「ロシア語」(ラテン文字転写) 「村山七郎訳」『ごんざ訳』
A「предпразднество」(predprazdnestvo)「祭典の前」『しぇくのまいぇ』
B「предпразднественныи」(predprazdnestvennyi)「祭典の前の」『しぇくのまいぇんと』
C「предпраздную」(predprazdnuyu) 「前祝いする」『しぇくまいぇする』
ならんででてくる3つの同根のみだし語。
Aが名詞「пред」(pred)(前)「празднество」(prazdnestvo)(祭典)で、
Bが形容詞、Cが動詞だ。
ごんざの訳語はAとBが『しぇくのまいぇ』(節句の前)で、Cだけ『しぇくまいぇ』(節句前)になっている。
Cは(の)をかきわすれたのかな、とおもった。
村山七郎教授もそうかんがえたのか、日本版の巻末の索引では「シェクノマエスル 節句の前する 前祝いする」に訂正されている。
でも、念のため辞書をみると、
日本国語大辞典 「せっくまえ(節供前) 節供の前の日の決算日。物前。」
決算だけじゃなくて、節句の準備をする日の意味で「せっくまえ」ということばがつかわれていて、その動詞として『しぇくまいぇする』(節供前する)という訳語をごんざはかいたのかもしれない。