マクロス・サーガの始まりはもちろん初代マクロスなんだけど……
他に類を見ないような複雑な神話劇・神話学劇の始まりはマクロス７かも
マクロスＦやマクロスΔに埋め込まれた……神話的ギミックはあくまでマクロス７の延長線上にあるもの……
これから本格化するサブユニバースやスピリチアを巡る物語だけでなく……バジュラも星の子(黄金林檎)も少なくともその存在は７で定義されている……
だからこそマクロス＝プロトカルチャー叙事詩に興味を持った人は是非とも配信とかでマクロス７を見て欲しい……めっちゃ長いけど……
前回記事ではシビルちゃんが北欧神話のグルヴェイグ役で、しかもインド神話のタントラ女神の誰か……ダキニあたりかも……ってお話をしたけど……
実写映画やマクロス以外のコミック・アニメのオマージュ・インスピレーションシーンも見受けられるマクロスシリーズ……
マクロス７もその例に漏れないかも……
それが……
英米合作1985年のSFホラー映画
『スペースバンパイア』（原題: Lifeforce）
これは初めてマクロス７観たときにすぐに分かったかも
私が生まれる前の映画だけど、配信か衛星放送かどっちかでこの映画見たことがあった……
このエイリアン役の女優マチルダ・メイさんは……確かブルース・ウィリスさんが謎の殺し屋役やってた映画「ジャッカル」(1997)でも拝見したことがあるかも……
「スペースバンパイア」当時は19歳……
デジタル補正とか無い時代だから余計にね……
もう豊穣の女神像のモデルになって欲しいかも……イシュタルとか冥界下り神話がめっちゃ似合いそう……
映画好きの父によると……昔はゴールデンタイムに地上波テレビでモザイクなしで放送してたとか……ちょっとビックリかも
そんな話は置いといて……
実はこの映画……もちろん女性型バンパイアがシビルちゃんと似てるって話なんだけど……それだけじゃなくて……スペースバンパイアと呼ばれるエイリアンの計画が……
マクロス７においてプロトデビルン・ゲペルニッチ考案のスピリチア・ファーム計画とかなり似てたりする……そこが気になったところ……
映画「スペースバンパイア」……
スペースシャトルが謎の宇宙船を見つけて……中には大きなコウモリ型宇宙生物のミイラ多数と男２名・女１名の「全裸睡眠地球人」モドキが入ったカプセルを発見し回収するところから始まるんだけど……
彼らは
性的陶酔を極大化したような催眠洗脳魔法を使って獲物を引き寄せて生命エネルギー（life force）を奪う……
吸魂鬼型エイリアン
スペースバンパイア
スペースバンパイアは地球みたいな知的生命体の住む星を見つけては、襲って生命エネルギーを奪いながら旅をする種族らしい……ほぼほぼプロトデビルンかな……
旅の途中で生命エネルギーが枯渇すると仲間同士で融通して、今回の３体みたいなハンター係に集中して、他の個体は干からびたミイラみたいなるらしい……ハンター係が必要な生命エネルギーを回収できたらミイラから生身に復活するのかも……描写は無かったけど……
彼らの乗ってきたのは全長240kmの超巨大なコウモリ傘みたいな形の宇宙船……
女性型エイリアンが人間から生命エネルギーを奪い、男性型がそれを集約して収集用傘アンテナを開いた超巨大宇宙船に送る分業体制みたいだね……
人間以外から生命エネルギーを奪っている描写は無かったから一部の知的生命体の生命エネルギーしか受け付けないのかも……
エイリアン本来の姿はでっかいコウモリみたいな恰好なんだけど……
姿形をかなり自由に変えることができるみたいで、女性型もスペースシャトル船長カールセンの理想女性像を反映した姿……
実際に形を変えているのではなくて、人間の脳内処理をハッキングして虚像を見せている可能性の方が大きい気がする……
この女性型エイリアンがシビルちゃんの露出多めのナイスバデー設定に反映されたのかもね……一応モザイクかけたけど映画はほぼ全力全裸活動です
💦
本体だけ安全な場所に隠して人間に憑依して操ったり、複数の人に幻覚を見せたり、人間の血液で人型を形成したり……ホラー系超能力を使い放題……
このあたりは北欧神話も魔女グルヴェイグをSF仕様にした感じかも
シビルちゃんもアキコさんに憑依してバサラに近づこうとしてたから同じだね……
そしてエネルギー収集役の女性型の特徴は……性的陶酔魔法で獲物を引き寄せて……
キスで生体エネルギーを奪う
もしかすると……これがシビルちゃんキス魔設定の元ネタかも(^ε^)-☆Chu!!
なんか……性的秘儀を駆使するセイズ魔法で吸魂操魂魔法を操るグルヴェイグ（女神フレイヤ）っぽいよね……
どうも吸魂鬼になった患者の肉体には奪った生体エネルギーは残存せずに、２時間以内に男性型エイリアンに送られてるみたい……
感染爆発ゾンビ系要素はマクロス７には反映されなかった模様……バローダ軍も一応理性的に行動してたからね……
こちらは北欧神話のヴァン神族に関する仮説が優先されたと思ってるけど、この件はいつか別記事でまとめたいかも
このエイリアンはたまに地球にやってきては、地球人の生命エネルギーを奪って去っていくを繰り返しているらしい……銀の杭に弱いとかの地球に伝わる吸血鬼伝承はその名残……つまり……
地球そのものがスピリチアファーム
私が神話的に興味を持ったのはスペースバンパイアの設定……
この女性型バンパイアは……
スペースシャトル船長と性行為を行って、お互いの生体エネルギーを交換することで地球人に関する情報をゲットする（実物の巨大コウモリ形状から考えると実際は生体エネルギーの交換のみで船長が洗脳されて性行為と思い込んでるだけかも
）
そして女性型エイリアンは地球を離れる前に船長に渡した自身の生体エネルギーを取り返したい……船長はエイリアンからもらった生体エネルギーでひとりだけ元気いっぱい……テレパシーで船長を本体の居場所に呼び寄せる
船長もエイリアンの仲間になったみたいなことを女性型エイリアンが言ってたから、もしかするとルン交換……船長はもはや地球人とエイリアンの魂がハイブリッド状態かも
でも最終局面では船長が地球人としての最後の抵抗……性行為中の自身と女性型エイリアンを銀の杭でもろとも串刺しに……二人は杭で繋がったまま超巨大宇宙船にテレポートされてそのまま宇宙船が飛び去って行くところで終幕なんだけど……
女性型エイリアンが死んだのか、また本気で船長も連れて行く気があったのかどうかは映画だけではよく分からない
でもこのコウモリ型エイリアン……
外宇宙からやって来たエイリアンが性行為を通して地球人と生体エネルギーを交換
エイリアンは失った生体エネルギーを性的行為を通じて吸魂吸精
エイリアンは地球人に与えた生体エネルギーを性行為を通して取り返したい
実はこの映画よりもはるか昔……今から1800年前の紀元250年前後……
現在のイランあたりにあったサーサーン朝ペルシャを発祥とする古代宗教神話にスッゴク似てる気がする……
２柱の造物主と２つの宇宙を舞台にした善悪二元論的な東方グノーシス古代宗教……
その名は……
マニ教
グノーシズム的展開は最新の「劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!」の中にも暗示されてたりする……
絶対LIVE!!!!!!でヘイムダルに協力していたイプシロン財団のシドニー・ハントが手に持っていたゴールデン・コンパス……
映画や連ドラにもなったフィリップ・プルマン著作「ライラの冒険」……欧米の各種小説大賞を受賞……はまさにマルチバースのグノーシズム物語……米国では大手キリスト教団体から激しい反対運動が起きるほど……
その物語の中で主人公ライラをサブユニバースに導く“黄金の羅針盤”
その実態はジョン・ミルトン作の大著『失楽園』(17世紀)に登場する……
神が天地創造の際に万物の境界を定めた作図用コンパス
きっとマクロス制作陣は映画「スペースバンパイア」と「ライラの冒険」へのリスペクトを織り込むことで……
マクロスサーガのサブユニバース物語にグノーシズム的解釈……
プロトカルチャー文明とサブユニバース文明の……
造物主対決
……の可能性を予告しているのかも
もしかすると……
マクロス・サーガにおけるプロトカルチャー人とサブユニバースの関係性は……
北欧神話・ギリシャ神話・聖書神話・中東神話・インド神話・密教神話・中国神話・日本神話・他の……
冥界下り
不老不死の果実
神族と巨人族の戦争
……に関するエピソードに加えて……
……今は存在しない古代世界宗教である……
マニ教のマルチバース戦争神話
……によって表現されるものかもしれない……
（ガビル風）……それもバレーとか舞踊系で鍛えられた身体……
