悲しき想ひで~街の灯り
ブログネタ:お金がない時のデート、何やる?
参加中金など無かった。
仕送りの大半は、家賃に消えた。
女の子と飯も食うだろうから、千円分だけガソリンを入れた。
地方の大学だったので、車が無ければどこにもいけなかった。
女の子は、無言で夜景を見つめていた。
「以前付き合っていた彼のこと、思い出しちゃった」
女の子は、悪びれることなくさらりと言ってのけた。
女の子はアパートの前で車を降り、私の方から電話するわ、と一言いって背を向けた。
詩 「問題」
あなたの問題は、尽きることを知らない。
私はそれを一つ一つ、摘み取ってきた。
親類との関係。
あなたが物騒だという住環境。
わたしの家事分担。
それら全てを、私は解決してきた。
故郷を捨て、親類を捨て、遠くへ。
結局は、また新たな問題が発生しましたね。
もう、わかったのですよ。
どんなに私が頑張ってみても、あなたの問題は消えることはない。
また、新たな問題が湧き出してくるだけなのです。
そう。
たった一つ、問題を解決する術がありました。
それは。
あなたの前から、私が消えることです。
もっとも。
また、新たな私があなたの前に現れれば、また同じ事ですが…。
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バイトの面接、再び
バイトの面接。
仕事は、老人ホームでの飯作りだった。
駐車場に車を止め、建物の入り口まで歩くなか、ラードの匂いが漂ってきて、俺はそのとき空腹を意識した。
と同時に、老人たちも揚げ物を食うのかと、妙に感心した。
エントランスから、2本の廊下が平行に走っていて、一方は食堂に通じ、もう一方は湯と書かれた暖簾があり、風呂場に通じていた。
驚いた事に、床屋の看板もあった。
俺は、エントランスのソファーで待った。
テーブルの上には、老人たちが作ったと思われる人形やら、折り紙やらが並んでいた。
食堂を覗いた。
そこは、老人たちで溢れかえっていた。
昼食の時間だった。
しばらくすると、頭の先からズボンまで、ピンク色の白衣で身を固めた女が現れた。
頭巾とマスクの間から、目だけが覗いている。
美しいのか、醜いのかすらもわからなかった。
ただ、俺よりは確実に若かった。
俺は、椅子から少しだけ身を前に乗り出して説明を聞き、仕事に対しての興味と熱意を表そうとした。
事実、飯作りには、興味も情熱もあった。
俺のエントリーする仕事は早朝で、朝飯を作る。
作業の内容は主に三種類で、盛りつけ、きりこみ(材料を着ること、業界用語なのか?)、調理だった。
今は昼で、事務所からガラス一枚隔てた調理場では、おばちゃんや若い女の子が何かを切り、何かを油で揚げ、何かを盛りつけていた。
男は一人もいなかった。
面接官に話を聞くと、男も少数だがいるという。
俺はどうしても、この仕事がやりたかった。
老人たちの飯を作るなんて、すばらしいと思ったし、何より、食事が出るらしい点が魅力だった。
しかし、俺の職歴は、飯関係の経験は無かった。
俺は例のごとく、家では料理もするし、料理学校にも通ったことがあると、面接官に話した。
一週間後に連絡すると、面接官が言った。
俺は、これから一週間の間、俺以外に面接希望者が現れないことを祈った。
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