薪ストーブは調理器具。

だから拙宅のストーブはまだ寒くも無い10月からすでに活動を開始している。

先日今年2回目のさんまを調理致しました。1回目のさんまはコンロを薪ストーブの炉内に入れて、なんちゃってストーブ調理をしたので、今回はしっかり熾き火を作る事から。

素早く熾きを作るには広葉樹は向いていない。さんまやピザ位なら10分程熾きとして活躍出来ればいいので、細枝、杉、ヒノキのよく燃える薪を比較的多めに焚く。


斧と薪と熾きの日々

相方の夕食の準備完了10分前の合図と共に、火ばしで熾きを平らにし、炎を上げている薪は蓋付灰取りバケツに放り込みしばらくの間外に行っていただく。


斧と薪と熾きの日々


理科の実験で使った様な立ちの有る五徳をセットして、両面に塩をふったさんまをお魚焼き器で挟んで、五徳の上に。


斧と薪と熾きの日々

熾きの仕上がり具合にも依るが、数分でいい感じに焼色がつきだし、滴り落ちる脂が炎を誘う。


直火の炎と、立ちが短い純正の五徳では火力が強すぎて焦げてしまうので、燃えている薪は極力出した方がいいし、五徳も高さのあるほうがよろしい様である。


斧と薪と熾きの日々


5分位炙ったらひっくら返して、仕上に突入。何の造作も無い薪ストーブのさんまクッキング。

扉は開け放しての調理となるが、煙突のドラフト効果で室内にさんま臭は全く無し。


調理後のお手入れはヒノキや杉の薪を投入し、炉内温度を上げて脂を焼き切ってしまえばそれでばおしまい。

洋の東西を探してもこれほど手間いらずなサンマ調理機は無い。



斧と薪と熾きの日々

チープな庶民の見方のさんまも、贅沢な調理方法で仕上げれば、プレモルが似合う冬の休日。

2008年4月発表の経済産業省による白熱電球製造販売中止計画から3年と7カ月。


後藤照明の愛好家が待ちに待ったクリアタイプ電球型LEDがようやく出てきた。

非常にうれしい。すごくうれしい。本当に待ってました。



斧と薪と熾きの日々


いかんせん今までの電球型LEDのデザイン、色調ではせっかくの後藤照明が台無し。


現物を確かめましたが、きらめき感がフィラメントそのもの。クリア白熱電球と色調もそっくり。見事としか言いようがありません。

さすがグッドデザイン賞受賞。



斧と薪と熾きの日々

でも、残念ながら100Wおろか60Wレベルの光量は今の技術では無理なのでしょうか。

わずか20W相当・・・・。これでは寝室でも暗過ぎ。とりあえず廊下、階段用にしか使えない。


でもこの努力と技術の進歩に拍手。


オープン価格の相場は3000円。


せめて60W相当が開発され、お値段も2000円位にこなれるまでもう少しの辛抱です。


東芝とパナのクリア電球の在庫が無くなる頃には実現する事を期待して。





本当は白熱電球の老舗『東京芝浦電気』に頑張ってほしかったんだけど、100W相当のパワーの方に力を入れていたようで、ちょっと残念。

コーヒーが美味しそうに感じたのは、忘れもしない山田洋次監督の『遥かなる山の呼び声』。




高倉健さん演ずる逃亡者「田島耕作」の唯一の趣味がコーヒーで、納屋の中で正座をしながら手入でコーヒーを入れていた。






恵那から山岡方面に向けて紅葉の山道を単車でツーリング途中。




太陽は山道に届かず、何となく日差しが恋しい冬の午後。




少し開けた山郷に数台の車が止まっているのだが、辺りにはそれらしい施設は見当たらない。


そこには趣のある小屋があるだけ・・・・。




バックミラー越しに暖簾を見つけて戻ってみると、紛れも無くコーヒー屋であった。



斧と薪と熾きの日々



古民家と言うより、作業小屋を改築した様な小さな造り。


何となく健さんがコーヒーを入れていた納屋に雰囲気が似て無くも無い。










斧と薪と熾きの日々




ゆがんだ窓ガラスとねじ込み式の錠前が郷愁を誘う。



愚輩は「どっしりタイプ」のガテマラ、相方は「すっきりタイプ」のブルマンブレンド゙を喫した。





斧と薪と熾きの日々





普段飲んでいるのは茶色い違う物体である事に気付いた冬の恵那の郷。







帰宅後、店名『がらん』を調べて見ると…、何と名古屋の老舗『珈琲豆のイヅツヤ』さんが日曜だけ営業するコーヒー屋さん。








恵那方面に行きつけが増えチョット嬉しい『人生旅の途上』。





斧と薪と熾きの日々



年に数回程顔を出す、駒ヶ根市の「ファイヤーサイド」。


「バーモントキャスティング」の総代理店。



斧と薪と熾きの日々



木曽駒ヶ岳を背後に、伊那谷越しに甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳の連なる赤石山脈を遠望する、非常に羨ましい地にあります。




法人の加盟店以外、特に個人にはストーブを直売してくれませんが、いわゆるストーブ周辺アイテムを販売しているのが「ファイヤーサイド」が直営する「ZCOO-SHOP ズクショップ」。





斧と薪と熾きの日々



「バーモンドキャスチング」のユーザーでなくてもこれだけカタログの商品が揃っていると、かなりテンションがあがる。あがってもお値段もそれなりなので、おいそれと購入出来る物でもないが、年単位で気長に購入すれば良いのだ。






斧と薪と熾きの日々





斧と薪と熾きの日々



特にグレンスフォシュの斧は全てが揃っており、大きさ、重さが体感出来、ついつい見とれてしまう。




今年はカタログの更新の年。今のカタログは2010年ー2011年版なので2年ぶりの更新。


残念ながらカタログは11月10日に入荷するらしく入手は出来なかったが、今回のブラ寄りでカタログ落ち特価アイテムを発見。実は年に数回立ち寄るのは、この様な拾い物が転がっているからで、行かないと教えてくれない。






斧と薪と熾きの日々



ウール100%の『ハースラグ』


ストーブの前に敷く絨毯なのだが、なんせ高い。


定価14,595円。だから台所用もしくは玄関マットのそれらしい物を物色し代用しているユーザーもきっと多いに違いない。




しかし2012年とうとうカタログ落ち。待ちに待った50%オフ!!






斧と薪と熾きの日々





斧と薪と熾きの日々



念願の『ハースラグ』でチープな台所マットはあるべき場所に移動して頂き、ストーブ前はようやくシックに落ち着いた。




あと十数枚・・・・・・。


助っ人『フルター』の襟が持ち主の不徳の致す所によりいきなり傷だらけに。
「これはいかん」と、ネットで調べて行くと、峰打ならぬ柄打の防止策が色々と拾えました。へぇー金属製のプロテクターなる物も有る。銅線でグリグリ巻きってのも有る。
これよりよさそうな方法が見当たらないので、上手く真似しつつ、やっぱり見た目も重視したい。

プロテクターを入手する手段が無いので作る。加工し易そうな0.5mm厚のアルミプレートを200円程で買い求め、マジックで襟元の複雑なカーブを書き込む。切れなくなっても惜しくない100円均一のハサミで加工。

助っ人の襟のカーブに馴染ませる様に金槌でコンコンコンコンする事約20分。襟にフィットするアルミ製のカラーが出来て来た。



斧と薪と熾きの日々


問題はくっつけ方。釘、ネジ系は強度をすこぶる低下させ危険なので絶対にやめておこう。
結局いい案が浮かばず、強力瞬間接着剤でカラーを巻き付けたのりしろでがっちり固定し、針金2点締めで仮止め。



斧と薪と熾きの日々

斧と薪と熾きの日々


早速、柄打ちを繰り返した、2年越の二股の薪に挑む。
確実に食込んで行く感触は汗と共に倍増して行くのだが、やっぱり力んで柄打ち。
でも今回はアルミ製のカラーは柄をしっかりガードしてくれている。

そして遂に、ようやく、やっとこさクラックが薪の側面に走る。喜びと達成感に浸りつつ、ここからは『グレンス』に持ち替え最後の仕上げ。



斧と薪と熾きの日々


ところが、『フルター』後の『グレンス』が軽過ぎるので振り下ろすのを止め、急遽素振りを3回。
このギャップは体感して体で覚えるしか無い様だ。


こうして2年越しの二股薪を征服した斧2本は『金属ピカール』で磨かれ、オイルストーンで刃こぼれを修繕され、確固たる愚輩の一生物の『道具』としての地位を得たので有った。