2021年リーズ国際ピアノコンクール ファイナル 第2日 および結果発表 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

イギリスのリーズで開催されている、2021年リーズ国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

9月18日は、ファイナルの第2日、ついに最終日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、2021年リーズ国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

2018年リーズ国際ピアノコンクールが終わって

2021年リーズ国際ピアノコンクール 出場者発表

2021年リーズ国際ピアノコンクール 1次予選通過者発表

2次予選 第1日

2次予選 第2日

2次予選 第3日

セミファイナル 第1日

セミファイナル 第2日

セミファイナル 第3日

ファイナル 第1日

 

 

 

 

 

以下、使用されたピアノはいずれもスタインウェイである。

また、いずれもアンドルー・マンゼ指揮、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団との共演である。

 

 

Kaito KOBAYASHI (Japan, age 25)

 

Béla Bartók: Piano Concerto No. 3 in E Major, Sz. 119

 

バルトークらしい即物性と、バルトーク晩年特有のリリシズムとを共にしっかりと表現した、みずみずしい演奏。

彼にぴったりな選曲といえるのではないだろうか。

これは、もしかしたらもしかするかもしれない。

 

 

Ariel LANYI (Israel, age 23)

 

Johannes Brahms: Piano Concerto No. 2 in B-flat Major, Op. 83

 

彼らしい端正な美音が光る。

第2楽章の中間部や第3楽章の中間部後半の美しさが印象的。

技巧面で気になる箇所もあるが(第1楽章コデッタ開始時の幅広い両手ユニゾン上行アルペッジョなど)、全体的には概ね問題ないか。

 

 

 

 

 

そんなわけで、ファイナル第1、2日の5人の演奏を気に入った順に並べると

 

1. Kaito KOBAYASHI (Japan, age 25)

2. Ariel LANYI (Israel, age 23)

3. Thomas KELLY (United Kingdom, age 22)

4. Álim BEISEMBAYEV (Kazakhstan, age 23)

5. Dmytro CHONI (Ukraine, age 28)

 

といったところか。

1と2は逆でも良いが、期待を込めてこの順序にした。

 

 

 

 

 

さて、ファイナルの実際の結果は以下のようになった。

 

 

【ファイナル結果】

 

1位: Álim BEISEMBAYEV (Kazakhstan, age 23)

2位: Kaito KOBAYASHI (Japan, age 25)

3位: Ariel LANYI (Israel, age 23)

4位: Dmytro CHONI (Ukraine, age 28)

5位: Thomas KELLY (United Kingdom, age 22)

 

Yaltah Menuhin Award: Kaito KOBAYASHI

Royal Liverpool Philharmonic Society Award: Álim BEISEMBAYEV

Medici.tv Audience Award: Álim BEISEMBAYEV

 

 

 

 

 

以上である。

傾向としては概ね想像通りだが、Álim BEISEMBAYEVの評価が思った以上に高かった。

確かにパワフルな演奏だし、生で聴くとインパクトがあったのかもしれない。

 

 

小林海都、堂々の第2位。

惜しかったが、十分にすごい結果である。

2年前、仙台コンクールで実演を聴いて感銘を受けたのが、今となっては懐かしい(その記事はこちら)。

今後の益々の活躍が期待される。

 

 


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