日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。 -71ページ目

上下関係とは~それは権威の行使か?それとも?

「いくら上司だからといって、声を荒げて部下を怒鳴りつけるなんて、最悪だな。俺はそいうのが大嫌いだ」



by昔勤めていた会社の上司の言葉。



その上司は、こうも言っていた。



「ソクラテスは、一度も弟子を叱らなかったらしい」


この上司の下で仕事をした期間。


確かに、俺は一度たりとも、なじられたり、怒鳴られたりすることはなかった。


口汚くなじり、怒鳴る上司の元で仕事をしたときよりも、何故か俺の業績は良好だった。



今でも、ふとした瞬間に、この上司の言葉が、意識の表層に浮き上がってくることがある。





権威を持った者ほど、それを振りかざす欲求に抗しきれないものなのだろう。






親が子供に対して。


上司が部下に対して。




それは、人として、やさしくなれるチャンスでもあるのだ。



とにかく、自分より弱い立場のものには、やさしくなろう。



それが「人間らしさ」というものだ。


逃げちゃだめだなどと、誰が決めた?

逃げちゃダメだ。

そう、子供達に伝えたいと、ラジオの向こう側で言っていた。

なんてことだと、俺は思う。

何故、逃げてはいけない?

誰が決めたのだ?

その言葉はとても力強く、甘美な響きをともなって人々を魅了する。

説得力を伴う言葉だったが、俺は嫌いだった。

どんな困難にも、正面からぶつかり克服する。

それができない奴は、落ちこぼれだ、ということだ。

それは断じて違う。

逃げても良いのだ。

世の中、こめかみに血管を浮き上がらせ、努力だ成功だと連呼する人間達ばかりではないのだ。

何が必要か。

何を捨てるか。

何を大切にするか。


先ずはそれを考えるべきだ。


必要であれば、さっさと逃げる事も、恥ではない。

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不自由な。それが結婚か。


ゴールデンウィークも休みなどなかった。

俺は夕飯をつくり、弁当を作る。

朝飯は、気分次第で喰ったり喰わなかったりだった。

一人になっても、特に不自由する事もなく、逆にやれる事が多くなった。


不自由な。

それが結婚というものなのか。


俺は弁当を腹に詰め込みながら、考えていた。

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