昨日、中学生のうちから受験勉強を始めたり、大学受験ブログを熱心に読んで焦るのは、ちょっと前のめりではないかな、といった趣旨の記事を書きました。
そのあたりをデータをもとに補足します。
使うデータは、ある高校の東工大受験者の模試推移です。
(東工大受験生の高1時の駿台模試偏差値と東工大合格率)
偏差値60超:22.2%(2人/9人)
偏差値55-60:100%(2人/2人)
偏差値50-55:66.7%(2人/3人)
偏差値50未満:28.6%(2人/7人)
サンプル数が少ないですが、東工大合否と高1時の成績はあまり関係ないと言えるのではないでしょうか。
偏差値60超でも全く安心できないし、偏差値50未満でも逆転できるということです。
マラソンで喩えるなら、中学生は5キロ地点、高1は10キロ地点くらいのイメージで考えて差し支えないと思います。
長丁場なんですよ。
つまりは、高2から(特に高3)が勝負で、どんなに先行していても緩めば落ちる、集団から遅れていても頑張れば受かるということです。
そこからゴールまでのほうがずっと長いので、中学からの前のめりは息切れリスクが結構あると思っているわけです。
参考までに東大受験者の同じデータも掲載しておきます。
(東大受験生の高1時の駿台模試偏差値と東大合格率)
偏差値70超:50.0%(2人/4人)
偏差値65-70:0.0%(0人/7人)
偏差値60-65:25.0%(5人/20人)
偏差値60未満:0.0%(0人/8人)
東大の場合は、東工大と明らかに違い高1時の駿台模試60未満で逆転合格は1人もいません。つまり、高1時には受験勉強を始め、先頭集団が見える位置にいないと届かないことを意味します。
また、偏差値65以上であっても合格した人は少ないので、やはりハイペースで走る先頭集団にずっとついて行かないと生き残れないという感じです。
このように東大を目指す場合と東工大を目指す場合では、受験勉強のペースが全く異なりますので、どちらを目指すのか、早めに意識しておくことが重要と思っています。
特に、高校時の部活をどうするか、を考える際、東大組と東工大組では両立の仕方に大きな影響がありますので、この点、注意が必要です。