。私の解釈としては、前壁のマニ車は右回しに回して、一旦、引き返し、寺院本堂は右回りに参拝するしか無いのかな・・・と考えました。正式な参拝方法は分かりませんが、なかなか難しい~。ちなみに、チベット仏教に対抗してか、チベット地域の土着宗教のボン教では、全てを左繞で行うそうです・・・。
 多くの寺院がありますが、一つの寺院内に「平安縄」と書かれた、鮮やかなチベット祈禱組紐(10元)がありましたので、1本いただきました。所々、線香をあげて、心を込めて祈念いたします・・・。世の中の平安と、父・親類のご冥福と、旅の安全と・・・・。
 寺院の門扉の大きな取っ手の大きな輪に、鮮やかな五色のチベット式 巨大組紐が付いています。これを、SM号スケッチブックに1時間程かけて描きました。チベット寺院外観も描きたかったのですが、比較的新しい感じですし、巨大過ぎて滞在時間内に描き切れなさそうなので、ここは部分描写に留めました・・・。

 長時間、多くの寺院群を十分に拝観し、広大な境内をうろうろし、疲労も溜まって来た様なので、帰路に付きました~。便利な事に、松賛林寺すぐ前のバス停まで、市バス(3号線/2元)が入って来ていました。3時半頃、バスは出発し、4時頃、古城に着きました。

 少し休息を挟んで、夕食は、またもや香格里拉古城 「香格里拉 小吃街」にて。ご飯・おかずセット(27元)を食べました。安くてもお腹一杯だよ~~。( ^^) _U~~



 「松賛林寺(ソンツェリン寺)」 チベット自治区のポタラ宮を彷彿とさせる、壮大なチベット寺院群です。


 「松賛林寺(ソンツェリン寺)」  チベット族の伝統衣装を着て撮影する女性。多くの老若男女があちこちで撮影していましたが、特に、この女性はチベット服が似合っていて美人だね~。私が描いた、
絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)ゴマンの様かな~⁉

 「松賛林寺(ソンツェリン寺)」  参道の階段には、こんな可愛い猫もいるよ~😻 この手は、知らない観光客の女性の手だよ~✋


 「松賛林寺(ソンツェリン寺)」  帰りの市バスの中から撮った松賛林寺の全容。寺域が広大過ぎて、かなり離れないと全体が捉えられません。



 香格里拉古城 「香格里拉 小吃街」  ご飯とおかず3品(カボチャの甘煮、具の無い茶碗蒸し風豆腐、ナスの麻辣煮。日本の大衆食堂の様に、多くの種類のおかずから選べる) 計27元  安くて美味しいよ~🍆🍚


 お決まりのホテル2階バルコニーで、自身の「写生画」を眺めながら、一人 悦に入り、中国ドラマ《司藤》の「元気森林 気泡水」で乾杯~🐼🍸 至高~💓


 今日の一日も、誠に盛り沢山でした。「納帕海」は観光シーズン外れなのか観光客も車もとても少なく、正に自然を味わう静寂の世界。逆に、「松賛林寺」は思ったよりも観光客が多く、チベット仏は日本の仏像とは違って、躍動的・熱情的な形態が多いので、正に動的な世界観。・・・・本日は、この“静”と“動”の両極を存分に楽しめて、大大満足~ 

 明日は、再び、「普達措(プダツォ)国家公園(普达措国家公园)」での写生と、見逃した碧塔海への探訪を試みます。今夜も早めに、おやすみです〰〰 (*´з`)💤

 
 旅行15日目10月29日。今日は再度、香格里拉 郊外の「普達措(プダツォ)国家公園(普达措国家公园)」に向かいます。

 
【旅のマメ知識(高山病・高度順応について)】 先日、「NHKスペシャル」で登山カメラマンの話をやっていましたが、それらの超過酷旅に比べると、私の旅など、所詮、甘っちょろい物です。それでも、一般旅行者の参考位にはなるでしょう・・・。私は医者では無いので、あくまでも旅の経験談として読んでいただきたいです。~~~

 今回の旅では、今までの旅の経験を生かして、しっかり日数をかけて高度順応を行ったので、ごく軽い高山病の初期兆候が出た位で、香格里拉での3日目以降、「普達措国家公園」からは全く症状が無くなりました~❣
 標高2500~3000m以上の高地への旅をされる方は、低地 → 2000m以上 2~3日 → 2500m辺り 2~3日 → 3000m辺り 2~3日 → 3500m超えと、3~4回位に分けて、徐々に高度を上げられたら、最も理想的な高度順応が出来ます。少なくとも、低地 → 2500m辺り 2~3日 → 3000m超えと2回に分ける必要があります。
 低地から一気に飛行機で標高3000mクラスの土地へ行くケースが、最も危険です。その場合は、ホテル内で少なくとも2~3日間、ゆっくり身体を順応させ、あまり遠出しない様にしないと、余程、高地に強い体質の人でない限りは、大変な事になりかねませんよ~。('ω')ノ

 今までの私の旅で、最も高山病の症状が重かった旅は、1997年の「富士山登山・取材旅行」と、2012年の「中国(チベット・四川省)写生旅行」ですが、他にも、2019年の「中国(南京、揚州、西寧、敦煌莫高窟、上海)写生旅行」の西寧・青海湖(海抜 約3200m)辺りでも軽い症状が出ました。かなり個人差もある様で、ほとんど症状が無い人もいる様ですが、通常の人は、だいたい標高(海抜)2500mを超える辺りから、高山病の兆候が出始めます。
 「富士山登山・取材旅行」は、とある企画で私が視覚障害のある人の手を引っ張って行く役目を担っていて、その分、疲労が増したという理由もあり、高山病の症状が余計に重くなったのだと思います。1合目から徒歩で登山して、8合目の山小屋で一泊しました(共同部屋なので、他人のいびき等で睡眠は浅かったです)。翌日の登頂時に9合目近くから強めの頭痛・軽い吐き気と食欲不振・体のだるさ等の症状が起こりました。頂上付近では、けっこう しんどかったです〰。しかし、すぐに下山したので、8合目付近まで下ると、症状は徐々に治まりました。
 「中国(チベット・四川省)写生旅行」では、西寧から青蔵鉄道(チベット鉄道)に乗り、チベット自治区のラサ、ギャンツェ、シガツェ、ツェタンを巡り、成都の四姑娘山に訪れました。西寧(標高2300m)で一泊して高度順応を促す予定でしたが、その数日前の日程変更の影響で西寧で泊まれずに、その日の夕方、青蔵鉄道(チベット鉄道/平均標高4000m以上、最高標高地点5072m。車内は気圧調整をしていると言いますが、トイレの小窓は開いていましたし、完全ではありません)に乗りました。鉄道で高度を上げていく過程で高山病の症状が出始めました。ラサ(標高3650m)に着いてからの3日間はかなり強めの症状でした。特に朝起きた時が、一番、辛いのですが、今までに経験した事が無い位の強度の頭痛・頭部の締め付け感・軽いめまい感・眼が飛び出る感覚・軽い吐き気・強めの食欲不振・強めの倦怠感・泡っぽい唾が出る等の様々な症状に襲われます。少し早めに歩いただけで、大きく動悸がして、しばらく休まないと危険です。それでも、起きて1時間もすれば、段々症状が軽くなりますので、毎日、休まずに、何とか取材していました・・・。
 ところが不思議な事に、4日目に入ると急速に症状が静まり、それ以降は普通の状態になりました。途中、標高4000m級の峠を車で越えたりもしましたが、全く平気でした。その後、四川省 成都の四姑娘山(海子溝・標高3800m辺りまで)に登りましたが、その時も何とも無かったです。人(生き物)の身体の神秘を感じましたね・・・。

 高地ではよく、酸素缶を売っていますが、低気圧・低酸素で脳に変調が起こっている事自体が原因の様で、低酸素の緩和の為に酸素吸引をやらないよりかは いいのでしょうが、気休め程度だと言います(私は酸素缶を使った事はありません)。高山病の症状が出たら、まずは休息するしかありません。更に症状が進むと、頭痛薬を飲んで(これも気休め程度ですが)、そのままホテルで1日休む事です。更に酷い場合は、病院に行くか救急車を呼ぶしか無いです。
 屋外歩行中に動悸息切れがし出したら、その場に ゆっくりと座って、ゆっくりじっくりと深呼吸します。特に、息をしっかりと吐き出し切るのが肝要です。少し落ち着いたら、ゆっくり大きく息をしながら、ゆっくりゆっくりと歩きます・・・。タバコの匂いも禁物です。症状が重くなります。また、高地では酒・アルコール類は禁物です。夜も飲まない方が良いです。年配の体力が無い人が重くなりやすいらしいですが、若者で張り切り過ぎて倒れる人もいると言いますので、高山病になりやすい体質の人は老若男女、注意が必要です。
 特に重篤な場合は、高度を下げるしか方法が無く、先のチベット旅行時にも、「先日、ドクターヘリで高山病の老人が運ばれたが、亡くなったそうだ・・」等と言う噂も聞きましたから・・・。高山病を甘く見ると、本当に死につながります・・・・。



 朝8時15分頃、手配タクシーが来ました。前回、時間が足りなかったので、今回は待ち時間を6時間半の午後3時半までに延ばしてもらいました。それでも同料金(200元)で良いと言います。有難い! 運転手は昨日と同じ、ホテルの女性店主の弟。安心です~💙
 車がほとんど走っていない高速道路を快適に進んでいました~。すると急に停車しました⁉ 運ちゃんが、「事故だ!」と言います。見ると、前方の路上に、フロント部分が大破した車が停まっていて、車の周りには人が3人程、ぼんやりと突っ立っています! 私達の車は今、追い越し車線の左側車線にいます(中国の車は右側通行です)。私は後部座席なので見えなかったのですが、頭をずらすと、右の車線に大きなヤク牛が、足をバタバタさせながら、息も絶え絶えで倒れています(血は見えません・・・)!!🐂←🚗 何と、車とヤク牛の衝突事故だったのです。これが、今回の中国旅で遭遇した3回目の事故になります。ただ、ここ香格里拉らしいと申しますか・・・、車とヤク牛の事故だったのです。私は、この珍奇な場面を撮影しようとしましたが、スマホの起動が遅くて無理でした~。 ( `ー´)ノ📱 ヤク牛のほとんどは、いずれ人に食べられる運命とは言え、何とも可哀そうでしたね〰〰🐂😢
 事故車とヤク牛の隙間をぬって、私達の車は進みました。私はやや興奮し、「危险! 慢点儿〰(危ないよ! ゆっくりね〰)」と運ちゃんに話しかけました。運ちゃんも、「快、快(飛ばし過ぎ)」とつぶやいていましたね・・・。私の運ちゃんは、とても安全運転で安心でしたよ


 そんな珍事故がありましたが、その後は無事に、9時には「普達措国家公園」(入園料+バス代 138元)入口に到着。日本帰国後、中国ドラマ「一场遇见爱情的旅行/一場遇見愛情的旅行(愛に出会う旅)」(2019年放映)をざっと観返してみましたら、香格里拉 古城の他にも、この「普達措国家公園」や「ナバハイ(納帕海)」等の各所がしっかり映っていましたね~💘
 今度は2回目。勝手知ったる、何とやら・・・、大型観光バスに乗って「属都湖」へ。木道を歩きます。前回よりやや速足で進み、前もって見当を付けておいた場所でスケッチします。まずは、木道の最初辺りに現れる、東山魁夷の「日本画」の様な、湖に小池が3つ4つ浮かんだ場所にて、F4号スケッチブックに1時間程、写生。📖🖌 今日も霧が出て幻想的です。太陽が朧げに水面に映り、時々、水鳥が飛び立ち、何とも良い風情です~。
 更に木道を歩いて、先日の猫に再会。今日はお腹一杯の様で丸まっていました。🐈 何事も何度かチャレンジしてみるものです、一度目の「属都湖」では見なかったヤク牛が、今日はたくさんいましたよ。🐂🐂 観光客が多い船着き場辺りで、人に頼んで、如何にも ありがちな観光客風写真を〰。拍照!拍照!📸
 更に進んで、湿地と湖と遠景の山々が上手い具合に見える場所で、F4号スケッチブックに1時間程、写生。📚🖌 今日は霧が晴れるのが早くて、空は快晴です。更に行くと、木道周辺に馬が数頭いました。これも前はいませんでした。その中の一頭の馬が木道に乗り、私に近付いて来ます。11時を回り、観光客も少し増えて来ましたが、何故か他の人では無く、私をめがけて向かって来ます。少し離れても、すぐ引き返して、私にすり寄って来ます。と、突然、その馬が、私の服の裾をくわえました! そのまま、かなりの力で引っ張ります。私が服を強く引き戻すと、やっと口から放しました〰。🐴 馬は首を空に突き上げ、歯を剥き、フレーメン反応(馬等の哺乳類に起こる、臭いに反応して唇を引きあげる生理現象)の超変顔をすると、大きくヒㇶ〰ンといななく!! さも興奮したように顔を震わせながら、大量の唾をまき散らしました。多分、旅行中、一度も洗っていない私の上着・ズボンの匂いに反応したのでしょうね~⁉ 優しそうな馬でしたが、撮影画像をよく見た所、確かにメス馬の様ですね~。🐎 私が思うに、この馬はきっと、私の
作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)『青蛙緑馬(チベット民話)』(浙江少年児童出版社・小活字)で主人公が乗っていた馬が、絵本から飛び出して、作者の私に会いに来てくれたのではないかと、夢想しています~~(絵本では白馬と緑馬なので、色違いですがね・・・)🥰
 木道を進むと、先日と同じ辺りで数匹のシマリスにも再会しました。今日も人懐っこく、足元に寄って来ます。😻

 12時前に木道終点のバス乗り場に到着。今回はここからバスに乗って移動します。一度経験しているので、安心です。前回と同じコースでバスは進み、公園入口(訪客服務中心)に近付いた所で引き返し(やはり、公園入口から出たい人は、この停車場で降りると良い様です)、脇道に入って進み、12時半頃、「普達措国家公園」のもう一つの見所、「ビタハイ(碧塔海)」に着きました。ここから木道を歩きます。
 「地球の歩き方」には属都湖周辺しか公開していないと書いてありますが、碧塔海はしばらく一般公開していなかったのでしょうね。木道の周囲には、新しく設置した感じの説明看板があちこちに立っています。「碧塔海蔵八宝 吉祥結」の看板の所に、マニ石を積み上げた8つ程の仏塔があり、タルチョでつながっています。ここ碧塔海でしか見られない面白い光景です。
 木道を進むと、大きな湖の手前の東屋で道が途切れました。ここが「碧塔海」なのですが、残念ながら、現在は湖沿いの木道には入れない様です。絵的には構図に面白みが無いのですが、せっかくの碧塔海ですので、ここの東屋から30分余り、F4号スケッチブックに描きました。

 時刻は既に午後1時半近く、この東屋にて、持って来たパン・飲料水で軽く昼食を取り、木道を引き返ました。属都湖では見られなかった草木類(日本には多分無い種類)も多数見られて面白いです。遠くに馬の群れもいます。ふと足元にリスが現れました。属都湖で見たシマリスとは異なる、もう少し大きなリスです。多分、タイワンリス(クリハラリス)だと思います。シマリスより貫禄がありますが、こちらも可愛いですよ~😻
 来る時に見た仏塔群を、F4号スケッチブックに1時間余りかけてスケッチ。ここのベンチでは、欧米のご年配の観光客が大勢で休憩していました。北欧~東欧風の聞き慣れない言葉です・・・。(その他は、ほぼ中国人観光客で、日本人はやはり一人もいません。)

 タクシーの待ち合わせ時間も迫り、おおよそ写生も満足いったので、碧塔海のバス乗り場に戻る事にしました。途中、また、別のタイワンリス数匹にも出会いました。私の
作画絵本『青蛙緑馬(チベット民話)』(浙江少年児童出版社・小活字)の主人公:青蛙王子は、青蛙の皮を脱ぎ捨てて亡くなるのですが、その時の「青蛙皮」がこの草原の木に引っかかっていましたよ。なんだ〰、こんな所にあったのですね~🐸 ここには馬もたくさんいますし、この辺りが物語の舞台なのかもね~~(ただの私の夢想ですよ・・・)💚
 バス乗り場手前の建物内に、「碧塔海生態図書館」という図書コーナーがあり、絵本も置いてあるので、少し拝見。3時過ぎに大型バスに乗り込み、タクシー待ち合わせ時間の3時半の10分前までに、今回は約束通り駐車場に戻れました。
 帰り道は順調で、4時過ぎに香格里拉 古城に到着。ホテルの女性店主の弟の運ちゃんは、体格はでかいですが、とても人柄が良く、親切丁寧です。今回も、お陰様で快適な取材が出来たお礼にと、気持ちばかりのチップを渡そうとしましたが、「前にいただいたから」と丁重に断られました・・・。とても良い人です。他是好人~👨
 本日は、ヤク牛の事故という珍トラブルに遭遇しましたが、それ以外は、とても順調・快適な取材になりました。写生も、この旅最多のF4号4枚を完成出来、大大大満足です~~🥰
 
 夕食はまたもや、香格里拉古城 「香格里拉 小吃街」にて、串焼きヤク肉(15元)、豚肉ピータン粥(皮蛋痩肉粥/20元)と、小吃街外の四方街の角でお婆さんが売っていた酥油茶(5元)、計40元 をいただきました。ヤク肉と粥のボリュームがあるので、これでお腹一杯です。お婆さんの酥油茶(バター茶)は、普段、チベット人が飲む感じの、濃過ぎず薄過ぎず、飲みやすい物でした~。🥛


 「普達措国家公園」の立派な入口。中国ドラマ「一场遇见爱情的旅行/一場遇見愛情的旅行(愛に出会う旅)」(2019年放映)にも、ここが映っていましたね~💘

 「普達措国家公園」 属都湖 の記念撮影場にて、如何にもあるある写真、後藤 仁


 「普達措国家公園」 属都湖 の記念撮影場にて、如何にもあるある写真、後藤 仁


 「普達措国家公園」 属都湖 の記念撮影場にて、如何にもあるある写真、後藤 仁


 「普達措国家公園」 属都湖  近寄って来た半野生馬、優しそうな眼だが・・・ 🐴


 何故か私に、何度も喰い付こうとする馬 〰!!🐴


 私の服の裾に嚙み付いて、強力に引っ張った後、・・・唾を飛ばしながら、こんな志村けん さん の様な変顔をしました⁉ チベット馬はおもろいね~🐎


 「属都湖」  足元に寄って来る、可愛いシマリス~😻


 仲良しラブラブ シマリスもいるよ~💑


 「碧塔海」  少し大きな、タイワンリス/クリハラリス(多分ね)もいたね~💞


 「碧塔海」  
絵本『青蛙緑馬(チベット民話)』(浙江少年児童出版社・小活字)の“青蛙皮”がこんな所に〰〰❣ 🐸

 
絵本『青蛙緑馬(チベット民話)』(浙江少年児童出版社・小活字)の“青蛙皮”だよ! 早く青蛙王子に知らせないと❣💑


 香格里拉古城 「香格里拉 小吃街」  串焼きヤク肉(15元)、豚肉ピータン粥(皮蛋痩肉粥/20元)と、小吃街外の四方街の角でお婆さんが売っていた酥油茶(5元)、計40元
 

 明日は、とうとう香格里拉の最終日(移動日を除く)。楽しい時間は、過ぎるのが、まっこと、早いです~。💔
 この様子は、また次回へと!! お楽しみに
 乞うご期待~~👋(*ノωノ)👌

  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁/后藤 仁/JIN GOTO/고토 진

 2024年10月26日「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」12日目。旅も早、中日。今日の一日の終わりで、全日程の丁度半分となります。今天、いよいよ憧れの吉祥如意の地:香格里拉を巡ります。

 今朝は早く、4時過ぎには目覚め、朝食のパン・飲むヨーグルトをいただき、2階の私の部屋の横にある大きなバルコニーで体操をします。今日の天気は良いです。まだ真っ黒な夜空を見上げると、綺麗な星が見えました~。随分久しぶりに見る、まず東京周辺ではお目にかかれない、はっきりした星空です。ただ、天の川はぼんやりしているので、この地域でも、町の光かスモッグの影響が少しはあるのでしょう・・・。学生時代に父と行った大台ケ原で見た、満天の星と天の川を思い出しました・・・。あの時の星空は、この3倍もの星々が輝いていましたね~。🌟🌟
 それにしても綺麗な星空です。頭上を見上げると、大きなオリオン座があります。反対の空を見上げると、大きな北斗七星があります。この香格里拉にも多く住む、ナシ(納西)族が崇拝する星座ですね。そこを辿れば、北極星があります。ふと、流れ星が流れました・・・。この香格里拉の旅が、きっと幸運なものになるという予感がしました・・・。

 張り切って、7時前にはホテルを出ました。まだ街は暗くて人は一人もいませんが、治安が良い雰囲気は感じ取れるので、問題ありません。私は多くの国内外の旅の経験を通して、人々の種類(女性・子ども達の数)や動き・目付き、街の環境(混雑度・汚れ具合)等から、瞬時にそこの治安をほぼ正確に読み取る訓練が出来ているのです。
 まずは、古城の中心地:亀山(大亀山)公園を目指します。私の好きな中国ドラマ「一场遇见爱情的旅行/一場遇見愛情的旅行(愛に出会う旅)」(2019年放映)で、主人公の李心月(景甜)と金小天(陈晓)達が駆け巡った街は、正に、この香格里拉ですね~。🎥 人が全くいない、街の大広場:四方街を抜け、道中の仏塔とマニ車に右繞(うにょう/右回りの参拝順序)で参拝し、亀山公園に来ました。ここの小高い丘の上に、大佛寺・金剛壇城殿(入場無料)があります。ごくごく軽い高山病の予兆はありますが、全く問題無いレベルです。どんどん階段を上り、大佛寺に到着。チベット寺院は仏教寺院の中でもとりわけ規則が厳格です。チベット寺院の内部は、ほぼ撮影禁止です。また、脱帽しサングラスも取らないといけません。右繞は必須です。
 大佛寺内部は、誠に古くて厳かです。チベット仏像群や周囲の壁画は、いずれも実に素晴らしい物です。私は元々、寺院や神社・教会の宗教的雰囲気が好きで、美術的にも強く魅かれるのですが、特にチベット寺院の荘厳さ・美観には驚嘆します。チベットの仏像は多種多様あり、美術的・芸術的造形に極めて優れた物が多いです。大佛寺の大仏は巨大で、その眼は慈愛に満ちていました・・・。ここでも、世界の平和安寧と、父や近親者のご冥福と、旅の安全を、チベット式の祈り方で(正確では無いかも知れませんが)、心を込めて祈念いたしました。

 金剛壇城殿に回ります。チベット寺院は、深く紫がかった赤色の柱と金色の金属装飾が特徴的です。屋根には必ず、黄金の法輪(ダルマホイール)と鹿が飾られています。昔、初めての海外一人旅で、インドの鹿野苑(ろくやおん/サールナート)に訪れた日を思い出します・・・。空が白々と明けて来て、遠くの山並みに霞がかかります。「春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく、山ぎは少し明りて、紫だちたる雲の細くたなびきたる・・・」、春では無いですが、正にそんな光景です。とても厳かで美しい。8時前になると、参拝客もぼちぼち出て来ました・・・。
 無数のタルチョ(チベットの五色の祈祷旗/風の馬が描かれている場合は、ルンタとも言う)がはためく、超巨大マニ車への道中で、突然、大きくて毛のふさふさな白犬が現れました。人懐っこくて、私が
絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)に描いた、チベット犬の様ですね~。超巨大マニ車を右繞で3周。マニ車を回せるか試してみましたが、微動だにしません・・・。白犬は餌が欲しいのでしょうか、時々近寄って来ます〰。🐕 
 この高台からは香格里拉の美しい町並みが全て見晴らせます。ここでスケッチしようかと思いましたが、広過ぎて取り留めが無いので、逆に、大佛寺を外から見れる場所から描こうと考えました。観光客が段々と増えて来ました。階段を下りる途中には、道教・儒教の小寺院もあります。様々な宗教・思想が自然に共存する世界、それは理想的な世界です。



 香格里拉のホテル 「Tavern Hostel 仁和客桟」の2階バルコニーから、スマホカメラで早朝の星空・オリオン座を撮影。何とか写った! ( `ー´)ノ📱🌟


 香格里拉 亀山(大亀山)公園 大佛寺・金剛壇城殿から眺める、早朝の香格里拉の街並み。 霞たなびき、美し過ぎる~~


 大佛寺・金剛壇城殿 超巨大マニ車の所にいた、大きな白犬。🐶 金色では無いんやけど、きっと、この犬は、私が
絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)描いた犬が、絵本を抜け出して挨拶に来たんやろうね~❣ 🐕 🌾🌾🌾


 大佛寺を下りて、香格里拉の街も、右繞で見て回ります。新しく改装された家も多いですが、所々に、かなり古いチベット民家も見られます。道中、また中型のチベット犬(雑種)がいました。タンカ(チベット仏教の仏画の掛軸)の店があり、若い絵師にタンカの画材について質問しますが、私の中国語が極めて拙く、相手は英語が全く分からない様なので、なかなか会話がかみ合いません・・・。
 今回の旅では、コロナ禍の4年間余りで、中国ドラマとNHK「中国語!ナビ」と、無料の中国語単語集をネットからダウンロードして、完全な無償で適当ながら、せっせと独学をしたおかげで、コロナ前に比べると数百は中国語単語を覚え、10倍は聞き取り・話せる様になりました。中国文(中文・簡体字)を読み取る力に関しては、コロナ前の50倍位にはなっており、簡単な文章なら、7~8割方 読解出来ます。ただ、中国語の発音は超難しく、なかなか相手に通じにくくて、話した半分が通じれば良い方です。ただ、これまでの中国旅では、挨拶程度の最低限の中国語と数字の1~10を話せる位のレベルで、後はホテル等では拙い英語で対応して来ました。それに比べると、今回の一人旅にて、拙いながら私の中国語力がかなり役立ちました(旅の後半に行く程、少しずつ中国語が使える様になっていきました)。中学時代は英語の学習等 要らないと考えて、全くやらなかったのですが、やはり今の国際化時代、最低限の語学学習は不可欠なのですね〰。今後、更に翻訳装置 等が進歩するでしょうが、それでも、やはり、対面した相手とは生声で話したいものですよね~。👯
 ホテルに併設された、「香格里拉 茶馬古道博物館」(無料)があったので、じっくりと拝見。無料ですが、貴重な資料が多数展示されていて興味深いです。更に古城内を歩いて一周し、元の亀山公園前の月光広場に戻って来ました。ここの、「迪慶紅軍長征博物館」(無料)という中国近代史を展示した妙に立派な博物館を見て、その奥にある「中心鎮公堂」へ。名称は公会堂の様ですが、元々は、由緒あるチベット寺院です。厳かに拝観した後、この境内から、大佛寺・金剛壇城殿・巨大マニ車が上手い具合に見えるので、F4号スケッチブックに2時間弱かけて写生しました。
 描いている途中、外から大きな声や音楽や太鼓の音が聞こえ始めました。描き終えて外に出ると、月光広場の特設ステージで、盛大なイベントをやっていました。現代的にアレンジされたチベット舞踊や演劇が披露されていて、なかなか面白いので、公演が終わるまで、30分程 拝見。

 今日は朝早くから、丘に登り、うろうろしたので、さすがに疲れて来ました。また、昨日食した大虫とキノコの祟りなのか、朝からややお腹がゆるくなっています・・・。
 
(【旅のマメ知識】アジア旅ではお腹を壊す場合が多いのですが、私も昔はすぐに、正露丸を飲んでいました。しかし、病原性の下痢症状の場合は、移動日等でどうしても下痢を止めたい場合を除いて、腹内の病原菌をなるべく排出させる為に、正露丸等の下痢止め薬は飲まない方が良いと、ようやく10数年前に知りました。下痢止め薬を飲むと、一旦、下痢が治まっても、再発して症状が余計に長引くのです。病原性の下痢の場合は、乳酸菌が主成分の整腸剤を飲んで、水分を多めに・塩分も少し摂取し、しっかり休養を取って、可能な限り病原菌を排便してしまうのが、一番ですよ~。)
 一旦、ホテルに戻って、お気に入りの2階バルコニーで、昼食のパンと可愛いパンダが描かれた限定版の「元気森林 気泡水」をいただきながら、ゆっくりと休息~。この香格里拉のホテル 「Tavern Hostel 仁和客桟」は古城内にあるので、各所へのアクセスにとても便利です。若い頃は相当な無理をしながら旅が出来ましたが、還暦も近い この歳(満56歳)にもなると、さすがに過剰な無理は禁物です。海外一人旅では、本当に死につながりますからね・・・・。

 体力が回復したので、古城の中心地から少し離れており、何かしら気になっていた、「百鶏寺」(「地球の歩き方 中国」には「白鶏寺」と書いてありますが、「百鶏寺」が正しい様です)に行ってみる事にしました。地図を頼りに探したのですが、壊れかけた古寺しか見当たりません。「この廃寺なのかな・・・」と頭を傾げながら、ホテルに戻る途中、向こうから歩いて来るホテルの女性店主に会いました。「百鶏寺」の場所を聞くと、やはりその方向だそうですが、話によると、もっと遠い感じです。また、引き返し、小高い丘を登り、寺を探していますと、高台から遠くの風景を眺めている男性がいます。「百鶏寺はどこですか?(百鸡寺在哪里?)」と聞くと、「どこの人ですか?(你是哪里人?)」と聞き返されたので、「日本人(リーベンレン/この発音が非常に難しい)」と答えると、嬉しそうな表情を浮かべて、流暢な英語で話し始めました。「私も百鶏寺に行く所なのです。一緒に行きましょう。」といった感じで、彼は自身のスマホで寺の位置を確認しながら進みます。30歳過ぎ位の若めの中国人なのですが、どこか あか抜けた欧米人風のフレンドリーなふるまいで、多分、その様な交流の多い人なのではないかと思いました。
 時々、英語で話しながら、けっこう山を登って、ようやく寺に着きました。「百鶏寺」の名の通り、寺のあちこちに、放し飼いの鶏がたくさんいます。まるで、
絵本『にじをかけたむすめ 中国・苗族のむかしばなし』(BL出版)の鶏の様な野生的な鶏。もしかしたら、この中に、王様をひっかいた、あの鶏が混ざっているかも知れませんね・・・。
 私のスマホは、屋外ではWIFIが無くて百度地図も機能しなくて、多分、私一人では、この寺に着けなかったのではないかと思いますので、彼には感謝しました。私が自分はプロの画家なのだと話すと、彼は、自分は成都の人間だが、自分の彼女は韓国人で、家具のデザイナーだと言います。しばらく一緒に寺を拝観して、なかなか面白い人で、夕食位ご一緒しても良かったのですが、私には大事な仕事があります。「私はこの寺が気に入ったので、長時間スケッチしたいので、ご自由に先に帰って下さい。」と言って、お別れしました(中国SNSでつながり、後で写真を送ってもらいました)。
 この「百鶏寺」の本堂をF4スケッチブックに2時間程、写生。寺や神社 等の伝統的建築物は構造がとても複雑で、様式にも正式な決まり事があり、描くのには時間と労力を要します。如何に、私の「日本画」の師の、後藤純男 先生(東京藝術大学 名誉教授、西安美術学院(大学)名誉客員教授、日本芸術院賞 恩賜賞 受賞者)が凄いのかが分かります。

 長い時間描いていると、段々と夕暮れの気配になって来ました。実に静かな境内です。ゆるやかに時間が過ぎて行きます。ここの境内には、ほとんど観光客も来ませんが、まれに現地の人らしき人が参拝に登って来ます。
 生徒・学生と思しき、5~6人の集団がワイワイと言いながら来ました。私を見ると駆け寄って来て、何をしているのかと聞きます。「私は日本人の画家だ、絵を描いている・・・(我是日本画家、我画画・・・)」と拙い中国語で答えました。高中生(高校生)だと言う彼ら彼女らは、ガヤガヤ騒いでいましたが、しばらくすると飽きたのか、散って行き、境内を行き来していました。ただ、その中の一人の女生徒が、描いている私のすぐ隣に座り、絵をじっと覗き込んでいます。日本では怪しげな画家に話しかける人すらまれで(話しかけて来るのは、関西人か自身も絵を描いている人位ですね)、若い人が隣に座って来るというシチュエーションはなかなか考えられませんね~。この雲南省の僻地まで来ると、昔の中国人の人懐っこい素朴な人柄が残っているのかな~と感じました。けっこう長い時間、黙ったまま、じっと見ているので、「あなたは絵が好きなのですか?(你喜欢画画吗?)」と聞くと、「絵が好きだ💗(我喜欢画画💗)」と言います。「日本の芸術大学へ留学しますか?(你去日本艺术大学留学吗?)」と聞くと「不行!(無理だ!)」と答えます。
 彼女は15分以上は座ったままだったでしょうか? 学校へ戻らないといけないと言って、皆で帰って行きました。最後に、「勉強、頑張ってね~💕(学习,加油~💕)」と私は、彼女と他の生徒諸賢にエールを贈りました~。描いている最中は手が離せないので、記念写真の一枚も撮れなかったのは残念でしたが、旅は一期一会ですからね~。👋
 それから30分余り描く間にも、境内の野良猫とじゃれ合っていた若い女性2人組が、絵を興味深げに覗き込みに来たりしました・・・。
 
 絵を描き終え、夕方5時も過ぎて少し薄暗くなり始め、お腹もすいて来たので、寺を下りました。山道には多くの鶏が闊歩し、道端の草木は黄色・赤色に染まり、すっかり秋の彩りです。ここから眺める香格里拉は誠に美しい。大佛寺・金剛壇城殿・巨大マニ車が全て見渡せます~。
 ここ雲南省の辺境地域には、一昔前の中国では多く見られた(南アジアや東南アジア諸国では、今も多く見られますが)、人の好い素朴な人々が、まだ確実に息づいている事に感動しました~~。「また来れたら、この百鶏寺に来よう~。」とても清々しい心持ちでした・・・。
 
 私の貧乏旅では、あまり高級な食堂には行けませんので、今日も、古城の四方街にあるフードコート「香格里拉 小吃街」にて、炒青稞粉(25元)、酥油茶(バター茶/15元)、計40元をいただきました。「青稞」とは、日本では、チンコー麦や裸麦と訳される大麦の一種で、これを煎って粉にした物はチベット人の主食の「ツァンパ」と言い、バター茶でこねて団子状にして食べたりします。日本人なら「米」に相当する、このチベット人の大切な主食「青稞」の由来を描いた絵本が、私の
作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)なのです。🐶🌾 チベット民話『犬になった王子』宮崎 駿(宮﨑 駿)さんによって絵物語「シュナの旅」にアレンジされ、その後、ジブリアニメ映画「ゲド戦記」の原話にもなり、「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」等の初期の宮崎 駿 監督 ジブリアニメ作品の原点になっているとも指摘されています~。('ω')ノ

 高地順応も上手く運び、お腹の調子も昼過ぎには整ったので、明日はいよいよ、香格里拉 郊外の「普達措(プダツォ)国家公園(普达措国家公园)」に向かいます。ここは今回の旅の最大目的地の筆頭なのです!!
 夜、ホテルで「貸し切りタクシー」を予約しました。「普達措国家公園」までの往復と公園での5時間の待ち時間を取って、200元でした。今でも中国のタクシーは、日本のタクシーよりかは、随分と安いのです(およそ5~6割の値段感覚でしょうか)。私の旅の経験から、スタッフの人柄・雰囲気が良い宿で配車・トレッキング等の手配を頼むと、良い担当者が来るケースが多いのです。逆に、宿の雰囲気が悪い所では依頼事を一切せず、町中の良さげな観光会社・公共観光案内所 等で諸手配をしたりします。
 


 香格里拉 古城 タンカ(チベット仏教の仏画の掛軸)店の若いタンカ絵師


 香格里拉 古城 タンカ店  「タンカ」の作画に用いられる天然鉱物顔料は、「日本画」とほぼ同じものです。動物の毛の筆を使い、膠を用いて接着させる技法もほぼ同様です。ただし、「日本画」は多く和紙・絵絹に描きますが、「タンカ」は厚手の綿布に描きます。


 昼食はホテルの2階バルコニーで、パンと「元気森林 気泡水」(限定版、パンダイラスト入り)と山査子(サンザシ)のお菓子を。この空間は、誠に心地良い!


 香格里拉 百鶏寺にて、後藤 仁


 香格里拉 百鶏寺にて、後藤 仁  チベット寺院も景色も素晴らしい!!


 香格里拉 百鶏寺にて、  道中出会った、中国 成都の男性と 後藤 仁 (なかなかフレンドリーで面白い方です。後で画像を送ってもらいました。) しかし私も、また髪が薄くなったな〰。これは母方の遺伝やね〰。でも、かつて中国では(今は?)、禿は苦労して勉強した良い証とされたらしいんで、まあ良しとしようやないか〰〰👨


 香格里拉 百鶏寺にて、風景をスマホ撮影する後藤 仁 (中国 成都の男性が撮影)


 香格里拉 百鶏寺にて、スケッチする後藤 仁  中国 成都の男性が撮影、自身が描いている姿はなかなか撮れないので、貴重な一枚を送っていただきました! 感謝💙


 香格里拉 古城 四方街フードコート「香格里拉 小吃街」にて夕食  炒青稞粉(25元)、酥油茶(バター茶/15元)、計40元。炒青稞粉はもっちりとして美味しい~😋 ここの酥油茶は非常に濃厚でした。日常、チベット圏で飲まれるバター茶は、色も味ももっと薄めの物が多いです。


 夕食後のひと時、ホテルの2階バルコニーで。スケッチブックへの作画場所の書き込みと、スマホ写真の整理・削除をしながら、「元気森林 気泡水」でひとり乾杯
 干杯〰🍸 今日は、大佛寺・金剛壇城殿・巨大マニ車の良い絵が描けたな~ 🖌🥰📖
 

 旅行13日目10月27日。今日は、香格里拉 郊外の「普達措(プダツォ)国家公園(普达措国家公园)」に向かいます。

 私は中学~高校生 位から既に、中国~チベット芸術文化には強い興味を抱いて来ました。しかし、「シャングリラ」とは何とも奇をてらった名前で、私が大学生だった頃には、エンタメ業界・娯楽施設 等で俗っぽい・軽いノリでこの名が(カタカナにて)使用されるケースもあり、逆に敬遠気味だったのです・・・。ところが、今から15年位前頃、2008年辺り、絵本の原案考察で君島久子 先生の中国・チベット民話集を読み耽っていた時期から、
絵本『犬になった王子 チベットの民話』(君島久子 文/岩波書店)の取材で、チベット自治区のラサ・ポタラ宮 周辺~四川省 四姑娘山の旅をした2012年辺りにかけて、雲南省のチベット文化の中心地:香格里拉への関心度が高まりました。更に、「三江併流」という自然の奇跡にも興味が湧き、関心度を益々高めました・・・。
 決定的だったのは、前にも述べましたが、コロナ禍で外出もままならない時に、深い中国ドラマ沼に落ちた事です~。コロナ禍少し前から徐々に魅かれていた中国女優:景甜(ジン・ティエン)のドラマ作品の中でも、私が最も好きな、絶対的 第1位・2位の中国ドラマ「司藤/半妖の司籐姫~運命に導かれた愛~」(2021年放映)、「一场遇见爱情的旅行/一場遇見愛情的旅行(愛に出会う旅)」(2019年放映)で、正に、香格里拉 界隈が撮影に使われたと知り、居ても立っても居られない様になったのです。(そもそも、私がこの2作品を特別に好んでいる大きな理由の一つは、“絵画作品”が重要アイテムとして描かれると共に、チベット文化地域への旅が主要テーマになっているという点ですので。) 元より、極めて関心の高い、雲南省~チベット文化圏ですし、「コロナ禍が終われば、真っ先に雲南省 香格里拉に行こう」と・・・

 ところが、コロナ禍に入る少し前からずっと、大垣まつり「天井画」制作日本・中国向けの「絵本」原画制作が非常に忙しくて、また予算の工面もままならず、計画がやや遅れて、今回の「中国の旅」はこの時期(2024年10~11月)になったという訳なのです~~。
 しかし、いよいよ来ましたよ。我来了──
 旅の前にあまりドラマを観返すと、逆に旅が面白くなくなるので、しばらく観ないようにして来ました。ドラマの舞台は、香格里拉「普達措国家公園」周辺という記憶しか無く、詳しい場所 等は分かりません・・・。
 
 朝5時前には起きて、朝食~体操をとっくに終え(今日は曇りで星は見えません)、8時の待ち合わせ時間を待ちます。8時05分に手配タクシーが到着。運転手は、ホテルの女性店主の弟の友人だと言いますので、信頼はおけるでしょう・・・。いざ、「普達措国家公園(普达措国家公园)」に向かって出発!! 
 快適な高速道路を走って、案外早く、8時40分頃、「普達措国家公園」入口に到着。手配タクシーとは、午後2時に、この駐車場で待ち合わせの約束です。公園入口は想像以上に立派な施設でした。朝早いですが、観光バスや車がけっこう多いです。受付で、「普達措国家公園」入園料+観光バス代 138元を支払って、どこにどう行くのか分からないまま、8時50分頃、大きな専用観光バスで公園内を移動。バスの経路は思ったより遠くて、9時10分頃、公園のメインらしき「属都湖」に到着。どうも中国の観光地においては、環境保存・観光客管理 等の観点で、一般車から大型観光バスに乗り換えて、目的地に移動する形態の観光施設が多いのだと、分かって来ました・・・。
 ここから、「属都湖」に沿って設けられた細い木道を、歩いて渡ります。けっこう観光客の団体がいますが、すぐに通り過ぎて行くので、私は人のいない時間を楽しみながら、あえて、ゆっくりと木道を歩きます~。「属都湖」周辺の景色は、言葉では上手く表せない程、幻想的で美しいです。霧が一面に出て、遠景がほとんど白一色の中、行く先の木道と近景~中景だけが、ぼんやりと浮かんで見えています。これと似た光景は、尾瀬や北海道 釧路湿原 他の湿地帯で何度も見た経験がありますが、また、それとは異なる珍しい植生や、高地(標高3500m以上)ならではの独特の不思議な雰囲気があります・・・。全てが広大無辺で、身体が包み込まれる様な感じがしました。
 ふと、東山魁夷の「日本画」を思い出しました。真っ白な霧の中、池に浮かぶ幾つかの小島と、池の水面にぼんやりと朧げに映る太陽は、正に、東山魁夷の絵の世界そのものです。本当に東山魁夷は、この様な光景を、日本の山野で観て、絵にしたのでしょうね・・。あの幻想風景は、空想の心象風景では無く、実際にある風景なのですね・・・。
 人は決して自然を超える事は出来ず、その美に近付こうとしても超える事は出来ません。ただ、真に優れた“芸術”作品とは、稀に時として、自然の感動を超え得る場合があるのです・・・・。
 
 そんな事を夢想しながら、木道を進みました。所々に解説板があるので、それらを読みながら、じっくりと進みます。休憩所の様な所に、何故か、小さな猫が一匹いました。公園スタッフや観光客から餌を貰いながら、ここで暮らしている様です。事故でしょうかね、右前足先が失われています。それでも、餌を懸命に食べて、健気に生きていました。人間も頑張らねばと思いましたよ・・・。
 見所は随所にあります。湖があり、湿地があり、草原があり、木の橋があり。この季節は花が少ないですが、それでも草原には、小さな青紫色のリンドウの様な花がたくさん咲いていたり、ヤク牛らしき大きな糞が落ちていたり・・・。木道の右側には大きな針葉樹が林立していて、枝には大量のサルオガセが垂れ下がっています。日本の高山でも似た様なサルオガセは見られますが、これ程、大量にあって、しかも近くで見れる場所は少ないでしょうね。雲南省の高地に住む珍獣:雲南シシバナザルや四川省のキンシコウは、このサルオガセを好んで食べると言います。周囲の樹木をよく見ると、赤や白色の小さい木の実がなった物もあります。
 しばらく進むと、太陽が昇って来ました。まだ霧は深いので、太陽はぼんやりと光っています。太陽が木々の隙間に隠れると、光が細い光線となって、周囲に放射されました。正に、神か仏の出現を目の当たりにする様で、本当に奇跡的な美しさです。時々通り過ぎる女性観光客達も、林の中で光を身体に受けながら、女優さながらの写真を撮ろうと、懸命です。あまり林に踏み込み過ぎない様にしなければいけませんがね・・・。
 木道をどんどん進み、10時頃になると霧が晴れて来て、太陽が照り付け出しました。木道の周りの木から、急にひょこっと、小さなシマリスが2~3匹程、飛び出して来ました。とても人懐っこくて、私の足元に何度も寄って来ます。自然・動物環境的には良く無い事でしょうが、観光客が餌をあげている様です。私は何もあげませんが、それでも「来、来!」と呼ぶと、リス達はちょこちょこと寄って来ます。他の観光客はすぐに通り過ぎるので、長時間いる私には、ことさら寄って来ます。とっても可愛らしいですね~🐿💞

 更に木道を進み、11時頃に木道終点のバス乗り場に着きました。しかし、私はバスには乗らずに、歩いて木道を引き返しました。私はいつも時間さえあれば、一度、その場の全容を歩いてみた上で、最も絵に相応しい場所に戻ってから、描き始めるのです。少し前に通り過ぎた、多数の木が湖に倒れ込んだ場所で描く事に決めていました。F4号スケッチブックに、2時間弱かけて描きました。描いている途中、中国人観光客の中には、話しかけて来る人も少しはいました・・・。
 この倒木の辺りには、時間をおいて人工的に霧が吹き出る装置や、暗くなると光る様な電飾が付けられていますが、これらは、この大自然中においては、全くの蛇足でしょうね・・・。この湖にはヨットや観覧船も、数台、走っています。自然破壊にならない範囲で人々が自然を楽しめるのなら、それは良い事でしょうが、そのバランスが難しい所です。
 途中、日本で見た事が無い白黒色の水鳥(「カンムリカイツブリ」だと思います)も見付けました。所々で大きな魚が跳ねていますが、姿は確認出来ません。最初のスタート地点に近付き、前とは異なる木道ルートを行くと、タルチョがはためく仏塔がありました。この辺りは観光客が多いです。
 午後1時過ぎに、最初の「属都湖」のバス降り場に戻りました。昼食をまだ食べていないので、ここの売店で網焼きソーセージ(10元)を買って、持って来たパンと水で昼飯としました。こんな観光地の売店で売っているソーセージでも、中国の物は本格的で美味しいです。

 タクシーとの待ち合わせ時間を逆算し、1時30分までにバスに乗ろうと思いましたが、広い駐車場にはバスが数台停まっていて、どこで帰りのバスに乗るのか、今一つ分かりません。先程の売店の女性に聞くと、親切に教えてくれました。ゲート付近の監視員のいる辺りにいたらと良いと言います。念の為に、監視員にも聞いてみると、ここに次のバスが来るので、それに乗ると良いと言います。
 バスが来ると監視員は親切に、「このバスだ!」と合図してくれました~。無事、予定通りに1時30分頃、バスに乗れて安心していました。このバスはピストン輸送では無く、数か所の停車場に泊まる様です。周囲の風景で、最初の公園入口に近付いた様に思いました・・・。バスは一旦停車しましたが、この停車場で降りたら良いのかどうか迷っていたら、もうバスは出発してしまいました。バスは来た道を少し引き返し、見た事が無い脇道に入ると、ドンドン進みます。「おい、バス、どこに行くんや〰!」中国語が完全には把握出来無い私は、状況が呑み込めません。「もしかしたら、このまま公道に出て、別の観光地に行く気やないんけ〰〰⁉」と少し焦りました。
 タクシーの待ち時間の午後2時が近付きます。バスは、よく分からない場所で停車し、ほとんどの観光客が降りました(後でホテルでよく考察して分かったのですが、ここが「ビタハイ(碧塔海)」だったのです)。客が降りた後、急いでバスの運転手に公園入口の写真を見せて、「ここに行きたい(我想去这里)」と中国語で話しかけると、「(バスの停まった)ここは見ないんだね、このまま乗っていれば良い(这里不看啊、坐着就行了)」等と中国語で答えます。やや、ホッとしました~。何となくですが中国語が話せて、聞き取れるという事は、実に便利な事だと感じた場面の一つです。ちなみに今でも、ご年配の中国人は、英語が全く通じない人が大半ですからね・・・。
 タクシーの待ち時間を過ぎてしまい、2時20分頃、バスは公園入口に戻りました。急いで土産物売り場を通り過ぎ、待ち合わせ場所の駐車場に行ってみましたが、タクシーがいません。「時間に遅れたんで、怒って帰ってもうたんと違うんか~?」とあちこち探しても、タクシーも運転手もいません。最初に電話番号をもらっていたのですが、私のスマホはWIFIが無くて通じないので、公園施設のスタッフに電話をかけてもらうと、ようやく、運ちゃんが駐車場に現れました〰。助かり〰〰!!

 2時半過ぎにタクシーで公園を出発し、3時20分頃、無事に古城のホテルに到着しました。タクシー運転手のおじさんは、ナシ(納西)族だそうですが、麗江のナシ族とは全く違うと強調します。村が異なれば衣装も習慣も少しずつ異なるミャオ(苗)族と同じなのでしょう。それぞれの民族が、それぞれ大切な文化と価値観とアイデンティティを有しているのです。運転手は、なかなか おもろい おじさんでしたよ~。🚙



 「普達措(プダツォ)国家公園(普达措国家公园)」 属都湖  可愛い子猫。この写真では分かりにくいですが、右前足先が無いのです。それでも とっても元気で、食欲は旺盛だよ~。🐈


 「普達措(プダツォ)国家公園(普达措国家公园)」 属都湖、木道。  東山魁夷の「日本画」や長谷川等伯の「松林図屏風」の様な美しく幻想的な風景が、あちこちで見られます。


 属都湖、木道。 こんな人懐っこくて可愛らしいシマリスにも、出会えるよ~💕🐿


 属都湖、木道。 霧の多い日には、こんな神秘的な太陽光線の放射が見られます。🌞


 「普達措(プダツォ)国家公園(普达措国家公园)」 属都湖 船着き場にて、後藤 仁


 本日は、言葉が分からない事によるプチトラブルはありましたが、実に素晴らしい美しい光景を観れて、大満足です🥰 ただ、この美景なのに、時間が足りなくて、一枚しかスケッチ出来なかった事が残念でなりません。また、ホテルの部屋で、撮影しておいた公園の地図をじっくり考察すると(現在、中国のほとんどの観光施設では、施設地図を配布しません。大抵、現地には詳細な看板地図があるので、それを最初に撮影しておく事をお勧めします)、後からバスが行った場所が、普達措国家公園の別の大池の「ビタハイ(碧塔海)」ではないかと思い至りました~。(ガイドブック「地球の歩き方 中国 2019‐20」では、現在、属都湖しか公開していないと書いてあるので、余計に分からなかったのです。)
 明日は、香格里拉 郊外のもう一つの最大の見所「ナバハイ(納帕海)」「松賛林寺(ソンツェリン寺)」を予定して、車(タクシー)の手配もホテルに頼んでいたので(タクシー代 ほぼ1日 200元)、明後日、もう一度、「普達措国家公園」に行こうと決心しました


 私の経歴・作品 等を中国語で記したコピー資料を、あちこちで出会った人に気軽にやってしまって、残りが少なくなって来たので、一番近くのコピー店をホテルスタッフに聞いて、コピー20枚(10元)を追加。中国では、日本みたいにコピーが出来るコンビニは少ない様で、だいたい、印刷専門店でコピーするシステムの様です? 台湾では普通にコンビニでコピー出来ましたが・・・。(今も同じだと思いますが、少し前までのインドや東南アジア諸国では、コピー出来る場所がかなり限られていて、コピーの質も悪いので、パスポートのコピー等は日本でしておく事が肝要です。)
 夕方になってお腹も空いて来たので、今日もまた、香格里拉古城 「香格里拉 小吃街」で、青稞餅(青稞粉をこねて焼いたパンケーキの様な食べ物/15元)、ご飯とおかず(日本の大衆食堂の様に、多くの種類のおかずから選べる/19元)、計34元 をいただきました。この小吃街には、多くの種類の食堂が集まっていて、価格は安めで結構美味しくて、中央の食事所も広いので、気に入って、毎日、通いました~。
 おかずの量が多くて、全部食べ切れず、お腹一杯になりました。青稞餅の半分が残ったので、温かい内にホテルに持って帰り、ホテルスタッフの韓国人のおじさん?(ただの常連客では無いと思うのですが、観光案内役でしょうか? 何の仕事をしているのかは、よく分かりません)への手土産にしましたが、実際、食べていただけたかどうかは・・・?



 香格里拉古城 「香格里拉 小吃街」  青稞餅(青稞粉をこねて焼いたパンケーキの様な食べ物/15元)、ご飯とおかず(揚げ豆腐の麻辣煮、具の無い茶碗蒸し風豆腐。日本の大衆食堂の様に、多くの種類のおかずから選べる/19元)、計34元  ご飯の量も多くて、お腹一杯になるよ~。🍚


 今日もホテルの2階バルコニーで、自身の描いた「属都湖の写生画」を眺めながら、中国ドラマ《司藤》の「元気森林 気泡水」で乾杯〰。🍹 これぞ至福のひと時だよ~🌈🐼


 今日も大満足の一日でした🥰 2階バルコニーでスケッチ・写真の整理をしながら、お決まりの「元気森林 気泡水」(今日もパンダイラストの限定版)を飲んで、温かいシャワーを浴びて、早めに眠りに付きました~~。 (-_-)💤
 明日の、「ナバハイ(納帕海)」と「松賛林寺(ソンツェリン寺)」も非常に楽しみです。ドンドン香格里拉が好きになって来ましたよ〰〰💘
 この様子は、また次回!! お楽しみに💓 乞うご期待~~ (^_-)-☆

  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁/后藤 仁/JIN GOTO/고토 진

 2024年10月24日「中国(上海、雲南省 昆明・麗江・香格里拉、四川省 成都、北京)の旅」10日目、今日は、麗江での最終日(移動日を除く)です。麗江古城をじっくりと散策します。

 昨日の疲れがあったのか、今朝はやや遅く6時過ぎ頃に目が覚め、朝のルーティン(朝食・体操・ニュースチェック等)を済ませ、8時過ぎ頃にホテルを出ました。
 今日は昨日からの雨が残り、小雨が降っています。七一街を通り、一つ目の「三眼井」に到着。この時間は、まだ、観光客も住人もほとんどいなくて、日中の喧騒が嘘の様に静かです。やはり取材は早朝か夕方に限ります。自然は最も美しく変化を見せ、観光地は元来の姿を垣間見せるのです・・・。私が学生時代から興味を持って来た「三眼井」(場所によっては、「四眼井」もあるそうです)とは、ナシ(納西)族が古くから用いて来た井戸で、水場が3か所に分かれており、最上流の水場は飲料用に、次の水場は野菜・果物洗い用に、最後の水場は衣料・汚れた手足洗い用にと使い分けるのです。とても工夫された自然活用のシステムであり、古の知恵なのですね。静かな朝のひと時、この「三眼井」をSM号スケッチブックに写生しました。30分余り、描いている間に、何人かの地元の人が水を汲みに来ました。この観光化の進んだ麗江ですが、まだ、この様に、井戸が生きて使われている事に感心しました~。
 三眼井を描き終えた頃には、雨もあがり、徐々に観光客が増えて来ました。七一街の横には小川が流れており、所々に古い橋がかかっていて、麗江古城内で最も雰囲気のある場所です。一昨日の夕方もそうでしたが、観光客の老若男女が、チベット族やミャオ族や唐時代漢族 風の衣装を着て、カメラマンを付けて、あちこちで撮影しています。この後も、他の地域でも度々見かける事になりますが、こんな伝統衣装コスプレ撮影が、中国ではやけに流行っています。
 七一街を進み、小さな郵便局(東巴郵局)から、先日買った絵ハガキを日本に送りました。海外旅行の記念として、いつも自分自身に送ったりします。その旅のリアルタイムな状況を書き残せるだけでは無く、外国の珍しい絵ハガキや切手や消印も良い記念になるのです。送料は安くて、1通5.4元で送れます。

 10時頃になると、いよいよ観光客が爆発的に増えて来ました〰。そこから更に進み、官門口から入って、「木府」(入館料 40元)に至ります。ここは、元・明・清時代に麗江を統治したナシ族の木氏の、超豪華・広大な邸宅です。役所の役割も担っていたとは言え、たった一つの氏族の邸宅とは思えない程、壮大で贅沢な作りです。茶馬古道で賑わった、往時の麗江の栄華が偲ばれます~。見所は満載で、時間をかけて拝見します。高台からは麗江古城の古風な屋根屋根が見渡せます~。さすがに、ここは、麗江古城でも観光客が最も多いです。それでも大多数は中国人観光客で、僅かに欧米人がいる程度で、東南・南アジア系の人もほとんど見かけませんが、日本人には全く一人も出会いませんね〰。異郷を楽しみたい私としては、その方が良いのですが、この極端さには考えさせられます・・・、「近現代の数十年間の困難悲惨な時代を経たとは言え、古来、文化芸術においても政治経済においても、長くは日本が教えを受けつつ、お互いが大きく影響を与え合って来た、良き隣国であるはずの、日中の現在の関係はどうなっているのかしら ⁉」と・・・・。
 木府を観終えて、昼食は、新義街のフードコート「納西美食城」で、串焼き肉2本(30元)、虫の素揚げ(小/30元)、鉄板豆腐(25元)、生マンゴージュース(20元)、計105元、をいただきました~。やや高く付きましたが、旅も中盤に差し掛かり、たまにはプチ贅沢も良いでしょう~。旅先では、なかなか日本では食べれない、珍妙な食べ物に挑戦する時があります。私は元々食べ物の好き嫌いが全く無く、かなりの変わった物でも、現地の人が食べている物なら、平気で食べれるのです。これまでにも各国で、サソリの丸揚げ、蚕の蛹、食用犬、食用鳩、合鴨の頭、ザリガニ 等の珍物を食した事があります。いつか機会があれば、癖が強い難物と言われるタガメや、ムカデ、巨大幼虫・蛹、猿の脳みそ 等も食べてみたいと夢想しています〰。  ( *´艸`)🐒 私が
作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店/宮﨑 駿「シュナの旅」「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」等の原話・原点とも言われているでも表現したように、“食”とは、その民族文化の、大いなる根源なのです〰〰 。食料生産無くしては、いつか必ず、その文化文明は滅びます。正に、米は力だ、食は力だ~!!
 食後は、古城の中心地・四方街を経て、大水車を見て、無料でナシ族伝統音楽を聴ける「麗江古城文化院落 天地院」や、ナシ族の伝統建物・文物を無料で鑑賞出来る「納西人家」等に寄りつつ、帰路に付きました。
 賑やかな新義街~七一街辺りに「漫画速絵」という店があり、小さな店舗内で数人の若者が似顔絵を描いていました。同じ画家仲間という親近感で、一番手前にいた絵描きの若い女性に声をかけてみると、思いの外、フレンドリーで、私が日本人だと分かると、日本語の挨拶を交えながら、とても良い笑顔で対応してくれました💕 多分、将来、漫画家・アニメーターになれる日を志し、日々、観光地でこうして頑張っているのであろう、中国の若者達に、「加油~~
」とエールを贈りました~。 たゆまぬ努力を続ければ、君の夢はきっと叶うから~~~🚩

 麗江古城の観光客の過多・観光化の過剰発展には、やや閉口し、なかなか写生の絵筆も進みませんでしたが、今日は最後に、爽やかな若者にも出会え、何か清々しい心持になりました~。
 昼食をたらふく食ったので、夕食はホテルで、軽くパンで済ませ、健やかな眠りに付きました・・・。💤



 麗江古城のホテル「麗江古城栖旅民宿(丽江古城栖旅民宿)」の外観  古の趣きの漂うナシ族民家風の宿。湯が出ないのだけ、やや大変でしたが、スタッフも親切で💮です~❣

 麗江古城「木府」  実に広大で美しい。

 新義街 フードコート「納西美食城」 串焼き肉2本(30元)、虫の素揚げ(小/30元)、鉄板豆腐(25元)  虫はほぼエビの素揚げの感じでサクサク、けっこう美味しいよ~🐛

 新義街~七一街 「漫画速絵」  作画、頑張ってね~❣


 明日は、いよいよ、今回の中国旅の最大の目的地・ハイライトの「香格里拉(シャングリラ)」への移動日です。最高にワクワクし、旅の興奮は益々 マックスです~~。💘🖌\(◎o◎)/📒

 
 旅行11日目10月25日。今日は麗江から香格里拉への移動日ですが、朝、7時過ぎにホテルを出て、古城をぶらぶら散策しました。早朝は観光客もほとんどいなくて、麗江が本来の姿を見せてくれるのです。古い建物の二階の手すりを、数匹の猫が渡っていました~。🐈🐈🐈
 昨日、描けなかったので、もう一つの「三眼井」を、SM号スケッチブックに30分程かけて描きました。店が開店の準備を始め出し、現代的な音楽が聞こえますが、それ以外は喧騒も無く、静かな時間が流れます・・・。こちらの井戸は水かさが増して、下流の二眼が一つの大きな水場になってしまっています。ここでも、老夫婦が水を汲みに来ていました。描き終えて、最上流の水場をよく見ると、水の中に大きな赤い金魚が数匹泳いでいます。水苔等を食べさせる為なのでしょう。とても面白いです~🐟
 そこから歩いて、官門口を抜け、まだ開いていない「木府」に行ってみました。この時間なら、ほぼ人がいない、珍しい麗江古城の光景を見れますよ。人が多いと気付きにくいのですが、こうして静かな環境で見ると、石畳の道は風情があっていいものですね~。開店準備中の店を観察すると、家の前扉は縦長の板が独立していて、一枚ずつ外していく構造になっているのだと分かります。これも昔から変わらぬ作りなのでしょう。実に面白いです。
 一旦ホテルに戻り、早めの昼食に軽くパンを食べてから、ホテルの人がいないので、お礼の書き置きをして、10時30分頃、チェックアウト(退房)しました。

 麗江は、最初の交通事故時の予感が当たった様で、著しい観光化によって、ほぼテーマパーク化しており、観光客も車も飽和状態で、古の風情はほぼ失いつつありました・・・。私が長年、憧れ夢に描いて来た「麗江」は、もう既に無かったのです・・・。それでも、早朝の時間帯や、少し郊外や、立ち並ぶ建築物群には、古来の麗江の姿を垣間見る事が出来、十分に楽しめました~。
 今の時代は、儲け主義の無鉄砲な観光化だけでは済まされ無い時代です。伝統文化の保全と観光開発の両立という、この難しい課題に、中国も(日本もしかり)真剣に向き合わねばならぬ時代に来ているのでしょうね・・・・。

 歩いて、11時頃、麗江バスターミナル(丽江客运站)に到着。ここからバスで、香格里拉に向かいます。

 10月25日(金) 
麗江 🚐 12:00発 (ミニバス 918) → 香格里拉

 ここのバスターミナルは大きくて綺麗です。バス出発の時間が近付くと改札が始まります。バスチケットは、QRコードが印字されたレシートのようなペラペラの紙だけです。今回の中国旅では、きちんとした切符等が発行されず、パソコンだけで手続きして、レシートだけ受け取るといったケースが増えました。バスの席は一番早く切符を購入したので、運転手の真後ろの「座1(1番シート)」です。香格里拉への到着時間は分かりませんが、ガイドブックによると4時間位はかかると見ていました~。
 ほぼ時間通り12時05分頃、ミニバスは発車しました。今回、通った道は近年、新しく建設された高速道路の様ですが、これと ほぼ同じルートを、中国ドラマ「一场遇见爱情的旅行/一場遇見愛情的旅行(愛に出会う旅)」(2019年放映)の李心月(景甜)・金小天(陈晓)達や、「司藤/半妖の司籐姫~運命に導かれた愛~」(2021年放映)の司藤(景甜)・秦放(张彬彬)達が行き交ったかと思うと、無類の中国ドラマ好き・景甜(ジン・ティエン)ファンの私としては、誠に感慨深いものがありましたね~。 ドラマの主題歌・挿入歌を口ずさみながら、車窓から風景の一場一景を見逃すまいと、ずぅっと凝視していました~~~🎥
 インド、ネパール、スリランカやタイ、ラオス等の南・東南アジアのバスは大抵オンボロで、道もガタガタで、バス旅は往々にして過酷になります。それもまた、旅の醍醐味なのですが、ただし、非常に疲れますよね。今の中国のバスは新車が多くて、道も整備されて、実に快適になりました。こんなバスの旅も、たまには良いものです・・・。🚐

 高速道路を下りて、途中、パーキングエリアで一度のトイレ休憩を挟み、2時間余りで香格里拉近郊に至りました。案外、早く着きましたが、そこから香格里拉の中心地までの一般道が意外と遠くて、大きなチベット仏塔が見えた後、2時50分頃、香格里拉バスターミナル(香格里拉 汽车客运站)に着きました。3時間弱かかりましたね、早いです~。
 麗江に比べると車が少なく、バスターミナル周辺では、なかなかタクシーがつかまりません。ようやく一台止まってくれましたが、その女性ドライバーは地図を見せても、香格里拉の古城(旧市街)が分からないと言います。近距離ですし、簡単な一本道なので、私でも免許証があれば行ける位ですが? 多分、私の聞き取りにくい奇妙な中国語を聞いて、止めておこうと思ったのでしょうかね・・⁉。別のタクシーをつかまえると、また、女性ドライバーでした。雲南省各地は女性のドライバーが活躍しています。今度はすぐに古城停車場前まで、行ってくれました(タクシー代 10元)。香格里拉の古城の構造はシンプルなので、宿の場所もすぐに分かりました。今日は、けっこう早い時間に宿に着いたので、まだ楽でしたね・・・。
 香格里拉の宿は、「Tavern Hostel 仁和客桟」 〈6泊 660元〉です。日本にてアゴダで宿を探している時に、まず最初に「仁和」という名に目が留まりました。私の名の「仁」は、多分、父が付けてくれたのだと思いますが(親には聞いた事がありませんが、父が付けそうな言葉ですから。ちなみに兄は「悟」です)、「他者への思いやり・愛情を大切にしなさい」という思いが込められているのではないでしょうか(必ずしも、そうなれていませんが・・・)。「和」は日本の「大和」にも通じますが、「平和」の“和”であり、「和を以て貴しとなす」という協調・融和・寛容の精神が現れており、私の好きな言葉です。
 後で聞いたのですが、古城のこの一帯は、かつて火事で焼けた時があるそうですが、この「仁和客桟」だけは焼け残ったという事です。宿全体が、かなり古い木造の伝統的チベット式建築物なので、非常に趣きがあります。一つ気がかりなのは、麗江で湯が出ずに、WIFIのつながりが悪かったので、更に奥地の香格里拉ではどうなのか?という懸念です。しかし、ここ「仁和客桟」は、旅慣れた欧米の観光客(バックパッカー)が多い宿の様で、とても設備が整っていました。シャワー・トイレは共同ですが、シャワー・トイレ・水道 等の水回りは新しくリフォームされていて、湯もきちんと出て、シャワー室には暖房設備もあり、温かくて快適です。テレビは無いですが、この雰囲気のある宿には不必要でしょう。WIFIは数回線あり、つながりは至って良好でした~。また、女性店主やスタッフもとても勤勉で親切丁寧です。
 私の部屋は2階の2号室ですが、とても広くて、暖房・毛布 等も完備されて、チベット風内装は、大層、気に入りました。私の旅の目的は、旅自体を楽しむ通常のバックパッカーとは異なり、あくまでも「絵の取材」ですので、あまり疲れ過ぎると絵が描けなくなるし、一人ですので危険度も増します。そこで、貧乏旅ながら、ドミトリー(共同部屋/多人间)は避けて、必ず、シングルルーム(一人部屋/单人间)以上で安宿を確保します。今までの海外一人旅でドミトリー的な宿を使ったのは、寝台列車を除いては、タイ王国北部のトレッキングで10人程の欧米人と一緒に山小屋に泊まった時位でしょうかね? 日本国内旅では、沖縄のユースホステルと富士山 山小屋と東北 酸ヶ湯温泉旅館の大部屋の3度だけでしたかね・・・?。日本国内の一人取材旅は、車中泊(極狭の普通自動車内)がほとんどですがね・・・。

 宿に着いて早々に発表します・・・、今回の旅の宿は、事前予約した甲斐もあって、どことも概して良かったのですが、その中でも、「仁和客桟」は、この後の6泊を経て、ベスト宿に決定しました~
🥇

 

 麗江のホテル 「麗江古城栖旅民宿(丽江古城栖旅民宿)」 (202号室) 朝食はいつも、こんな感じ。だいたい、パンと飲み物(牛乳や飲むヨーグルトが多い)ですね。🥐🥛 中国のホテルのテレビは、チャンネル数が多くて、なかなか面白いよ~📺

 香格里拉のホテル 「Tavern Hostel 仁和客桟」 ロビー・食堂にて。  いよいよ旅にも慣れて来て、到着早々、他の客とおしゃべり。二人の若い女性は韓国人だと言いますが、一人は日本語が堪能でした。この時は外出の用があるとかで、後日また、お話しましょうと別れましたが(韓国には、まだ行った事が無いので、そんな旅情報を聞きたいのです)、それきりお会い出来ませんでしたね~。正に旅は、一期一会だよ!
 日本人の観光客は香格里拉にも全くいませんでしたが、韓国人観光客は僅かにいます。欧米(主にヨーロッパ)の観光客もちらほらいます。日本人より、欧米人や韓国人の方が勇気と好奇心が強いのか? 日本人の未来に、やや不安が・・・。


 香格里拉のホテル 「Tavern Hostel 仁和客桟」 ロビー・食堂にて。  ホテルの女性店主(ナシ族だと言います)と、韓国人の女性客。ここのスタッフは、対応も親切丁寧で、旅の客の事情を熟知しています。他にも、韓国人のホテルスタッフ?のおじさんや、勤勉なチベット族の女性スタッフや、客の中にはチェコの水彩画家(多分、趣味の画家かな)等もいて、色々な話が出来て、楽しめました~。

 「Tavern Hostel 仁和客桟」 外観。 歴史のある素敵なホテルだ!!名前も良いね~🥰

  「Tavern Hostel 仁和客桟」 (2号室)  チベット風の室内が、何とも落ち着く~~ (*^。^*)ノ


 今回の中国旅の最大の目的地:香格里拉に到着したので、夕食は古城の四方街にあるフードコート「香格里拉 小吃街」にて、少し奮発して、珍味をいただく事にしました。虫の串焼き(大ムカデ、大イモ虫、大蛹)(3串 50元)、キノコ鍋(38元)、小吃(焼き点心)(1カップ 25元)、計113元。中国でもやはり珍品なのか、虫の値が意外と高いのですが、ここで念願の?ムカデ、大きなイモ虫、大きな蛹に挑む事が出来ました。ただ、しっかりと焼いて、麻辣味がしっかりと付いているので、外観は、ほとんど魚や貝の串焼きの様です。
 ムカデ自体は味も全く無く、カリカリに焼き過ぎた、風味の無い硬めのエビの様です。イモ虫と蛹は、虫特有の臭みが少ししますが、貝の類の様です。いずれも、見た目のインパクトに対して、存外、味は普通でした〰。🐛 雲南省はキノコの宝庫です。このキノコ鍋には、5~6種類のキノコが入っていましたが、日本では見た事が無い変わったキノコもあります。キノコから出汁が出て、スープは超濃厚で、キノコはコリコリで、とても美味しいです。スープまで全部、飲み干しました。🍄 焼き点心は、普通に美味しいですね。🥟 全部で、けっこう量が多くて、お腹がかなり いっぱいになりました。

 帰りに、ホテルに一番近い超市(スーパー)で明日の朝昼食の買い出し(55元)。宿泊期間が長い時は、大きめの水も買います。今日の夕食は、旅も中盤、憧れの「香格里拉」に着いたという事で、やや調子に乗って、やや高めに付きましたので(私の貧乏旅にしては)、その分、明日からの食事は抑えめにしなければ・・・。


 香格里拉古城 「香格里拉 小吃街」 虫の串焼き(大ムカデ、大イモ虫、大蛹)(3串 50元)、小吃(焼き点心)(1カップ 25元) 🐛🐛

 香格里拉古城 「香格里拉 小吃街」 キノコ鍋(38元)  絶品だ~🍄

 ホテル2階のバルコニーで一杯❣ 私は海外一人旅中は、基本、酒を一切飲まないので(油断したら即、死につながりますからね・・・。普段も、飲み会の時以外は、滅多に飲みませんが)、炭酸飲料で一人乾杯~🍻 私の最もお気に入りの中国ドラマ「司藤」(主演/景甜、张彬彬)に度々出て来る炭酸飲料「元気森林 気泡水」にて! これはコーラ味ですが、色々な味・種類がありますね~🍹💞


 ところで、「香格里拉(シャングリラ)」とは何とも奇妙な名称ですが、有名な小説「失われた地平線」(ジェームズ・ヒルトン)に描かれた理想郷シャングリラはここだと、中国の地方政府が言って、改名したそうです。元は、「中甸」と言ったそうで、自治州の名の「デチェン(迪慶)」は“吉祥如意の地”を意味するチベット語だそうです。標高(海抜)は3300mを超える高地の街です。アジアの重要な大河の源流、金沙江(長江上流部)、瀾滄江(メコン川上流部)、怒江(サルウィン川上流部)が3本並んで流れているという奇跡的な土地で、「三江併流」として世界遺産にも登録されています。
 美しき聖山・梅里雪山 カワクボに抱かれた、吉祥如意の地・・・、憧れの香格里拉
 弥が上にも、期待に胸が高鳴ります~💘

 明日から、いよいよ香格里拉を巡ります。昆明~麗江~香格里拉と、時間をかけて徐々に高度を上げて来たので、高地順応もバッチリですよ~🥰
 この模様は、また次回!! お楽しみにね💕乞うご期待~~ (*^^)v

  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁/后藤 仁/JIN GOTO/고토 진