けれど。結局、僕はそのイチゴを受け取らなかった。
けれど僕は
加奈の「看護婦になるための試験」が終わると同時に
加奈に別れを告げた。
優柔不断が自分が、
人に別れを告げることができるなんて
自分ですら、驚いた。
その時の僕は、
一日も早く加奈に別れを告げ、謝り、
そして、
一日も早く雪乃に思いを伝えたたかった。
僕にはもう、
雪乃しか見えなくなっていた。
………
その日、加奈は、いつものフェスティバに乗って
僕のマンションにやってきた。
「うえすぎくーん! 迎えに来たよー」
と
満面の笑みを湛えて。
僕は、フェスティバに乗り、加奈をドライブに誘った。
海岸近くの駐車場に着き、
加奈に、別れの言葉をどう切り出そうかと迷っていると、
加奈が、後ろの座席から
ガサガサと音がするビニール袋を取り出した。
“ちっ、なんだよ、こんな時に”
そんな事を思っている僕に、加奈は言う。
「上杉くんに持って行ってあげなさいって、コレ。
うちのお母さんが。
上杉くん、イチゴ、キライじゃなぁい?」
僕は、涙が出そうになった。
僕は今、加奈を傷つけようとしているのに。
加奈に、そして加奈の大切なお母さんに、僕は何をしてしまうのだろうと。
………
けれど。
結局、僕はそのイチゴを受け取らなかった。
そんな加奈を傷つけてでも、雪乃を手に入れたかったから。
生まれて初めて
人を傷つけた。
加奈のあのイチゴは、どうなったのだろう。
加奈の「看護婦になるための試験」が終わると同時に
加奈に別れを告げた。
優柔不断が自分が、
人に別れを告げることができるなんて
自分ですら、驚いた。
その時の僕は、
一日も早く加奈に別れを告げ、謝り、
そして、
一日も早く雪乃に思いを伝えたたかった。
僕にはもう、
雪乃しか見えなくなっていた。
………
その日、加奈は、いつものフェスティバに乗って
僕のマンションにやってきた。
「うえすぎくーん! 迎えに来たよー」
と
満面の笑みを湛えて。
僕は、フェスティバに乗り、加奈をドライブに誘った。
海岸近くの駐車場に着き、
加奈に、別れの言葉をどう切り出そうかと迷っていると、
加奈が、後ろの座席から
ガサガサと音がするビニール袋を取り出した。
“ちっ、なんだよ、こんな時に”
そんな事を思っている僕に、加奈は言う。
「上杉くんに持って行ってあげなさいって、コレ。
うちのお母さんが。
上杉くん、イチゴ、キライじゃなぁい?」
僕は、涙が出そうになった。
僕は今、加奈を傷つけようとしているのに。
加奈に、そして加奈の大切なお母さんに、僕は何をしてしまうのだろうと。
………
けれど。
結局、僕はそのイチゴを受け取らなかった。
そんな加奈を傷つけてでも、雪乃を手に入れたかったから。
生まれて初めて
人を傷つけた。
加奈のあのイチゴは、どうなったのだろう。
