この時期、薪作りの楽しみは、間伐材から出る膨大な枝葉の処分。すなわち焚火。

火種となる乾燥した小枝や中枝、薪の採りこぼしは無尽蔵に有るので、焚火には事欠かない。


斧と薪と熾きの日々

家の中でストーブ、山では焚火・・・・・・・・・。

やっぱりヒトには、狩猟民族の遺伝子が受け継がれているからなのだと思う。



斧と薪と熾きの日々

焚火に檜の枝葉を放り込み、『パチパチパチ』と樹脂がはじける音と、大量の白煙が灰色の冬空に広がり、しだいに地上に舞い降りて霧の様に里山をうっすらと覆う。


見渡せばあちらこちらで数本の白煙。



斧と薪と熾きの日々


斧と薪と熾きの日々


斧と薪と熾きの日々

熾き火の中では近くの「ふる里農園」で購入したさつまいもがぼちぼちいい感じ。


斧と薪と熾きの日々


斧と薪と熾きの日々

すばらしい熾き火でもったいないのだけれど、そろそろ消火して、帰り支度。


今日はチェンソーも動かさず、何にもしていない一日であった。

薪採りのお山は関市の西田原にあり、迫間山ひとつ隔てて各務原の航空自衛隊岐阜基地。
毎年与作の時期と航空祭に向けた練習時期と重なる。

チェンソーの排気音など足元にも及ばない爆音と共に上空をF‐15イーグル、F‐2、F‐4ファントム、三菱Tー4、Cー1輸送機が単独であったり編隊を組んで通過していく。

斧と薪と熾きの日々

エンジンを止めて、可児方面に見えなくなるまで眺める愚輩。

斧と薪と熾きの日々


11月の最終日曜日が航空祭。今年もブルーインパルスの華麗な編隊飛行と異種編隊を見たさに本番に行ってきました。
さすがにこの日は大盛況。11万人の観客は、口を半開きにして上空を見上げるタイプと明らかに給料手取り1ヶ月分以上はするであろう一眼レフと、まるで地対空ミサイルの様なスーパー望遠レンズを覗きながらばしゃばしゃしている御仁に大別される。



斧と薪と熾きの日々


しかしながら問題なのは全く興味を示していない子供達。

父ちゃんにしょうがないからついて来てやったと言わんばかりの態度。
ブルーインパルスが密集体系で旋回しようが、Fー4ファントムが重たい機体に鞭打ちつつ、アフターバーナーを全開にして急上昇しようが、Fー15イーグルが高度150mで地上スレスレをフルスロットルて通過し主翼を拡げて急旋回、「トップガン」宜しく追撃戦闘体制を披露しようが、殆どの子供は無関心。菓子を食っているか、ゲームをしているか、「早く帰ろー」と親父を困らせている。

斧と薪と熾きの日々


一体いつからこんな事になったんだ?男の子は乗り物が大好きだったのは過去の出来事なのか?

確かにうちの息子もゼロ戦とか雷電とか疾風のプラモデルなんか作った事ないし、「サーキットの狼」に端を発するスーパーカーブームの様な男の子みんなの乗り物に対する夢が盛り上る時期を経験していない。

斧と薪と熾きの日々




彼らは飛行機どころか、10段変速機付きドロップハンドル式自転車やスポーツカーにも熱くなった事が無い世代だ。

斧と薪と熾きの日々

君等、つまんなくないのか?



薪ストーブは調理器具。

だから拙宅のストーブはまだ寒くも無い10月からすでに活動を開始している。

先日今年2回目のさんまを調理致しました。1回目のさんまはコンロを薪ストーブの炉内に入れて、なんちゃってストーブ調理をしたので、今回はしっかり熾き火を作る事から。

素早く熾きを作るには広葉樹は向いていない。さんまやピザ位なら10分程熾きとして活躍出来ればいいので、細枝、杉、ヒノキのよく燃える薪を比較的多めに焚く。


斧と薪と熾きの日々

相方の夕食の準備完了10分前の合図と共に、火ばしで熾きを平らにし、炎を上げている薪は蓋付灰取りバケツに放り込みしばらくの間外に行っていただく。


斧と薪と熾きの日々


理科の実験で使った様な立ちの有る五徳をセットして、両面に塩をふったさんまをお魚焼き器で挟んで、五徳の上に。


斧と薪と熾きの日々

熾きの仕上がり具合にも依るが、数分でいい感じに焼色がつきだし、滴り落ちる脂が炎を誘う。


直火の炎と、立ちが短い純正の五徳では火力が強すぎて焦げてしまうので、燃えている薪は極力出した方がいいし、五徳も高さのあるほうがよろしい様である。


斧と薪と熾きの日々


5分位炙ったらひっくら返して、仕上に突入。何の造作も無い薪ストーブのさんまクッキング。

扉は開け放しての調理となるが、煙突のドラフト効果で室内にさんま臭は全く無し。


調理後のお手入れはヒノキや杉の薪を投入し、炉内温度を上げて脂を焼き切ってしまえばそれでばおしまい。

洋の東西を探してもこれほど手間いらずなサンマ調理機は無い。



斧と薪と熾きの日々

チープな庶民の見方のさんまも、贅沢な調理方法で仕上げれば、プレモルが似合う冬の休日。

2008年4月発表の経済産業省による白熱電球製造販売中止計画から3年と7カ月。


後藤照明の愛好家が待ちに待ったクリアタイプ電球型LEDがようやく出てきた。

非常にうれしい。すごくうれしい。本当に待ってました。



斧と薪と熾きの日々


いかんせん今までの電球型LEDのデザイン、色調ではせっかくの後藤照明が台無し。


現物を確かめましたが、きらめき感がフィラメントそのもの。クリア白熱電球と色調もそっくり。見事としか言いようがありません。

さすがグッドデザイン賞受賞。



斧と薪と熾きの日々

でも、残念ながら100Wおろか60Wレベルの光量は今の技術では無理なのでしょうか。

わずか20W相当・・・・。これでは寝室でも暗過ぎ。とりあえず廊下、階段用にしか使えない。


でもこの努力と技術の進歩に拍手。


オープン価格の相場は3000円。


せめて60W相当が開発され、お値段も2000円位にこなれるまでもう少しの辛抱です。


東芝とパナのクリア電球の在庫が無くなる頃には実現する事を期待して。





本当は白熱電球の老舗『東京芝浦電気』に頑張ってほしかったんだけど、100W相当のパワーの方に力を入れていたようで、ちょっと残念。

コーヒーが美味しそうに感じたのは、忘れもしない山田洋次監督の『遥かなる山の呼び声』。




高倉健さん演ずる逃亡者「田島耕作」の唯一の趣味がコーヒーで、納屋の中で正座をしながら手入でコーヒーを入れていた。






恵那から山岡方面に向けて紅葉の山道を単車でツーリング途中。




太陽は山道に届かず、何となく日差しが恋しい冬の午後。




少し開けた山郷に数台の車が止まっているのだが、辺りにはそれらしい施設は見当たらない。


そこには趣のある小屋があるだけ・・・・。




バックミラー越しに暖簾を見つけて戻ってみると、紛れも無くコーヒー屋であった。



斧と薪と熾きの日々



古民家と言うより、作業小屋を改築した様な小さな造り。


何となく健さんがコーヒーを入れていた納屋に雰囲気が似て無くも無い。










斧と薪と熾きの日々




ゆがんだ窓ガラスとねじ込み式の錠前が郷愁を誘う。



愚輩は「どっしりタイプ」のガテマラ、相方は「すっきりタイプ」のブルマンブレンド゙を喫した。





斧と薪と熾きの日々





普段飲んでいるのは茶色い違う物体である事に気付いた冬の恵那の郷。







帰宅後、店名『がらん』を調べて見ると…、何と名古屋の老舗『珈琲豆のイヅツヤ』さんが日曜だけ営業するコーヒー屋さん。








恵那方面に行きつけが増えチョット嬉しい『人生旅の途上』。