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毎日が実験。人の気持ちがわかる人になるブログ

人の気持ちがわかるようになりたい人に教えています。
趣味はビールを飲むことと、和服を着ることと、自分の子を観察すること。
聴くチカラ検定の開発担当。

うまくコミュニケーションをとれば、人にお願いすべきこと、断りたいこと、自分が困っていることはスムーズに伝わり、気持のよい人間関係につながることは明白です。
けれど、わかっていても非常に難しいと感じる人も少なくないでしょう。

なぜ私たちは、なかなかアサーティブになれないのでしょうか?

これには4つの原因があるといわれています。



1. 自分の気持ちを把握できていない
「目の前の相手をなんとかしたい」と思っていると、主体が相手になってしまい、自分はなぜ、どういう感情から相手をなんとかしたいのかを自覚できていないということは日常よく起こります。


2. 結果や周囲の反応を気にしすぎる
人からどう思われるか、人間関係が悪くなるのではないかなど、過剰に気にすることで不安になります。頭の中の不安は現実に起こったことと関係なく増大する傾向があります。


3. 基本的人権(アサーション権)を使っていない
人が生まれながらに尊重されるべき権利について、知らず知らず無頓着になっている状態です。アサーション権については後述します。


4. 非言語的表現が言葉と矛盾している
声の大きさ・抑揚・話し方のスピードといった聴覚的要素、視線・表情などの視覚的要素からなる非言語的表現と、言語表現が一致して、初めて有効に相手に伝わるメッセージになります。本音と異なる言葉を言おうとすると、非言語表現に表れ、受け手は混乱します。

これらの原因には、自分では気づかない非合理的な思い込みが関係していることは多いといえるでしょう。
「べき思考」と呼ばれる考えでは、たとえば下のようなものがあげられます。


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このような考えに縛られていると、自分に対しても周囲に対しても要求水準が高くなり、要求がかなえられないことで強いストレスを生じます。
またこれらの規範は自分の内面にあるものとは別のところから生まれているため、本当の気持ちとのギャップが大きくなり、結果的にアサーティブでいられないのです。



つづきます。

前回は「きく」ことについて述べましたので、

本日は「伝える」ことについて考えてみたいと思います。


「断る力」という本がベストセラーになったように、日本人は自己主張が苦手とされています。

とりわけ人に何か面倒なことを依頼する、周囲からの要求を断る、不満や対立意見など、ネガティブなことを相手に言えず、曖昧に同調した結果、問題解決を遅らせたり、ストレスをためこむということも多いようです。

人に働きかけるための自己表現のスタイルもまた、3つに大別することができます。



3つの自己表現
あなたはとても深刻な相談を抱えて友人を呼び出しました。

ところが、話を切り出す前に友人が、いつも聞かされている上司や家族にまつわる細かい悩みごとを話し始め、いつまでたっても終わる気配がありません。


こんなとき、あなたの反応は次のうちどれに最も近いでしょう。


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Aは、攻撃的な自己表現です。

自分のことだけを考え、相手の気持ちを配慮しない自己表現といえます。
自分の意見や考え、気持ちをはっきり表現する一方、相手の意見や気持ちを無視・軽視するので、結果的には、相手に自分の気持ちを押し付けることになってしまうのです。
相手には押し付けられた感じが残りますから、「軽く見られた」「バカにされている」という尊大な印象を与え、反発や衝突を生んでしまいます。
無意識にこういった表現を使っている場合もありますが、続くと、支配関係のようになっていくこともありえます。
自分の意向が通ることがあっても、後味の悪さにつながったり、相手からの信頼はえられません。



Bは、消極的な自己表現といえます。

自分を抑えて相手に同調してしまい、本来主張するべきことができないのです。
相手を思いやる優しい人に多いのですが、つい自分を押し殺してしまうという場合、自己否定や自信のなさが根底にあるため、ストレスがたまりやすいといえます。また相手に対して率直でないため、心からの信頼関係は結果としてつながりません。
特にビジネスの場では、相手任せで依存的な態度に見られてしまうため、自分の意見を出せないことは非常に損をします。


言うまでもなく、コミュニケーションの上級者はCです。



図)コミュニケーションのマトリクス

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Cのように、自分のことを考えるが、相手の気持ちにも配慮する自己表現を「アサーション」といいます。

自分の気持ち、考え、意見などが、正直に、率直に、その場に相応しい方法で表現されます。
意見や考えの食い違いが起こったときは、お互いの言い分をよく検討した上で譲り合い、新しい案を加えたりして、双方にとって納得のいく結果を出すことができます。
相手も自分も満足でき、協力が生まれるため、本当の信頼関係を築くことができます。


つづきます。

肝心なのは熱心に、正確に聴くことですが、いくら一生懸命でも黙って聴いているだけでは熱心さや、きちんと伝わっているかどうかが話し手にわからず、話しづらくなってしまいます。

話を効果的に聴くためのコミュニケーション技法はいろいろ紹介されていますが、ここでは職場や家庭でふだん使えるものをまとめます。




1.かかわり技法
かかわり(=attending)とは話を聴くための聴き手の姿勢全般です。
広くは、時間や空間の余裕も配慮した受け入れ態勢を含みます。
顔だけでなく身体全体を話し手に向け、やさしい表情、落ち着いた雰囲気(上体や足をゆすらない、腕や脚を組まない)、アイコンタクト、温かい語調などで、話を聴くにあたって関心と歓迎(welcome)を示します。



2.うながし技法
うなずきや、短い言葉であいづちを打つことで、聴き手の熱意や関心を表現し、話を促進することです。レパートリーを増やすと効果的なあいづちが打てます。漫才の「ツッコミ」もあいづちの一種です。
ただ、機械的・単調だったり、大げさすぎるあいづちは不愉快な印象を与えます。「うそー」「本当?」と否定的に聞こえるあいづちや、「なるほど」を多用する方がいますが注意してください。
「なるほど」は、本当に理解した時に使うべき言葉であり、口癖になってしまうと逆に軽率な感じを与えます。


3.繰り返し技法
話された言葉の一部、ポイントの部分を繰り返します。
話し手が重要と思っている部分を繰り返すと、聴いてもらっている、理解されていると感じてもらうことができます。言っていることに反することや非難や批判の言葉ではありませんから、話の流れを妨げられることもありません。気持ちよく先へ先へと話を進められるのです。
ただし、これも機械的に繰り返すのでは、単調で不自然になり、話し手も馬鹿にされているような気分になるので、キーワードを的確に判断して繰り返すことが大切です。
また、相手の話の「事柄」部分を繰り返すと、話し手はもっと説明して状況を伝えなければと感じ、全体の話が長くなる方向に促されます。
状況は説明しだすと際限なく、どこまで説明しても100%伝えるのは無理なものです。
そして話し手が本当に伝えたいことは状況から生じた「感情」にまつわるものであることがほとんどです。
「事柄」については要点をつかむだけにとどめ、「感情」のキーワードを繰り返してあげると、話し手が本当に話したい内容が促進され、短い時間で深い話を聴くことにつながります。

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4.言い換え技法
話の重要な出来事や、相手がぼんやりと感じていながら言葉にできていない部分を、聴き手の言葉で言い換える方法です。
話し手は、本当に聴いてもらっていると確かめることができます。また、ぼんやりしていた部分をより明確に具体的にとらえることができます。
聴き手は、相手を正しく理解しているかどうか確かめることができます。聴き手の方が少し先回りして、話し手が話す前に話し手の伝えたいことを言ったりすると、いっそう話し手の信頼感は強くなります。
ただし、聴き手の勝手な解釈や思い込みによって、話し手の話の意味を変えたり、付け加えたりすることがあるので、断定しすぎないように注意します。言い換えが正しくなかった時は、違ったことを確認して、話の続きをうながします。
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5.要約技法
相手の長い話を要約して「要約すると、こういうことですね」とまとめます。
話し手にとっては、状況や問題を整理することができます。
聴き手にとっては、受け取ったメッセージを確認することができます。
大切なことは、長話を長話で要約しないことです。枝葉は切り捨てて、話の幹だけを手短に返します。そのためには、要点を押さえながら聴くことが必要です。
聴き手が、思い込みや早合点で「要するに○○ね」と断定すると、信頼は台無しになりますので、できる限り話し手が使った言葉の中から大切なものをピックアップしてつなげ、過度な言い換えは慎んだほうが相手を尊重することにつながります。

以上、4つの方法をまとめました。
やること自体は簡単なため、技法というと大げさに感じるかもしれませんが、「自然状態で普通にやっていては傾聴はできない」と心していただいたほうがいいと思います。
素直に話を聴こうと思っていても、つい自分の考えを差し挟んでしまうのが人間だからです。

コミュニケーションとは、人と人と、言葉と心のキャッチボールです。
相手が自分の玉を取ってくれない、投げ返してこないなどの声は多く聞きますが、そもそもキャッチボールができる状態なのか、やりたいと思える関係なのかを、見極めるところからコミュニケーションは始まっているのです。


今回のテーマの記事

7.アクティブリスニング
きく、というコミュニケーション

話を聴けない理由

意欲的に、正確に

傾聴とは



次回テーマ

8.相手も自分も大切にする伝え方

前回テーマ

6.モチベーションマネジメント

人を理解するには3つの段階があります。



第1段階:属性理解
年齢・職業・地位・学歴・成育歴・能力・健康状態・家族など、客観的情報を理解することです。


第2段階:主観的理解
受け手のの知覚や感情、価値観、経験則など(準拠枠といいます)から相手を理解することです。自分はわかったつもりで、思い込みや決めつけになりやすい傾向があります。


第3段階:共感的理解
受け手の準拠枠を外し、相手に寄り添い、相手の感情・欲求・葛藤など内面の世界を理解しようとすることです。いま相手はどう感じているのか、まわりの世界をどのように見ているか、相手を内側から理解します。



この第3段階の理解を目的に、相手の話を聴くことを傾聴といいます。

人は、言葉や身体表現でいろいろなメッセージを伝えますが、そのメッセージはその人の一部に過ぎません。人間はそれを超えた、複雑で奥深い存在なのです。


傾聴とは、生きている、存在している、感じている”その人そのもの”を聴くことです。


そのためには、一言一句相手の言葉を聞き逃さないだけでなく、表情・ボディランゲージ・態度・言い方などにも全神経を集中して、相手の伝えたいことをしっかりと受け止めなければなりません。
そして自分が受け止めたことを相手に伝え返すことで、確認や修正を行い、より正しい理解を進めます。



傾聴の効果には次のものがあります。


* 良好な人間関係・信頼関係に繋がる
* 相手の主体性・自主性を重んじることが出来る
* 相手を理解することで、個人にあった助言・対応が出来る
* 相手が自分自身で考えることや、気付きを促すことができる
* 相手が抱える問題が整理でき、解決に繋がる
* 心の癒しを与えるサポート的存在になれる





つづきます。

人が自分の話を聴いてもらえていない、という時に感じるのは、「相手の熱心さ、意欲」の不足感である場合と、「聴き方の正確さ」の不足感である場合、またその両方ともが欠けているという場合があります。

つまり本来のコミュニケーションは、意欲的に聴くだけでも足りず、正確に聴くだけでも足りないのですが、どちらも満たすことは簡単ではありません。



まず、人の話を熱心に聴こう、というのは、それまで意識してこなかった人にはかなり大きなマインドチェンジになるはずです。

日ごろの優先順位がかわるのですから、要する集中力も並大抵ではないでしょう。



また、相手の話を正確に聴く、とは、単に言葉尻の意味をとらえるということにとどまりません。

もちろん、話の筋道や要点をまとめながら聴くことも重要で、前提でもあるのです。



さらにその上で、言葉の微妙なニュアンスや表情などから「相手の気持ち」や「本当に言いたいこと」をくみ取ることができて、初めて正確に聴くことができたといえるのです。

これも相当な想像力や理解力が必要であることは間違いありません。





つづきます。