チェリビダッケ、クライバー、ショルティの3人は

かなり個性的な演奏をする大好きな指揮者さん達ですが、

やっぱりショルティ先生はやってくださった。


健康的で豪快な演奏です!

鋭くて、あるべき場所にがちっとはまるようなリズム、

地響きのような、轟音を伴った低音、

タイトなアンサンブル。

全員が同じ方向を向いて演奏しているのを感じます。

聞いてて気持ちいいです。



そして幻想交響曲の本領発揮の4,5楽章。

全く期待を裏切らない演奏でした。


金管・打楽器のはっちゃけ度合いがとっても笑えました。

でも全然「自重しろ」とか思わないのですよね。

どれも高エネルギーなのに、絶妙なバランスを保って

アンサンブルされているからうるさく聞こえないんでしょうね。


やっぱりペットボーンは、足並みそろえて

「おっしゃ行くぞ!」ってぶちかましてくれるのがイイです。

憂鬱な時は、きっとそんな気分を粉々に粉砕してくださるでしょう。


最後はほんとお祭り騒ぎ笑。



まっすぐで、胸がすくような音楽でございました。

ブラボー!


ベルリオーズ:幻想交響曲/ショルティ(サー・ゲオルグ)
¥1,160
Amazon.co.jp

言葉がなくなっていって、

ただただ、目に映る景色が美しく。



日差しが暖かいこと。

夕日の落ちた空の色が、澄み渡り深まっていくこと。

星の光がささやかに目に映ること。



映る世界は穏やかで、

語る言葉には慈しみが満ちていて。



とても暖かくて切ない気持ちになりました。



ともに歩む人とも、いつか別れが来る。


自分が世界から別れを告げるとき、

別れを告げる大切な人を見届ける時、

映る景色は、こんな印象を持つんだろうか。



ブラームス:ピアノ作品集/アファナシエフ(ヴァレリー)
¥1,000
Amazon.co.jp

陸嘉(変換不可)さんの、

「―――死ぬか、この男とともに」

に、共感した。




静かな気持ちで自分の将来を考えた時、


自分の選んだ道の途上で死ぬことがあっても、


肯定できるか。



利に走っていないか。


一時の熱に冒されていないか。


理性を持って選び取っているか。



一生をかけて愛するとは、どんな覚悟なんだろう。



長城のかげ (文春文庫)/宮城谷 昌光
¥500
Amazon.co.jp

第九を聴いていて、

尊敬する二人の先生について思いついたこと。


苦難の対処の仕方。


ベートーヴェン先生は大きな苦難があると、

それが致命的なものであるかのようにのた打ち回り、

「クソったれ!」と悪態をつきながら立ち向かい、征服していく。


思い込みがすごく激しい。

だけど生きるための答えを激しく求めていく様子や、

その捨て身の姿勢が、

聴く人の心の防衛線を簡単に破壊して、

音楽がずんずん心に響いてくる。



特に第九は、その過程を描写した曲だと思いました。

聴いていて、体の芯に力が入る心持ちがします。


ベートーヴェン:交響曲第9番
¥1,313
Amazon.co.jp



シベリウス先生は大きな苦難があると

ぐっとこらえて咀嚼して、自分を大きくする種にする感じ。

外に出てくるものは、いつも穏やかな風のような自分。

きっと鬱になりそうになる自分と長い時間をかけて戦って、

自分を見つめ抜いて出した答えなのだと思いました。


特に後期交響曲などは穏やかさMAXです。

たまに鬱入りますが。

聴いていて、深くて大きなものに抱かれるような心持ちがします。




Sibelius: Symphony No. 5 (Original and Final Versions)
¥1,871
Amazon.co.jp
Sibelius: Symphonies Nos. 6 & 7
¥2,058
Amazon.co.jp

これだから、トロンボーンというやつは。

これだから、トロンボーンが大好きだよ。


主題の合間にあるトロンボーンのハイCがたまらん。



細かい出来事をただの一音で吹っ飛ばして、

どこまでも突き抜けていこうとする、

とてつもないエネルギーを感じる。


この音とそれに答える心さえあれば、

いつだって奮い立つような笑いが浮かぶ。


機に臨んでは、ためらいもなく。

ただの一音で、人の心を動かす。


そんなことが出来る楽器があるなんて、

この地上は本当に素晴らしいよ。




二回目の同じ主題ではなんだか控えめなのが、

これまたボーンという人種っぽくてほほえましいと思うんです。


おめーら二回目は気ぃ抜け抜けかよ!

思わずつっこまされます。




VAGRANTSTORY Original Soundtrack/ゲーム・ミュージック
¥1,960
Amazon.co.jp

時々、無性に寂しくなる。

孤独感を感じることがある。


意欲的に取り組んだり、

前向きに失敗も肥やしにしていこうと考える自分が、

本当は演技で、

本当の自分が不安を感じないために

そう思い込んでいるだけなのかもしれない。


取り残された自分は、どうなるんだろうか。


漠然とした不安が拭い去れないとき、

この曲を聴きます。


自分などよりもっと孤独な人の絶叫。



絶叫したところで、自分が発したものと同じものが人に伝播することは無い。

絶望は、個人的なもの。

それでも叫ぶ。

誰かに理解されるかどうかではない。

そうするしかないから。


耳を傾ける人を引きずりこまんばかりに絶叫して、

ぽっかりと抜け殻のような自分だけが残って。


長い長いため息をついて、

世界をうつろな目で眺める。


世界は美しい。


だけどそこに僕は居ない。


そのことに身をよじるほどに悶えて、

最後には世界に関わることを諦めて、浅い呼吸を繰り返す。

息をするのも億劫になって、線香花火みたいな魂だけが残り、やがて薄く消えてなくなっていく。



静寂。


最後の最後に、また叫ぶ。

だけど、

僕が居たこと、

忘れないでください。

さようなら。





クックさんブラボー。

なけた。


だけどこの曲聴くと鬱モードから回復するの大変です。


Mahler: Symphony 10
¥1,399
Amazon.co.jp

ワーグナー先生の木管は、

先に続く遠い道のりを望むような、

それを風景が暖かく包むような、

そんな感じがします。



世界の美しさを、どこか遠くから眺めている。

遠く美しい理想に、思いを馳せている。



そういうところが、

マーラー先生のアダージョ(5番とか)に少し似ている。



だけどワーグナー先生は

自分の手の届きそうな範囲にそれはあるから、

逆に激しく焦がれている。

きれいも汚いも含めて、もがいて、昇り詰めそうになって。

そんな感じ。


だから、曲の結末が異なるのでしょうね。

情熱が諦めとともにゆっくりと冷えていくのか、

世に背を向けて、静寂へと向かうのか。



ブルックナー:交響曲第9番、ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」前奏曲
¥2,300
Amazon.co.jp

終楽章の最後。


世界中の風が集まって、

透明で莫大なエネルギーを持った風の建造物が出来て。

そのはるか上空を一羽の鳥が飛んでいく。


その鳥こそが、シベリウス先生なのですね。




終楽章の転調。


寒々とした景色の中を、

孤独に颯爽と飛ぶ鳥。


上昇気流を捕まえて、

はるか上空へ。


現実には周りは何も変わらない。


自分の見方や捉え方が変わるだけで

世界はその姿を大きく変化させる。


頬を切り裂いていた風も、

全て自分を上昇させるエネルギーに転じる。



そこに隠されているものを見つければ、

莫大なエネルギーを得て、

そこに自然にたどり着く。



そんな、穏やかで激しい転調だと感じた。



シベリウス:交響曲第5番変ホ長調
¥3,062
Amazon.co.jp

あとは、ダメもとでいこう。



その方がかえってためらいがなくなる。


もちろん内定を勝ち取るつもりだけど、

大事にしすぎると、かえってよくない。


人に評価されるための自分ではなくて、

自分が素直に感じていること。


ここに書くように、書けば良い。

凝縮させた自分を書く。