真夏の14時に 横断歩道で
僕が、妻に出会ったのは
今から何年前だろう。
その頃、僕は、大学に入学して初めての夏休みを迎えていた。
僕と同じサッカー部の高橋が
同じ学科に好きな子ができたと言って
毎日のように練習の合間に
その子の話をしていた。
僕と、そしてやっぱり同じサッカー部の三本木という奴とで
そんな高橋の恋愛をサカナに
ああだこうだと、アドバイスを繰り返しながら
果てしなく続きそうな夏休みの暇を埋めていた。
高橋の好きな女の子の名前は 冴木雪乃 といった。
「まるで ゲイノウジン だな」
と僕が言うと、
高橋は、
「それがまた、いいんだよね」
と言って、嬉しそうに目を細めた。
けれど、高橋の思いは
冴木雪乃には届いていなかった。
冴木雪乃には、地元の広島に高校の頃からつき会っていた恋人がいたのだった。
僕と三本木は
そんな不幸な高橋の恋愛の成就を願い、
ありとあらゆる画策を考えては高橋にプレゼンしていた。
「不良にからまれたところに 助けに現れるっていうのは?」
「おまえ、古ぃーよ」
「じゅぁ、交差点でぶつかるってのは?」
「……。テレビの見過ぎだろ…。」
そうして
夏休みが半分くらい過ぎた頃だろうか
前期分の成績表が出ると言うので
暑い中、サッカー部の練習のついでに
高橋と教務課へ行くことにした。
大学の正門のすぐ前にある駅で降り、
大学の敷地内へと続く横断歩道を渡ろうとした 丁度その時。
清んだ心地のいい声が高橋を呼んだ
「あれ? たかはしくーん、どこ行くの?」
「おう!雪乃ー!」
そうか、あれが噂の雪乃なのか。
高橋の嬉しそうな横顔を見ながら
僕は、こちらへ近づいてくる雪乃を、ゆっくりと見た。
高橋の好きな女は どんな娘なのだろうと。
冴木雪乃 は、
本当に
雪のように真白で
きれいに並んだ歯が
キラキラと
眩しかった。
今から何年前だろう。
その頃、僕は、大学に入学して初めての夏休みを迎えていた。
僕と同じサッカー部の高橋が
同じ学科に好きな子ができたと言って
毎日のように練習の合間に
その子の話をしていた。
僕と、そしてやっぱり同じサッカー部の三本木という奴とで
そんな高橋の恋愛をサカナに
ああだこうだと、アドバイスを繰り返しながら
果てしなく続きそうな夏休みの暇を埋めていた。
高橋の好きな女の子の名前は 冴木雪乃 といった。
「まるで ゲイノウジン だな」
と僕が言うと、
高橋は、
「それがまた、いいんだよね」
と言って、嬉しそうに目を細めた。
けれど、高橋の思いは
冴木雪乃には届いていなかった。
冴木雪乃には、地元の広島に高校の頃からつき会っていた恋人がいたのだった。
僕と三本木は
そんな不幸な高橋の恋愛の成就を願い、
ありとあらゆる画策を考えては高橋にプレゼンしていた。
「不良にからまれたところに 助けに現れるっていうのは?」
「おまえ、古ぃーよ」
「じゅぁ、交差点でぶつかるってのは?」
「……。テレビの見過ぎだろ…。」
そうして
夏休みが半分くらい過ぎた頃だろうか
前期分の成績表が出ると言うので
暑い中、サッカー部の練習のついでに
高橋と教務課へ行くことにした。
大学の正門のすぐ前にある駅で降り、
大学の敷地内へと続く横断歩道を渡ろうとした 丁度その時。
清んだ心地のいい声が高橋を呼んだ
「あれ? たかはしくーん、どこ行くの?」
「おう!雪乃ー!」
そうか、あれが噂の雪乃なのか。
高橋の嬉しそうな横顔を見ながら
僕は、こちらへ近づいてくる雪乃を、ゆっくりと見た。
高橋の好きな女は どんな娘なのだろうと。
冴木雪乃 は、
本当に
雪のように真白で
きれいに並んだ歯が
キラキラと
眩しかった。