ビスマス
ウィルキン緑 165mm
自分/あなた/〜さん

 

仮面を被った謎の人。緑色の髪の毛のような部分は何かの液体が詰まった容器。
手袋と仮面にはコンピュータが積んであり、カリカリと機械音が聞こえてくる。
血色の悪い肌や様々な部位が管などで繋がった姿は生物みが感じられない。

 

そんな見た目とは裏腹にかなり親しみやすい優しい性格。すごい気さく。
他人をよく受け入れられるし受け入れてくれる人には遠慮なく受け入れてもらう。
自分の事以外についてはポジティブシンキング。リアクションが大きくていわゆるかわいい人。
見た目で怖がられるのはちょっと気にしている。ナルシストなのか仮面の下は綺麗な顔だったと主張しているが誰も仮面の下を見たことが無いので誰も信じていない。

 

ウイルスや細菌、粘菌、キノコ、カビなど、一般的に菌と言われる全般のものを仲間と研究している研究者。自身もウイルスから生まれたモンスターであるため、微生物とは相性が良いようだ。
モンスターパニック後に生き残っていたウィルキンが集まって作った隠れ里で様々な研究を行っていたが、とある事情で怪物の森に出てきたらしい。
自分の作った技術を作り溜めて何かの役に立ちたいと思っている。
その事に関しては昔は才色兼備だった、と言っている。


利害の一致からクロムラジウムと行動を共にしている。二人のことは信頼しつつ、ウイルスと違う文化に興味津々で様々な事を根掘り葉掘り聞いている。
クロムの研究を手伝ったり手伝ってもらったり、ラジウムに家事を教わったりして暮らしている。

握力が弱く手袋には滑り止めがある。その他にも体や頭を素早く動かすのが苦手なようだ。そうは言っても頭の方は大変優秀で、クロムの独学の研究を大きく後押ししている。
背負っている液体は切れないように定期的に補充している。仮面は決して外してくれない。何か事情があるようだ。

 

 

「あれれ…今何時でしょ、あっおはようございます!自分はビスマスと言います、いやぁすみません散らかってて…」
「あんまり驚かねぇでください!自分は怪しいやつじゃねぇです!」
「仮面の下ですか?いやっ、別に大したものは…ああだめです外さないでくだせぇ!!」
「ふふ〜〜んこう見えてもオリジ…昔は才色兼備の天才科学者だったんでさぁ!!」
「なんとかなりやす!いや、自分がなんとかいたしやしょう!昔の技術を組み合わせればリヴリーの魔法の波長を再現できるんですっ!」
「クロムさん〜れでぃって何ですか?自分ら無性生殖なんで詳しくねぇんで、この機会に教えてくだせぇ!」
「ラジウムさん、義手の加減はどうです?神経と電菌を繋いでみたんですが、前回の試作と比べて如何でしょう?」

 

 

 

 

 

仮面の下には何もない。
正確には上顎から後頭部までが斜めにスライスされたように無くなっている。
そこに粘菌を詰め込んだ培養槽を繋げ、それを維持する薬品の入った容器を繋げ、それらを維持し補助するCPUを積んだ仮面を繋げている状態。
元は普通に頭があったが、ハンターに襲われ死んでしまった。
死体をビスマスの助手であるテルルが回収し、生前完成させていた粘菌に知性を持たせる技術を用いて記憶を移植し体に移植したものが今のビスマス。
粘菌に移された記憶とCPUの演算の補助で死んだ体を動かしている。
しかし脳みそが丸ごと再現されている訳ではないし、一度は死んだ体なので、生前の頃の頭の回転や機敏さは見る影もない。
今は元の研究所を離れ怪物の森に移り住み、危険な技術を盗んで行方不明になった助手を探している。
現在のビスマスは生前の自分をオリジナルと呼び、現在の自分を複製だと言っている。

 

「……自分はビスマスじゃねぇんですよ。オリジナルと同じ記憶があるだけの粘菌と機械なんです。複製です。偽物です。記憶は個人を決定づける最大の要素と言いますが、最大なだけでそれが全てじゃねぇんです。」

 

 

ウィルキンはリヴリーアイランドにて、ミュラー博士に感染していたウイルスと錬金薬が反応して生まれたモンスター。緑とピンクと紫の3種類がいる。
モンスターではあるがエドワード博士の手は加わっておらず、他のモンスターともリヴリーとも馴染めずにほとんどの個体が殺された。当時のモンパニが終了した後生き残り達はどこかへ姿を消したという。
姿を消した彼らはリヴリーアイランドの片隅に集落を作ってひっそりと暮らしていた。
ミュラー博士に感染していた頃に取り込んだDNAから、知識欲が高くなっているため各々で様々な研究に取り組んでいる。
リヴリーの魔法の波長を再現できる装置を用いて、こっそり人前に出て買い出しに行く個体もいたようだ。
今も集落はどこかに存在していて、日々研究を行っている。

 

元々はウイルスであるため、生態は他のモンスターともリヴリーとも大きく異なる。
リヴリーは生殖能力が無く、モンスターは普通の虫のように若しくはヒトのように卵や子供を産み育てる。
しかしウィルキンは生殖の際にはウイルスと同じように他の生物を襲い、細胞に自身の遺伝子を送り込んで破壊して子供を作る。
この時ウィルキン自身も襲われた生物も一体化し肉塊となるため他の個体がそれの見張りをし、栄養を与えるなどして安全を保つ。
数日すると肉塊が3、4つに分裂しウィルキンの形になって繁殖は終了する。最初からある程度の基本的な知識は親から引き継いでいるが記憶は引き継げないようだ。
他にも代謝が低いとか、性別が無いとか、特異的な特徴を多く持つ。
このような生態を持つため、リヴリーともモンスターとも違う独自の文化を持っている。体のどの細胞からも生殖を開始できるため、頭部以外を布で覆っているのもその一つだ。