貧乏人が集まる場所~半額のパンと、もやしとニラ炒め
財布の中には、250円。
俺は空腹だった。
起床すると焼き魚用の皿が三つ、キッチンに並べられていた。
焼きあがった魚を待ち構えているのだった。
しかし、三つだった。
義母、娘、俺の娘の母親。
つまり、俺の分はなかった。
リビングの前を通るとき、俺はこれ以上ないというような、悲壮な表情を作り、義母を一瞥した。
そのまま、ディスカウントショップへ向かった。
半額の棚から、パンを2個と、カップラーメンをひとつかごへ入れた。
レジで金額を見て、首を傾げた。
「このパン、半額じゃないんですか?」
俺は、レジの女に尋ねた。
女はパンの袋を確認して、これは賞味期限が明日なので、まだ半額ではないと言った。
しかし、半額の棚から取ったのだと言おうとして、俺は口を噤んだ。
かわりに、もうひとつ半額のパンを取ってきて、会計を済ませた。
200円でおつりがきた。
店を出るとき、すれ違ったじいさんとばあさんの会話が、いつまでも俺の頭の中にこだまし、俺の心を少しだけ和ませてくれた。
ばあさんがじいさんに、言った。
「今日の昼に、もやしとニラ、炒めておくから」
じいさんは、無言だった。
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詩「あなたはどれほど口臭がきついか、自分では知らない」
深夜、心安らぐ一時すら、あなたは奪い去る。
突然、部屋の扉を開け、金がない、どうするのと、喚く。
黙っていると、娘の幼稚園をやめさせなければならないと、さらに喚く。
バイトはどうなっているの、金がないと、馬鹿の一つ覚えで喚く。
わたしは、答えた。
先週、2件面接を受けた。結果は一週間後だと。
一週間なんて、悠長な事言っているなんて、信じられない。
わたしは、もう、これ以上話す気はなかった。
最後に、あなたは言った。
もう限界で、試験が終わる二ヶ月先までしか、精神が持たないと。
思った通り、受験勉強が終わるまでは正常を保ち、この生活を続けるつもりなのですね。
あなたの言動は、口臭みたいなもの。
己の口臭(言動)は、自分ではわからない。
そして、わたしはあなたの口臭に、もうこれ以上耐えられない。
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面接の結果
採用不採用は、一週間後とのことだったが、連絡はなかった。
一週間を一日過ぎた。
俺は焦れていた。
まあ、だめだろうよ。
そう思い始めたときに、携帯が鳴った。
すぐに留守録に切り替わったようだった。
俺はすぐに、留守録を再生した。
~今回は、経験者の方がいらっしゃったので、まことに残念ながら…~
俺は携帯を切った。
飯作り関係のバイトは、無理なのか?
おっさんは、飯など作るなと言うことなのか?
職種を変える必要があるのかもしれない。
本当は、飯作りがいいのだけれど。
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