GBA前期シングルをやろう! | Goreamlive

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この記事はPokémon Past Generation Advent Calendar 2023の126日目の記事です。

 

 

目次

  • はじめに
  • 環境
  • 個別解説
  • 主要な並び
  • 構築例
  • 参考になる資料
  • おわりに

はじめに

GBA前期シングルとは、 GBA版ポケットモンスタールビー・サファイア時代の、ホウエンずかん限定シングルバトルのことである。より正確に書くと、ルビー・サファイア発売からポケモンコロシアム発売前当時で再現できるポケモン・どうぐを使用可能とし(※1)、幻・禁止級伝説ポケモンを例外的に禁止とした、6匹見せ合い3匹選出で各ポケモンのレベルは50までのシングルバトルである。さらに、GBA前期シングルでは、配信アイテムであるむげんのチケットの有無で個体の性能が大きく変わり(※2)、種族値やタイプ、技などの性能が極めて強力であると考えられるラティアスとラティオスも禁止とすることが多い。 対戦ゲームとしてのこのルールの特色は、役割理論を地で行くようなサイクル戦でのダメージレースにあると私は考える。また、ぜんこくずかん環境でのシングルバトル(後期シングル)とは違って、ソルロックやフーディンなどが強いという点もこのルールの魅力だと思う。

 

(※1)おおまかにはルビー・サファイア、ポケモンボックス ルビー&サファイアで入手できるポケモンとどうぐと、配信ジラーチのもっているカムラのみとリュガのみを使用可能と考えればよい。その他の使用可能な配信ポケモンなどについてはERRORさんのGBAのゲームの歴史を参照。

(※2)ルビー・サファイアの徘徊ラティアス/ラティオスの個体値はHP0~31、こうげき0~7、ぼうぎょ0、とくこう0、とくぼう0、すばやさ0に限定される。

 

環境

このルールの最強格のポケモンとして、私はボーマンダを挙げる。そして、これらのポケモンとの相性補完やそれらへの対策のために採用される代表的な9種類のポケモン:ヘラクロス、フーディン、ギャラドス、レジアイス、ミロカロス、トドゼルガ、ソーナンス、ソルロック、メタグロスがいる。

 

個別解説

上で挙げた10種類のポケモンについて簡単に個別解説を書いた。基本的な型については以前書いた記事である前期シングル メジャーポケモンの型も参考にしてほしい。

ボーマンダ

こだわりハチマキをもって、受けが困難な火力を振るう最強格のポケモン。こうげき特化のこだわりハチマキすてみタックルが、ぼうぎょ特化ミロカロスに96~114ダメージで、HBミロカロスを85.78%の確率で二発で倒す。また、同条件のアイアンテールはHP252振りのレジアイスを確一にする。基本はいじっぱりAS振りのこだわりハチマキ型である。こだわりハチマキをヘラクロスなどに持たせる場合には、りゅうのまい型や特殊型にすることとなる。前者はサイクルでミロカロスを崩すことができなくなるが、撃ち分けが可能でフーディンに先制できるようになって抜き性能を得る。ひかりのかべやだいばくはつで対ミロカロスの難点を緩和させるソルロックと組むとよいか。特殊型は完全にミロカロスで止まってしまうが、ソルロックや相手のボーマンダに有利となる。とくせいのいかくによって、ヘラクロスへの繰り出しが安定するだけでなく、相手のボーマンダを後続で受けやすくすることができる。弱点はソーナンスに弱いことと、ヘラクロス入り以外には繰り出しにくくて一貫性をつくりにくいこと。

 

ヘラクロス

ソルロックやレジアイス、あるいは対面でボーマンダに有利なミロカロスやトドゼルガなどに繰り出し、ボーマンダとギャラドスくらいでしか受からないこだわりハチマキメガホーンをぶちかます。ボーマンダやギャラドスの繰り出しを読んでめざパ岩を当てることができたら、耐久無振りだと仮定すると次のサイクルのメガホーンで大体倒せるので、サイクル崩壊は確実だ。ボーマンダ、ギャラドス、フーディンに対する引き先として、ミロカロスとソルロックの並びやソーナンスを同時に選出する。サイクルで特殊型に繰り出して決定力を発揮させるポケモンなので、いじっぱりAD振りでこだわりハチマキを持たせるのが基本型となる。弱点はボーマンダを読んでしまうことと、フーディンやギャラドスに弱いこと。

 

フーディン

めいそうにアンコールやじこさいせいを組み合わせて、特殊ポケモン全般を起点にし、高いすばやさととくこうを以って全抜きする。とくこう特化してまがったスプーンをもたせれば、サイコキネシスでいじっぱりAD振りのヘラクロスを確一にでき、めいそうでとくこうが一段階上がっていれば耐久無振りボーマンダを確一にできる。一方で、相手のフーディンに先制してアンコールを使って嵌めてしまうのも強力な戦法であり、おくびょうで運用することも考えられる。アンコールとの同時遺伝は不可能だが、ほのおのパンチをタマゴわざでおぼえるので繰り出されるメタグロスに対抗できる。また、アンコールと両立可能な炎技としてめざパ炎があるが、これを採用する場合は個体値の都合上最速にできなくなる。ソルロックやソーナンス、相手のフーディンを意識してめざパ悪を採用するのもよい。弱点は繰り出し性能が皆無なことと、一回めいそうを積んだ程度では体力満タンのソルロックやメタグロスを倒しきれずに返しの物理技ですぐ倒されること。

 

ギャラドス

いかくによってヘラクロスをはじめとする物理ポケモンを受けやすくしつつ、特殊耐久を活かして繰り出し対象のミロカロスや、偶発対面したフーディンを起点にりゅうのまいを積み、抜き性能を発揮する。ヘラクロスはすばやさにあまり振らないのが基本となるので、りゅうのまい後に最速フーディンを抜けるすばやさを確保しておけば相手のヘラクロスに抜かれる心配はないだろう。相手のギャラドスやボーマンダ、ソルロックに強い特殊型にするのもよさそうだが、電気技でミロカロスを突破するのは難しいという点に留意する。弱点はレジアイスやソーナンスに弱いこと。

 

レジアイス

ミロカロスやギャラドス、トドゼルガ、フーディンに繰り出して、れいとうビームで崩しを狙ったり、電気技やだいばくはつで役割遂行したりする。とくこう特化れいとうビームはAD振りのヘラクロスに62~73ダメージ(40.00~47.10 [%])で、とけないこおりを持たせても確二にはならないが、相手のハチマキヘラクロスのメガホーンもボーマンダやギャラドスを倒すには三発かかるので、依然強力だといえる。一応、とくこう特化かつとけないこおりを持たせる場合は、ふぶき+れいとうビームでAD振りヘラクロスを最低乱数を除けば倒せる。また、対こだわりハチマキヘラクロスを考えると、まもるを採用して相手のヘラクロスがどの技でこだわったのかを確認できるようにしたい。例えばレジアイスとボーマンダの並びにはめざパ岩が一貫してしまうが、レジアイスでまもるを使ってめざパ岩を確認出来たら、ミロカロスやメタグロスなどで安全に受け出し可能となる。そして、めいそうじこさいせいフーディンを意識するならだいばくはつも欲しいところだ。となると、ふぶきを採用するのは難しいか。なお、10まんボルトはHP252振りのミロカロスにほぼちょうど二耐えされてしまうので、確二にできるかみなりで何とかするか、自身か他の味方ポケモンでどくどくを入れるかしないといけない。弱点はヘラクロスを呼んでしまうこと。

 

ミロカロス

こだわりハチマキボーマンダをごまかしつつ、特殊型のボーマンダや耐性受けとして採用されるソルロックやメタグロスを受ける。メタグロスのどくどく対策とこだわりハチマキボーマンダの対策を兼ねて、HB振りにしてたべのこしを持たせてねむるも採用するのがいいだろう。こうげき特化こだわりハチマキボーマンダのすてみタックルに繰り出したとき、たべのこしの回復を挟んでも35.686%の確率で二発目のすてみタックルで倒されてしまうが、どこかしらでねむることができれば、ふしぎなまもりが発動してすてみタックルが64~76ダメージ(31.68~37.62 [%])に抑えられるので、ねむり続けることでたべのこしの回復と合わせて受けが成立し、反動で倒すことができる。ねむるではなくまもるを採用すれば、まもるターンのたべのこし回復のおかげで二発目のすてみタックルも大体耐えるようになり、レジアイスの項で書いた例と同様に対ヘラクロスを安定させることができる。ただ、じこさいせいでHPを満タンにしておかないと次のサイクルで崩されてしまうので、まもるターンに合わせて相手がボーマンダを引っ込めてミロカロスを流すポケモンが繰り出されると困る。使いきりだが、オボンのみも候補となる。なお、とくこう無振りミロカロスのなみのりはAD振りのヘラクロスに大体三発耐えられてしまうので、崩すのは難しい。弱点はヘラクロスを呼んでしまうことと、フーディンに起点にされてしまうこと。

 

トドゼルガ

ミロカロスに繰り出してサイクルの中でぜったいれいどを試行するポケモンで、ずぶといHB振りならこだわりハチマキボーマンダにもすてみタックルに辛うじて一度は繰り出せる程度に有利なので、ボーマンダからの繰り出しを許さない。レジアイスと同様に、裏のボーマンダで相手のヘラクロスを受けるつもりなら、めざパ岩を選択したかどうか確認するためのまもるを採用したい。ヘラクロスへの対抗策としてあくびも技候補に挙げられるが、サイクル崩壊とミロカロス遂行のためのぜったいれいど、対ボーマンダ用のれいとうビームを確定とすると、起点回避に使えてレジアイスに電気技を撃たせなくさせるアンコールや、対ソルロック用のなみのりと競合する。ハチマキボーマンダへの繰り出しや対メタグロスを諦め、対フーディンを重視するならHD振りにするのもよいだろう。弱点はヘラクロスを呼んでしまうことと、ぜったいれいどの命中が不安定なこと。

 

ソーナンス

ボーマンダ、ギャラドスを対策できるポケモンであり、それゆえヘラクロスと相性がいい。ずぶといでぼうぎょに全振りすれば、こうげき特化こだわりハチマキボーマンダのすてみタックルを114~135ダメージにおさえられ、少しHPに振れば確定で二耐えし、逃さず倒せる。めざパ悪のないフーディンにも有利だが、めざパ悪を採用していた場合は、一回めいそうを積んだ状態のめざパ悪二発を耐えることは難しいため、ボーマンダやギャラドスのときほどは有利をとれない。これといった弱点はないかもしれないが、第三世代のシングルバトルのローカルルールとして、自分のパーティにも相手のパーティにもソーナンスがいたときは互いにそれを選出できないという規則があり、ソーナンスを出せないときの戦術を考えておかなければいけないということに注意が必要だ。

 

ソルロック

ボーマンダのめざパ飛行やすてみタックル、あるいはフーディンやギャラドスに繰り出してリフレクターやひかりのかべを張ることでサイクルを優位に進めるためのポケモンである。だいばくはつを使えるので、フーディンを遂行したりミロカロスの間接役割破壊したりすることができる。HB特化にすればボーマンダとの偶発対面時に受けるこだわりハチマキアイアンテールを高確率で耐えるようになるが、対フーディンを意識するとHD振りになる。もちものは危うい耐久を補強し、行動回数を増やせるオボンのみがいいだろう。
 
メタグロス
こだわりハチマキボーマンダのめざパ飛行やすてみタックル、あるいはフーディンやレジアイス、ソルロックに繰り出して、コメットパンチで削ったりどくどくでミロカロスに歯向かったりする。どくどくを相手のミロカロスに当てられれば、レジアイスで無理なく突破できるようになる。ソルロックと同様にリフレクターやひかりのかべを採用するのも手だが、だいばくはつは自力習得しないので使えない。後期とは違い、だいばくはつ同様にすてみタックルもおぼえないので、こだわりハチマキをもたせてもミロカロスを突破することはできない。レジアイスやフーディンへの繰り出しと、ミロカロスとの撃ち合いに備えてHDに振るのが基本である。弱点はねむるミロカロスに弱いことや、ギャラドスやどくどく読みこんじょうヘラクロスに起点にされること。
 

主要な並び

・こだわりハチマキボーマンダ+ミロカロス+レジアイス

相手のヘラクロスにはボーマンダを、相手のミロカロスにはレジアイスを、相手のボーマンダやメタグロスやソルロックにはミロカロスを出す並び。フーディンやレジアイスが面倒なので、メタグロスも同時に採用するとよい。対ヘラクロスを考えてレジアイスにはまもるをおぼえさせる。

 

・こだわりハチマキヘラクロス+ミロカロス+ソルロック

ミロカロスとソルロックの組み合わせで任意の型のボーマンダとフーディン、ギャラドスを受けてこだわりハチマキヘラクロスを通す並び。相手のヘラクロスが厳しいので、ボーマンダやギャラドスの採用は必至である。

 

・こだわりハチマキヘラクロス+ソーナンス+ギャラドスまたはボーマンダ

ヘラクロスの苦手なボーマンダやギャラドスをソーナンスで排除してこだわりハチマキヘラクロスを通す並び。相手のヘラクロスやフーディンを対策するために、りゅうのまいボーマンダかギャラドスを入れると良い。

 

・フーディン+ボーマンダ、ギャラドス、こだわりハチマキヘラクロスから二匹

相手のヘラクロスを繰り出させない並び。ゆるいサイクルや撃ち合いで相手のポケモン削り、フーディンのめいそうやボーマンダかギャラドスのりゅうのまいで片付ける。

 

・トドゼルガ+メタグロス+ボーマンダまたはギャラドス

メタグロスやボーマンダで相手のミロカロスを呼び込んでトドゼルガを繰り出し、ぜったいれいどを試行する。トドゼルガ+メタグロスで相手のレジアイスとミロカロスに対しサイクルを仕掛けるので、メタグロスはレジアイスに対する繰り出し回数を十分確保できるように特殊耐久を高めたり回復手段を確保したりしておく必要がある。サイクルで二体が削れたところで相手の三体目に全抜きされるという流れが予想されるので、こちらの三体目にはトドゼルガ+メタグロスに一貫するじしんを無効にできる飛行タイプをヘラクロス対策も兼ねて採用したい。

 

構築例

プラスル(2018) Big4構築

 

ウホホウホ(2019) ヘラクロス入りV2

 

しゃわ(2017) 車輪グッドスタッフ2017

 

すのー(2017) ミロアイススタン叩き台

 

参考になる資料

【GBA】第3世代前期シングル概論 - poe式パンセ

およびpoe式パンセのブログ内検索で「前期」と検索して出てくる記事

 

第3世代前期シングル63 - Re:Union Room

GBAの前期のパーティと環境考察とか - トキワのミドリ - しゃわのポケモン記 -

 

およびトキワのミドリのブログ内検索で「前期」と検索して出てくる記事

 

おわりに

あまり人口の多いルールではなく、その数10人にも満たないと思われる。考察の余地はまだまだありそうだ。この記事で書いた考察が全部時代遅れになる可能性すらある。みんなで前期シングルをやろう!記事を書いて考察や構築を発表しよう!おしまい。