午後の紅茶を一年で365本消費する自由人 -33ページ目

悪魔の囁き(1)

そして…この日が来た。
約束してから、だった3日目なのに。
長い月日に思えた。

朝から家事を済ませ。遅刻しないように、用意をした。

鏡を見ながら化粧をした。淡いピンクのアイシャドウ。
グロスも塗って、新しい服を着て。
キラキラしたピアスもつけた。
私の横で娘が私の足で遊んでいた。

無邪気に…

『今からママは出かけて来るのよ。ごめんね…今の貴方には意味の解らない事ね』

私にとって…冒険が始まった気がした。
誰もが…間違ってるって思っても、
もう…此処まで来てしまった。
後戻りなんて出来ないよ。
今日会うんだから…

『じゃ。パパ行ってくるね』

夜8時半。
玄関のドアを開けた。私の物凄い冒険に…
パパに罪の意識を背負ったまま。
何気ない顔をして…


車にのり…何分走っただろう。
何度もバックミラーに写る自分を見つめた。
髪型変じゃないかな?化粧変じゃないかな?来なかったらどうしょう。

期待と不安の中…いつの間にか待ち合わせ場所についた。

最後の身だしなみ。

『OK』

メールで到着の連絡をした。

『オレも着いてるよ。車なに?隣に着けるよ。』

『待ったかな?私の車は…白のファミリーカーだよ』

まだ見ぬ君へ(6)

『オレ…お味噌汁食べたいなぁ』

『いいよ。作る?楽しみにしててね』
たわいの無い会話に、私自身何かが変わる様な気がした。

旦那さんとは違う考えの彼。
私をまだ女と見てくれてた。
優しい言葉で…私の心を癒して暮れていた。
『この人にだったら会っても良いかな?』
何時しかそんな事を思う様になって行った。
旦那にも娘にも…絶対に言えない気持ち。
誘いのメールは私からしてみた。

『今度会いませんか?暇な日あれば…』
返事は直ぐに来た。
『良いよ。何時がいい?』

来週の月曜日の夜にした。
早く月曜日が来ないかと…ワクワクしていた。
次の日洋服を見に行った。
子供をチャイルドシートに乗せて、余り服のセンスは無いが…少し頑張ってみた。

きっと…好きになりかけてたんだろうね。
車の中で鼻歌を歌っていたからね。
旦那に月曜日出かけると話した。
『いいよ。行ってくれば』

即答に私は少し驚いた。
罪悪感の中で告げたからなおさら。
でも…
此で出かけられる。

新しい服。
久しぶりの化粧。
ドキドキ・ワクワク、独身に見えるかな?

気持ちは舞い上がり、自分が主婦で子持ちで、一応新婚さん(結婚して…半年)なのなんて…すっかり忘れて…

まだ見ぬ君へ(5)

だから…嘘を続けている。
この事に気づくのはズッと先の事。
この頃の生活がガラッと変わる時に、初めて気づく。

私が一番大切にしたいものが…。
最愛の子供と1人の人を…。
まだ見ぬ君はこの頃何をしてたのかな?


数日後…
メールのやり取りの人が変わった。

初めてメールをした人は、自然消滅で終わった。
私が誘いを断わり続けたから。
私の気持ちが飽きたからかも知れない。
メールを入れなくなったから…入って来なくなった。

私は別にメールが来なくなっても、悲しくもなんとも思わなかった。
次の暇潰しを探せば良いからだ。

何時から私はコンナにも…詰まらない女になったんだろう。
きっと中身が子供なんだろうね。
だから…自分の事ばっかりなんだ。

次の人の返事を待つ頃には、戸惑いや罪悪感などなく。

平然に待っていた。

『うれしい。君は誰?オレ…××です。25です』

また新たな暇潰し決定した。

また同じように嘘で固め、都合のいい事をメールで話す。

『△△△です。私は20歳。今日は休みです。』

今回は積極的に質問してみた。
今度の彼は…コックさんで以外と近い所に住んでいた…

毎日じゃないが…前回の人とは違って、楽しいメールができた。

『オレコックしてるが、家では全く作らないだよね』

『じゃ私が…なにか作る?』