空気を読む。
忖度する。
相手をおもんばかる。
――それは、日本人の美徳でもあり、
同時に、誰かの“声”をかき消してしまう力でもあります。
誰かの顔色を見て、自分の意見を引っ込める。
波風を立てないように、あえて沈黙を選ぶ。
その背景には、
**同調圧力という名の「見えない力」**が、確かに存在しています。
現場に漂う「見えない縛り」
先日、私の講座を受講された
大手小売企業の中間管理職の方から、こんな話を聞きました。
上層部からは
「SNSで発信を強化しろ」と指示が出る。
けれど、
本人も詳しいわけではない。
部下も、マーケティングの意図までは理解できていない。
結果――
方向性が曖昧なまま外注に月30万円。
2年間投稿を続けて、フォロワーは約2000人。
数字だけ見れば「やっている感」はあります。
でも、正直に言えば、私には空回りに見えました。
なぜなら、
きちんと設計すれば、
フォロワー1000人は3か月で十分に到達できるからです。
「無難」が生まれる構造
投稿内容を拝見すると、どれも丁寧。
ただ、どこか心が動かない。
理由はシンプルでした。
「誰が」「何のために」発信しているのかが見えない。
ただし、誤解してほしくありません。
これは、担当者個人の努力不足ではありません。
・波風を立てない
・炎上を避けたい
・失点したくない
そんな空気の中では、
誰もが“無難な表現”に寄っていく。
つまり――
企業文化そのものが「無難」を生み出していたのです。
「信頼さえもリスクになる」現実
私はいくつかの改善案を出し、
最終的に「信頼関係をつくる導線」を提案しました。
そのとき、
その方がポツリと漏らした言葉が忘れられません。
「信頼を築くと、えこひいきって言われるんですよ」
大手企業ならではの“有名税”。
個人の信頼関係ですら、
「公平性」という名の監視対象になる。
だから人は、
挑戦よりも安全策を選ぶ。
その結果――
どの企業も同じに見え、
消費者からは「どこで買っても同じ」という印象だけが残る。
安全策は、
差別化を奪い、
ブランドの輪郭をぼかしてしまうのです。
「正しさ」と「忠義」のあいだで
この構造は、今に始まった話ではありません。
明治の文豪・森鷗外は、
まさにこの矛盾を描き続けた人物でした。
軍医として“国家”に仕えながら、
文学では“個人の信念”を貫いた人。
『阿部一族』では、
武士たちが
「家の名誉」と「自分の良心」のあいだで引き裂かれます。
命令に従えば忠義。
けれど、心は納得していない。
これは現代の組織でも、
まったく同じ構図ではないでしょうか。
“無難”という名の自己防衛
私たちは、
減点されることを極端に恐れています。
上司、同僚、クレーマー、SNS――
どこかで「叩かれたくない」という防衛本能が働く。
でも、その先にあるのは
**「何も生まれない安全地帯」**です。
挑戦しなければ失敗しない。
けれど、信頼も感動も生まれない。
鷗外が描いたのは、
そんな“無難の果て”にある、魂を失った姿でした。
制度の中で「個」を殺さずに生きる
以前、こんな質問を受けました。
「田島さんは、サラリーマン経験あるんですか?」
私は8年間、会社員をしていました。
正直に言えば、向いてはいなかったかもしれません。
ただ、その経験から確信していることがあります。
「信念を貫くこと」と「組織に属すること」は、対立しない。
・組織の中で信念を表現する人
・独立して信念を形にする人
・副業という“第3の土台”を持つ人
どれも、立派な選択です。
大切なのは、
「自分で選んだ」と言えるかどうか。
森鷗外もまた、
国家という制度の中にいながら、
文学という“もう一つの信念の居場所”を持っていました。
🌸おわりに
後悔のない人生とは、
迷いながらも、最後は自分で選び、引き受けること。
その姿勢こそが、誇りであり、
その判断を支えるために――
私たちは「哲学」を必要とするのかもしれません。
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大切なのは、
流されることではなく、
自分の意志で選ぶこと。
その一歩に、
ほんの少しの勇気があれば十分です。





