後藤 仁(GOTO JIN)の絵本便り

後藤 仁(GOTO JIN)の絵本便り

後藤仁ブログ2~絵師(日本画家・絵本画家)後藤仁の絵本・展覧会便り。東京藝大日本画卒、後藤純男門下。「アジアの美人画」をテーマに日本画を描く。東京藝大非常勤講師、元東京造形大学講師。金唐革紙製作技術保持者。日本美術家連盟、絵本学会、日中文化交流協会会員。

 ★私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』 (君島久子 文、後藤 仁 絵/岩波書店)が、Internationale Jugendbibliothek München/International Youth Library Munich/ミュンヘン国際児童図書館「The White Ravens 2014/ザ・ホワイト・レイブンス 国際推薦児童図書目録2014」に選定されました。★

●ミュンヘン国際児童図書館 公式サイト 「国際推薦児童図書目録2014」 ─ 犬になった王子 チベットの民話
https://whiteravens.ijb.de/book/1286

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後藤 仁 新公式サイト


「後藤 仁(GOTO JIN)の画室」 べーっだ!


 新公式サイト新規開設しました。日本画・絵本作品や金唐革紙作品の貴重な画像や解説が、たくさん掲載してあります。当ブログとともに、お楽しみ下さい!!



★後藤仁 新公式サイト「後藤 仁(GOTO JIN)の画室」

 テレビ等のメディアとは恐ろしい影響力を持つものである。先日も、あるテレビ番組内で、おおよそ芸術的天才ではない若者が、芸術的天才に仕立て上げられていた。私には、どうとらえても”天才”には思えなかったが、最後の彼の言葉だけは的を射ている。「世間に認められて満足している。しかし、これで自分は終わったと思う・・・。〈要約〉」
 若い芸術家が活躍をするのは結構な事である。今の時代、画家が生きていくのは本当に厳しい時代なので、なおさらである。ただ、実力の無い者をあまりに持ち上げ過ぎると、しばらくはその効果で食べていけたとしても、後に実力不足が露呈した時には、本人が一番、苦しむ事となる。現代の日本画家でも、ただ容姿が美し過ぎるとかで、テレビ・メディアが取り上げ、やたらと一時期もてはやされた画家がいたが、その作風は古典技法をなぞらえただけで、気持ち悪いものばかりを描くという特徴以外の個性は無く、彼女の実力には、私はかなり懐疑的である。
 本当の天才とは、案外、平凡な外見をしており(ほとんどの場合、衣装・容姿等の見た目ではアピールをしていない)、特に若い頃はさほど目立たないものである。インスタレーションや即興的・パフォーマンス的作画はもうすでに数十年前から、現代アーティスト系の人が数多やり尽くしており、全く目新しいものでもない~。現在では、新たな芸術的表現手段が行き詰まり、奇をてらった行為や犯罪的行為や、しまいにはテロ行為こそが最大の芸術だ・・・などと言われる始末なので、この方向性では、芸術の未来はないだろう・・・。
 私のようなちっぽけな画家は、一見普通にも見える、伝統を継承した正統的な作画技巧の中に、新たな芸術的個性や魅力を発現したい。

 私の経験上、確かに東京藝術大学には天才的な人がいる事はいると思う。東京藝術大学の入学競争率は、私のいた当時(1990年頃)、「日本画」で約20倍(520名余り受験して、26名が受かる)、「油画(西洋画)」で約30倍、「デザイン」だと50倍位であり、他の科はそれ以下である。しかし、美術系の人なら誰でもが記念的に藝大を受ける場合も多く、実質的な競争率はこの半分以下であろう。そこに入るには、デッサン・水彩画・油彩画・平面構成 等を一定以上の高度な技術レベルで描けば良い訳で、そんなに難しい事ではなく、さほど天才である必要はない。
 それでも「絵画科 日本画専攻」(当時は1学年26名)には、年によってもかなり異なるが、1学年に4~6名程の秀才的な人がおり、その中でも天才と言えそうな人は1学年に0~2名位は確かにいる。他の科には詳しくはないが、多分、天才的な芸術家はほぼ、「油画専攻」と「日本画専攻」に集中しており、まれに「彫刻科」にもいると思う。「デザイン科」は多方面への器用な適合力が問われるので、一芸に秀でた天才的芸術家は存在しにくい。「建築科」「芸術学科」は学力の高さが問われ、画力はあまり高くなくても受かるので、芸術的天才はほとんどいないだろう。
 また、他の、多摩美術大学・武蔵野美術大学・東京造形大学・女子美術大学・京都市立芸術大学・愛知県立芸術大学 等の主要美大には、各学部の各学年に秀才はわずかにいても、天才は数年に1人位しか現れないだろう。案外、中途半端に美大等の専門機関に行っている人でない作家の中に、天才が埋もれている可能性もある・・・。
 今回テレビに出ていた人は、確か、「東京藝術大学 建築科 入学」とか言っていたので、IQの高い建築系の数学的秀才・天才はわずかにいたとしても、絵画系・芸術的天才という事は、ほぼ考えられないだろう。

 「アート(芸術)」「アルチザン(職人)」は行ったり来たりするもので、お互いは相関関係にあり、本来、完全には切り離せないものである。西洋的現代アート思考では、二元論的に、より「アート」を独立させようと考えたが、東洋的思想では(西洋の伝統的芸術認識でも)、「芸術家」と「職人(技術者)」は表裏一体のものであるととらえる傾向が強い。つまり、東洋・日本の芸術家の基本姿勢としては、技術・技巧の追求は生涯に渡り途絶えてはいけないのだ。どんな天才的な素養があっても、若過ぎる頃にちやほやされ過ぎると、当然ながら、その作家は向上心を失い、凡庸な作家に終わるものである。たとえ天才肌でも、長年に渡る、人並外れた努力による”画”の研鑽がなければ、その真価を発揮できないものなのだ。
 日本画家・伊東深水は、若い頃に”本の挿絵”が評判となり、売れっ子になりかけたが、師の鏑木清方が、「もう数年は挿絵から遠ざかり、地道に絵の研鑽を積むように」と諭したと言う。現代アーティスト・村上 隆さんなども、私の周囲の藝大生の中で、天才性を感じた数少ない作家の一人だが、学生時代から名をはせるに至るまでの、努力と芸術研究への執念には、並大抵ではないものがあった。
 私が在籍した、東京藝術大学の最初のクラスには(私は2年生の終盤から、藝大生の芸術的意識レベルの低さにうんざりして、丸2年間も学校に行かずに自己研究を続け、2年留年となったので、結果、2クラスに所属している)、私以外では、2~3名の秀才的画家と1名の天才性を感じた人がいたが、いずれの人も今は残念ながら、”絵”ではほぼ頭角を現していない。藝大復帰後に編入した後のクラスには、秀才的な人こそ数名いたが、天才的な人は一人もいなかった。
 作家人生には画力・感性・天才性の有無の他に、多大な運と時勢等が作用し、最終的には協調性やビジネスセンスの高い人が有利となるので、天才・秀才というだけでは渡り切れない、誠に殺生な世界なのである。私も人に言えた義理ではないが、天才的な人は往々にして、社会性・協調性に欠ける場合も多く、藝大生の周りを見回しても、案外、要領のいい平凡な画家が現在まで生き残っているケースが大多数だ。
 いずれにしても、どんな天才でも凡才でも、その後の長きに渡る芸術的研鑽は不可欠なのである。一生、「満足した」などという事はあり得ない。どんなに世間に評価されようと・されまいと、肩書・称号を与えられようと・与えられまいと、売れようと・売れまいと、有名になろうと・なるまいと、・・・そんな世俗には全く関係なく、一生、地道に、画道に精進する事しか、画家には残された道はないのである。


水彩画ポスター「緑を守る一人一人の心と手」 中学3年生 1983年 ─ 「第1回 全国都市緑化フェア 図画・ポスターコンクール」 大阪府知事賞(最高賞)

水彩画「21世紀は太陽利用時代(未来の都会)」 中学3年生 1984年 ─ 「太陽の日記念 絵画コンクール」 (審査員長・岡本太郎) 佳作

アクリル画「大自然・・・私の夢」 高校1年生 1984年 ─ 「旺文社主催 第28回 全国学芸科学コンクール」 銀賞(旺文社賞)

日本画「枯木孔雀図(マクジャク)」 高校2年生 1986年

石膏デッサン「ブルータス」 美術予備校 1989年 ─ 「立川美術学院、日本画・油絵 合同コンクール」で一等賞になった作品。背景の一部には、村上 隆さんの手が入っている。


「立川美術学院・東京藝術大学 合格者発表」1990年3月  当日、その場に居合わせた、村上 隆さんが撮影した写真。
 

「東京藝術大学 入学式」1990年4月10日 後藤 仁、21歳  この頃は、まだ自分の天才性と輝ける将来を、微塵も疑っていなかった~~ ( ;∀;) 


 私も小学生から中校生の頃にかけて、「天才絵画少年、現る!」と学校や地元新聞 等で大いに噂され、大阪市立工芸高等学校 美術科では、「創立50年始まって以来の天才画家 登場か!」と期待された。当時は今ほどメディアが盛んでなかったが、あれが今ならば、さぞかしテレビやSNSで取り上げられ・持ち上げられていたかも知れないね・・・。
 その後、高校卒業後に上京して入学した東京の美術予備校・立川美術学院では、日本画科講師の村上 隆さんらが率いる優秀な予備校生達に出会った。私は、関西風描写方法を東京風に修正するのにも時間を要し、その中の3~4名にはどうしてもかなわない日々があり、生まれて最初の芸術的挫折を味わった(その時の3~4名は後に、皆、東京藝大に受かっている)。私は当時、美術予備校の受験的教育に疑念を抱き、作画にも面白さを感じられなくなり、学校には半分も行かずに、新聞配達等をしているという落第生だった。それでも二浪の中盤以降、実力を発揮し、特に「鉛筆デッサン」では私に勝る人は一人もいなくなった。私の目には弱めであるが赤緑色弱の気があり、そのせいか、少しの苦手意識があった「水彩画(着彩)」も、やっと先の3~4名の秀才に並び、ようやく東京藝術大学に合格できたのだ・・・。
〈この辺りの学生時代からの経緯を本格的に話しだすと、長くなるので、また、いずれの機会に・・・。 本当は”芸術”とは、他者との競争や順位ではなく、自己の個性的・美の追求に他ならないのであるが・・・。〉

 藝大入学など簡単なものだと強がれど、実際には、そんなに簡単な事ではなかったのだね~。しかし、大学卒業後、絵だけで生きていく事は、その何十倍も、何百倍も、厳しい試練なのだと、その後、知る事となる・・・・。
 大学卒業後25年余り、私は、おおよそ天才とは程遠い、無名の貧乏画家として未だ世間に埋もれているが、それでいいのである。「芸術の神様は孤独な崇拝者を好む」と言う。本当の実力より、はるかに低い評価に長年甘んじ続ける方が、生活は実に苦しくはあるが、一人ひそかに努力・研鑽を続け、誠の芸術家になれるというものだ、・・・と自己を慰めつつ。本当の画家・芸術家など、大抵、そんな風に、世の中に地味に隠れて存在しているものである・・・。  

 


  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

 

 今、世間では、コロナ禍による強力なフラストレーションを多くの人々が感じている中、オリンピック精神の男女平等や、世界中の人種不平等問題などが叫ばれています。私は画家(芸術家)ですので、基本的には絵画・芸術・文化関係以外の専門外の事柄は、あれこれ言わないように気を付けていますし、あまり確たる思想も有していません。
 しかし、語弊を生じやすく軽々には触れられない、このデリケートな事案ですが、多くの問題が噴出する現在、一弱小文化人としての立場からでも、何かしらの意志を発言しなくてはいけない時代なのかも知れません。・・・・・

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 私は、 2004年6月にインド関係者から「インド映画を見る会」に招待されて、衆議院内講堂へとおもむいた時に、同じく招待されていた、元内閣総理大臣・森 喜朗氏にお会いしました。私は若い一画家でしかありませんので、その時には、ご挨拶もせず、ただ遠くから眺めていただけです。その場には、元内閣総理大臣の羽田 孜氏と鳩山由紀夫氏も同席されていましたが、それらの政治家やインド人実業家達のご対応を見ていると、森 喜朗氏は、羽田 孜氏や鳩山由紀夫氏とは、一段も二段も異なる立場の御仁なのだと感じ取れました。会場に一足遅れて森氏が登場すると、周囲の空気に緊張感が走り、皆がその存在に敬意を払っていました。
 これと似た奇妙な経験は、2017年8月の「東京あこうのつどい」(都市センターホテル、千代田区)に東京都知事・小池百合子氏が来られた時くらいでしょうか。その時分は、「次の総理大臣は小池さんか・・・」などと取りざたされていた頃で、まさに今、勢いに乗る小池氏が登場すると、周囲には一種どよめきのような、奇妙な歓声に包まれました。私が小池氏にご挨拶をすると、小池氏は文化にはあまり関心が薄いと見えて、反応は鈍いものでしたが、会社の社長さんがご挨拶に来ると、とても喜んでいました。企業・団体の応援は、献金や票の獲得上、さぞ有利なのでしょうかね・・・。私は絵画・絵本文化を少しでも知ってほしいという思いで、拙作絵本
『わかがえりのみず』(鈴木出版こどものくに ひまわり版)を小池氏に見ていただきました。『わかがえりのみず』は、欲張って泉の水を飲み過ぎた おばあさんが、赤ちゃんになってしまうという、あの有名な昔話です。その内容は今の時代、考えようによっては女性蔑視とも取られかねないストーリーなので、小池氏にお見せしたのは、少々誤解を招かれたのではないかと思い返しています。そこに深い意図は無く、その時にはその絵本しか持っていなかっただけなのです・・・。『わかがえりのみず』などは、笑話に近い素朴な”昔話”とはいえ、今の時代にはすんなりとマッチしにくい習慣・価値観も多々あり、民話絵本の表現とは実に難しいものなのです~。
 話がそれましたが、その他にも、私は今までに、河野太郎氏の父で元衆議院議長・自民党総裁の河野洋平氏や、元参議院議長・法務大臣の江田五月氏や、元法務大臣の岩城光英氏や、中国大使・インド大使などの各国大使、国内外の区長・市長・町長さんなど、何人もの政治界その他、経済界・文化界の大物にもお会いしてきましたが、「インド映画を見る会」の時の奇妙な雰囲気を思い出すと、やはり、森 喜朗氏の政治的・経済的影響力は、幾多の政治家の中でも比類なく強大で凄まじいものなのだろうと察しました。
 そんな具合なので、実際に身近にいる関係者は、当然ながら、一言も意見や反論を言えないのが、常態なのでしょう。しかし、それでは、世の中は一向に良くなりませんよね~。


「インド映画を見る会」 元内閣総理大臣 森 喜朗氏、羽田 孜氏、鳩山由紀夫氏、作家 石川 好氏らが出席 (2004年6月4日/衆議院内講堂)

「インド映画を見る会」 森 喜朗氏、ご挨拶

「第4回東京あこうのつどい」小池百合子都知事らと

「第4回 東京あこうのつどい」 東京都知事・小池百合子氏 (2017年8月4日/都市センターホテル、千代田区) 私の作画絵本『わかがえりのみず』(鈴木出版こどものくに ひまわり版)と


 幼少期の私の家では、比較的おとなしい父よりも、母の方が断然怖くて強かったので、少なくとも男尊女卑的な雰囲気は皆無でした。それでも、どこか精神的には、やはり父の存在は一番大きかったように思います。
 高校生になり、大阪市立工芸高等学校 美術科に通うようになると、クラスの四分の三は女性でした。日本画はもちろん、現在の美術・イラスト・デザイン業界は女性の方がはるかに多いのです。
 東京藝術大学 日本画専攻は、当時、一学年26名の在籍者がいましたが、毎年、ほぼ男女半々でした。これにはからくりがあり、日本画専攻の受験者は8割方女性である上に、色彩感覚などは平均的に女性の方が良いとされ、普通に取ると女性ばかりになるので、合否が調整されていたと言われています。後年、これが問題視され、現在は成績通り取っているらしく、クラスはほとんど女性ばかりになっていると聞いています。
 若い頃は一般的に、女性の方がまじめに美術学校に通う上に、色彩感覚が平均的に良くて、水彩画・日本画などは早く上達すると言われています。男性は色彩感覚に劣る人が多いが、デッサン力は女性より勝るケースが多く、また、マニアックで凝り性の傾向があり、全体としては平均的には女性の方が優勢だが、ほんの少数の男性は極めて天才的に高い能力を示すとも言われています。
 これらの認識も、もしかしたら、長年の性差別意識によって、植え付けられた見解なのかもしれませんが、私の経験上、あながち遠過ぎる見方ではないのではないかと思うのです。つまりは、男女は人権的には当然、”平等”でなければならないのですが、その能力には、多少の得意不得意分野があるのです。それは、狩猟採集時代から、男は外に狩りに行き異民族とは戦い、女性は家で子供を育て家事をするという、動物的本能に基づいています。それで身体的には、男性は筋肉質で力が強く闘争本能も強くなり、女性は細やかで丁寧な作業ができるようになったのです。
 しかし、時は現在、文明社会に囲まれた中では、それらの区別もほとんど不必要になりました。そこで、男女が平等に社会進出して活躍できる、ジェンダーレスな社会を目指そうというのは当然の事です。しかし、そんな中でも、男女それぞれの得意なジャンルを最大限、活かそうとする工夫がなければ、物事上手くはいきません。何もかも”平等”と言って、何もかも同じ事を女性にもやらせると、逆に女性が苦しむ事にもなりかねません。私の子供・青年時代には、何か物を運ぶ時に先生などから、「おい、男子、女の子の荷物を持ってやれ!!」と命令されたものです。大人になった今でも、過酷な肉体労働は女性に代わって、たいてい男性がやる羽目になります。私は今の歳までに、多分、平均的な女性の数倍~十数倍の合計重量の物体を持ってきたと思います。そんな訳で、男や女の別ではなく、何事も、できる能力・体力の者がやるしかないのです。
 ついでに話せば、私は長年、「アジアの美人画」を中心テーマに女性像を多く描いてきましたが、現在の認識では「美人画」というカテゴリーさえ、女性蔑視だという判断がなされそうです。私は「美人画」を表面的な容姿のみならず、「心・精神性が美しい人を描く絵画」ととらえて描いています。男女平等をいくら進めようとも、多くの女性は多分、化粧文化をやめないと思います。やはり人は、男女の区別なく、本当に美しい女性を見ると、心が動くものなのでしょう・・・。

 十数年前から関わっている「絵本作家」の世界も、現在は女性が圧倒的に多い業界です。多分、総数の8割以上は女性だと思います。私が約7年前から一昨年末まで在籍した、絵本作家・画家・イラストレーターの団体・日本児童出版美術家連盟(童美連)も大半が女性です。生来、平均的・相対的には女性の方が発言力が強いので、数人のご年配のベテラン作家以外は、男性は常に押され気味で、男性作家の肩身が狭いようにも見受けられました。私は結構、何でも忌憚なく発言した方ですがね・・・。
 私は童美連での後半の3年間は理事を務めましたが、そこでの理事会は、森氏発言ではないですが、確かに、とても長いのです。理事の8割くらいは女性です。女性は、平均的にまじめで、数字や細かい部分に気が回るので、どうしても、とても長時間の会議になるのです。それは多分、正確・公正を期そうとする精神で、本来、悪い事ではありません。ただ理事の私達は、毎回の長い会議は大変でしたがね・・・。
 男性理事だけでしたら、大雑把過ぎて、細かい点を見落としがちですが、逆に大きな視点で長期的な発想をできるという点では、男性の方が優位だと思います。一番の問題点は、確かに男性の方が忖度が働きやすくて、年長者・権威者に迎合しやすいという難点でしょう。
 このように、「世の中、何でも”平等”に」とは言えど、男と女の身体的・性格的役割区別、得意不得意は、個人によってかなりの個人差があるにせよ、決して「何もかも男女同じにしないといけない」という訳にはいかない部分もある事を、忘れてはなりません。

 現在の童美連、ひいては、絵本作家界の場合、女性会員・理事が多過ぎて、逆にそれによる問題点も生じているように感じます。ただ、日本の政治・経済界から文化界の強い権威・権限のあるポストは、間違いなく、まだまだ女性が少な過ぎます。しかし、童美連のように女性が多過ぎても、元々、気弱で優しい男性の多い絵本作家界ですし、男性作家の方が明らかに可哀想に見える機会にも度々出くわす始末になるのです。
 何事も”平等”を基本とするならば、やはり、世の中の重要ポストは、5:5~6:4、4:6の男女比になるように、何かしらの調整をしていくしかないのでしょうね。もちろん、実力社会である日本画壇(美術大学を含む)や絵本画壇などの男女比は、総数や実力で偏るのは仕方ない事です。ただ、往々にして、後半生に実力を伸ばしがちな、天才肌ながら不器用で商売下手な男性日本画家・絵本画家などが、今後の世界で生まれにくくなる事は危惧されますが・・・。

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 今回は内容が複雑になり過ぎないように、今ホットな話題に乗っかって、主に美術界(日本画家・絵本作家)の”男女平等”についての思考のみ述べましたが、それは、人種・民族・国籍・思想・宗教・職業・年齢・貧富・障害者などの、どの差別にも通じる事です。
 私は変わり者の貧乏画家ゆえ、今までにも幾多の差別・偏見を受けてきました。中学・高校・大学時代の無視・仲間はずれという、いじめ的差別をはじめ、大人になってからでも、”絵”だけで食べていけない時期には(※ここで私の言う”絵”とは、日本画本画・版画販売、絵本印税、大学・絵画教室講師をさします/売り絵と印税だけで食べていけるのが理想ですが、それは至難の業です)、学習塾講師や日雇い派遣労働などの副業をせざるを得ず、ずっと年下の正社員から何度も「おい、派遣!、ぜんぜん違うだろよ!」などと激しく罵倒された経験もあります(これは、会社名をはっきりと公表してもよい位の、社会的差別問題ですが・・・)。その他にも、私自身、多くの差別・蔑視を受けるという経験をしてきましたが、私の父も、多分、そのような差別的境遇によって、精神的に追い詰められ、自死に至ったのではないかと推測しています。
 あるいは逆に、知らず知らずに、また、どこかに意識があったり意識せずにも、今までに、私自身が差別的発言・行動をしてしまっている事は必ず多々あるでしょうから、自戒の意識は常に必要です。

 世の中、全くと言っていい程、不平等な世界です。各分野で多くの人々が、その是正に何かしらの心を砕くべきです。しかしながら、長年、民族差別を受けてきた民族が、一たび覇権を握ると、弱い立場の民族を虐げるケースなど、”逆差別”という形でやり返すような在り方が、実際に数多く存在しています。そこには永きに渡る歴史状況が横たわり、一画家などではどうしようもない、複雑で難しい問題ばかりです。男女差別の場合も、各ジャンル・集団内で、この”逆差別”に至らないように、十分に留意せねばなりませんね・・・。
 私は来し方行く末、「美術作品」という形でしか自己表現をしたくないのですが、人間の中に常在する様々な問題を、いつも頭の片隅で意識しながら、表現していかねばならないとは思っています。

  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

 

特別番組 【からくり人形師 後藤大秀 100年先へ残す「最後の仕事」 】

 私の伯父で、からくり人形師の後藤大秀さんの追悼特別番組が、大垣ケーブルテレビで放送されます!!
 現代日本を代表する、からくり人形師 ・ 後藤大秀さんの最後の姿となります。ご視聴できる地域の方は、ぜひ、ご覧いただきますよう、お願い申し上げます。
  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

 
放送日 : 2021年2月1日(月) 午後7時10分から、
        大垣ケーブルテレビ「チャンネルOCT」


 大垣ケーブルテレビ 公式サイト 

  https://www.ogaki-tv.co.jp/choct/sp/




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 昨年から3か年をかけて、「大垣祭り〔ユネスコ無形文化遺産・国重要無形民俗文化財〕・中町 布袋軕(ほていやま)」(岐阜県大垣市)の完全復元事業が行われています。その最後を飾る、天井画(天井絵)制作を、私が受け持つ事になりました。本年辺りから、本格的な下図制作に入る予定です。
 大垣祭りは、2015年に国指定重要無形民俗文化財に、2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録された、日本を代表する盛大なお祭りです。伯父・後藤大秀さんの からくり人形は、この大垣祭りの軕(やま)に乗せられて、毎年5月にご披露されます。
 布袋軕再建は、文化庁からの文化財保存事業費/国宝重要文化財等保存・活用事業費補助金の交付を受けての、大垣市の文化振興・文化財保護整備事業として、大垣祭保存会の主導による大垣市・大垣市教育委員会を挙げての大型復元事業です。また、この布袋軕再建は、伯父・後藤大秀と甥・後藤 仁の二世代の作家による、壮大なコラボレーション作品とも言える、歴史的 大創作事業になるのです。
 私は、この制作を通し、私自身の芸術への意気込みや、伯父への思慕のみならず、大垣市民から岐阜県民・日本国民の祭り好きの皆様のご期待に応えるべく、また、阪神大震災・東日本大震災への鎮魂や、また今回のコロナ禍を受けて、病気・疫病平癒への深い祈りを込めた、誠にかけがえのない大切な創作になると思っています。全身全霊、精魂を傾けて創作に望みたいと、気合を入れています。

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【からくり人形師・後藤大秀 略歴】

 後藤大秀(ごとう だいしゅう、1929年~2020年、本名は後藤秀美 )は、岐阜県・愛知県を中心に活躍した著名な「からくり人形師」であり、後藤 仁の伯父(父の兄)でもある。

〔概要〕
 現在、日本で本格的な「からくり人形師」として活動しているのは数名しかおらず、後藤大秀は日本を代表するからくり人形師の一人である。全国的にも有名な大垣祭、大津祭といった祭りの、「山車からくり(だしからくり)」の完全復元や修復を多く手がけた。(この場合の復元とは、昔の人形を基に全く同じ姿形の人形を新しく制作する事。修復とは、昔の人形の破損した箇所だけを作り直す事。)
 なかでも、大垣祭の相生軕「神主友成」復元制作では、昔の人形は過去に紛失していた為、古い写真一枚と古老の証言のみを基に制作をしたので、この場合はほぼ完全創作と言える。

 「からくり人形」は頭・首・手・足・胴・胴串等から出来ており、頭・首・手・足には木曽檜、胴には桜、軸は樫、ピンは竹、滑車類はツゲといった木材を、バネには鯨のヒゲを使用する。昔と変わらぬ道具や材料を使用して、人形一体を制作するのに一年はかかる。
 後藤大秀の作品は、「能面打ち」修行でつちかった髪や目の繊細な線描きと、深い色合いの彩色や、「宮大工」時代につちかった高度な木工技術による、複雑なからくり仕掛けが特長である。


〔略歴〕
1929年 愛知県一宮市に生まれる。〔本名、秀美(ひでみ)。父は指物大工である。甥は日本画家の後藤 仁。〕その後、岐阜県大垣市に移る。
1948年 工匠の小寺浅之助に堂宮建築(宮大工)を学び(「金蝶園総本家 本店(大垣市景観遺産指定)」等の建築に参加)、のち数寄屋建築(茶室)を手がける。
1950年 大垣祭の大黒軕(三輌軕)「保管箱(厨子)」制作。
1980年 能面打ち師の東 安春(堀 安右衞門の弟子)に師事し、能面打ち修行をする。(つまり後藤大秀は、能面打ちでは、堀 安右衞門の孫弟子にあたる。)
1984年より、「からくり人形」復元制作を始める。名古屋市 戸田まつりの四之割「宙吊り小唐子」「肩車大唐子」「采振り童子(ざいふりどうじ/采振り人形)」復元制作。
1988年 「大垣市市展賞」受賞。
1991年より、名古屋市筒井町 天王祭の神皇車(じんこうしゃ)「神功皇后(じんぐうこうごう)」「武内宿禰(たけのうちのすくね)」「面かぶり巫女」「采振り童子」復元制作。
1992年 大垣市東地区センター能面の会 講師。
1994年より、大垣祭の相生軕「神主友成」「住吉明神」「尉」「姥」復元制作。
1994年 豊田佐吉記念「トヨタ産業技術記念館」(名古屋市)に唐子人形を制作納入。
1996年 大垣祭の相生軕「神主友成」「住吉明神」完成。
1998年 「大垣市教育功労賞」受賞。
1999年 大垣祭の相生軕「尉」「姥」完成。大垣祭の愛宕軕「武内宿禰」「神官人形(狂言師人形)」復元制作。大垣市美術家協会 理事。「第14回国民文化祭」(岐阜県高山市)で、からくり人形の制作実演。
2000年 大垣市市展 審査員。
2001年 大津祭の龍門滝軕「鯉」復元制作。大垣祭の浦嶋軕・布袋軕「采振り童子」復元制作。
2003年より、名古屋市 広井神明社祭の二福神車(にふくじんしゃ)「恵比寿人形」「大黒人形」「采振り童子」復元制作。
2005年 岐阜県神戸町町展 審査員。
2007年 「大垣祭り出軕運営委員会 功労賞」受賞。「後藤大秀 からくり人形・能面展」(名古屋市博物館)開催。
2009年 「全国山・鉾・屋台保存連合会 人形関係修理技術者」認定(当時は全国で3名のみ、現在は4名のみ認定)。大垣祭の布袋軕「倒立唐子人形」「布袋人形」復元制作。
2013年 「全国新作能面公募展」秀作受賞。
2014年 常滑市大野橋詰町 尾張大野祭の紅葉車(こうようしゃ)「逆立ち唐子」「采振り童子」復元制作。
2015年 大垣祭が「国重要無形民俗文化財」指定。「全国新作能面公募展」能楽の里賞受賞。
2016年 大垣祭、亀崎潮干祭が「ユネスコ無形文化遺産」登録決定。
2017年 「岐阜県伝統文化継承功績者顕彰状」授与。「全国新作能面公募展」審査員特別賞受賞。津島市 津島秋祭・七切祭(ななきりさい)の麩屋町車「湯取神子」「笛吹人形」「鼓打人形」、池町車「逆立ち唐子(唐子遊)」復元制作。
2018年 「大垣市功労章」授与。「後藤 仁 日本画・絵本原画/後藤大秀 からくり人形 展」(赤穂市立美術工芸館 田淵記念館)開催。
2020年9月 91歳にて逝去。


〔その他〕
後藤大秀が修復した「からくり人形」が使用されている山車。
   大垣祭の菅原軕、榊軕、愛宕軕、神楽軕(三輌軕)
   大津祭の郭巨軕
   名古屋市 戸田まつりの一之割、三之割、五之割
   羽島市 竹鼻まつりの福江町・上町の山車
   大垣市 綾野祭の猩々軕
   半田市 亀崎潮干祭の東組宮本車
   津島市 津島秋祭の麩屋町車、池町車     他
「名古屋まつり」には、筒井町 天王祭の神皇車と広井神明社祭の二福神車が登場する。
「はんだ山車まつり」(愛知県半田市)には、半田市 亀崎潮干祭の東組宮本車が登場する。
後藤大秀の「からくり人形作品」は、名古屋市博物館、神皇車保存会、トヨタ産業技術記念館(名古屋市)等に収蔵されている。

 

 私は日本画・絵本原画制作の合間合間に、日々思った事・見付けた事などを、Facebook・Twitterでつぶやきます。これは、その続編になります。
 一絵師のたわいもない独白は、いい加減で無責任な言葉にしか過ぎません。しかしその行間に、芸術家の真実が垣間見えるかも知れません。荒削りで不器用な絵師の言葉の中から、”真実の言霊”を見出していただけましたら光栄です。
 今回は、中国向けの
「新作絵本〈第2弾〉」制作(題名等の詳細は、後日、発売前に公開)の作画最終段階から原画納品までの軌跡を主に綴ります。
 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

                ★

2020年12月15日

 中国向けの新作絵本制作は、この数日をかけて、最後の一枚「後ろ扉」の作画を進めています。一通りの色を置き、現在、およそ5割の進捗状況です。
 この場面は、物語のささやかなエピローグなのですが、民族衣装の描写は、やはり、かなり細かいですので、描くのは大変です。
 原画制作は、最後まで、一切、気を抜けませんね~。😤


12月18日

 中国向けの新作絵本制作は、本日までに、「後ろ扉」の作画を進めて、現在、およそ7割弱の進捗状況です。
 この場面には、中国少数民族の民族衣装を着た、貴人2名を描いているので、やはり、衣装の細部描写には大変な労力を要します。
 近年は、一日、5時間以上描くと、集中力がもたなくなります。この頃は年齢のせいか、一日の仕事終わりには、言いようのない、重たい疲労感に襲われます~。 (@_@)~~
 それでも、作品が完成していくのは、誠に楽しいものなのです。
 来週中には何とか、この「絵本」の全場面を完成させたいと考えています(「題名」のみは、後日、題名が決まってから描く予定です)。
 今は絵本原画制作のみに集中していて、日本画の一枚物を描くゆとりがありませんが、次の絵本原画制作に入る前に、昨年末から、描きかけのまま置いてある、日本画の「小品」も描き進めなければいけないのです。やるべき事は実に多いです~~。😤


12月23日

 中国向けの新作絵本制作は、本日までに、「後ろ扉」の作画を進めて、現在、およそ8割強の進捗状況です。
 今日は、衣装に金泥・銀泥を入れ、衣装と背景の彩色を全体的に整えました。あとは、2人の貴人の顔の描写を仕上げ、最終的に墨線で全体を描き起こし、色の微調整をすれば、完成となります。大きな失敗でもなければ、今週中には出来そうです~。( ..)φ
 最後の最後まで、息のつまる慎重な作画が続き、疲労は重なり、神経ははち切れそうですが、何とか、思うような完成度の作品が仕上がりそうです。
 今年は、誠に大変な一年でしたが、この絵本原画を完成できると、やっと、心置きなく年を越せそうです・・・。年内いっぱい、最後まで気を引き締めて、作画に邁進します。


12月24日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「後ろ扉」を一気に仕上げまでもっていきました。気持ちが乗っている今、完全集中による完全完成を目指しました。あとは明日、最終的な見直しをして、落款を入れて、絵本全場面の完成となります。
 この後日、全場面を再度じっくり見直して、絵本全体のバランス・流れを再確認し、問題がなければ、この絵本原画制作は終了します(あと、「題名」を描かねばなりませんが)。こうして、ようやく、1年1か月に渡る、苦闘を終えようとしています・・・。
 芸術家として、絵師として、命を削りながら、やっと紡ぎ出された、この魂の作品を、ぜひ、多くの子ども達・大人達に届けたい~。そして、美や生命について、深く考えを巡らせていただけるよう、・・・それだけが私の願いであり、やるべき宿命なのです。


12月25日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「後ろ扉」の背景彩色に手を加え、落款を入れ、絵本原画全場面の完全完成としました。・・・新型コロナウイルスという大変な自然の猛威にさらされた今年1年でしたが、私自身は素晴らしい制作の機会をいただき、かなりの時間を創作に打ち込めた事に、心より感謝申し上げます~。🤗

 1年1か月の長きに渡る日本画による本画制作は、困難の連続で、誠に神経をすり減らしましたが、何とか思うレベルまでの完成度にこぎつけられました。今回、今まで描いた絵本原画の中では、最も作画に時間を要しました。特に、人物・動物・建築物の登場数の多さと、中国伝統民族衣装の細部までの描写に、最も神経を使い、疲弊しました。しかしながら、多分、私の絵本史上、最高に美しい”美人像”が描けたのではないかと、おおよそ満足しています。
 この後、少し時間を置いてから、じっくりと絵本原画の全体の流れを再確認し、違和感・問題がなければ、制作完了となります。ただ、「題名」が決まったら、手描きで描く予定ですが、これは、1週間もあればできるでしょう。

 我が子の如きこれらの絵達が、良き「絵本」に生まれ変わり、中国や日本や世界中の、多くの子ども達・青年達・大人達に楽しまれる事を願っています。そして、このコロナ禍で翻弄される現世において、絵本作品を通して、多くの老若男女・善男善女に、輝ける命の美しさ・大切さを感じ取っていただけましたら、嬉しい限りです。🥰


12月29日

 今年は新型コロナウイルスの猛威が起こり、世界中の誰もが、とても大変な一年となりました。私も、講師を務める絵画教室が2~3か月間も閉鎖され、本年1月頃には刊行予定だった中国向け新作絵本
『青蛙緑馬』(浙江少年児童出版社、伝世活字国際文化メディア・小活字)の発売が1年も延期されたままで、ただでさえ貧乏画家なのに、一時期は、さらに厳しい経済状況となり困惑しました・・・。
 今年は当初から、展覧会・イベント・取材旅行の予定をほとんど入れていなかったので問題は少なかったのですが、それにしても、私にとって十数年ぶりの、展覧会・イベント等の対外活動の少ない一年になりました。
 ただ、この5年余りは、美術大学講師や美術団体理事・委員長 等での雑務や会合・懇親会が多過ぎて、なかなか制作に集中できないというジレンマに始終悩まされてきましたので、今年は絵画教室以外はほぼ制作のみに集中できたという意味では、私にとっては、絵師として幸せな一年であったとも言えます・・・。

 昨日、中国向けの”絵本”原画の自己記録用の撮影をして、その後と今日、アトリエ周辺の簡単な大掃除をして、一応、仕事納めとしました。ただ年末年始も、時間さえあればボチボチと、次回「絵本」作品の”ラフスケッチ”の仕上げを進めておかねばなりません。次回作はオリジナル大作絵本の計画で、今までの私の絵本作品以上の最高傑作絵本にするべく、最大限の気合を入れて取り組んでいます。😤
 その他、次回絵本作品の本画制作が始まるまでに、「日本画」の単品・数枚を描き進めておかなければなりません。また、大垣祭り「天井画」の原案考察も進めねばなりません。やる事は山のようにあります。来年も更に制作に邁進できますよう、厳しい世相ではありますが、そう切に願っております。

 今日の夜10時から、テレビ朝日で「天空のヒマラヤ部族 決死の密着取材150日間 ~天空に佇む12の村~」が放送されるそうで、面白そうですね~。ヒマラヤのチベット族・チベット文化圏には、私の作画絵本
『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)そのままの世界が現在も生きています。ぜひ、絵本と合わせてお楽しみ下さい~。
 今年一年、大変お世話になりまして、誠にありがとうございました。来年が、平和で豊かな一年になります事を祈念して、今年のフェイスブックを終えようと思います。皆様、くれぐれも御身大切に、良いお年をお迎え下さい。


絵本「青蛙緑馬」表紙原画

 絵本『青蛙緑馬』 (浙江少年児童出版社、伝世活字国際文化メディア・小活字)

絵本「犬になった王子 チベットの民話」

 絵本『犬になった王子 チベットの民話』 (岩波書店)


2021年1月4日

 明けましておめでとうございます。皆様、旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
 厳しいご時世ですが、本年が良い年になります事を願っています。本年も、よろしくお願いいたします。🤗


1月6日

映画マガジン FILMAGA 
 なぜ『ゲド戦記』が再上映作品に選ばれた?“親殺し”に込められた意味や、もう一度観るなら注目しておきたい点を深掘り考察【ネタバレ解説】

 「一生に一度は、映画館でジブリを。」のキャッチフレーズで2020年6月26日(金)より、全国372館の劇場で『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『ゲド戦記』の再上映が実施されました。・・(中略)・・映画『ゲド戦記』には原作と原案という、似たようなクレジットが二つ存在していることがあります。原作は前述の通り同名の小説なのですが、宮崎駿が1983年に出版した「シュナの旅」という絵物語を原案としている映画でもあるのです。・・・「シュナの旅」は、もちろん宮崎駿のオリジナル作品なのですが、宮崎駿監督自身はチベットの民話である「犬になった王子」という作品をベースにしていると書いています。・・・(後略)


https://filmaga.filmarks.com/articles/59964/

 ジブリアニメ「ゲド戦記」の原案になった絵物語「シュナの旅」(宮崎 駿/徳間文庫、「風の谷のナウシカ」等の宮崎 駿 アニメ作品の原点とも言われています)の原話は、私が絵本化したチベット民話『犬になった王子』(君島久子 文/岩波書店)なのです。まだ読まれていない方は、ぜひ、この機会に、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(君島久子 文、後藤 仁 画/岩波書店)を映画・絵物語と合わせて、ご覧ください。とても興味深く、面白いと思います。

○岩波書店 公式サイト 『犬になった王子 チベットの民話』

https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html


1月6日

 中国向け新作絵本の”第二弾”は旧年中に全場面を完成し、自己記録用の撮影も済ませました。今回は、完成する度にパネルからはがしながら作画を進めたので、絵本全体の流れをつかむのが難しかったのですが、おおよそ違和感もないので、これで良しとしました~。🤗

 新年早々に、続く中国向け新作絵本”第三弾”の「ラフスケッチ」の仕上げに取り掛かっています。いつもより詳細なコマ割り・ラフスケッチになったので、思ったより時間がかかっています。編集部に原画を引き渡す予定の、来週初めには完成させたいのです。
 この絵本は、私の作/絵によるオリジナル物語となります。絵本第二弾の延長線上にある内容となりますが、更に凝ったストーリー展開、誠に壮大な歴史物語絵巻になる計画です。描くのには更なる困難が予想され、2年近くを想定していますが、とても楽しみで、今から腕が鳴っています~。💪


1月10日

 中国向け新作絵本”第3弾”は、本日、「ラフスケッチ(コマ割り風)」を完成させました。およそ、2カ月半かけて、かなり詳細なラフが描けました。とても素晴らしい作画イメージが浮かんできています・・。誠に美しく壮大かつ深遠な作品になりそうな予感ですね~。 ヽ(^。^)y


1月12日

 本日、中国向けの
「絵本」(第2弾)の原画18点を、出版社・編集者に引き渡しました。大切な我が子を実家から見送るようで、いつもながら、この時は一抹の寂しさが残ります・・・・。
 コロナ禍という、なかなか厳しい時節でもあり、中国向け絵本・第1弾
『青蛙緑馬(チベット民話)』の発売も、もう少し時間がかかるようです・・・。産みの苦しみとも言いますが、この厳しき時期を過ぎると、きっと良い季節も訪れるだろう事を祈りながら、作品創作の手綱だけは緩める事なく、常に画道に精進していこうと思うのです。
 きっと素晴らしい「絵本」になって、帰って来いよ~。 ( ;∀;)ノ
 いつまで自身の命が続くのかは分かりませんが、美しい世界を信じて、どこまでも美しい世界を創造していこうかな~~。


 

 

 私は日本画・絵本原画制作の合間合間に、日々思った事・見付けた事などを、Facebook・Twitterでつぶやきます。これは、その続編になります。
 一絵師のたわいもない独白は、いい加減で無責任な言葉にしか過ぎません。しかしその行間に、芸術家の真実が垣間見えるかも知れません。荒削りで不器用な絵師の言葉の中から、”真実の言霊”を見出していただけましたら光栄です。
 今回は特に、現在、取り組んでいる中国向けの「新作絵本」制作の、完成へ向けての軌跡が多く綴られています。

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

                ★

2020年11月6日

 中国向けの
新作絵本『青蛙緑馬』の出版準備は既に整い、あとは、新型コロナウイルスの状況をみて、年末・年始辺りの出版時期を待つのみです。
 続く、
新作絵本・第二弾の原画制作は、あと4枚を残すのみ。内3枚は7~8割の完成状況です。
 さらに続く、中国向け
新作絵本・第三弾!。今回は、オリジナルストーリー(創作絵本)に挑戦!! 現在、ラフスケッチ作画を進めている所ですが、とても面白くて壮大で、血沸き肉躍る、誠に素敵な「絵本」になりそうな気配~!!!。これは、私の今までの最高傑作絵本になるかも知れませんよ~!!!! ヽ(^o^)丿~~☆ ワ~~ィ
 

11月7日

AbeBooks

”Prince became a dog - Tibetan folklore”

https://www.abebooks.com/Prince-became-dog-Tibetan-folklore/30048571558/bd
https://www.abebooks.co.uk/Prince-became-dog-Tibetan-folklore/30048571558/bd
https://www.abebooks.de/9784001112429/Inu-natta-oji-Chibetto-minwa-4001112426/plp

 AbeBooksという海外のサイトでも、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話 ”Prince became a dog - Tibetan folklore”』(岩波書店)を扱っているみたいです。
 ネット時代は、まさに国際化の時代ですね~。 ('ω')ノ


絵本「犬になった王子 チベットの民話」

 絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)


11月9日

 中国向けの新作絵本制作は、「表紙」「第14場面」「第15場面」の最終の詰めの段階です。
 この辺りに来ると極めて神経を使い、疲労困憊なのですが、段々と完成が見えてくるので、実に嬉しい局面でもあります。
 「第14・15場面」合わせて、1~4cm程の微細な人物・動物が、およそ200人・匹位いて、その一人一人の顔・体・衣装 等を極細の墨線で描き起こしていきますので、気がおかしくなりそうになります~。しかし、そこがまた、絵を描く醍醐味でもあるのです。
 全集中を越えた、この”究極集中”ができないと、最高の絵は描けないのです。


11月13日

 「美術品の修復でまたも失敗が・・・」という記事が出ていますが、これらは失敗という以前の問題です・・・。
 「餅は餅屋」とも言いますが、本来、美術の専門家で無い人に、美術品修復や新調を依頼する事自体が不可能なのです。
 近年、「芸術・美術」を「アート」と言い換えて、誰でも気軽にできる事のように、どこか安易にとらえている風潮があるように感じますが、芸術・美術の世界は本来、極めて深遠で、困難で、専門性が必要なのです。
 近年の日本の日光東照宮の修復等でも、あまり、修復家・修復職人が育っていないように私には感じました・・・。愛知県~岐阜県辺りの、からくり人形の修復・復元は、この数十年、一手に伯父の後藤大秀さんが担ってきました。しかし、伯父が亡くなられた今、名だけではなく、本当に高い実力のある、からくり人形職人は、残念ながら、いなくなりました。
 私が専門とする「日本画」「絵本原画」の世界もしかりです。ただ売れたという事実や、一時の流行や、作家のキャラクター・パフォーマンスだけに左右されるのではなく、一般大衆や画商・出版社編集部等も高い審美眼を養い、本当に画力と気概のある作家に作品をご依頼されないと、残念ながら、日本の芸術・美術のレベルも下がる一方になってしまいます。

美術手帖 ─ スペインでまた美術品の「修復」失敗事件が発生。なぜ多発?

https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/23063


11月13日

 中国向けの新作絵本制作は、この一週間程で、「第14場面」の最終的な詰めを進め、95%余りの完成度まで追い込みました。息が止まる程の緊張した細密描写が続き、息も絶え絶えですが、何とかあと、ほんの一息で「第14場面」は完成です。
 作画の緻密さ・困難さに、なかなか筆が進まず、「第14・15場面」だけで2カ月余りかかっていますので、この「第14場面」は今週中に完成させたかったのですが、間に合いません。しかし、「第15場面」も8割近く完成し、同じく8割弱完成している「表紙」も合わせて、絵本原画の完成まであと少しです。「後ろ扉」が残っていますが、ここはエピローグですので、作画は、そこまで困難ではないと思います。
 今回の絵本作品は、人と動物と建造物の数と緻密さにおいて、今までの私の作画絵本の中でも最大値ですので、描画は困難を極めています~。しかし、その甲斐もあって、また、すごいものを創ってしまっているのかも知れませんよ・・・。 (@_@)~~


11月17日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、ようやく、「第14場面」が完成しました。最終的には、全場面の調子を見て、最後に少し加筆するかも知れませんが、とりあえず完成です。
 この場面は登場人物・動物・建物の数が一番多くて、作画には2カ月以上かかり、労力的には、一番大変でした。画の魔神に魅入られたのか、どこまでも細部にこだわり過ぎて、気が付くと、いつまでも永遠に、描き続けそうになります・・・。他の場面との調子を合わせるためにも、この辺で終了としました。
 「絵画」は細部に真実が宿るとも言います。これだけ執拗に描き込めば、小さな画面ながら、迫真的真実性が出てくるというものです。


11月18日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「第15場面」を墨で描き起こしました。これは本当に疲れ果てる作業なのですが、墨での線描は「日本画」の見せ場・真骨頂でもあり、とても大切な工程なのです。この場面は、あと残り2割程度で完成ですが、ここからの仕上げが最も重要なので、気は抜けません。
 今日から、「後ろ扉」の下図(大下図)にも取り掛かりました。この場面で、この「絵本」の全ての場面になります。つまり、あと「表紙」「第15場面」「後ろ扉」の3枚を完成させると完了です~☆。
 続く新作絵本の「ラフスケッチ(小下図)」は、面白い案がどんどん沸々と湧いてきて、今、6~7割方進んでいます。文章の手直し(推敲)と並行して、良い感じで進めています。
 作品のイメージを膨らませていく、この工程は、誠にワクワク・ドキドキで、楽しいね~~。(^_-)-☆


11月25日

 本日、中国向けの新作絵本制作は、最終場面「第15場面」が完成!! 秋の実りの中、多くの善男善女が幸せをかみしめています~💛 。
 今日は気合がマックスに上がり、”全集中”をはるかに超えた、”究極的完全集中”の呼吸にて、描く事ができました。極細の墨線が、意のまま・おもむくままに動きます~。これは間違いなく、”画神”が宿っていたのでしょう。 <(@_@)丿
 しかし後は、エピローグ「後ろ扉」(現在、下図の段階)と、最も重要とも言える「表紙」(現在、8割程の進捗状況)が残っています。最後まで気を抜く事のないよう、全身全霊で創作に当たります。


11月26日

 中国向けの新作絵本制作は、「表紙」の主人公の貴婦人の衣装文様を、再度、岩絵の具で描き起こしました。この細密描写は、酷く疲れます~。肩が凝る~~。 (@_@)丿
 この感じだと、「表紙」はまだ7割位の進捗具合かも知れません。完成までには、まだ2週間はかかりそうですね・・・。
 表紙の衣装は、文様が特に複雑なので、描くのは殊更大変です。岩絵の具は粒子が粗くて、筆運びが難しく、描くのにはコツがいります。さらに、冬場はすぐに膠が固まるので、絵皿を少し温めながら、描き進めなくてはなりません・・・。そんな作業の連続は、とても疲弊します。
 墨線描写には最も集中力が必要ですが、細密彩色は最も根気が必要になるのです。まさに、我慢のしどころです。🥴


11月30日

 中国向けの新作絵本制作は、この数日をかけて、「表紙」の究極的美人を描き込んでいます。かなりの密度で描き詰め、現在、8割強の完成度ですかね・・・。しかし、この最終段階の描写は、何故だか、異様な程に疲れますね~~。(@_@)y
 後は、金泥(純金の粉)をさし、墨線で顔を中心に全体を描き起こし、色彩を調整して、完成に向かいます。
 いよいよ画面には、絶世の美人像が現われてきました。これは、もう既に、私の画力のみには非ず。・・・人知を超えた、神霊(画神)のなす技とも申しましょうか~。そんな高貴なる美麗なる姿が、浮かび上がっています・・・。


12月1日

 タレントボックス「西郷輝彦」Twitter画像というサイトにも、俳優・西郷輝彦さんの、
拙作絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)へのご投稿が、掲載されていました。
 拙作絵本をご覧いただき、心より感謝申し上げます。


https://talent-box.jp/person/t?id=7182


12月2日

 昨日は、日本画画材のセールと絵本作家・浜田桂子さんの個展があったので、都心に出ました。先月、1月以降で初めて都心の上野に出て、東京藝術大学デザイン科の講義をしましたが、都心に出るのは、それ以来です。
 私は絵画を多くの皆様に教える立場上、新型コロナウイルスの感染には十分に注意しています。それゆえ今年は、日々の制作が多忙な事もあるのですが、他人の展覧会訪問は全て遠慮させていただいてきたのです。しかし、最近、テレビでも話題となっている絵本作家・浜田桂子さんには、童美連その他で何かとお世話になっているので、特別に個展へ訪れました。国内外の子どもさんを描いた、浜田さんらしい、優しくて感じのよい作品が見れました。

 個展の前に、上野界隈の老舗日本画画材店3店(得応軒、金開堂、喜屋)に立ち寄り、それぞれ必要な画材を補充しました。日本画の画材は高価なので、少し買うとすぐに数万円を超えてしまい、いつも思った様に画材をそろえられないのは歯がゆい所です。これも貧乏画家の宿命ゆえ、仕方ありません・・・。私の師であり、近現代日本画全盛期に生きた日本画の大家である後藤純男先生は、確か、一度で400万円程をまとめて購入する(どれ位の頻度かは聞いていませんが)と、生前おっしゃられていましたが、そんな豪傑の日本画家は現在、数人いるか・いないかでしょうね~。
 学生時代から好んで使用してきた「瑞龍」という安くて良い墨を作っている、墨製造の老舗企業の榮壽堂が、10年位前に廃業していたと画材店で聞き、驚きました。まだ売っていたので気付かなかったのですが、それらの墨は画材店に残った分だったのです。
 数年前には三千本膠の製造所が後継者不足等で廃業し、市場から三千本膠が無くなり、とても困りました。その後、新たなメーカーが製造法を復活して、何とか今は、新三千本膠が使用できています。
 和紙製造業も後継者不足は深刻らしく、年々、雲肌麻紙等の和紙が値上がりして、今では学生時代の倍近くになり、ますます画家稼業も厳しくなるばかり・・・。

 極めて質の高い画材を用い、丹念な手わざを駆使して、時間と心を込めて”絵”を描く愚直な作家は、本当に私達の世代で最後になるのかも知れませんね。この後の時代は、美術・デザイン業界のデジタル・IT効率化の流れと、純粋美術業界・画壇の著しい衰退傾向の中、本当に優れた日本画等の純粋美術作家が登場する条件は、全くの皆無に近いです。
 今、私も、創作に精一杯精進して、良い作品を日本画一枚でも・絵本一冊でも残しておかなければ、次の時代の日本が実質的文化不毛時代となるのではないかと、本当に心配し危惧しています。私の命ある限り、制作に全身全霊、打ち込みたいと、なおさら思いは強くなるばかりです。


12月4日

 中国向けの新作絵本制作は、「表紙」のヒロインの美女に、金泥を入れました。金泥の上には彩色するのが難しいので、通常、ほぼ完成に近づいてから使用します。すなわち、いよいよ完成が近づいたという事なのです。およそ9割の完成、あとは墨で最後の描き起こしと、彩色の微調整です。
 今回の作品は、様々な厳しい作画条件を、あえて自分自身に課しました。作画上における自己を、いじめて、いじめて、いじめ抜いて、更なる芸術の高みを目指すのです。人物・動物・建築物の数の多さ、極めて細密な描写、金泥の多用、等々・・・、困難な条件ばかりです。金泥(1号金)は0.4gで4000円以上します。普通に考えると、絵本の原画に用いるのは、狂気の沙汰です。でも私は、ただひたすらに最高の品質を求めたいのです。
 しかしながら、作画は想像以上に苦難の連続となり、さすがに疲労困憊です~。今年中には何とか、この「表紙」と「後ろ扉」を完成させたい思いで、懸命に踏ん張っています。
 それでもなお、絵を描くのが心底好きな変態の私は、こうして絵を描ける事が最高に幸せなのです~~。 ヽ(@o@)丿 ヒェ~~ィ!!


12月6日

 昨日、NHKスペシャル「神保町ブックハウスカフェ」が出ていましたが、このコロナ禍において、児童書店も、とても厳しい状況なのだと知りました。
 そうでなくても、この十数年程は、日本における出版不況と少子化の上、デジタル社会化・ネット書店の台頭もあり、全国の児童書店は厳しい経営環境だとは聞いていました。これまでにも、各地で老舗・有名児童書店が続々と閉店しています。ブックハウスカフェも、数年前に経営難になり、経営陣を刷新して、カフェを併設しての再出発となったばかりです。先日、店長の茅野さんが、松本人志さんがMCの民放テレビ番組にご出演されているのを、たまたま見かけたりしたので、順調にやっているのだと思っていました。

 昨年は、私が展覧会実行委員会委員長となり、童美連(日本児童出版美術家連盟)主催の「大型展覧会」をブックハウスカフェで開催し、ブックハウスカフェの社長の今本さんや店長の茅野さんには、とてもお世話になりました。
 私はその後、色々あって、童美連を離れる事になりましたが、この後も童美連や絵本作家個人個人が、ブックハウスカフェ等の児童書店に積極的に協力していこうと、作家の皆さんで話していたところです。昨年の童美連展開催時には、ブックハウスカフェでは、夜間のバーやイベント開催等を増やして、何とか経営は安定し、軌道に乗りかけていると伺っていましたが、その矢先の、この新型コロナウイルスの洗礼ですから、誠に大変です・・・。

 岩波書店の絵本は書店の買い取り制なので、置いている書店は大型チェーン店等に限られ、私の
作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)も、残念ながら、神保町ブックハウスカフェには置いていませんが、絵本はネット書店だけで購入されるのではなく、ぜひ、お近くの児童書店にお子さんと一緒におもむいて、絵本を手にとって、本当に良い絵本を選ばれる事を、いちばんお薦めします 💛。
 最近は、テレビの偏った情報等に左右され、ほんの一部の作家の軽々なマンガ的絵本や、芸能人が作った流行的・企画もの的絵本ばかりが話題になります。真実の芸術のプロ、・・・一生を創作にかける本当の画家が精神を込めて描いた、本当に良い絵本を、軽薄な情報だけに頼らず、ぜひ一人一人の目と心で確かめて、お子様・お孫様に与えてあげて下さい。その絵本は、きっと、その子の一生の宝物となり、感性をより良く刺激し、成長の過程で、大いに意味のあるものとなる事でしょう。

〔画像は、『童美連創立55周年記念 こどもの本の画家たち展』(展覧会実行委員会委員長:後藤 仁) ブックハウスカフェの今本さん・茅野さん、童美連の皆様と/2019年10月25日~11月6日 神保町ブックハウスカフェ、千代田区〕

 『童美連創立55周年記念 こどもの本の画家たち展』 (神保町ブックハウスカフェ)


12月8日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「裏表紙」のヒロイン像をほぼ完成させました。
 いつもの私の絵本作画の場合、「表紙」は見開き一枚で、絵画的に描くのですが、今回の絵本では趣向を変えて、「表表紙」と「裏表紙」を分けて、民族衣装の異なる同一人物を描いています。これにより、絵本ならではの装丁におけるデザイン性の面白さを、最大限に活かそうと考えました。さらに、両民族を取り持つヒロインの貴婦人の、両義性を表現しようと試みました。
 あと3日で、「表表紙」のヒロインを、じっくりと、しっかりと、納得いくまで描き上げられたらと考えています。


12月9日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「表表紙」のヒロイン像の墨線を全体的に描き起こしました。日によってはわずかに手がぶれる時もあるのですが、今日は集中力が最大限に増し、1mmの十分の一以下の極細の線が、ほぼ思うように引けました。これぞ正に、究極の神業的全集中というものでしょうね!! 
 私の絵本史上、最高ともいえる、究極の美人像が表出されています~~。 <(♡_♡)丿
 残る最後の一枚「後ろ扉」の下図を完成させ、転写~骨描き~胡粉塗り、と進めました。今日は、予定していた2日分の仕事ができて、最高レベルに気合が乗りました~。🥰


12月10日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「表表紙」の美人像の金泥に上塗りして輝きを増させ、目元等の墨線を微調整し、衣装の彩色を微調整しました。これで95%余りの完成となり、あとは墨線での最終的な微調整と、「裏表紙」の装飾部分の色調整をするのみです。
 気合が入り過ぎ、テンションが上がり過ぎて、オーバーヒート状態に至り、もう少しで、頭がいかれそうになりました~。本当に、頭の毛細血管が少し切れているかも知れませんね~。 (@_@)丿
 ただ、その甲斐があってか、この世の者とも思えぬ、高貴で極めて美しい女性像が描けました。数十年も絵を描いてきても、なかなか納得いく出来は稀有なのですが、今の私の実力からすると、おおよそ満足のいく出来になったでしょうか・・・。
 しかし、まだまだ、更なる芸術の高みを目指して、命を削りながら、満身創痍にて、創作に打ち込まねばなりません。


12月11日 午後4時頃

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「表紙」が完成しました!!。7月末から「表紙」を描き始め、4ヶ月余りをかけて、ようやくの完成です。随所に複雑・緻密な超絶技巧・技法を駆使し、凝りに凝った作画となりました。その為に、作画は困難を極め、予定以上に時間を要しましたが、想定していた通りに、いや、それ以上に、失敗もほとんど無く、拙劣な私にしては、上手く描けたのではないかと思います・・・。何よりも、美しい物を美しく描けたのは、本当に嬉しい事なのです。
 少なくとも私は、近年の日本の「絵本」で、このような懇切丁寧な描画作品を見た事がありません。しかし、未来を担う子ども達への、大人からの”贈り物”とは、本来、大人でも十二分に堪能できる程の、高度・高尚な作品でないといけないのです。

 とても疲れました・・・・、今日はこの後、少し休憩してから、残る一枚「後ろ扉」の彩色を進めたいと思います。

 あぁ、この絵が無事に印刷されて、「絵本」になるのが楽しみだ~。 (^。^)y

 

 


 

 2020年11月11日(水)には、「東京藝術大学デザイン科〈アート&デザイン/担当教官:押元一敏 准教授〉 金唐革紙・絵本 特別講義」(講師 : 後藤 仁)を開催しました。

 今年は、新型コロナウイルスの影響で大学構内の大浦食堂が休みではないかと思い、谷中霊園で昼食のおにぎりとパンを食べてから、東京藝術大学に向かいました。私も多くの人前で絵画講師・講義等をする立場上、ウイルス感染にはできるだけ注意しており、都心に出るのは、実に今年の1月以来です。大学までの道すがら、大学時代に一度行ったことがある、愛玉子(オーギョーチイ/中国や台湾で食べられている、ゼリー系のデザート)の有名な店の前を通り、旧吉田屋酒店を少し見物してから向かいました。


谷中霊園(谷中天王寺・五重塔跡)で昼食のおにぎりとパンを食べました。秋の紅葉がキレイ~。 ( ^^) _o 

愛玉子(オーギョーチイ/中国や台湾で食べられている、ゼリー系のデザート)の有名な店。

「旧吉田屋酒店」 酒を買うのではありませんよ~。現在は歴史展示館として一般公開されています。

 東京藝術大学デザイン科での「後藤 仁 特別講義」は、2017年から毎年開催していますが、例年は、1限目に大学の教室で「金唐革紙の歴史とデザインの変遷」の話をして、2限目に実際に私が製作した金唐革紙(手製高級壁紙/国選定保存技術)が貼られている、「旧岩崎邸庭園(国指定重要文化財/台東区池之端)」に訪れるという内容です。
 しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で、授業自体がオンライン・リモート授業になりましたので、1限目は通常と同じ「金唐革紙 講義」ですが、2限目には私の本業である日本画による「絵本」制作の話をしました。

 私の作画絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)の制作・取材旅行秘話を中心に、滅多に他人に見せない貴重な旅のスケッチブックや写真、絵本のダミー(ラフスケッチ)・色校正・完成絵本を何種類かお見せしながら、絵本の制作過程を丁寧に解説しました。



東京藝術大学 美術学部 校門

東京藝術大学 美術学部 デザイン棟

「東京藝術大学デザイン科〈アート&デザイン〉 金唐革紙・絵本 特別講義」(講師: 後藤 仁)を開催。今年はオンライン・リモート授業です。

「東京藝術大学デザイン科〈アート&デザイン〉 金唐革紙・絵本 特別講義」(講師: 後藤 仁)を開催。今年はオンライン・リモート授業です。

「東京藝術大学デザイン科〈アート&デザイン〉 金唐革紙・絵本 特別講義」(講師: 後藤 仁)を開催。今年はオンライン・リモート授業です。


 受講学生は東京藝術大学デザイン科 大学院生が25名位いるそうですが、リモートなので学生達の表情・反応も分からず、どこまで創作の熱意が伝わったかは不明です。しかし、これからの日本の美術・デザイン界を担う若者達が、この私の拙い講義を、どこかに・何かに活かしていただけるのなら嬉しい事です。今回はリモート授業という形でしたが、なかなか珍しくて、それなりに面白い経験となりました。

 絵師(日本画家・絵本画家、東京藝術大学デザイン科 非常勤講師) 後藤 仁

 

 

 私は日本画・絵本原画制作の合間合間に、日々思った事・見付けた事などを、Facebook・Twitterでつぶやきます。これは、その続編になります。
 一絵師のたわいもない独白は、いい加減で無責任な言葉にしか過ぎません。しかしその行間に、芸術家の真実が垣間見えるかも知れません。荒削りで不器用な絵師の言葉の中から、”真実の言霊”を見出していただけましたら光栄です。

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

                ★

2020年10月16日

 中国向けの新作絵本制作は、数日をかけて、「表紙」と「第14・15場面」の彩色を進め、ようやく「表紙」は6割強、2つの場面は5割強の進捗具合です。難しい最終局面にきていますので、作画は極めて慎重に進めており、疲労は溜まる一方です・・・。
 日々、色々な事象があり過ぎて、集中力を維持するのも大変なのですが、伯父・後藤大秀さんのお言葉を借りれば、「毎日、出来る時に、少しずつ作品をなぶっとるで~」といった感じです。進展は遅々としていますが、丁寧に確実に、粛々と描き進めています。
 完成まではあと一息ですが、私の人生における悲喜こもごもが表出された、誠に美しい絵本に仕上がると思います。


10月17日

 昨日、後半しか観ていないのですが、絵本作家の いわむらかずお さんがNHKテレビ「ネタドリ」に出ていましたね(後日、再放送で全編を拝見)。
 私が実際にお会いした絵本作家の中では、いわむらかずお さんが画力(デッサン力)・絵本的思想において特に優れており、尊敬できる方だと感じました。いわむらかずお さんは、東京藝術大学の大先輩でもあります(いわむら さんは工芸科、私は絵画科日本画専攻ですが)。


いわむらかずお さん
第35回「子どもの本と文化の夏の集い」2017年8月19日(この本だいすきの会 主催/市川グランドホテル) いわむらかずお さん と私
浜田桂子・いわむらかずお絵本原画展
「浜田桂子・いわむらかずお絵本原画展」2015年7月23日(いわむらかずお絵本の丘美術館) いわむらかずお さん、浜田桂子さん、藤本四郎さん、池田あきこ さん、小泉ルミ子さん、高木さんご さん 他、と私


10月19日

堺市立図書館「読書感想文のためのおすすめ図書」 ◆小学校低学年向け ─ 絵本◆

https://www.lib-sakai.jp/kodomo/booklist/osusume01.htm

 私の故郷・堺市の図書館でも、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)がおすすめに挙げられています。
 今のコロナ禍の困難に時代にも、子ども達に勇気・元気を感じていただける、素晴らしい名作物語絵本です。このチベット民話は、宮崎 駿さんの絵物語「シュナの旅」の原話になった民話としても知られています。ぜひ、図書館で書店で手に取ってご覧下さい。

絵本「犬になった王子 チベットの民話」
 絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)


10月22日

 芸能ゴシップ'超'データベース Killy というサイトによると、「日本画家」関係の注目度ランキングでは、長い間、私・後藤 仁第1位を継続しています。中には日本画家とは言えない人や、ほぼ聞いた事がない人も混じっているので、多分、botによるネットアクセス数の自動集計なのでしょうが、このデータがどこまで正確なのかは不明です。
 ちなみに現在、私の場合は、「絵本作家」関係では第2位、「美術家」関係では第3位という集計もあります(日毎にランキングは変化しています)。「美術家」関係には、伯父でからくり人形師の後藤大秀さんも登場します。
 何ともこれは、奇妙で不思議なサイトですが、まあまあ楽しめるので良しとしましょう~。 (@_@)

芸能ゴシップ'超'データベース Killy
 後藤仁に関わる噂や評判、印象データをまとめています。
後藤仁に対する評価・印象は、1位 実力派(37%)、2位 話題(28%)、3位 愛すべき(14%)、4位 賢い(10%)、5位 憧れ(9%)であると考えられます。

https://killy.biz/star/%E5%BE%8C%E8%97%A4%E4%BB%81

芸能ゴシップ'超'データベース Killy「日本画家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「土屋秋恆」、4位は「吉田翔」、3位は「井上稔」、2位は「高橋天山」、注目の1位は「後藤仁」です。

https://killy.biz/star/tag/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%94%BB%E5%AE%B6

芸能ゴシップ'超'データベース Killy「絵本作家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「Cocco」、4位は「深見東州」、3位は「谷川俊太郎」、2位は「後藤仁」、注目の1位は「大塚愛」です。

https://killy.biz/star/tag/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E7%B5%B5%E6%9C%AC%E4%BD%9C%E5%AE%B6

芸能ゴシップ'超'データベース Killy「美術家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「赤塚りえ子」、4位は「ろくでなし子」、3位は「後藤仁」、2位は「石井竜也」、注目の1位は「伊勢谷友介」です。

https://killy.biz/star/tag/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E7%BE%8E%E8%A1%93%E5%AE%B6

〈後日、10月25日時点の確認では、各ジャンルで、1位・2位・5位等にランキングされていました〉
「日本画家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「吉田翔」、4位は「篠田桃紅」、3位は「中路融人」、2位は「天明屋尚」、注目の1位は「後藤仁」です。
「美術家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「八木正夫」、4位は「ろくでなし子」、3位は「石井竜也」、2位は「伊勢谷友介」、注目の1位は「後藤仁」です。
「絵本作家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「Cocco」、4位は「深見東州」、3位は「谷川俊太郎」、2位は「大塚愛」、注目の1位は「後藤仁」です。
「1968年生」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「佐々木主浩」、4位は「菊池桃子」、3位は「渡部篤郎」、2位は「後藤仁」、注目の1位は「大浦龍宇一」です。
「センスがある」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「後藤仁」、4位は「工藤静香」、3位は「中川翔子」、2位は「蛭子能収」、注目の1位は「渡辺謙」です。


10月22日

赤穂市立美術工芸館 田淵記念館
 <特集展示のご案内>


「郷土ゆかりの画家たち 
 ─赤穂ゆかりの画家たちが描いた日本画─ 展」


2020年11月11日(水)~2021年1月21日(木)
 ※12月16日(水)から一部展示替えとなります

 赤穂市では、江戸時代以来、多くの日本画家を輩出してきました。
 今回の展示では、朝廷から「法橋」の位を叙任された長安周得とその弟子の北條文信や、幕末から明治にかけて京都画壇で活躍した鈴木派の鈴木百年・松年親子から、現代の室井澄氏、後藤 仁氏までを展示いたします。
 赤穂ゆかりの日本画家たちが描いた日本画が一堂に会するこの機会を、是非御堪能ください。

 私が赤穂市に寄贈した、日本画作品「精華(インド舞踊)」(F50号)も展示されるようです。お近くの方は、ぜひ足をお運びになり、作品をご覧下さい。


「精華(インド舞踊)」後藤仁
 日本画作品「精華(インド舞踊)」(F50号) 後藤 仁

◆展示説明会◆
 日時/2020年12月20日(日)午後2時~
 場所/当館展示室
 説明/当館学芸員

 開館時間 9時00分~17時(入館は16時30分まで)
 休館日 毎週火曜日(祝日の場合は翌日振替)
 入館料 大人200円・小中学生100円(特別展期間中は別料金) 
 ※団体30人以上2割引、100人以上4割引
 ※赤穂市内に居住する65歳以上の方は5割引
 ※ココロンカード利用可
 ※身体障害者割引あり

赤穂市立美術工芸館 田淵記念館
 〒678-0215 兵庫県赤穂市御崎314-10
 TEL・FAX/0791-42-0520
  E-mail/info@ako-art.jp

 
http://www.ako-art.jp/%e4%bc%81%e7%94%bb%e5%b1%95%e3%81%ae%e3%81%94%e6%a1%88%e5%86%85/


10月22日

 芸能ゴシップ'超'データベース Killy というサイトによると、下記のランキングでも、何故か私・後藤 仁が、渡辺 謙、大沢たかお、石井竜也、ポール・マッカートニー、セリーヌ・ディオン、松本人志、所ジョージ、松本零士、萩尾望都、小池百合子、清原和博、山中伸弥、・・・等々の、格別著名な芸能人・俳優・ミュージシャン・漫才師・漫画家・政治家・スポーツマン・学者 等に混じって、掲載されています。こうなるとまさに、このデータも怪しい限りですが、面白いといえば面白いので、良しとしましょう~ ヽ(^o^)丿。

「センスがある」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。

https://killy.biz/star/tag/%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B
「兵庫県出身の人物」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
https://killy.biz/star/tag/%E5%85%B5%E5%BA%AB%E7%9C%8C%E5%87%BA%E8%BA%AB%E3%81%AE%E4%BA%BA%E7%89%A9
「大阪府出身の人物」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
https://killy.biz/star/tag/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%BA%9C%E5%87%BA%E8%BA%AB%E3%81%AE%E4%BA%BA%E7%89%A9
「1968年生」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
https://killy.biz/star/tag/1968%E5%B9%B4%E7%94%9F

〈後日、10月25日時点の確認では、各ジャンルで、1位・2位・5位等にランキングされていました〉
「日本画家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「吉田翔」、4位は「篠田桃紅」、3位は「中路融人」、2位は「天明屋尚」、注目の1位は「後藤仁」です。
「美術家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「八木正夫」、4位は「ろくでなし子」、3位は「石井竜也」、2位は「伊勢谷友介」、注目の1位は「後藤仁」です。
「絵本作家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「Cocco」、4位は「深見東州」、3位は「谷川俊太郎」、2位は「大塚愛」、注目の1位は「後藤仁」です。
「1968年生」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「佐々木主浩」、4位は「菊池桃子」、3位は「渡部篤郎」、2位は「後藤仁」、注目の1位は「大浦龍宇一」です。
「センスがある」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
5位は「後藤仁」、4位は「工藤静香」、3位は「中川翔子」、2位は「蛭子能収」、注目の1位は「渡辺謙」です。


10月23日

 ここしばらく、次回絵本作品の構想・文章を練っていたりして、新作絵本の作画は遅々としています。それでも、「表紙」の彩色・描き起こしを徐々に進め、現在、7割程の進捗状況です。超極細の墨線で描き起こすのには、常人には不可能な程の、尋常でない精神集中が必要です。
 いよいよ、「表紙」の貴人の美人像は、世にもまれな美しさをかもし出してきました~。時々、何故、俗世に生きる凡庸な私の手から、このような美しい”玉”が生み出されるのか、不思議になる時があります・・。これぞまさに、”画神(芸術を司る不可思議な神霊)”のなす業としか言いようがありません・・・。


10月24日

 次回の”絵本新作”の構想がおおよそ固まり、本日から、いよいよ、「ラフスケッチ」(日本画でいう小下図)を描き始めました。この絵本の設定はますます壮大で、年内にも出版予定の
新作絵本『青蛙緑馬』や、今描いている新作絵本より、さらに作画には困難を予想され、時間もかかりそうです。
 後藤 仁 ワールド全開で、全身全霊、精魂尽き果てるまで、描きつくそうと思います。 ヽ(@_@)丿


10月24日

大人へ絵本memo ~犬の~|ねこよんこごころっこ|note

https://note.com/cat405/n/n2017bf02d975

 ブログにて、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)をご紹介いただき、誠にありがとうございます。今後とも拙作絵本をよろしくお願いいたします。


10月26日

 中国(中華人民共和国)のサイトは独自に発達していますが、「WeChat(微信)」「捜狗」その他にも、私(後藤 仁、后藤 仁、JIN GOTO)に関する記事を、数多く見付けられます。
 主な記載の一部を挙げてみると、こんな感じです~。

         *

西行漫记 | 日本宝藏绘本画家们的“真实面目”大揭秘!

https://so.html5.qq.com/page/real/search_news?docid=70000021_0465e1448d997214

后藤仁 艺术 - 搜狗英文
https://english.sogou.com/english?query=%E5%90%8E%E8%97%A4%E4%BB%81

后藤仁的相关微信公众号文章 – 搜狗微信搜索
https://weixin.sogou.com/weixin?type=2&s_from=input&query=%E5%90%8E%E8%97%A4%E4%BB%81


10月26日

 かなり前にも何度か見かけたサイトですが、「知名度.NET」という奇妙なサイトによると、私・後藤 仁の推定知名度は0.58%だそうです。データは2016年までしかないので、けっこう古いサイトです。
 私・後藤 仁は、「日本画家」で75番目に有名、「日本の絵本作家」で43番目に有名、等となっています。日本画家には物故作家が大多数、絵本作家には絵本作家とは言えないジャンルの人も多く入っていますので、本当の現存作家だけですと、これよりかなり上位になる事になります。
 0.58%の知名度という事は、日本人のうち約73万人が私を知っている事になります。それほど知られているとは到底思えませんが・・・。また、初絵本を出版した2013年以降の方が、私の知名度は上昇しているはずなのに、データには反映されていません。
 「芸能ゴシップ'超'データベース Killy」に比べたら、まだ正確なように思えますが、それでも十分に怪しい数字ですね~。 ('Д')丿


https://jp.xn--eqro0w6nu.net/detail/%E5%BE%8C%E8%97%A4%E4%BB%81


10月27日

NHK 「動画で見るニッポン みちしる」─ 大垣祭の軕行事 市民が守ってきた13の軕(やま)

https://www2.nhk.or.jp/archives/michi/cgi/detail.cgi?dasID=D0004500471_00000

 「大垣祭り〔ユネスコ無形文化遺産・国重要無形民俗文化財〕・中町 布袋軕(ほていやま)」(岐阜県大垣市) 天井画(天井絵)制作が、いよいよ始まります!!。
 大垣祭りは、2015年に国指定重要無形民俗文化財に、2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録された、日本を代表する盛大なお祭りの一つです。布袋軕再建は、文化庁からの文化財保存事業費/国宝重要文化財等保存・活用事業費補助金の交付を受けての、大垣市の文化振興・文化財保護整備事業として、大垣祭保存会の主導による大垣市・大垣市教育委員会を挙げての大型復元事業となります。
 布袋軕は今後、3年間をかけて、完全復元新調を目指す計画で、私はその締めくくりとなる、布袋軕「天井画(天井絵)」を一人で描きます。
 絵師(日本画家・絵本画家、からくり人形師・後藤大秀の甥)後藤 仁


10月28日

ほんわか暮らし ─ 赤穂「あこうぱん」兵庫県赤穂市の有名なパン屋さん

https://honwaka964.com/akoupan/

 赤穂市のパン屋「あこうぱん」に関するブログ記事ですが、たしか私の親戚が赤穂でパン屋をやっていたような記憶があります・・・。関係あるのかな?
 画像には、私の
作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)『おしゃかさま物語』(佼成出版社)が写っていますが・・・。


10月28日

あそぶろぐ ─ あそぶっくらぶ  魔法のじゅうたん

https://asobookblog.blogspot.com/2019/11/blog-post_1.html?m=1

 読み聞かせに、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)をご活用いただき、誠にありがとうございます。今後とも、後藤 仁 作品をよろしくお願いいたします。


10月28日

 ザ・テレビジョンの西郷輝彦さんのページにも、私の
作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)への、西郷輝彦さんの”Twitterつぶやき”をご掲載頂いています。多くの方々に拙作絵本をご購読いただけて、誠に有難い事です。
https://talent.thetv.jp/person/0000002629/


10月28日

 中国向けの新作絵本制作は、この数日で、「第14・15場面」の彩色と描き起こしを進め、およそ7割の進捗状況です。
 この先は最終段階の超細密描写に入っていくので、超絶に神経を使い、下手すると頭がいかれそうな程の、危険領域になります。(日本画は顔料が粗めなので、本来、細密に描くのが難しく、特殊で高度な表面処理が必要です。)
 この領域に来ると、陸上競技の短距離走と長距離走の後に、数学の難解公式を解いたような、複雑な脳と体の疲労感に襲われます。これは、とても厳しい魔の領域なのですが、また反面、極めて特殊な喜悦に至る、絵の聖域でもあるのです。
 本質的絵師とは、まさに、完全なる変人・変態なのでしょうかね・・・。😱


10月29日

後藤仁さん(日本画家・絵本画家)の学歴/誕生日 - 思い出こみゅ(思い出のコミュニティサイト)

https://omoide.sijisuru.com/Resume/info?gname=%E5%BE%8C%E8%97%A4%E4%BB%81

 こんな変わったコミュニティサイトもありました。情報は完全ではありませんが、本格的に作られていて感心しますね~。 (@_@)丿


10月29日

 私(後藤 仁/JIN GOTO)に関するサイトは、英語 等、欧米圏でも度々見受けられます。
 ここでは、目立った主なサイトを資料記録として、幾つか挙げておきます。

MESOSYN.COM Japanese Paintings Bijin-ga (Beautiful women picture) Modern Japanese Art

http://mesosyn.com/jppaints.html
Jin Goto - WikiVisually
https://wikivisually.com/wiki/Jin_Goto
About Jin Goto_ Japanese artist _ Biography, Facts, Career, Wiki, Life
https://peoplepill.com/people/jin-goto/
Goto Jin - Bio, Artworks, Exhibitions and more - Artland
https://www.artland.com/artists/goto-jin


10月30日

 中国向けの新作絵本制作は、この1週間ほど、表紙・第14場面・第15場面の彩色・描き起こしを慎重に進め、表紙は7割強、第14場面は8割弱、第15場面は7割強の進捗具合です。
 あと、後ろ扉が残っていますが、重要な場面は残す所、この3枚だけなので、特に丁寧に大切に描き進めています。
 日本画は1色毎に1枚の絵皿に入れるので、現在、100枚近くの絵皿が並んでいます。1日に20色以上使う日もあり、アトリエは皿だらけになります。日本画は、全てにおいて、なかなか大変な画材です。しかし、上手く色が出せた時には、どんな画材にもない、誠に美しい色が出るのです。
 ここから先は、より緻密な描写が続きます。これ程の丹念な仕事が、果たして本当に「絵本」に要求されるのかは不明です。しかし、これは作家の執念であり・良心であり・こだわりであり、絵本・絵画を愛する子ども達・大人達に、どこまでも真実の仕事を見せてやりたいという、絵師としての”真心”に他ならないのです。


10月31日

【Twitter・ツイッターより】
 誠に有難うございます。時代劇等を昔から拝見し、多くの感動をいただいてきた、俳優の西郷輝彦さんに、私の
作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)を読んでいただき、誠に光栄です。
 今後も、拙作絵本を大切にご愛蔵いただけますと、嬉しい限りです。

●西郷輝彦さん 公式ツイッター より

https://twitter.com/teruhikosaigo/status/1322438007325011971
●後藤 仁 公式ツイッター より
https://twitter.com/JINGOTO/status/1322440726358102017
 

11月1日


★佼成出版社・佼成ショップのネットアドレスが変わりました。現在、好評発売中です!!★

挿絵本(読みもの)『おしゃかさま物語』 (佼成出版社)
 文 本間正樹 / 絵 後藤  仁

 1100円 (税込み)  
 〔JAN・EAN 1078710010007〕
 0120-323-766(佼成ショップ フリーダイヤル)  
 03-3380-7274(佼成ショップ FAX)
 
https://www.koseishop.com/c/book/jidosho/3rd-grade/3rd-grade-sonota/7871

おしゃかさま物語
 挿絵本(読みもの)『おしゃかさま物語』 (佼成出版社)


11月2日

 昨日11月1日は「犬の日」だそうです。私の
作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)には、かわいくて勇敢な王子犬が登場します。この機会に、ぜひ読んでみて下さい。

https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html

絵本「犬になった王子 チベットの民話」
 絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)


 

特集展示「郷土ゆかりの画家たち ─赤穂ゆかりの画家たちが描いた日本画─ 展」

 2020年11月11日(水)~2021年1月21日(木) 

   ※12月16日(水)から一部展示替えとなります 

 

 赤穂市では、江戸時代以来、多くの日本画家を輩出してきました。

 今回の展示では、朝廷から「法橋」の位を叙任された長安周得とその弟子の北條文信や、幕末から明治にかけて京都画壇で活躍した鈴木派の鈴木百年・松年親子、明治から大正にかけて京都画壇で活躍した四条派の今尾景年から、現代日本画家の室井澄氏、後藤 仁 氏までを展示いたします。 

 赤穂ゆかりの日本画家たちが描いた日本画が一堂に会するこの機会を、是非御堪能ください。 

 

 私が赤穂市に寄贈した、日本画作品「精華(インド舞踊)」も展示されるようです。お近くの方は、ぜひ足をお運びになり、作品をご覧ください。 

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁 

 

 日本画「精華(インド舞踊)」(F50号) 後藤 仁

 

 ◆展示説明会◆ 

  日時/2020年12月20日(日)午後2時~ 

  場所/当館展示室 

  説明/当館学芸員 

 

  開館時間 9時00分~17時(入館は16時30分まで) 

  休館日 毎週火曜日(祝日の場合は翌日振替) 

  入館料 大人200円・小中学生100円(特別展期間中は別料金) 

  ※団体30人以上2割引、100人以上4割引 

  ※赤穂市内に居住する65歳以上の方は5割引 

  ※ココロンカード利用可 

  ※身体障害者割引あり 

 

赤穂市立美術工芸館 田淵記念館 

 〒678-0215 兵庫県赤穂市御崎314-10 

  TEL・FAX/0791-42-0520 

   E-mail/info@ako-art.jp 

  http://www.ako-art.jp/%e4%bc%81%e7%94%bb%e5%b1%95%e3%81%ae%e3%81%94%e6%a1%88%e5%86%85/

 

「愛しく気に入っているすべての人々とも、やがては、生別し、死別し、異にするに至る。」

「もろもろの事象は過ぎ去るものである。怠けることなく修業を完成なさい。」 

〈 「ブッダ最後の旅 大パリニッバーナ経」(中村 元 訳/岩波文庫) 〉 

 

 ここのところ半年余り続いた大きな憂鬱の原因の一つは、この予兆だったのであろうか・・・。からくり人形師・能面打ち師であり、私の芸術の心の師である、伯父・後藤大秀さんが、先月9日、亡くなられたという。 

 親類に心配・迷惑をかけたくない等という思いからなのか、私達には直接の連絡はなく、大垣祭保存会のSNS・ブログで伯父の逝去を知る事になるとは、今は何とも奇妙な時代である。実にリアルな”戦争”の夢・・・恐ろしさの中にどこか懐かしさが入り混じった奇妙なその夢を見た9月7日の、二日後である。あの夢はこの暗示であったのか、はたまた、伯父の夢中に通じたのか・・・・。 

 約25年前に57歳で亡くなった父には、東京藝大の卒業作品を見せる事が叶わず、今回、伯父には大垣祭り「天井画(天井絵)」を見せる事ができなかった事が、誠に残念である。ただ、2018年に「後藤 仁、後藤大秀展」(赤穂市立美術工芸館 田淵記念館)を開催できた事は大いなる果報である。 

 

「後藤大秀 からくり人形・能面展」(名古屋市博物館/2007年8月) 伯父・後藤大秀さんと私

 

赤穂市立美術工芸館

特別展「日本画画業35周年記念 後藤 仁 日本画・絵本原画、後藤大秀 からくり人形~赤穂出身の日本画家・絵本画家、初の里帰り展~」(赤穂市立美術工芸館 田淵記念館、兵庫県赤穂市/2018年10月20日) 後藤大秀夫妻、大垣祭保存会の皆様と私

 

 伯父は齢90を越え、職人としての創作に一生を捧げ、きっと満足して、遠き異界へ旅立たれたと思う。世話の焼ける甥には、少しばかり、心残りがあったであろうか・・・。伯父は50歳代半ば以降、名古屋・大垣周辺の からくり人形復元を一手に担い、専門書籍・新聞・雑誌・テレビ等にも度々取り上げられた。晩年は「岐阜県伝統文化継承功績者顕彰状」「大垣市功労章」等を授与され、特に岐阜県・愛知県周辺では、よく知られた存在であった。ただ、根っからの職人気質の伯父は派手なパフォーマンスを嫌い、業界では「当代随一の からくり名人」の誉れがあるにもかかわらず、本当は実力が劣るといわれる著名からくり人形師家系当主ほどはメディアに持ち上げられる機会はなかった。伯父は、その名声以上に実力・気概のある、本物の職人・芸術家であったと確信している。その作品は、多くの大垣市民・岐阜県民・日本国民に愛され、これからも子々孫々、受け継がれ、語り継がれていく事だろう。 

 

 私はこの後、3年計画で進められる、〔ユネスコ無形文化遺産・国重要無形民俗文化財〕大垣祭り・中町 布袋軕(ほていやま)(岐阜県大垣市)復元事業のトリを飾る、「天井画(天井絵)」制作に一人で臨む事になる。

 子供の頃、大垣の伯父の家(父の実家)には、夏休み・冬休みの度に訪れた。伯父の、からくり人形・能面作品を見る事が何よりも楽しみだった。大垣は私にとって、第二の故郷ともいうべき思い出深い土地だ。

 伯父と最後に話したのは、確か今年の5月末頃、「仁の天井画が完成するまで、後3年は生きにゃあならんわい・・・。」と電話口で飄々と語る伯父の声は、決して忘れる事は無い。伯父の訃報を受け、改めてこの度は、とても貴重な創作の機会を賜ったと感じる。この制作依頼は伯父の遺言だとも、天命だとも信じて、大垣市民その他、祭り愛好者の期待に応えるべく、全身全霊で創作に打ち込みたいと思う。 

 父や伯父に大した恩返しも出来なかった分も、次世代の子ども達・若者達の為にも、伯父の御意志を継いで、未熟な私ではあるが、きっと一生を創作に捧げたいと誓っている。 

 

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁 

 

 

【YouTube】特別展「後藤仁日本画・絵本原画/後藤大秀からくり人形~赤穂出身の日本画家・絵本画家、初の里帰り展~」(赤穂市立美術工芸館 田淵記念館/2018年10月~12月) 

 

 

図録 『後藤 仁 日本画・絵本原画/後藤大秀 からくり人形~赤穂出身の日本画家・絵本画家、初の里帰り展~』(赤穂市文化とみどり財団/赤穂市立美術工芸館 田淵記念館) 

http://www.ako-bmz.jp/single-goods/%E5%B9%B3%E6%88%90%ef%bc%93%ef%bc%90%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%89%B9%E5%88%A5%E5%B1%95%e3%80%80%E5%BE%8C%E8%97%A4%e3%80%80%E4%BB%81%e3%80%80%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%94%BB%E3%83%BB%E7%B5%B5%E6%9C%AC%E5%8E%9F/

 

 

【後藤大秀 概要・略歴】 

 後藤大秀(ごとう だいしゅう、1929年~2020年、本名は後藤秀美 )は、岐阜県・愛知県を中心に活躍した著名な「からくり人形師」であり、後藤 仁の伯父(父の兄)でもある。 

 

 現在、日本で本格的な「からくり人形師」として活動しているのは数名しかおらず、後藤大秀は日本を代表するからくり人形師の一人である。全国的にも有名な大垣祭、大津祭といった祭りの、「山車からくり(だしからくり)」の完全復元や修復を多く手がけた。(この場合の復元とは、昔の人形を基に全く同じ姿形の人形を新しく制作する事。修復とは、昔の人形の破損した箇所だけを作り直す事。) 

 なかでも、大垣祭の相生軕「神主友成」復元制作では、昔の人形は過去に紛失していた為、古い写真一枚と古老の証言のみを基に制作をしたので、この場合はほぼ完全創作と言える。 

 

 「からくり人形」は頭・首・手・足・胴・胴串等から出来ており、頭・首・手・足には木曽檜、胴には桜、軸は樫、ピンは竹、滑車類はツゲといった木材を、バネには鯨のヒゲを使用する。昔と変わらぬ道具や材料を使用して、人形一体を制作するのに一年はかかる。 

 後藤大秀の作品は、「能面打ち」修行でつちかった髪や目の繊細な線描きと、深い色合いの彩色や、「宮大工」時代につちかった高度な木工技術による、複雑なからくり仕掛けが特長である。 

 

                * 

 

○1929年 愛知県一宮市に生まれる。〔本名、秀美(ひでみ)。父は指物大工である。甥は日本画家の後藤 仁。〕その後、岐阜県大垣市に移る。 

○1948年 工匠の小寺浅之助に堂宮建築(宮大工)を学び(「金蝶園総本家 本店(大垣市景観遺産指定)」等の建築に参加)、のち数寄屋建築(茶室)を手がける。 

○1950年 大垣祭の大黒軕(三輌軕)「保管箱(厨子)」制作。 

○1980年 能面打ち師の東 安春(堀 安右衞門の弟子)に師事し、能面打ち修行をする。(つまり後藤大秀は、能面打ちでは、堀 安右衞門の孫弟子にあたる。) 

○1984年より、「からくり人形」復元制作を始める。名古屋市 戸田まつりの四之割「宙吊り小唐子」「肩車大唐子」「采振り童子(ざいふりどうじ/采振り人形)」復元制作。 

○1988年 「大垣市市展賞」受賞。 

○1991年より、名古屋市筒井町 天王祭の神皇車(じんこうしゃ)「神功皇后(じんぐうこうごう)」「武内宿禰(たけのうちのすくね)」「面かぶり巫女」「采振り童子」復元制作。 

○1992年 大垣市東地区センター能面の会 講師。 

○1994年より、大垣祭の相生軕「神主友成」「住吉明神」「尉」「姥」復元制作。 

○1994年 豊田佐吉記念「トヨタ産業技術記念館」(名古屋市)に唐子人形を制作納入。 

○1996年 大垣祭の相生軕「神主友成」「住吉明神」完成。 

○1998年 「大垣市教育功労賞」受賞。 

○1999年 大垣祭の相生軕「尉」「姥」完成。大垣祭の愛宕軕「武内宿禰」「神官人形(狂言師人形)」復元制作。大垣市美術家協会 理事。「第14回国民文化祭」(岐阜県高山市)で、からくり人形の制作実演。 

○2000年 大垣市市展 審査員。 

○2001年 大津祭の龍門滝軕「鯉」復元制作。大垣祭の浦嶋軕・布袋軕「采振り童子」復元制作。 

○2003年より、名古屋市 広井神明社祭の二福神車(にふくじんしゃ)「恵比寿人形」「大黒人形」「采振り童子」復元制作。 

○2005年 岐阜県神戸町町展 審査員。 

○2007年 「大垣祭り出軕運営委員会 功労賞」受賞。「後藤大秀 からくり人形・能面展」(名古屋市博物館)開催。 

○2009年 「全国山・鉾・屋台保存連合会 人形関係修理技術者」認定(当時は全国で3名のみ、現在は4名のみ認定)。大垣祭の布袋軕「倒立唐子人形」「布袋人形」復元制作。 

○2013年 「全国新作能面公募展」秀作受賞。 

○2014年 常滑市大野橋詰町 尾張大野祭の紅葉車(こうようしゃ)「逆立ち唐子」「采振り童子」復元制作。 

○2015年 大垣祭が「国重要無形民俗文化財」指定。「全国新作能面公募展」能楽の里賞受賞。 

○2016年 大垣祭、亀崎潮干祭が「ユネスコ無形文化遺産」登録決定。 

○2017年 「岐阜県伝統文化継承功績者顕彰状」授与。「全国新作能面公募展」審査員特別賞受賞。津島市 津島秋祭・七切祭(ななきりさい)の麩屋町車「湯取神子」「笛吹人形」「鼓打人形」、池町車「逆立ち唐子(唐子遊)」復元制作。 

○2018年 「大垣市功労章」授与。「後藤 仁 日本画・絵本原画/後藤大秀 からくり人形 展」(赤穂市立美術工芸館 田淵記念館)開催。 

○2020年9月 91歳にて逝去。

 

 

 私は日本画・絵本制作の合間に時々、日々のよしなし事をフェイスブック・ツイッターでつぶやきます。一画家のたわいもない独白は、いい加減で無責任な言葉にしか過ぎません。しかしその行間に、芸術家・絵師の真実が垣間見えるかも知れません。 

 このコロナ禍で展覧会・イベント告知等が減った分、取り留めの無いつぶやきが増えたので、近頃、「或る清貧画家の断簡」として拙ブログにも書き留めてきました。そして、この間の精神的・経済的苦境を何とか一旦脱したところで、この後は「絵師 日々の言霊」として時折、まとめていこうと考えています。荒削りで不器用な画家の言葉の中から、”真実の言霊”を見出していただけましたら光栄です。 

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁 

 

                ★ 

 

2020年9月22日 

 

 岡山県津山市立一宮小学校 「図書だより(図書館だより)」 

http://www.ed-tsuyama.jp/ichinomiya-es/ 

 

 新しい本に、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)も仲間入り。ぜひ、皆さんで読んで下さいね!!  ヽ(^o^)丿   

 

9月22日 

 

 私は、短絡的売り絵ビジネスに容易になびかない根っからの貧乏画家体質という事もありますが、一般の美術愛好家との接点を持ち、一般の方々に美術の楽しさ・重要性を広めたいという思いもあり、日本画家・絵本画家として活発に活動し、東京藝術大学講師・東京造形大学講師などの大学講師として指導する他に、文化センター(カルチャースクール)でも、2007年以降「絵画(日本画・水彩画・鉛筆デッサン)」を教えてきました。 

 今までに短期で辞めていく人から、10年以上在籍していただいている人を含めて(在籍平均、5年程度)、少なくとも計200名以上の人を指導してきました。中には、とても良い絵を描かれる人も多数おります。 

 私の指導方法は、伝統・基本を大切にしながらも、その人の描きたいもの・個性・自由意志を大切にしたいと、常に考えています。その上で、初心者向けには一から親切丁寧に、経験者には美術大学で教える以上のプロ級のハイレベルな内容まで対応した、豊富な知識と経験に基づく高度な指導を心がけています。 

 現在は、「日本画」3か所(NHK文化センター柏、読売・日本テレビ文化センター柏、コープみらいカルチャー春日部)、「鉛筆デッサン」1か所(NHK文化センター柏)で教えています。 

 丁度いま、「コープみらいカルチャー」の公式サイトに広報されていますので掲載します。日本画を始めたい方は、一度、お近くの教室を覗いてみて下さい。 

 東京藝術大学非常勤講師、日本美術家連盟会員 後藤 仁 

 

○コープみらいカルチャー(春日部教室)  「基本からの日本画講座」 

https://mirai.coopnet.or.jp/event/culture/saitama/ordinary.html https://mirai.coopnet.or.jp/event/culture/saitama/pdf/2009aut_ordinary.pdf 

 

○NHK文化センター(NHKカルチャー)柏教室  「基礎から始める日本画講座」  「鉛筆デッサン~初歩から上級まで~講座」 http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_491581.html 

http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_518580.html 

 

○読売・日本テレビ文化センター(よみうりカルチャー)柏  「日本画 美人画から静物まで講座」 

https://www.ync.ne.jp/kashiwa/kouza/202010-03043014.htm 

 

 

9月23日 

 

「ダレトク雑学トリビア」 

6月18日は何の日?記念日、出来事、誕生日占い、有名人、花言葉などのまとめ雑学 ─ 6月18日生まれの有名人 

https://netlab.click/todayis/0618#618-6 

 

 上手く雑学がまとめられた、このサイトによると、6月18日生まれの有名人には、私、後藤 仁(日本画家・絵本画家)が挙げられています。妙な事に、後藤輝基(お笑いタレント、フットボールアワー)、後藤理沙(女優/最近はほぼ見なくなりましたが、一時代は美人女優として大変活躍していました)と二人の芸能界の”後藤”が、同日生まれなのです。奇遇ですね~。その他、大森貝塚を発見したエドワード・モースや、著名な日本文学研究者のドナルド・キーンや、マンガ家の横山光輝、ミュージシャンのポール・マッカートニー(ザ・ビートルズ)がいる事が面白いです。 

 

 

9月23日 

 

 最近、様々な骨董・美術品店のサイトに、私・後藤 仁の事が引用されているケースを、度々見かけます。本当に拙作を買い取る訳ではなく、ネット検索に引っ掛かる事に主眼を置いた掲載でしょう。 

 歴史上の凄い画家達と並記されるのには違和感がありますが、ただ、特に嘘を書いている訳でもなく、私の経歴等が美術市場での何らかの役に立つのなら、それはそれで良い事でしょう。 

 (以下に、目立った骨董・美術品店サイトを挙げてみましたが、この他にも類似サイトは多数見つかります。)   

 

https://fk-vintage.com/tachikawa-kottou/ 

https://www.kotto-enya.jp/tokyo/kaiga/tachikawashi.html 

https://antiqueart-kaitori.com/osaka/ 

https://geihinkan-kottou.com/area/%E5%8D%83%E8%91%89%E7%9C%8C/ 

https://www.eirakudou.com/2079/ 

 

 

9月24日 

 

「おとなりどうし~世界とわたしをつなぐ本」&ヤングアダルトブックフェア のお知らせ (大垣書店イオンモールKYOTO店) 

 

 私が気が付くのが遅かったのですが、7月から9月8日まで開催していたという事です。(「世界の昔話」のコーナーは、10月中旬まで開催するようです。) 

 私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)も、名作絵本『スーホーの白い馬』等と共に出品されていました。またどこかで同じような企画が開催されましたら、ぜひ足をお運び、拙作絵本を手に取って下さい。 

 

https://www.books-ogaki.co.jp/%E3%80%907-11%E3%82%88%E3%82%8A%E9%96%8B%E5%82%AC%E3%80%91%E3%80%8C%E3%81%8A%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%97%EF%BD%9E%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%A8%E3%82%8F%E3%81%9F%E3%81%97/ 

 

絵本「犬になった王子 チベットの民話」

絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)

 

●岩波書店 公式サイト ─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』  

 https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html 

 

 

9月25日 

 

宮城県大崎市図書館 ─ 図書館だより「ほんだな」2020年9月号 

 【展示5】おうじさま おひめさま 

 

 私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)も展示されているという事です。ぜひ、図書館で、書店で、拙作絵本を手に取ってご覧下さい。 

https://www.city.osaki.miyagi.jp/index.cfm/18,14337,73,html 

http://www.city.osaki.miyagi.jp/index.cfm/18,14337,c,html/14337/20200901-112304.pdf 

 

 

9月27日 

 

 今日、NHK「日曜美術館」に、またまた、現代アーティスト・村上 隆さんが出ていましたが、相変わらず、元気そうに豪語していましたね~。

 私は19歳~20歳の頃に、美術予備校(立川美術学院)で、東京藝術大学 日本画専攻 博士課程に在籍していた村上さんに、デッサン・着彩を教わりました。村上さんの指導はスパルタ的に厳しかったですが、多くの影響を受けました。ただ当時、村上さんの現代アート的な思考に、完全に同調しなかった意固地な生徒は、多分、当時もその後も、私くらいでしょうね・・・。私は元々、東洋的・日本的な伝統的美意識が好きで、現代アートはあまり好きではないのです。それ故に、村上さんの作品自体はそれほど好きな訳ではありません。また、人間的には決して道徳的とも言えない村上さんを、優れた人格者だとは思いません・・・。 

 しかしながら、私が今までお会いした作家の中で、村上さんほどのインパクトを感じた画家は、後藤純男先生くらいのもので、他には皆無です。アメリカの超富豪相手のビジネスモデル等には、私は全く関心が無く、庶民や子どもや社会的弱者までもが楽しめる、普遍的・感傷的な美術を私は求めたいと願っています。ただ、村上さんのアートへの激しい情熱や思想は、誰よりも強烈で、大きな尊敬に値します。村上さんは、仙境に遊ぶような東洋的芸術家ではありませんが、確実に本物の西洋的・ビジネス的・アーティストだと思います。やはり日本人には稀有な、偉大なアーティストである事は間違いありません。 

 私は若い時に、村上 隆さんに絵を教われた事を、芸術家として、とても良い経験だったと、運命に感謝しています。 

 

「立川美術学院 体育祭」(1989年10月) 村上 隆さんらと後藤 仁 

 

 

9月29日 

 

 画家は常に自己の”制作”を、何よりも優先させないといけません。本当にしっかりした創作をするには、時間も労力も膨大にかかるので、他の雑事に割ける時間は少ないのです。確かに政治家の如く多くの外部者に常に交わっていたら、人脈でもって、肩書や称号が与えられやすくなります・・・。 

 かつて日本画と並行して、「金唐革紙(手製高級壁紙)」の復元製作をしていた時代にも、本当は私達、20歳代(当時)の若者数名が実質的な製作を全てやっているのに、金唐革紙製作所の運営と外部折衝を全て担っていた製作所経営者のみが、名誉称号と勲章を与えられるという苦い経験をしました。 

 「美術・絵画」の世界も同様の事が言えます。若い頃はそれなりに制作を頑張っていたとしても、歳を取り、制作意欲が衰え、逆に肩書・名誉称号のみが一人歩きして、制作がおろそかになる事が無いよう、もし実力以上に名誉ばかりが先行しだしたら、その時期こそ、作家は心を引き締めなければならないのです。 

 

 

9月29日 

 

 中国向けの新作絵本制作は、ここしばらく、「第14・15場面」の彩色をじっくりと進めています。なかなか、はかどりませんが、今で1~2割程度の進捗状況です。今のところは特に急ぐ必要もないので、10月末までに2枚完成の目標で、丁寧に描いています。 

 

          * 

 

 しかしながら、随分久しぶりに、一定以上の画力と気概のある画家に出会えたかと思ったら、ただ、自己アピールが得意な、調子の良過ぎるパフォーマー系画家であったりと、・・・なかなか世の中、上手くいかないものです。 

 他人に期待し過ぎると、それが上辺だけのものであると判明した時の、がっかり度も大きいので嫌になります。もう私も良い歳になりましたので、そろそろ他者(画家における)に期待するのは諦めて、それが”孤高”なのか”孤低”なのかは知らねど、独歩するしかないのでしょうね・・・。 

 本当の画家は、自分も忙しいはずでしょうし、他人のやっている表面上の活動・言動には、直接にとやかく文句を言わないものです。その人の本質だけを観ているので、表面上の言動は重要ではないのです。それでも、もし何か、二者間で作家としての疑念が生じたら、お互いが二人とも納得するまで、時間をかけて、討論・話し合いをする必然性が生じます。 

 最近、そんな案件が生じたので、その人を”本当の画家”として認めたかった私は、あえて直接、”疑念”をぶつけてみました。私も多忙な身です。最初から重要視していない人には、そんな労力は払いません。そうしたら、その人は、さも、めんどくさそうに、「そんな事はもうどうでもよい事だろう。他の画家の方がお前より大切なのだ・・・。」といった趣旨の発言で早々に打ち切られました・・・。  私のその人に対しての疑念は増し、この人とは本気では付き合えないな~、この人は本当の画家ではないのだな~、と悟ったのです。ただビジネス的効率だけで話をしようとする人とは、私は、画家としては本気で付き合えません。 

 私が画家を判断する際には、絵(作品)を観れば、98%は良し悪しの断定はできるのですが、実に巧妙に模倣されていたり、精神性は無くとも技術がかなり高くて判断しがたい場合も、稀にあるものです。そんな時、その人だけでは判断しにくい位に、活動の程度や人当たりや、経歴や実績等が、一見、高く完成された人の場合は、その人が連れてくる同伴者(画家や画商や協力者等)を観て、最終判断します。おおよそ専門分野において優れた人は、必ず、ある程度、優れた人と行動を共にしているはずです。(これは決して、人権的な高低を言っているのではなく、その人の本業の実力・精神性を指しているのです。)その主要な同伴者の中の5人位を観れば、おおよそ、その本人の意識レベルも判明します。5人中、半数以上にクエスチョンが付くか、又はどうしようもない程、レベルの低い人が一人でもいると、極めて怪しくなります。 

 その画家の場合も、その怪しい結果になったので、やはり、本物の画家ではなく、社会的成功の為のパフォーマンスを最優先する、似非画家に近い者だと判断せざるを得なくなったのです。 

 多分、私の画家(同業者)に対する意識は、厳し過ぎるのかも知れません。しかし本当に高い芸術の境地を目指すのなら、これは仕方のない必然的な犠牲なのです。 

 

 

9月30日 

 

 中国向けの新作絵本制作は、「第14・15場面」の彩色を、粛々と進めています。2枚合わせると、人物を200人位と、多くの動物や建造物等を、精緻に描かねばならないので、目が飛び出る程、とても大変です。 

 

                  * 

 

 しかし、常時から一般人より物事を沈思黙考しがちな私ですが、このコロナ禍において、さらに考える事が増えました・・・。 

 このような非常時において、改めて思う事は、私は幼き頃より今に至るまで、”絵”を描いていて本当に良かったという事です。絵を描いていなかったら、もうとっくに生きていなかった事は確実です。よく今まで生きて来れたと、不思議なくらいです~。 

 私は幼き頃より、常識に囚われる事を嫌がる性質で、かなり意固地で変わった子どもだったようです。今ではそれなりに社会に順応しているかの風に装っているので、私をよく知らない人からは、一見、普通の感じに見えるらしいですが、実のところ、かなり尋常でないようです。多分、脳のどこかが異常なのだと思います。左脳(理性脳)がおかしいのか、右脳(感性脳)がおかしいのか?  

 関心がない事には全くやる気が起こらず、学業なども関心がないジャンルは全くやらずに赤点ばかりで、高校時代には留年させられた経験もあります。勉強ができないのではなくて、やる気がないのです。留年させられるので、やむなくやったら、学校内で成績がオール一番になったりもしました・・・(美術・工芸系の高校なので、学校自体の学科レベルは高くはないですが)。世の中の評価等、所詮いいかげんなものです。成績が悪い時には罵られるのに、良くなれば褒め称えます~。 

 ただ、普段は大抵、何事も適当なのですが、こと創作においては異常なほどに拘りがあり、一種の自閉的な素因があるのやも知れませんが、執拗に創作には拘泥します。それが何故なのかは、自分でも自己がよく分からないのです・・・。確実なのは、普通人のようなサラリーマン的な規則に則った生き方が出来ないであろう事は確かですね。 

 本当に”絵”を描いていて良かった~。変人そのものの生き方ですが、そういう点では、私の人生は、誠に幸せな人生と言えるのでしょう。(^_-)-☆ 

 

 

10月2日 

 

 現在、中国向けの新作絵本制作、「表紙、第14場面、15場面」の彩色を進めている所です。この素晴らしき「絵本」の作画が終わるのも名残惜しいので、急がずに、丁寧に丁寧に描いています。 

 同時に、さらに壮大な世界観の次回「新作絵本」や、大垣祭り「天井絵」等のイメージ・原案を練っているところです。私は描く行為そのものも好きなのですが、作品イメージをドンドン膨らませていく、この過程も実に楽しいものです。~~ 

 

                     * 

 

 絵を描く仕事はとても大変で厳しい道なのですが、絵が心底好きな私にとっては、誠に楽しく愉快な日々でもあります。 

 ただ、現代の日本では、”絵”(売り絵)だけで食べていける純粋美術(日本画、油絵、彫刻 等)の作家は、極めて少ないのが現実です。ほとんどは各種学校の先生や絵以外の副業等をして食べています。かなり有名な作家や大型団体展(院展、日展、二科展、二紀展 等)の肩書がある作家でも、ほぼ食べてはいけません。特にバブル経済崩壊後は酷い有様です。現在、日本画(絵の世界はプロ~アマチュアの区別が曖昧ですが、一応プロ的な活動といえる日本画家は400~500人位いると思われます)では30歳代位以降からほぼ一生、絵だけで食べていけている人は、おそらく、50人もいないでしょう。(多分、その多くは親の資産があるか、共働き世帯で、一人だけで平均的サラリーマン並みの生涯収入がある人は、30人もいないでしょう。ただし、その上位10名位は部長・社長クラス以上の高所得者ですが、年々、数が減っていると思います。また、絵だけで食べていけるからといって、商売が上手いだけという場合もあり、必ずしも全員の”絵”が優れているとも限りません。)日本画人口の10倍はいるであろう、油絵(油彩画・洋画)でも、絵だけで食べている人は200人もいないと思います(サラリーマン並み~以上の収入の人は、100人位でしょう)。彫刻はさらに厳しいでしょう。 

 東京藝術大学 日本画専攻は一学年26名いましたが、私の同級生で絵だけで食べているのは、実家にいる人を除いたら、皆無だと思います。上下の学年でも、それらしき人は数年に1人~2人位でしょう。食べていくどころか、今もまともに絵を続けている人自体、一学年に5~6人位です。 

 東京藝術大学に次ぐレベルとされる多摩美術大学・武蔵野美術大学では、日本画科は各学年50名位はいると思いますが、絵で食べていける割合は東京藝術大学より少ないのは確実です。その他の美大や大学を出ていない人になると、プロとして絵を続けていける人自体の割合が極めて少なく、絵で食べていくのは奇跡的な事でしょう。 

 私の知るところ、イラストレーターやマンガ家・絵本作家(プロと目される絵本作家は500人余りはいると思います)等の方が、断然、食べていけているようです。しかしながら、潜在的には、日本画・油絵界には、画力や気概が高邁な作家がかなり埋もれています。私が見たところ、イラストレーター・絵本作家界より、その実数と割合は多いと思います。 

 ただ純粋美術は収入に結びつくルートがかなり限られているのです。すなわち、日本には潜在的には優れた造形作家がいるであろうに、その実力が全く活かされていないという事なのです。それは作家自身の販路開発・意識改革の努力不足も大きいのでしょうが、日本の経済界や政治界や一般人の絵画への無理解・認識不足も要因だと思います。絵描きは、どこかで霞を食べて生きているかのように思っているのでしょう・・・。 

 これは誠にもったいない事で、人材を上手く活かせきれていないばかりか、日本の文化・芸術レベルの低下に拍車をかけます。このような類の話はこれまでにも幾度となく話してきましたが、一向に改善の兆しもなく、多分、この度のコロナ禍で、多くの画家は、さらに、ますます追い詰められているでしょう。 

 経済界・政治界・一般大衆が日本の芸術家・画家・日本画家にも目を向けられ、理解し応援して下さる事を切に願うばかりです。そして私達、作家・画家は日々、汗水を垂らして、誠心誠意、懸命に作品を創作するしかないのです・・・・。 

 

 

10月3日 

 

Killy「日本画家」の有名人ランキング 

「日本画家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。 

 5位は「土屋秋恆」、4位は「中島潔」、3位は「吉田翔」、2位は「名倉弘雄」、注目の1位は「後藤仁」です。 (日々更新されるので、現在の順位は変更しています。) 

 

 このサイトによると、現在、「日本画家」で最も注目されているのは、私・後藤 仁という事ですが、何のデータに基づくのか分かりませんが、あまり正確な内容ではないでしょうね~。本当に有名な人から、聞いた事がない人まで、記載されています。ただし、全てが嘘とは言い切れないかも知れませんよ~。(@_@) 

 

https://killy.biz/star/tag/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%94%BB%E5%AE%B6 

 

 

10月6日 

 

 日曜日の夜にNHK「日曜美術館」の再放送をやっていましたが、村上 隆さんと対談する、李 禹煥さんの話には説得力がありましたね。しかし、いずれにしても、西洋的美術解釈による現代アートがそんなに好きではない私は、現代アートをあまり肯定してはいませんが、それぞれの作家の人間力は、やはり半端なく高いものを持っているのだと思います。 

 私はアジア・日本の庶民文化・伝統工芸美術等に限りない芸術的高みを見出す場合があります。物質的生活は決して豊かとは言えない時代・地域・民族でも、美的感覚はそれぞれ極めて優れています。現代の即興的・刹那的な物質芸術は果たして、本当に後世に残せるほどの、豊かで優れたものであるのでしょうか? ほんの一部の国の一握りの大富豪相手の慰めに創造され、消費されていく物体が、本当にハイカルチャーの本質なのだろうか? いや、本当にハイカルチャーと言えるのだろうか? もしそれをハイカルチャーと言うなら、大多数の庶民に深く深く浸透して行くサブカルチャーにも劣るのではないだろうか?。・・・私は常に自問自答しています。 

 しかし、せっかく職人が製作された貴重で高価な金・プラチナ箔の上に、多分、アクリルであろう、無機的で面白くない色が乗っかってしまい、実にもったいない~。村上 隆さんは極めて高いアート意識と行動力を兼ね備えた、日本には稀有なアーティストである事は確かでしょう。彼のような作家がいないと日本の文化芸術はますますしぼんでしまいます。ただ、もっと本当に、日本・東洋の美を高度な技術力で表現し得る、高邁な芸術家の誕生が、今後の日本にあるといいのですが・・・。 

 ちなみに、私が村上 隆作品で一番好きなのは、彼が藝大を終了した頃に制作していた、「毛皮ランドセル」シリーズです。アザラシやクロコダイル等の動物の革で造られた色とりどりのランドセルは、まっことユニークでした。そのずっと後、日本のランドセル業界で様々な色や材質のランドセルが流行しましたが、その先見とも言えるでしょう。 

 「おい後藤、おもしれえ事、思いついたよ~。次の個展で、ランドセルを水着のコンパニオンに背負わせて、会場でファッションショーをするんだ。こりゃ、賑わうぜ!」と、バカバカしいと言えば実にバカバカしい事を、本気で熱を込めて語る村上さんは、全身全霊でアートに情熱を注ぎ、アート表現が心底好きなのだなと感じました。 

 

美術予備校・立川美術学院 日本画科の講師ら(村上 隆さん他)と、当時借りていたアパートの私の部屋にて(1990年3月) 

 

 

10月7日 

 

 中国向けの新作絵本制作は、ここ数日、「第14・15場面」の彩色・描写を黙々と進めています。かなり細密な建物を、墨で描き起こすのは、一苦労です~。人物・動物・建造物・風景と一通り色を置いて、おおよそ3割強の進捗状況です。この2場面の全体の様子が、完全に見えてきました。 

 ここにいる人々はみな楽しげで、素朴で温かくて、良い雰囲気です。これぞ私が求める、平和と至福に満ちた世界なのです~。 

 次回絵本新作の原案も、とても面白いイメージが浮かんできました。上手くいけば、今までほとんど見た事のないような新しい種類の、誠に面白い「絵本」になりそうです。 

 私が絵画や美術に求めるのは、根本的には、理屈や概念ではありません。それらは評論家や学芸員や現代アーティストに任せておけばよいのです。私は、ただひたすら理想の世界を、地道に着実に描くのみ!! その後の評価・結果など、極論、どうでもよいのです。そんな職人的とも言える、愚直なまでの作家人生しか私はできないのです。 

 

 

10月8日 

 

橿原市立香久山小学校「香小だより」(2019.7.1) 

 

 私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)をご活用いただき、誠にありがとうございます。本・絵本名と書かれてあるので、多分、チベット民話集の中の「犬になった王子」ではなくて、私が作画した絵本版を指していると思います。今はコロナウイルスの影響で、読み語り・読み聞かせも難しいようですが、また良い時節になりましたら、各方面にてご活用下さい。 

 

http://www2.mahoroba.ne.jp/~kaguyama/tayori/tayori201907.pdf 

 

 

10月8日 

 

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「表紙」の彩色を進め、ようやく4割程の進捗状況です。ヒロインである、玉のように美しい貴婦人の姿が、だんだん浮かび上がってきました。これは何とも神々しい!! 

 

                    * 

 

 ここしばらく私は、美術・画家に対する、かなり厳しい見方を展開してきました。そこには、その画家・画商・編集者等が本物かどうかを見極めるという意味合いもあります。「中途半端に私に近づくと火傷するよ~。」という、私特有の大げさでひねくれた演技的メッセージでもあります。立ち去る人はこれ位の軽い挙動で簡単に立ち去るものなので、その真贋・本気度が判別できるのです。本当に私と歩むべき必然の人なら、私の本意を理解し、それでも道を共にしてくれるはずなのです。私はその人を心底信頼し、心から大切にしたいのです。私の天の邪鬼に過ぎないのでしょうがね・・・。 

 ただこれには、将来、”絵”の世界を目指す、子ども達・若者達へのメッセージという深い意味合いもあります。絵画業界をよく知らずに、安易な気持ちでこの特殊な世界に飛び込んだら、もし手遅れになると、引き返す事は易くはなく、一生を後悔にさいなまれる結果となる可能性も高いからです。 

 私は美術高校・美術大学時代から、才能・技量はかなりあるのに画道から消えていった、哀しい作家を山のように見てきました。たとえ絵がすこぶる良くても、人と上手くやれなければ、ほぼ消えていっています。協調性がほとんどないのに、絵の世界に未だ残っているのは、私くらいでしょう・・・。 

 そのような形で苦しむ若者を少しでも減らせるなら、私は美術・絵画業界の良い部分も悪い部分も、忌憚なく述べたいと思うのです。美術・絵画の世界は、スポーツや芸能界等と同じような特殊な実力社会です。しかも今の時代、マンガ・ゲーム等の特に流行している業種を除くと、スポーツや芸能界ほどの大きな見返りも、ほぼ期待できません。 

 曲がった自己顕示欲や、売れっ子になれるかのような勘違いにより、ある歳を越えてからも、美術・絵画の世界を目指す人は結構多いです。言っても無理なのでしょうが、できうるなら、これからの将来のある若者達にその路を空けておいていただけませんか・・・。ある年齢を越えて十分に今まで食べて来れた人は、その豊富な資金力や人脈を駆使すれば、確かにある程度の所まで、社会に認知される可能性はあります。しかし、ただそれだけの事実に過ぎず、美術界に大きな足跡を残す事も、大きな利益を生み出す事も、ほぼ困難です。絵を趣味として楽しむのなら大歓迎ですが・・・。 

 将来、美術・絵画界を純粋に懸命に目指す、子ども達・若き猛者達を、私は応援したい!!。 

 美術の世界は確かに厳しいですが、全く可能性が無い訳ではありません。何とか頑張って描き続ければ、どこかで誰かに認められるケースもあります。しかし、その結果・成果よりも、一番大切なのは、自分の”絵の世界”を創造する過程そのものにあります。そこにこそ最大の喜びがあり、醍醐味があるのです。 

 その上、例えば私の場合は、「日本画」で中年から年配者に、「絵本」で子どもから若者・親御さん世代までと、何世代にも渡る実に多くの人々を楽しませ、愉悦していただく事ができるのです。これは創作者にとって、この上ない喜びであり、最大のご褒美となります。それ故、たとえ絵だけで食べていく事が難しいとしても、私は絵を描き続けるのです。 

 さあ、本当にその覚悟ができているのなら、良いでしょう。若者達よ、ようこそ、この美の路へ!! ヽ(@o@)丿 

 

 

10月9日 

 

 私はかなりの時代劇好きで、子供の頃には「水戸黄門」や「遠山の金さん」等を観て喜んでいました。映画では、20歳頃に「羅生門」「雨月物語」「源氏物語」等の古い白黒映画にはまって観ていました。私の故郷である赤穂を舞台とした映画「忠臣蔵」は、新旧様々なバージョンを何回も観ています。近年は日本の時代劇が減ってしまい残念ですが、最近では、中国歴史ドラマ「麗王別姫」が素晴らしく面白かったです。この20年ばかりの中国の映画・ドラマの技術レベルの上昇は、凄まじいものがあります。 

 そんな訳で私は、時代劇の俳優さんも結構知っていますが、先日、突然、ツイッターにて西郷輝彦さんにフォローされたので、妙な事もあるものだと思っていたら、西郷さんが私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)を気に入られてご購入されるというのです。私はミーハーではないのですが、西郷さんは映画「赤穂城断絶」でも浅野内匠頭を演じていらっしゃり、かつて赤穂市の「義士祭」にもご出演された経験があるようで、世の中、何かしらの遠いご縁というものもあるものだと、誠に嬉しくなりました。 

 私などでも、日本画家の中では、まだ世間で知名度のある方ですが、画家の著名人といってもたかが知れており、所詮は業界外ではほとんど通用しないレベルです。芸能人・歌手などの知名度ははるかに桁が違います。有名だったら良いという訳ではないのですが、このような世間に膾炙された方々に作品を見ていただけるという事は、とても嬉しく、また励みにもなる事なのです。

 

絵本「犬になった王子 チベットの民話」

絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)

 

●岩波書店 公式サイト ─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』  

 https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html