平家中尉戦隊合流編

樺太基地居住エリアの庭にて
、、、寒い、なんでボクはこんな所でこんな事をしているのだろうか?
寒さに震えながら大人と同じ大きさの太い大太刀を振っている。

平家時子中尉(ひらが ときこ)の幼い頃から始まる。

幼い彼女には解らなかった。
隣には帝国陸軍の父と母が太い大太刀を同じく一心不乱に振っている。
父「時子、遅い、もっと素早く、力強く背筋を使って振るのだ」

母「頑張るのです。いずれ解ります。その時が来たらあなたも私達の様に戦わなければならないのだから。」
と少し悲しそうな顔をしながら3人で大太刀を振るっていた。

父と母は軍人で武家の出と聞いている。
でも親戚や両家の祖父母にも会った事が無い、どうも譜代と外様とかのような?
敵対勢力同士で仲が良くなり駆け落ちしたとか噂がある。
だから斯衛になれなかったとかなんとか、陸軍の衛士になったらしい。
二人は仲睦まじい感じはあるけど。二人共厳しくも優しい両親であった。
幼い頃は寒さと大太刀を毎日飽きもせず振らされる事にうんざりしていたが。

時子はその後、両親と同じく軍人となるべく軍の士官学校に入り卒業後はその後衛士として防衛戦が得意で
仲間を守りながら戦うスタイルで信頼も厚かった。

そんな時子も選抜隊として大陸に派遣される。

瞬く間に半島はBETAに押されまくり、撤退の日々であった。
撤退しつつ避難民を守りながら時子の部隊は撤退している。

戦術機部隊隊長代理「、、、もう無理だ。なんとかここで防衛して避難民の光州への移送を行う。」
時子は思った。もう、どうしようもないか。ならばここで思う存分暴れて終わりにするかと。
同僚で仲の良かったのも1人だけ残ってたった3機でここを死守する。
それも良しかと。

秘匿回線で同僚が声をかけてくる。
女性衛士少尉「ときちゃんは大丈夫だよ、いつもそうじゃない皆を守って自分も乱戦の中生き残る。ちゃんと生きて帰れるって。」
と、心の中がわかってる同僚が声をかけてくる。
平家少尉「あなたいつもそうね、ボクの心の中なんでわかるの?」



女性衛士少尉「もちろん、士官学校からの友達じゃない。ときちゃんの考えてることなんてお見通しよ。」

と、そこにBETAの集団が現れる。
この数は、、、持たせられないかもしれない。
と時子は思った。

戦術機部隊隊長代理「フォックス1とフォックス4(女性衛士少尉)でツートップ、撃ちまくるから
フォックス5(平家少尉)が近接防御してくれ。」

女性衛士少尉「フォックス4了解。」
平家少尉「フォックス5も了解。」

こうしてBETAは何度となく押し寄せてくるが何とか撃破していたが、、、
すでに弾薬は尽きていた。隊長代理と女性衛士少尉の機体も中破以上、二人は重症ですでに動けない。
時子もすでに突撃砲の弾は無く、長刀とひん曲がった楯のみで二人を負傷しながらも護りつつ戦った。
平家少尉「(時間は存分に稼いだはず。ボクたちの行いで難民たちは光州に逃れたのだろうか。」

女性衛士少尉「、、、ときちゃん、貴方だけでも光州に撤退して。まだ機体は動かせるはず。」
平家少尉「そんな事はボクはできないよ。隊長代理もあなたも置いてかない。
一緒にここで粘るよ。」
とBETAに囲まれ、突撃級に楯を吹っ飛ばされても戦車級に張り付かれても引かずに長刀一本で
戦い続ける。
そして機体は押し倒され、モニターは真っ暗になる。血だらけになりながら戦車級に管制ユニットをこじ開けられ、、、
平家少尉「(ああ、ボクはこんなところで仲間も守れず戦死してしまうのか、父さん、母さんごめん。」
と目を閉じたその時であった。

戦車級は薙ぎ払われ、彼女の機体前に黒い瑞鶴が両手に長刀を持ちBETAに立ち塞がる。

真木大尉「其処の機体に乗ってる衛士!くたばってないだろうね!死んでないなら返事しな!」

瑞鶴に乗っているのは、第三独立守備戦術機中隊 中隊長 真木沙奈江大尉だった。



こじ開けられた管制ユニットから瑞鶴の機体が見える。
平家少尉「こ、のえ?。う、ボクたちはもうだめです。早く転進、して。」
と気を失う。

真木大尉「おい!肝心な所で...コイツだけでも連れて帰る!」

そう言いながらBETAの相手をしていると、後続から中隊副官 上月拓巳中尉が部隊員を連れて来た。

上月副官「大尉!光州への撤退命令が...生存者はいたんですか?」



真木大尉「其処の機体の衛士はまだ助かるかもしれない。コイツも連れて撤退する!拾える命を、みすみす見逃さないよ!」

上月副官「了解です大尉。各機、接近するBETAを殲滅し後退する。良いですね!」

真木大尉「野郎共、取りこぼす真似なんぞするなよ!アタシに続け!」

真木の言葉に雄叫びに近い様な了承の言葉を隊員達は返し、迫り来たBETA群を殲滅。

後続のBETA接近前に平家を連れ、光州へ撤退を完了した。

時子が目が覚めたのは国連軍の光州基地の病室だった。
平家少尉「う、ボクはどうしてここに。そうだ、、防衛戦で確か玉砕したんだ。」
とガバッとベットから体を起こそうとするがそのままベットから落ちる。

とそこに、司軍医が来る。
司軍医「あー、無理しちゃだめだよ。まだ安静にしてないと。。。」


平家少尉「う、皆は?難民はどうなったのでしょうか?」

明日香はベットに時子を戻し、うーんと思い。携帯端末で真木に連絡を取る
司軍医「ごめん、私じゃわかんない。沙奈江~、居る?助けた子目を覚ましたよ。
なんか状況どうなってるか聞きたいみたい。」
と連絡する。

真木大尉「状況か?これでも良いが...せっかくだし其方に行く。安静にさせておいてくれ、直ぐに向かう。」

司軍医「ごめんね、忙しいところ。うん。安静にさせておくよ。」
と通信端末を切り時子に伝える。

司軍医「今ね、助けてくれた真木大尉が来るからそっちから話を聞いてね。」
と言う。

病室のドアが開き、斯衛軍一般衛士の証である黒い斯衛軍服を着た真木が入って来た。
真木大尉「待たせたね。アタシがアンタを助けた斯衛軍大尉の真木沙奈江だ。具合は悪くなさそうで良かったよ。」



司軍医「じゃあ、私は他の衛士達見ないといけないから行くね。沙奈江ちゃんあとよろ~。」
と言って出ていく。

斯衛の制服を見た時子は驚く、こんな最前線に斯衛がいるとは。。最後に見えた瑞鶴は幻ではなかったんだと。
敬礼して伝える。
平家少尉「助けていただきありがとうございました。私は陸軍所属の平家時子少尉です。
斯衛の方が最前線にいるとは思ってもみませんでした。
所でボクの所属部隊の仲間はどうなりましたか、あと逃がした避難民はどうなりましたか。」

真木は少し言葉に詰まるが、答えた。
真木大尉「部隊は...アンタ以外は既に手遅れだった...避難民は多少の被害は出たみたいだけど

なんとか避難出来たよ。
すまない。アンタらの覚悟を踏み躙る事になるかもしれないが、
アタシ達がもっと早く到着出来れ救える衛士がいたかもしれない...」

間に合わなかった罪悪感を拭えず、真木は平家に頭を下げた。

慌てて、答える時子。
平家少尉「、、、いえいえそんなことないです。頭を上げてください。真木大尉殿達のせいではありません。
ボクたちがふがいないからBETAを止められませんでした。そうですか、ボクだけ生き残って

みんな駄目だったんですね。
避難民が退避できたのなら、それは良かったです。それに助けて頂いたそれで十分です。」

真木大尉「そんな筈はないだろう...だってアンタの顔は悲しそうにしている。
本当は、泣きたいんじゃないのかい?」

図星だった。仲の良かった友達も部隊の皆の助けられなかった。
泣き顔は他人には見せるつもりはなかった。それに私だけ生きていては、靖国に逝かなければ。
悲しそうな表情がバレてしまったがそれでも、斯衛の方に迷惑はかけられないと思った。
平家少尉「いえ、そんなことはありません。ぼくは、、大丈夫です。」
と答える。

真木大尉「アタシの前では、我慢しなくて良い。泣きたいなら存分に泣きな。」
そう言って、平家を抱きしめた。
真木大尉「こうすれば、アタシからは見えない。気にしないでいっぱい泣きな。アタシが許すよ。」

驚く時子、だが嘘をつくのは限界だった。
平家少尉「、、、うわあああああああ。。ボクは、ボクは友達すら助けられなかった。。
何が防衛が得意な仲間思いの平家だ。皆散って靖国に逝った。皆に顔向けできない。」
と泣きわめく。

真木大尉「違うさ、確かに友を救えなかったが避難民を守れた。顔向けは出来る、アタシが保証するよ。

胸を張りな。」



平家少尉「有難うございます。ここで終いにしようかと思いましたが、仲間たちの遺品を持って帰ります。
でも、、、その前に大陸は、、もうだめですね。こんな戦いをしていては。。」
とすっきりしたのか、真木から離れ話す。

真木大尉「そうだね...だが現状そうするしかない。やるしかないさ。」
そう哀愁を漂わせ話す。

真木大尉の暖かい性格に救われた時子であった。
こうして時子は体の回復につとめ、それ以降は真木とは会うことはなかった。

そして仲間の遺品を持って日本に帰国。
壊滅した原隊留守部隊には一人だけ生き残り、味方を見捨てた卑怯者の烙印を押された。
なぜ一緒に玉砕しなかったのかと。。友人や部隊のみんなを生きて返せなかった悲しみの中、
自決を強要させてもいたし、どうでも良くなって愛刀の大太刀で首を落としてしまおうと
思ったがふと真木大尉殿の仰ったことを思い出した。

(真木大尉「違うさ、確かに友を救えなかったが避難民を守れた。顔向けは出来る、アタシが保証するよ。

胸を張りな。」)
平家少尉「(、、、このままでは両親に顔向けできない、それに真木大尉殿の言う通りだ。

これからも仲間は守る、もう友人たちを護れないのは嫌だ。

ボクはこの両親から教えられた平家流で仲間を護りたい。)」
と思うのであった。

そして傷が癒え、平家少尉は帝都京都防衛戦に投入された。舞鶴方面で展開している中国地方防衛部隊の

残存兵力に組み込まれた。
両親たちの部隊は絶対防衛線に投入されているらしい。忙しく防衛構築のため、連絡も取れていないが、

一緒に戦いたかった。

そして、味方は総崩れ、臨時で配属された部隊もほとんどがBETAに喰われ、自爆していく、

その中で時子は重軽傷者の衛士達を護り遅滞防衛戦を展開しつつ後退していた。
平家少尉「大丈夫、ボクが殿になる、皆逃げて、ボクが、言ったと言えば誰もが納得する。

あいつが見捨てたからしかたないと。
大丈夫、玉砕しちゃだめだ。生きて、生きて民間人を守って。」
と一人でBETAの集団に切り込む。

今度こそ、終わりだと思った。
平家少尉「(、、、父さん、母さんごめんなさい、ボクは最期まで平家家の汚名を着たまま終わる。
でも本当はそんな事してないから。)」
とBETAを切り刻む。
機体はボロボロになり楯は吹き飛び長刀はもうひん曲がり、目の前には要撃級の群れがこちらに来る。

だが要撃級の群れの横から突撃砲の20mm弾の雨で、薙ぎ倒された。平家機の目の前に一個小隊規模のF-15イーグルが現れた。

??「Is the aircraft there safe?」

通信が入り、平家はそう言われたが何を言っているのか分からず困惑していると。
??「...失礼した。其処の戦術機、これなら聞こえるか?私は在日米軍空挺部隊所属のジム大尉だ。

聞こえるなら返事をしてくれ。」
翻訳機越しではない、流暢な日本語が聞こえて来た。

平家少尉「米軍?まさかこんなところに展開しているとは。。大尉殿有難うございます。
ボクは帝国陸軍第342臨時混成戦術機中隊の平家少尉です。
助かりました。もうどうにもならなくて、味方を逃がした所です。日本語流暢ですね。」

ジム大尉「あぁ、日本人とのハーフでな。そんな事よりも、こちらも原隊から散り散りになってしまい

撤退場所を探している所だ。平家少尉、場所を知っているなら教えて欲しい。」

平家少尉「、、、ハーフなのですね。素敵です。

そうですか、、、撤退するなら舞鶴基地に行くのが良いかと。
日本海側に我が帝国海軍が展開しているので

それ経由でお願いして琵琶湖に展開中の米軍の第七艦隊に合流されては。
陸路は危険です。もうこの辺りもBETAの大群が迫ってます。
助けてもらってなんですが、ボクは撤退できません。ボクは汚名をそそがなくてはいけないので。

長刀があれば融通していただけると嬉しいです。」
と悲しそうに言う。

ジム大尉「悪いが、撤退するなら君もだ少尉。
仲が悪くなっているとはいえ、まだ日米同盟は生きている。それ以上に、同じ敵と戦い今も生きている戦友を見捨てるなど、私には出来ない。」
そう言うと同時に、同小隊の2機からも通信が入る。
ライダー2「そうですよキャプテン。国が違うとしても、俺たちは同じ衛士。此処で見捨てるのは出来ません。」
ライダー3「私もライダー2と同じ意見です!
此処まで生きて来れたなら、帰還して次に生かさないと!」

平家少尉「、、、皆さんありがとうございます。ありがたいですが、、ですがボクはこのままでは両親に迷惑どころではない汚名を押し付けることに。
大陸でボクは仲間を誰も助けられなかった。その汚名をそそがなければもう生きていても意味はありません。
ここでも仲間は転進させましたが、それも汚名の一つになりますので。

こうなってしまうと次に生かすことは帝国軍人にはないのですよ。」
と言って迫ってくるBETAに突撃しようとする。

ジム大尉「ならば...我々も付き合おうか。ライダー小隊各機、いけるか?」

そう言うと、2機は答える。

ライダー2「愚問ですよ。少なくとも、目の前の群れを倒さなければ後退も出来ませんよ。
生憎弾は有り余ってます。在庫処分には持ってこいですよ。」

ライダー3「此処で聞くのは無粋って奴ですよキャプテン!
こうなれば、あの強情な日本人を引き摺ってでも連れて行きましょうよ!撤退?クソ喰らえ!」

小隊のイーグルは臨戦態勢を取る。

ジム大尉「と言う事だ。君が我々と撤退するまで、我々も共に戦う所存だ。
撤退、クソ喰らえだ。」

焦る、時子。
平家少尉「そ、それは(汗 ボクに付き合う必要はないです。撤退してください。
あなた方は帝国軍ではない、米軍です。そんなことしたらそれこそボクは切腹しなければいけない。
それだけは。、、、解りました。一緒に撤退します。お願い致します。

でもまた生き延びたボクを大尉殿達はどうしていただけますか?
できれば懲罰大隊送りに推挙していただければ。」
と言う。

ジム大尉「...それは撤退してからにしよう。行くぞ少尉。」

平家少尉「、、、承知しました。

(皆いい方ばかり。米軍の方は大陸でもお世話になったできれば今後も仲良くしたいな)」
と時子は思った。
 

そしてジム大尉大尉達と無事に舞鶴基地に到着。
もうすぐBETAの大群がここにも押し寄せてくるなか基地も混乱していた。
 

司令部要員に相談するも壊滅した戦術機部隊のそれも汚名付きの1少尉の話など戻って玉砕してこいと門前払いだった。


悔しさで泣きそうな時子。
平家少尉「ジム大尉殿、部隊の皆さんここまで有難うございました。

ボクはやはり前線に戻らないといけません。
ジム大尉殿達は米軍司令部と連絡を取って撤退してください、さようなら。」
と敬礼して立ち去ろうとする。

南條中将「其処の衛士達待ちなさい、私が話を聞こう。」
離れようとした平家を呼び止めたのは、着崩した軍服姿の将官姿の南條だった。



ジム大尉「失礼ですが、上官殿とはお見受けするがどなたですか?」

南條中将「君は在日米軍か。私はこの舞鶴基地の司令に値する、日本帝国陸軍中将 南條恭次郎だよ。
其処の陸軍衛士、何か伝えようとしていたね。聞かせてくれないか?」

敬礼して答える時子。
平家少尉「は、はい、ボクは第342臨時混成戦術機中隊平家時子少尉であります。
こちらの米軍の方に助けれれました。原隊に戻りたいようなのでご手配お願いできませんか。。
あと、壊滅した所属部隊に所属していたボクを懲罰大隊への異動命令をお願いいします。
罪状は、、、ジム大尉殿達が知っています。」
と簡潔に報告する。

南條中将「との事だが、大尉。知っているのかね?」

ジム大尉「はて?私は平家少尉が殿を務めていたと見えましたか。
実際彼女に合流する前、その場を離脱していく戦術機が見えた気がします。」
惚けるようにジムはそう伝えると、

南條中将「そうか...平家少尉。君は立派に殿を務めた衛士であると、私は判断したよ。」
南條はそう答えた。

死にたがっている時子は懇願する。
平家少尉「違います、ボクは皆を見捨てて一人で逃げたんです。

大陸でも誰も助けられず一人で逃げてきたのです。
だから。。。いえ、ボクの事はどうでもいいです。ジム大尉殿達をお願いします」
と会釈式で最敬礼してお願いする。

南條中将「死に場所を求めているなら、少なくとも今ではない。それに...。」

タイミング良く、秘書官の七瀬が南條の元に駆けつけた。
七瀬秘書官「貴方が逃した衛士達からの裏付けは出来てますよ、平家少尉殿。

貴方は自ら殿を買って出たのだと。」


南條中将「それで生き残ったのならば、此処で無駄死にさせられんよ。私の元へ来なさい。

もっと良い死に場所を用意するよ。」

それを聞いた時子は。。。
平家少尉「、、、有難うございます。ありがたいことです。でもできれば、絶対防衛線に行かせて下ください。
両親と共に玉砕したいです。」
と答える。

南條中将「この先の日本の、いや人類の勝利には経験を積んだ衛士が必要だ。

そんな優秀な衛士である君を失うのは大きな損失でしかない。
玉砕するよりも、それを誰かの為に使う方が余程両親のためになる筈だ。それに...」

南條が言い切る前に、通信兵が現れる。
通信兵A「中将!絶対防衛線が破られました!」
南條中将「だろうな、時間の猶予はない。平家少尉、私は君を必要としている。ジム大尉、君達もだ。」

平家少尉「絶対防衛線が、破られた。。。そんな、じゃあお父さんやお母さんは。。。」
と愕然とする。もうどうすれば。でもこの中将なら私の死に場所を用意してくれるかもしれないと思った。


腰に装備していた太い大太刀を外し、南條中将に渡す。
平家少尉「中将殿にボクの命託します。いかようにもお使いください。」
と。

南條中将「君は大事な戦力だ、しっかり使える場所を私は知っている。其処に配属させよう。

ジム大尉、君はどうする?」
今度はジムに向かって言う。

ジム大尉「私はBETA供を日本から追い出す為に来ました。命令だからではないです。
なので、BETA供を日本から追い出すまでは米国の土を踏む訳には行きません。
恐らく、原隊に戻れば其れを叶える前に本国へ撤退すると言われかねませんから。」

南條中将「なるほど、大尉頼みがある。私の部隊に部隊長として入ってくれ。
君みたいな軍人がウチに欲しかったんだよ、こんなゴタゴタの中だ、米軍にはなんとか説得できるだろう。」

ジム大尉「了解しました。閣下、貴方の指揮下で働かせて頂きます。」

こうして時子は南條中将預かりとなり

ジム大尉は南條中将所属第17独立守備戦術機中隊の中隊長となるのであった。

時は進み、京都が陥落後亜美が戦隊を創設し、影縫少尉を西大尉がお持ち帰りした後日。
戦隊長室でいつものように書類の山にうずもれながら亜美は思案していた。
亜美戦隊長「(、、、第三防衛小隊の隊長をどうしよう、防衛戦の指揮をとれる、殿を任せられる小隊長クラスの人員が欲しいが、
候補がいない。一層の事、第三防衛小隊は無くして影縫少尉は戦隊本部小隊所属にすべきか)。」
と悩んでいた。


とそこに南條中将より連絡が来る。

南條中将「やぁ大尉。戦隊の状態はどうかな?
実は私預かりの優秀な衛士がいるんだがね、戦隊に大いに活躍できると思うんだが。」

亜美戦隊長「中将、お疲れ様です。
優秀な衛士ですか。実はあと一人防衛戦に特化した小隊長を任せられる人材を探してまして。
どこもこういう人材はいなくて困っていたのですが、私の探している人材に当てはまるでしょうか。」

南條中将「あぁ、どんぴしゃりなのがいるよ。
大陸帰りの防衛戦が得意な衛士だ。帝都防衛戦で死に場所を探していた所を、なんとか引き留めたんだ。」

すぐさま人事情報を確認する。
亜美戦隊長「、、、これは。。どうしてこんな衛士が、いや噂や頭の固い上官のせいですね。これは。
ぜひとも私の考える第三防衛小隊の小隊長に欲しいです。お願いできますか。」

南條中将「勿論だ。直ぐに手配、いや既に其方に到着している頃だろうね。平家少尉...いや中尉を頼んだよ。」

亜美戦隊長「え、すでに手配済。有難うございます。平家中尉ですね。

すぐに戦隊所属の受け入れ手配に入ります。では、失礼します。」

南條中将「あぁ。」

すでに影縫少尉の一件で私の考えていることは解っていたのかと、さすが南條叔父様と感謝しつつ。
亜美戦隊長「紫音、平家中尉と言う方が戦隊に着任する。第三防衛小隊の小隊長にするわ。
手配して。もう到着しているみたいだから迎えに行ってくる。」
とバタバタして戦隊長室を出て行った。

橘副官「まったくやれやれ、あわただしいことですね。またほおっておけない方が来られるのでは。
仕方ない亜美の望みなら喜んで、手配しておきますよ。」
とつぶやく。

正門で衛兵にそんな話は聞いていないと、戸惑っている平家中尉。
そこに亜美が来る。
亜美戦隊長「申し訳ない、貴方は平家中尉ですね。南條中将から今話を聞きました。私はここの部隊、第零独立強襲戦隊の
戦隊長早雲亜美大尉です。
どうぞ入ってください、衛兵、この方は戦隊の戦術機部隊に異動となった平家中尉よ。入れてあげて。」

と言うと慌てて衛兵は敬礼して平家中尉を通す。
時子は驚く、部隊長自ら迎えにくるなんてと。

亜美にアテンドされて戦隊長室へ行く。
亜美戦隊長「ようこそ、我が第零独立強襲戦隊へ。南條中将より聞きましたよ。
防衛戦が得意とか、私も大陸での戦闘系経験がありますが、よくあの戦線を生き残れましたね。
我が部隊では第三防衛小隊の小隊長としてその能力を発揮していただけると助かります。」
と言う。

平家中尉「、、、斯衛の真木大尉殿と仰る方の部隊のおかげですよ。ボクは仲間も守れず、

ただ助けれただけです。
帝都京都防衛戦でも、何もできずに、両親は絶対防衛線でかなりの仲間を後退させて二人は戦死。
ボクだけ生き残ってしまいました。南條中将閣下に言われてきましたが、ボクに務まりますでしょうか。」

戦隊長室の長机に時子を座らせ、紫音にお茶請けを出させて人となりを確認する。
亜美戦隊長「あの、どうしようもない大陸撤退戦を戦いぬいたいのですね。
しかも真木さんとお知り合いとは。世間は狭いですね。
私もです。戦歴を見ました。難民を国連軍光州基地へ護送して、平家中尉は奮戦していたと。
それに京都防衛戦を含めて必ず殿を志願し、仲間を民間人を護る戦いを。
貴方のような戦域を見極めて戦える方を探していました。

戦隊の戦術機部隊、第三防衛小隊の小隊長になって欲しい。
相方の2番機は影縫少尉。彼女も楯を使った防衛戦が得意、戦隊で二人で仲間を守って欲しいわ。

それとここではあなたの事を悪く言う方はいないわよ。人事情報は見ました。
貴方は仲間を見殺しにも敵前逃亡もしていない、ちゃんと南條中将閣下より聞いています。
仲間思いの衛士よ。それと、、、友人とご両親の事はお悔やみ申し上げます。
 

私も、中国地方防衛戦で、育ての親を戦死させてしまいました。
私も解るつもりです。思いは同じです。悔しいです。でもうちの戦隊は家族です、兄弟、姉妹です。
みんな暖かい方です。だからみんなと相談して一緒に進んで言って下さい。」

時子は驚いた。こんな事を言う上官は今までいなかった。

それに周りに言った事が無い心の中までボクの思いが解ってる。
なぜ?表情には出してない。いつも邪険にされていたのにもこんな素敵な上官は斯衛の真木大尉殿と

南條中将以外見たことがなかった。

亜美戦隊長「では、まず機体の初期セットアップね。整備ハンガーに行きましょう。」
とくらい顔をしている時子をの手を引っ張って連れていく亜美。

橘副官「ああ、もう亜美、決済書類がまだいっぱい、、、まあいいか。私がすれば。
あんなに平家中尉を励ましてあげたいですよね。奈美准尉と一緒。だから皆から慕われる。
でもね。自分の事も労わって欲しいな。後で休憩させないといけませんね。」
と愚痴を言っている。



時子はああ、この方は。。もう、魅力ある上官だなあとあきらめつつ手を引っ張られて
整備ハンガーに連れていかれる。

亜美戦隊長「真木整備班長いらっしゃいますか?ちょっと話があります。
お忙しいところ、申し訳ないのですが、お願いできますか。」
と声をかける。
時子は驚く、真木?真木ってもしかしてボクを助けてくれた方?

いやいや他にもいるでしょうと思っていると。

来たのは菊間だった。
菊間整備兵「姉御ですか?...此処にいないなら、ハンガー裏手の喫煙スペースでタバコ吸ってると思いますよ。
戦隊長、申し訳ないんですが姉御を呼びに行って貰って良いですか?そして...慰めて欲しいです。」

亜美戦隊長「、、、何があったの。(ピクっと反応する、あ、真木さん心が折れてる。

これは私が慰めてあげたい)


平家中尉、こちら戦隊の戦術機整備班の菊間整備兵です。腕は整備班の中でも上位3名のうちに入る凄腕よ。
 

菊間整備兵、こちら第三防衛小隊小隊長に着任した平家中尉、影縫少尉と同じ機体構成で武装は聞いて
初期セットアップをお願いできますか。その間真木さんと話してきます。」

菊間整備兵「了解しました...すみません、平家中尉も戦隊長と一緒に姉御...班長と話をして来て欲しいです。」
そう言った直後、平家の耳元まで菊間は近づき。
菊間整備兵「平家中尉、貴方の考えは合ってますよ。我らの班長は、貴方を助けた真木沙奈江大尉ですので。」
と耳打ちした。


困惑する時子。
平家中尉「???、なぜそれを。貴方は何者ですか、真木殿に何が。」
と腰に装備している太い大太刀を抜こうとする。

耳打ちの内容が聞こえた亜美。
亜美戦隊長「、、、そこまで平家中尉。私は菊間整備兵を信用してます。問題ありません。」
と言い。


亜美戦隊長「菊間整備兵、解りました。二人で行ってきますね。」
亜美は真木の心の声をたどって真木の所に行く。こっそりまずは様子を少し離れてみる。

喫煙スペースには、地面に座り俯いた状態でタバコを吸っている真木の姿があった。

直ぐそばにはタバコの吸い殻が山のように積まれていた。
真木班長「アタシ、アタシは...なんでおめおめと生きてるんだろう...なんでアタシなんだ...」



いつもとは打って変わり、虚な表情で呟いている。
いつも左足に着けている義足も外して無造作に地面に置かれていた。

亜美戦隊長「(真木さんが悲しんでる。どうしてあげれば)
それを横からのぞき込む時子。
平家中尉「、、、戦隊長。あれは、真木大尉殿ですか。。片足、どうされたのですか。。」
と小声で話しかける。

亜美戦隊長「じつは、、、(九州防衛戦の話と部下を中国地方防衛戦で失ったことを話す)。」
平家中尉「そうですか、ボクには真木大尉殿には恩があります。だから励ましてあげたい。」
亜美戦隊長「そうね、私も同じ思いです。じゃあ一緒に行きましょう。」
と亜美は義足を大事そうに抱え二人で真木の両隣りに座る。

亜美戦隊長「真~木さんどうしたのですか?、らしくもない。こんなところで暗いですよ。
たまには私にも話してくださいよ。少しは気がら楽になれば幸いです。
あ、真木さん、こちら大陸でお会いした平家中尉ですよ。うちの第三防衛小隊の小隊長に今日着任しました。」

平家中尉「お久しぶりであります。ボクです、平家です。

真木殿、貴方のおかげでここまで生きて仲間を護る事ができました。
何度か自決か玉砕したいと思いましたが真木殿のおかげで何とか生きています。」
と正座をして座り大太刀を横に置き頭を下げる。

真木は俯いていた顔を上げ平家を見た。
真木班長「平家...久しぶりだね。アタシも、見ての通り足を失ってこの様だよ。
何が斯衛だ...アタシは足を失って、戦友達を守ろうとする事さえ出来ず後方で見殺しにしたんだ。
夢に見るんだ、仲間達がアタシに助けを求める夢を何度も何度も...」

平家中尉「、、、そんなことありません。それは真木さんの罪悪感から悪夢を見てるだけです。
ボクは少なくても感謝してますよ。それに真木殿の部下はそんなこと思ってませんよ。
私の友人もあの時笑って靖国に逝きました。夢に見ますが、そんなことはないはずですよ。」

亜美が真木を抱きかかえる。
亜美戦隊長「今はちょっと無理ですが、部下の方々はそんなことこと思ってませんよ。見殺しでは無いです。
部下の方々は真木さんが生きてくれてうれしく思ってますよ。だからそんなこと思わないでください。
それに真木さんが元気でなくては整備班、ひいてはわれら戦隊の人員の士気にもかかわります。
お願いです。元気を出してください。」
と平家中尉がいるので能力は使わず真木を元気づける。

真木班長「すまない、またこうなっちまったね...平家にも不甲斐ない所を見せちまった。」
落ち着いたのか、渇いた笑いをし無理に笑顔を作って2人に向ける。

亜美はその無理な笑顔に、心にズキっと自分の心も痛む。
亜美戦隊長「真木さん。前に言ってくれましたよね。つらい事、悩んでること吐き出してください。
私じゃだめかもしれません。それでも真木さんあっての私達姉妹です。お願いです。」
と真木を抱きかかえる。

時子も同じ思いだった。
平家中尉「真木大尉殿には恩があります。ボクにもできることはありませんか
ボクは真木大尉殿に元気になって欲しいであります。」
と言う。

亜美戦隊長「笑うも泣くも一緒ですよ。平家中尉も両親が帝都京都防衛戦で殿を務め立派に散りました。
思いは同じです。だから真木さん、一緒に泣きましょう。お願い、心の中を吐き出してください。」
とさらに言う。

真木班長「アタシは...守りたかった、アイツらと共に戦いたかった...。」
ポロポロと涙を流す真木。

亜美も時子も泣く。
亜美戦隊長「うん、そうですよね。私も両親と共に戦いたかった。」
平家中尉「はい、ボクも両親と殿で一緒に戦いたかったでありますよ。」
と3人で思いをはせる。

真木班長「...ふぅ、ありがとう。なんとか立ち直れそうだ。」
表情も戻り、和かになる真木。

亜美戦隊長「、、、良かった。真木さんはそうでないと。と、それに奈美も心配してますよ。」
とちらっと通路の門で隠れて泣いている奈美がいる。
どうやら一人で感じ取って来たようだ。

真木班長「また心配させちまったね...せめて近くに来いってんだよ。」

ばつが悪そうに心配した顔つきで真木の所にくる奈美。
奈美准尉「、、、お二人が居たから、私はお邪魔かなと思って。。」
としょんぼりしながら言う。



平家中尉はこの子はと?思いつつこの二人はなんでこんなにも優しく心うちが解るのだろうかと思った。

真木班長「んな気遣いは要らないよ。さて、改めて、平家少尉いや中尉か。第零独立強襲戦隊 

整備班長の真木沙奈江大尉だ、宜しくな。」

奈美准尉「はい、今後はそうしますね。」
と優しい微笑みを向ける。

時子はきちんと正座して答える。
平家中尉「はい、こちらこそよろしくお願いいたします。」
亜美戦隊長「さっそくで悪いのですけど、真木さん平家中尉用に影縫少尉と同じ撃震のセッティングを

お願いします。
装備も同じで良いと思います。何か希望があったら真木さん達整備班に言ってね。

無理な事でなければ大概な事はしてくれるはずよ。」

真木班長「任せときな。少なくとも、アタシ達がいる間の戦術機に不調は起こらせないからよ。」

亜美戦隊長「有難うございます。宜しくお願い致します。
あと平家中尉、この子は私の妹の早雲奈美准尉だ。

衛士ではないが戦術機部隊第六警戒小隊のバックアップ要員だ。
電子戦術オペレーターのスキルを持っている。宜しく頼む。」

電子戦術オペレーター?衛士でもないのに戦術機に乗る?良く解らないが、、、とりあえずは挨拶する。
平家中尉「宜しくね准尉、ボクは本日付で戦隊に配属されたボクは平家時子中尉。」

 

奈美准尉「は、はい。早雲奈美准尉です。戦術機のサポートはお任せください。」
と会釈する。

こうして平家中尉は戦隊に配属された。
皆優しく、誰もが陰口を言ったりのけ者にされず頼りになる部隊で

ここは私にとっても家族のような部隊だと思った。
END

影縫少尉戦隊着任後編

そして翌日、診察される広子。

司軍医長「えー、なになに。あんなに負傷してたのにもうほとんど治りかけてる。どういうこと。」


影縫少尉「、、、ぬいは戦術機にもう乗れる。退院許可書を。戦隊長にもって行く。」


司軍医長「マジか、、、まあ完治はしてないけど許可は出しておくよ。」と書類を渡して退院させた。

司軍医長「(どんだけ頑丈なのよ。そして治りも早いなにこれ)。」
と思いつつも次の患者が来たのでとりあえずは次の患者の対応に取り掛かる。
 

と診察室を出た広子は戦隊長室に行く。そして亜美に退院許可書を突き出す広子。

唖然とする亜美。
亜美戦隊長「(昨日の今日で、、、これとは。。。)解ったわ。では影縫少尉の戦い方を見せてもらうわ。

初期セットアップ後、防衛戦と光線級吶喊を想定した戦闘を演習場で行ってもらうわ。

今、手すきなのは奈月少尉とゴースト准尉か。ちょうどいいわ。
奈月少尉を防衛戦時のBETAの代わりに。

第六警戒小隊を光線級として奈月少尉を護って吶喊する内容をやってもらいます。

と、奈月少尉と第六警戒小隊を整備ハンガーに呼び出しつつ、亜美も広子を連れて、整備ハンガーに行く。


真木を探す亜美。
亜美戦隊長「真木さん、ちょっといいですか。」

真木班長「おう、どうした戦隊長。」


亜美戦隊長「これ、見てください。とち狂った司軍医長がついに酔っぱらって変な診断書だしました。
ではなく、、、
 

どうやらもうほとんど負傷から回復したみたいです。
影縫少尉の機体のセットアップと演習を行いたいので準備をお願いします。

対抗部隊として今手すきの奈月少尉と第六警小隊をBETA役として使いたいです。

こちらもお願いできますか。」

診断書を見た真木は怪訝な顔になる。
真木班長「なんだいこれ...、こんな事があるのかい?分かった、準備はするよ。」

亜美も困った顔をする。

そこに奈月少尉とゴースト准尉と奈美准尉も到着する。

困惑した顔つきだが答える亜美。
亜美戦隊長「影縫少尉だが、、、うん、司軍医長の見立てだ。
正式な退院許可書と戦術機に乗せてもいいとあります。
 

それに本人も早く戦隊の機体に慣れたいと。様子は見る。
駄目そうならすぐに止めるから模擬演習戦闘を頼む。」

奈月少尉「戦隊長!影縫少尉を模擬戦とは言え、機体に乗せるんですか!」

珍しく奈月が食ってかかる。


ゴースト准尉「何と言うか、すごい回復力ですが、、まあご命令とあれば。」

奈美准尉は失礼しますと言い広子の体を見ている。
奈美准尉「、、、本当に治ってる。完治ではないですが、これはすごいです。大丈夫そうですよ。」

影縫少尉「、、、ぬいは嘘つかない。」
と言う。

奈月少尉「本当なんだ...凄いね。それでも完治してないのに乗せるのは余り...。」

 

影縫少尉「ぬいは大丈夫。いつもこんなもん。だから、心配しないで。全力で来て。」と言う。

亜美戦隊長「解った。だけど無理と思ったらそこで演習は終わりよ。
と、奈美准尉は今回呼んでしまったけど取り下げます。昨日倒れたんでしょう。

さすがに許可できない。影縫少尉は許可を出して、奈美准尉は出さないのは不公平化もしれませんが、

そこはちゃんと療養させます。何があるか解らないので。

という事で影縫少尉には2つの模擬演習を行ってもらいます。
1つは防衛戦。突撃級の攻撃から損傷機体であるゴーストの機体を護りなさい。

奈月少尉は突撃級の動きで直線的な速攻を影縫少尉に仕掛けて、影縫少尉を倒すか、

その後ろの動きの鈍い損傷判定のゴースト准尉を撃破されたら任務失敗よ。

もう一つは光線級吶喊の盾役で行きます。1回は楯で防げるように仮定します。

そして光線級はゴースト准尉、狙撃で狙いなさい。奈月少尉は影縫少尉の後ろからついて行って決して

機動戦でやらないで、第一小隊と組んでる想定だから。吶喊して光線級の距離に入って撃破できたら勝ちよ。

この内容でいい?」
 

奈月少尉「了解です。防衛戦の方はあくまでも突撃級の様にですね。いつもの機動戦ではなく。」

亜美戦隊長「うん、そう。突撃級のような直線的な速さを使ってほしい。

ゴースト准尉も狙撃間隔は光線級と同じにしてね。では影縫少尉は初期セットアップ開始。

奈月少尉とゴースト准尉はそれぞれ先に演習場に行って1つ目の防衛戦の演習準備。よろしくね。」
と通達する。

奈美准尉「はい、私は自室に戻りますね。」
と申し訳なさそうに戻る。

真木班長「戦隊長、影縫少尉のセットアップができたぜ。ほれ、コイツだ。」

と言って、真木が影縫と亜美に見せたのは陽炎だった。亜美がこちらを向くと真木は笑って答える。

真木班長「本来なら撃震に乗せる気だったんだがな...、まぁ一度だけでも良いだろうと、

陽炎を用意したんだ。まぁ此処で扱えなかったら、暫く陽炎に乗るの禁止な。」

亜美戦隊長「粋な計らいですね。良かったわね。影縫少尉。でも1戦だけよ。

では1つ追加します。奈月少尉と単騎対決しなさい。それがいいんじゃない。」と伝える。

ぽかーんとしてる広子。
影縫少尉「でも、ぬいはどんくさい。うまくあつかえるか。。。機動戦難しい。」

と嬉しそうだが困った顔をしている。

そして奈月少尉にも話す亜美。
亜美戦隊長「奈月少尉、追加よ。真木さんが影縫少尉の機体を陽炎にしてくれた。

だから追加でもう1戦、最初の1戦は陽炎対決よ。何をしてもいい、機動戦をしかけてもいい。

影縫少尉の陽炎への適性があるか見てあげて。そのあとそれ次第での演習を行うわ。」

奈月少尉「っ!了解しました。私のやり方で適性を見てみます。」

亜美戦隊長「うん、頼む。影縫少尉を導いてあげて。」
と言い、真木と共に演習場を見渡せる指揮場へ向かう。

亜美戦隊長「さすが真木さん、衛士の心を良く解ってますね。
しかし陽炎の適性はあるのでしょうか。」

真木班長「適正もクソもないさ、いまある機体が使えなきゃみんな揃って予備機の撃震を使うんだ。

適正言ってる場合じゃない、機体に衛士が合う様な鍛錬も必要さね。」

亜美戦隊長「そうですね。。確かにどんな機体にも乗れるのが本来必要。

そういった意味では私も陽炎に乗れるようにしないと。でもできると思うわ。
 

なぜか私の直感がそう言っている。
テストパイロットほどではないけど、どんな機体でもそれなりに戦えますよ。

ただやはり戦隊仕様の真木さん達が整備してくれた不知火が一番しっくりきますけどね。」

真木班長「不知火を動かせる様にするのがアタシ達整備班の役目だけど、最悪を想定してくれよな?

さて、連中の模擬戦でも見に行くかね。」

亜美戦隊長「もちろんですよ。戦隊の衛士には不知火の稼働率が下回った時に備えて
予備機の撃震、吹雪、陽炎に搭乗できるように訓練もしてますよ。
そうですね見に行きましょう。」
と演習場の指揮所に入る。

亜美戦隊長「では1戦目、陽炎対決始めなさい。」

やはり先手と言うか機動戦で仕掛ける奈月、そしてそれを迎撃す気配を見せる広子。

広子は突撃砲で奈月が来ると思われる方向に広く弾幕を張る。
その中には120mmも混ぜることもして網目のように後ろに回り込ませないようにする。

そして予備の突撃砲1門もけん制しながら撃つ準備をしている。

奈月少尉「なるほど、抜け目ない...、でも光線級のレーザーの群れに突入するよりも簡単!」

奈月は更に加速し、まるで舞うかの如く陽炎を動かし、弾丸を潜り抜けていく。

影縫少尉「、、、は、速い。全部すり抜けて、まるであの時の陽炎見たい。
蝶のように舞ってる。でもぬいは一矢報いる。そこぬい。」
と予備の突撃砲を含めて一斉射撃しフルオートで弾が尽きるまで全弾発射する。」

奈月少尉「キツくなって来た...、いやまだだ、前の私だったら此処までだけど、今は違う!」

奈月は機動を落とさずに接近、突撃砲で影縫機の突撃砲を撃ち抜き、短刀を装備する。
広子は、、、それを待っていた。想定通りだ。高速戦闘で接近しそのまま短刀で
とどめを刺そうとすると思っていた。
 

影縫少尉「、、、ぬいはそれを待ってた。」
と、誰もが度胆を抜く予想外の行動をする。
突撃砲を捨て、両手で楯をもってフルブーストで奈月の機体へ楯と機体の重さを利用して突撃する。
 

奈月は驚くが、タダでは終わらない。
奈月少尉「機体と体が持つか分からないけど、やってみる!」
影縫機がぶつかる直前に、急加速を掛けて上から背後に回り込もうとする。

急制動をかけられ取ったと思った瞬間上に逃げられた。そこまでは広子は想定してなかった。

奈月の機体をつかもうと抗いて、そのままつんのめって倒れる。
影縫少尉「あう、うまく行かなかった、、、。」
そして背後をと言うか背中を刺されて終わる。

亜美戦隊長「そこまで、奈月少尉の勝利とする。1度休憩を入れるわ。
二人とも20分休憩後2つ目の演習を行う。
機体の選定は今、真木さんと相談するから待機してて。」
と亜美は言う。
亜美戦隊長「、、、真木さんどう思います。あの戦い、機動戦は無理かも。
それでもそれなりに陽炎でも防衛戦できそうですね。
最後のは驚きましたけど。奈月少尉相手には厳しかったですが、あれなら一般衛士なら通用するかと。」

真木班長「影縫少尉、やるじゃねぇか。確かにあの盾の応用は良い。それに、陽炎の動かし方も良い。

女男爵め、良い人材を拾って来たな。影縫少尉の機体は陽炎で決まりだな。」

亜美戦隊長「そうね、西はいつもそう。可哀そうな若い子(女の子限定w)の良い所を見つけて

それを伸ばすためにお持ち帰りしてるのですよ。
単なるロリコンではないの私は知ってます。あの子逸材ですよ。あの戦い方も。

生存性を優先した戦い方。私達にはない発想。良いですね。それに本人の希望通り陽炎を。

これからが楽しみね。

でも、、あの目を、心を救ってあげたい。このまましばらく負担になるけど奈月少尉に任せましょう。

同じ境遇だし、中隊編成時は副官を兼任してもらうから配下の人材を見てほしいし。

ちょうど部下の面倒を見る訓練のために、
本来は第一小隊所属の東野中尉に頼むのが筋ですが悪いけどそうします。

心のケアとサポートはそうね、司軍医長と、、、奈美が適任ですね。
奈美に無理をさせる事になるけどあの子を救ってあげたいです。。
本当なら私が。。。でも。。。今は私は戦隊長。全員を見ないと。
奈美に負担をかけるのは心苦しいですが、、、だから任せます。」
と真木に話す。

真木班長「少しはやるじゃねぇか、あの男爵芋...。安心しな、アタシも出来る限り気を向けるさ。

奈月なら、いや奈月じゃなきゃ影縫を救えない。アタシの直感がそう言ってる。アイツなら大丈夫だよ。」

亜美戦隊長「、、、有難うございます。私もそう思います。ここは奈月少尉に任せます。奈美に聞きました。

あの子達の部隊は阿久津司令に動けない重傷者を置き去りにして、少しでも自分たちが逃げる時間を稼ぐために

見捨てられて仲間が喰われたそうです。。。こんな酷いこと。私が部隊長なら絶対にそんなことはさせない。

指揮官は攻勢時は先頭、撤退時は一番最後。戦友は絶対に見捨てない。これは両親に教えられました。

真木さんにもです。(九州防衛戦での真木さんの行動について)あいつは追訴しておきます。

だからここの戦隊で救ってあげたい。みんなで。と、お願いしますね。
では、次の2戦目は負傷者の機体を後退しながら守る設定で演習をします。

奈月少尉はBETAの突撃級、ゴースト准尉は吹雪で負傷者用機体、

影縫少尉はこのままの装備で継続して陽炎で防衛戦を
行ってもらいますのでそれぞれの準備をお願いしますね。」

真木班長「あぁ、任せときな。」
準備は整い、状況を伝える。

亜美戦隊長「この設定で行うわ。奈月少尉、高機動を使ってもいいが、突撃級の直線的な動きで

対応して影縫少尉かゴースト准尉の機体を撃破したらそこで影縫少尉の任務は失敗とする。

ただ時間を決めましょう。15分間後退しながら耐えたら勝ちにしましょう。

ゴースト准尉は負傷機体、負傷者設定。一切武装の使用とブーストは禁止。

常に影縫少尉の後ろで歩きながら移動すること。状況設定いい?」
と各自に通達する。

ゴースト准尉「了解いたしました。影縫少尉殿の後ろで守ってもらいます。」

奈月少尉「...は、はい。分かりました。」
休憩したとは言え、前回の機動が身体に応えたのか少し疲れが取れてない様だった。

それを見た亜美は奈月に言う。
亜美戦隊長「、、、うん?。奈月少尉無理するな。交代させる。

ゴースト准尉をBETA役、奈月少尉を負傷者役に。
それでも無理そうなら私がやるがどうする?」
と提案する。

奈月少尉「いえ、私がBETA役をやります。機動戦なら私が最適な筈です。」

思案する亜美。
亜美戦隊長「、、、駄目だ。衛士には体調管理も求められる。今考えてること解るわよ。

今の状態でさらに体調を悪くされても困る。
 

まだもう1戦あるし。今無理をする時では無い。ここは休んで。私が出る。

真木さん申し訳ない私の機体を出して下さい。武装は長刀1振りで良いです。」
と労わり言う。

奈月少尉「...分かりました、負傷者役になります。」
悔しそうな顔をして奈月は応える、不服であるみたいだ。

亜美戦隊長「ごめんね。別に責めているわけではないのよ。

それにあそこまでやってくれたから影縫少尉の能力を見ることができた。

奈月少尉のおかげよ。有難う。」

と言う。

亜美戦隊長 「では、ゴースト准尉任せたわ。奈月少尉は負傷者役にする。真木さん装備変更お願いします。」

 

ゴースト准尉「承知しました。直線的な動きですね。長刀で吶喊を繰りかえす対応で行きます。」

奈月少尉「すみません...。」

真木班長「大丈夫だ、直ぐに準備するよ。」

しょんぼりしている奈月を直接個別回線でフォローするゴースト。
ゴースト准尉「大丈夫ですよ。あれだけの複雑な高機動な動きを見せてくれたのですからすごかったですよ。

さすがです。奈月さん。あれは私にもマネできない。

むしろ、こういう直線的な吶喊的な機動は私向きかもしれません。
それに影縫少尉をちゃんと気遣って見てあげてるの解りますよ。

だから負傷兵役で体力を回復させてください。、、、まだ高機動戦をやりたいのなら

最後の次の戦闘でこっそり最後光線級に吶喊後、私と高機動戦やりますか?

お小言もらうのは私がやりますから。」

と後半は冗談で言う。
 

奈月少尉「そうだね...そうしようかな。」

ゴーストの冗談に乗っかろうとする奈月。

ゴースト准尉「了解です。では3戦目終了後私が動いたら戦闘開始です。どうぞよろしくお願いいたします。」

敬礼して個別回線から消えるゴースト。

何かを感じ取った亜美。
亜美戦隊長「、、、(二人は何か悪だくみしてるな?)

では2戦目、突撃級から味方機体を庇いながら後退戦を。状況開始!。」

亜美からの開始を聞き、ゴーストが吹雪で一気に直線的にフルブーストをかまして吶喊する。

奈月を護る広子。

影縫少尉「、、、ぬいは必ず仲間を護る。」

といいつつ楯を地面に突き立て機体をその後ろにそして奈月の機体をその後ろにして庇いながら

突撃砲を乱射する。だか致命傷にならない。

ゴーストが楯にぶち当たる直前に広子は機体を低くし、突撃砲を地面につくようにして射撃をする。
ゴーストが驚く。

ゴースト准尉「なにいい、、そんなやり方で撃破できるのか。」

奈月少尉「中々やるね影縫さん、あとゴーストさん。」
奈月はそう言い、突撃砲をゴーストの乗る吹雪へ発砲する。

奈月少尉「負傷兵とは言え、"突撃砲が撃てない状態"とは戦隊長は言ってない筈ですよ?」

と疲れが抜け切ってなくても、意地悪な笑みを浮かべる。

演習弾でベトベトになるゴーストの機体。愕然として。
ゴースト准尉「もう、奈月少尉意地悪ですね。これは真木さんに機体のお掃除させられるな。orz。」

 

影縫少尉「、、、ぬいは突撃級をさばくの得意。」

なんと、広子はその射撃で突撃級を前面の装甲の下、足部分や装甲が無い部分を確実に撃ちぬいていた。

ゴースト准尉「も、もう一度良いですか。さすがに早すぎる。もう一度違う方法で(汗)」

亜美戦隊長「、、、そうね。もう一度見てみたい。では定位置に戻り。。。では状況開始。」

奈月少尉「影縫さん、ゴーストさんは私に向かってくるのは明白だから、

今の様に気を引いてくれれば私が決定打を打ち込む事も出来る。
影縫さんの好きな様にやってみて?」
奈月は優しく言う。

その優しい言葉が、友達だった戦友の夏ちゃんの顔と声がだぶる。
泣きそうな顔になりなりがら、奈月に声をかける広子。
影縫少尉「、、、ありがと。ぬいがんばる。」

今度はゴーストは奈月も含めて、さらに直線的な吶喊ではなく小刻みに回避を取り入れて

本気でさらに速く高機動で吶喊をかける。

ゴースト准尉「今度こそ、二人を吹っ飛ばしてみせる。行っけえーーーー!!!。」
 

広子は巧みによけるゴーストを今度はなかなかヒットさせることができない。だが、奈月に話す。

影縫少尉「ぬいが必ず守る。だから動かなくていい。」
と言って、楯を今度も地面に突き刺すが

奈月少尉「突撃級を意識した動きを捨てたかな...、弾の無駄をして良いから弾幕を張れる?私も援護する!」
そう言って奈月機も突撃砲で射撃する。
 

それに対して広子は言う。

影縫少尉「うん、突撃砲で撃ちまくって。ぬいも撃つけど、大丈夫動かなくても撃破する。」

楯を地面に突き刺しと今度は普通に楯の横から撃つ。
 

しかし楯は1回目と違い少し斜めにしている。

ゴースト准尉「これはもらったぞ。」
と言って楯にぶち当たろうとすると何か違和感を感じた。

なんと、広子は今回は当たることが解って楯を正面展開ではなく斜めに展開していた。

そこにゴーストの機体が肩からあたる。だがそのまま逸らされて、

奈月の左後ろ側につんのめって無様な姿をさらす。

奈月少尉「ゴーストさん...可哀想だけど、隙あり。」
その隙を逃さない奈月は直ぐに頭部と胸部に弾丸を撃ち込む。

一瞬失神しかけたゴーストはさらに機体背面も演習弾でべトベトになる。

ゴースト准尉「くぁwせdrftgyふじこlp」
かなり混乱して声にならない悪態をついていた。

亜美戦隊長「2戦目状況終了。、、、これはすごい。射撃のテクニックもあるし、よく動かずに守る。

なるほど、だから装甲にこだわるわけか。。真木さんどう思います?」

真木班長「確かに装甲ある機体を所望は分かるけどね...拠点防衛以外じゃ置物になるよ。

否が応でも機動戦を覚えてもらうしかないね。」
真木は頭を掻きながら答える。

亜美戦隊長「、、、そうですね。撤退戦とかになって部隊行動についてこれなくなったら困りますしね。

機動戦は覚えてもらわないと。
ただ防衛戦ではかなり頼りになりますね。」

そして全員に通達する。
亜美戦隊長「次は3戦目、20分休憩をはさんで行う。真木さん武装変更をお願いします。

ゴースト准尉にはG3-SG1多目的突撃砲、、、と追加で長刀を。」
何か2戦目の後で悪だくみをしているゴーストと奈月のために装備を真木に頼む。

真木班長「はいよ、任せな。」
手早く三戦目の準備を始める真木と整備班。

準備が整いゴーストが配置に付き、光線級吶喊演習ができるようになった。

 

亜美戦隊長「最後3戦目、光線級吶喊を行う。ゴーストが光線級役に。影縫少尉は奈月少尉を護りつつ光線級吶喊を行ってもらう。
奈月少尉、途中までは高機動はしないように、影縫少尉に楯になってもらって移動すること。

いいわね?。ゴーストを補足して奈月少尉が1発でも当てればそこで演習は終わりよ。」

奈月少尉「了解しました。」

亜美戦隊長「よし、では3戦目状況開始。」

合図と同時に索敵を始める広子。
影縫少尉「どこ?光線級はどこに。ぬいは見つけられない。。」
とちょっと焦っている。

そんな影縫を奈月は宥める。
奈月少尉「影縫さん、落ち着いて。少なくとも死角にはいない筈、しっかり盾を構えて。私も索敵するから。」

奈月は落ち着いて索敵をしている。

と、その時であった。レーザー警報が響き渡る。
広子は即座にその方向に楯を向け奈月を後ろに隠す。

奈月少尉「来たね。影縫さん、発射位置を特定次第速やかに機動戦に移行。出来うる限り接近して。」

影縫少尉「了解、速やかに発射位置を、。」
その瞬間楯にゴーストの狙撃が命中する。楯は破壊された判定となる。

影縫少尉「あ、ぬいの盾が。。。やっぱりもう一枚必要。」
とがっかりしながら発射位置を特定する。

影縫少尉「あそこ、見つけた。ジグザクに行くのと岩とか射線が通らないルートで行く。

ついてきて。次弾が撃たれる前に接敵する。」
と誘導する。

影縫少尉「もし、弾が必要ならぬいの背中の予備弾倉パックから取り出して使っていい。
残弾は考えずにバラまいて」
と奈月に話す。

奈月少尉「影縫さん、途中までで良いよ。その先は私の機動戦なら回避しながら接近は出来るから。

伊達に光線吶喊を何回も経験してないから。」

影縫少尉「ダメ、戦隊長は第一中隊のメンバーを想定してるぬい。だから機動戦だとこの演習が意味ない。」

と答える。

影縫少尉「だから、近くまで絶対に連れていく。ぬいを信用して欲しい。」
 

奈月少尉「...そう、だったね。ごめん、影縫さんの指示に従うよ。大丈夫、影縫さんを信じるから。」

影縫少尉「大丈夫、弥栄少尉を必ず守って連れて行く。ついてきてぬい。」

巧みに地形を利用してゴーストの射線を外して近くまで近づく。

影縫少尉「、、、ここからは任せたぬい。」

奈月少尉「うん、此処までで大丈夫。第一小隊想定だけど、影縫さんに見せるよ。

私の本気の機動戦、光線吶喊を!」
奈月はそこから一気に陽炎を加速し、機動戦に持ち込む。一次戦よりも無駄のない動きだった。

ゴーストは光線級と同じように回避は最低限に行っていた。
ゴースト准尉「くそ、地形を巧みに利用した上にさすが奈月さん、速すぎる。これは無理か。」
次のインターバルを確認するとまだ数秒残っていた。

さすがに回避はすることができずゴーストの機体はまたもや演習弾でべたべたになった。。


亜美戦隊長「そこまで、演習終了。さすがね。影縫少尉。楯が無くてもちゃんと奈月少尉を誘導して

光線級吶喊を敢行した。地形をうまく利用して。これは逸材ね。」
と言う。

と、そこでゴーストが仕掛ける。G3-SG1多目的突撃砲をフルオートに切り替え奈月を攻撃する。

ゴースト准尉「行きますよ。奈月少尉。今回も勝たせていただく。」
と言う。

奈月少尉「前の模擬戦の時の私と思ったら大間違いだよ。
それに、貴方の戦闘での動作はある程度分かった。同じ手は食わない!」

亜美戦隊長「(まったく、何か悪だくみしてると思ったら。

まあ奈月少尉も不満に思っている所があったからしかたないか。後で少し懲罰させないと。)」
見守る。

今回も速攻を仕掛けるゴースト。だが前回とは同じ方法ではなく、
地形を利用して隠れながら移動しながら奇襲を何度となくかける。

だが、ゴーストは反面焦っていた。
ゴースト准尉「(、、、奈美さんのサポートが良すぎた。この所、頼り切っていたから機動戦では奈月さんにはかなわないかもしれない。。それでも勝ちに行く。できることを。俺の今までの経験を活かして勝つんだ。)。」

奈月少尉「ゴーストさんは奈美のサポートに頼り切りだった。それもあって1人だと機動戦は出来るけど、

射撃の命中率は落ちる。
アッチも分かっていると思うけど、得意の機動戦に持ち込んで射撃で決着を着けるのが最善手。

格闘戦なら、アッチが得意。時間は掛けられない。負けるつもりはない。」

ゴースト准尉「(、、、読まれてるな。つかず離れずで格闘戦は無理はしないはずだ。

ならば、ここはランダム回避で地形を利用して狙撃する。
思い出すんだ。奈美さんの予知で導いてくれたあの支援と間隔を。)」
目を閉じて、高機動でランダムに回避運動を行いながらも、銃身はブラさず、
地形を利用しながら機会をうかがう。

亜美戦隊長「やれやれ、後で機体のメンテや掃除を手伝いさせますね。

真木さんどっちが勝つと思いますか。」


真木班長「そうだね、奈月は前の模擬戦から得意の機動戦の腕は更に向上している。

下手な狙撃は奈月には当たらないよ。

ゴーストはゴーストで、どうやら奈美と一緒に狙撃した感覚を1人でも出来る様にしようと言う節が見える...。

だがそれを直ぐに出来るとは、アタシは思わない。


それにゴーストは勘違いしている。今だに奈月が格闘戦が不得意だと思われてるみたいだけど、
果たしてそうかな?」
亜美の投げかけに不適に笑う真木。
 

それに答える亜美。
亜美戦隊長「そうですね。奈月少尉はさらに機動戦の腕は上がっている、
それに格闘戦を訓練している姿も見ましたよ。向上心旺盛でいいわ。

でも、、、ゴースト准尉も何か考えてますよ。彼、伊達に二等兵上がりじゃない、

しかも狙撃特化でも格闘戦特化でもない、オールラウンダーに戦える。

そして実践経験も豊富。奈美に対して詫びてるように聞こえまたけど。。。何かしそうですよ。」
亜美の言葉に、ふと真木は思い出した。

真木班長「確か、少し前にゴーストが砂原になんか話していたが...。
まさか、アタシに黙って機体弄ったか、兵装作ったな。後で砂原と説教だなこりゃ。」

真木はため息を吐く。

それは少し前に戻る。
ゴーストは整備ハンガーに一人で行く。
きょろきょろと周りを見て真木さんを避けて砂原整備兵の元へ行く。

ゴースト准尉「砂原整備兵、ちょっとお願いがあるんですけど。。良いですか。」

 

砂原整備兵「どうしたんだゴースト。機体に不良でもあったか?」

ゴースト准尉「いや、まったくもってないですよ。

むしろ稼働率が良くてさすが斯衛の整備兵部隊だと思いました。」
真木に見えないように機体の後ろに誘導する。

ゴースト准尉「お願いなのですが、、、G3-SG1多目的突撃砲に65式近接戦闘短刀を銃剣の用に
装備できるように銃身を改良してもらえませんか。真木さんに頼むと多分怒られて、不可になると思うので。

私にできることがあれば、お詫びに何か差し上げるかできる事しますので。。」とお願いする。

砂原整備兵「銃剣か、出来ないことはないけど...勝手にG3-SG1多目的突撃砲作って

怒られたばかりだしな...マジで欲しいのか?」
目を細めてゴーストを見る砂原。

ゴーストは何かを決意した目で砂原を見る。
ゴースト准尉「、、、打てる手はなるべく多く持っておきたいのです。
この前の件(犬神家事件)の時とか、いざという時の奥の手を用意したいのです。

このままでは、護りきれないかもしれないので、お願いします。」
と会釈式の最敬礼をして言う。

砂原整備兵「...あぁもう!分かったよ!作ってやるから、俺に敬礼はやめてくれ!

姉御にバレても俺は知らないからな?」
そう言って、製作のためにジャンクパーツ置き場に向かう砂原。

その後姿にありがとうございます。と言葉を投げかけるゴースト。
こうして出来上がったのが、G3-SG1多目的突撃砲に取り付けられる65式近接戦闘短刀。

1振りを脚に取り付けてあった。
 

そして今に戻る。
今回は念のため、吹雪に取り付けた。
そして、長刀も持っているが、これは使う気はなかった。

前の演習で戦い方はばれている。そして奈月少尉の高機動戦は
日に日に練度を上げている。

これは今の俺ではかなわんなと思いつつ
ゴーストは巧みに奈月の射撃を地形を利用してよけていた。
よけては隠れ、狙撃地点を探し、撃つ。だが当たらない。

やはり奈美さんの支援はすごいと。

夜戦であればもっとうまく捉えたかもしれない。
だが今は昼間、しかも天候は晴天。。ならばと。

奈月が見える位置で予備ラックに搭載していた長刀を切り離す。
そして脚につけていた短刀を持ち誘う、かかってこいと戦術機の手を動かす。

そんな動作を見て、奈月は真木の言葉を思い出していた。
数日前から、皆に隠れて真木に格闘戦を教えられていた奈月、
片脚が義足の筈の彼女に圧倒されながらも短刀を使った格闘術は、日に日に進歩していた。

真木班長「ゴーストと模擬戦するなら、前と同じ手は使ってこないと見て良い。

挑発もしてくると見て考えな。だが、短刀同士の格闘戦なら今のアンタならある程度は渡り合えるはずだよ。

怯えるな。BETA相手にもそうだけど、怯えたら隙を生む、迷いは捨てるんだ。」

その言葉を思い出した奈月は、敢えて突撃砲を捨て短刀を構える。
奈月少尉「あれは確実に誘ってる...、でも、今の私は前とは違う。怯えるな、迷いは捨てろ。

ゴーストさん、貴方の誘い、乗ってあげる!」

奈月が高機動で一気に間合いを詰めてくる。

だが、ゴーストは高加速して逃げに徹する。何かおかしい。

奈月少尉「上空に逃げる?逃がさない!」
可能性を考えながらも奈月は追撃をかける、嫌な予感を覚えながら。

ゴースト准尉「ここだ!フルスロットル。」
一気に直上にフルブーストにして駆け上がる。
(と、奈月に見えないように短刀をG3-SG1多目的突撃砲に取り付ける)どこまで駆け上がるのか。

亜美戦隊長「真木さん、ゴースト准尉今何をしました?まさか、、、。」

真木班長「G3-SG1多目的突撃砲に銃剣取付ける機能は無い...、砂原の野郎、勝手に弄ったな。

想定外だ、奈月は負ける可能性が高いね。叩き込んだ格闘戦技術でどこまで捌けるか...。」

亜美戦隊長「もう、勝手に許可なく改造して。。。
でも空中で格闘戦、何をする気なのゴースト准尉は。」
戦術機の限界高度まで上昇したゴーストは今度はそのまま急降下に移った。太陽を背にして。

ゴースト准尉「貰った!!奈月少尉覚悟!!!。」
G3-SG1多目的突撃砲に銃剣として取り付けた短刀を奈月の機体の装甲が弱いところに

突き刺すようにロックし、最大加速のまま急降下に移る。

奈月少尉「確かに、太陽を背にすれば眩しくてよく見えない...でも甘い!」

ガンマウントに付けていた突撃砲を取り出し、投げつけ、更にもう一本短刀を取り出し投げつける。

ゴーストがそれを捌くなりし、隙を作る気だ。

奈月少尉「このまま負けるほど、私は弱く無い!」
眩しくて半目になりながらも、勝つために奈月は動いていた。

だが、ゴーストはそれには目もくれずに、避けずにそのまま急降下する。

そのままゴーストは急降下を利用して速度を出して奈月の機体に銃剣を突き刺しながら

体当たりをして地上に沈ませる。そして零距離射撃を行う瞬間。

奈月は急加速を掛けてゴースト機の真横を取り、ガンマウントを展開して装備してあった突撃砲を乱射する。

同時であった。

ゴーストの単発の射撃は管制ユニットをぶち抜く判定、奈月の乱射はゴーストの機体の管制ユニットを

穴だらけにした判定となった。

亜美戦隊長「そこまで、ここまでで十分です。
整備ハンガーに戻り次第奈月少尉とゴースト准尉にはお説教です。」
とちょっと怒っている。それでも心配している亜美。

亜美戦隊長「二人とも怪我してなければいいけど。真木さんこれどっちが勝ったのでしょうか。。」

真木班長「どっちもどっちだな。
強いて勝ち負け付けるなら、武装勝手に弄ったとしてゴーストの反則負けってとこだろ。」

少し呆れている真木。

亜美戦隊長「そうですね。引き分けと言うところですが、ゴーストの反則負けね。

しかしあの手この手と多才ですね。では整備ハンガーに戻りますか。
影縫少尉も戻ってきてね。」

おろおろしている。広子。
影縫少尉「二人ともすごいぬい。。。ついて行けない。。」

そして整備ハンガーにて。
真木班長「2人とも正座しろ。」
 

いきなり言われて困惑する2人だが、真木の威圧で正座させられた。
真木班長「奈月の説教はまぁ後にしてだ、ゴースト。

あの銃剣機構は付けた覚えも、ましてやメーカーにもお願いしてない筈だが?ありゃなんだ?」
嘘偽りは許さないと言う、静かな怒りを孕んでいた。

ゴーストは覚悟を決めて言う。
ゴースト准尉「申し訳ありません。自分の独断です。自分が砂原整備兵に強要して改造させました。

あれは奥の手です。おそらく警戒型不知火が格闘戦をやる時はG3-SG1多目的突撃砲で撃ってる時に

中刀は展開できません。ですのでBETAの奇襲対策用に勝手に作りました。」

と言う。

直後、真木はゴーストの脳天にゲンコツをお見舞いした。
真木班長「対BETA専用だぁ?アタシを馬鹿にしてんのか?ありゃ対人にも想定してるだろ!

警戒型不知火が人為的事故を起こした事件、アレも関わってるだろ?」

目に星が浮かぶほど痛かったが、答えるゴースト。
ゴースト准尉「、、、その通りです。護ると誓いましたが、いつも絶対には護れない。

だから、こうしました。」
と目をそらしながら答える。

真木班長「あのな、アンタだけ隠し事して守れるなら良いがそうして更に危険に晒す可能性だってある。

いつも言ってるだろ?相談しろと、今回の改造の件もそうだ。亜美からも言ってやれ。」

亜美戦隊長「そうよ、奈美の事を思ってくれるのは嬉しいわ。でもね。ちゃんと相談して。

私にも気が付かないことがあるし、その発想は間違ってないと思うわ。だからちゃんと言って。

一人で抱え込まないで。」


ゴースト准尉「はい、申し訳ありませんでした。(俺の命なんてどうでもいい。護れればそれでいいんだ。)」

真木は再びゴーストへゲンコツを落とした。
真木班長「今、自分の命はどうでもいいと思っただろ?表情に出てたよ。

あのな、この部隊にどうでも良い命なんて無い。
ゴースト、アンタの命もどうでも良くない、アンタがいなくなれば皆が悲しむよ。」
真木班長「アタシも、アンタが居なくなれば悲しい。」

亜美戦隊長「、、、今の思いは、そこまでしてくれるのは嬉しいけど、それは奈美は、私達は望んでない。

二人で生きのびる。ちゃんとそれを考えて実行して。」

二人の言葉にハッとするゴースト。
ゴースト准尉「、、、申し訳ありませんでした。考え違いをしていました。

自分は、、、皆と生きて行きたいです。」

真木はゴーストのそんな言葉を聞き、抱きしめた。
真木班長「んだよ、ちゃんと言えるじゃねぇか。今後は改造するときはアタシに言いなよ?」

真木はそのままゴーストの頭を撫でる。
 

ゴーストは真っ赤になりながら答える。
ゴースト准尉「はい、解りました。ちゃんと戦隊長と真木さんに相談します。

あと、砂原整備兵はお咎めなしでお願いします。悪いのは私ですので、さらに言うと、

この対戦は私が仕組んだことです。奈月少尉は悪くないです。

だから、お咎めはすべて私に。お願いします。」

真木班長「ん?亜美、最初から2人の模擬戦だとアタシは聞いていたけど、そうだったよな?」

惚けるように亜美に聞く真木。

亜美はしかたないなあと言う顔をして。
亜美戦隊長「そうね。今回の演習内容は影縫少尉の戦い方を見る事、

それと奈月少尉がどれくらい強くなったかの確認の模擬戦でしたね。」
と真木にウインクする亜美。

真木班長「そうだね。模擬戦はこれで終いだよ、奈月への説教も無し。でも、砂原は説教だよ。」

ゴーストは心の中で砂原整備兵に謝る。
(申し訳ない、今度何かおごるか、自分にできる事しますのででもできる限りは、、、でも俺が悪いのに)と。

そして亜美が影縫少尉に話す。
亜美戦隊長「うん、影縫少尉は防衛戦や味方を助けるのに向いています。
だから正式にうちの子になってもらうわ。

辞令、影縫少尉は第三防衛小隊に配属を命じます。宜しくね。

しばらくは奈月少尉、面倒見てあげて。必要があれば奈美を付けていいから(精神的な意味で)、

ではこれで解散。」

慌てて、ゴーストは真木に詰め寄る。

ゴースト准尉「真木さんお願いです。今回ばかりは砂原整備兵は説教はなしにしてください。

懲罰が必要であれば私が代わりに受けます。
もう一度言いますが、砂原整備兵は今回悪くないです。ゴーストが強要したのです。お願いです。」
と土下座までしてお願いする。

真木班長「ゴースト、それは出来ない。それを許容したら整備班の一部が暴走するだろう。

引き締める為にも、砂原へ説教するのは決定事項だ。」
こればかりは譲れなかった。

ゴースト准尉「確かに、整備班の事に口を出すのはいけないことだと思います。

ですが暴走させる引き金を作ったのは私です。

ですから今回ばかりは。。穏便にお願いしたいです。」
と引き下がらない。これでは砂原整備兵に申し訳が立たない。
真木さんの整備班長としての立場も解る。ゴーストはどうすべきか苦しんだ。
 

そこに亜美が口をはさむ。
亜美戦隊長「今回ばかりは、ゴーストが無理に頼み込んだのでしょう。

戦術機部隊の長として謝罪します。申し訳ありませんでした。

ですから真木さん、今回は説教と言う形ではなく以降このようなことは一切行うことは許さない。

以降起こした場合は、処罰すると言う全体通達で納めてもらえませんか。

どうしてもとで言うのであれば私も責任を取ります。」と言う。

真木班長「おいおい...はぁ、分かったよ。今回だけだからな。」

亜美戦隊長「申し訳ないです。宜しくお願い致します。」

ゴースト准尉「大変申し訳ありませんでした。有難うございます。

次回からは必ず真木さんに必ず相談します。

戦隊長もご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。」

亜美戦隊長「部下がやったことの責任は上官が取るものよ。これでいいの。
でも次回からはちゃんと私や真木さんにまず必ず相談しなさい。いいわね。」

ゴースト准尉「承知いたしました。」
と二人は真木に感謝する。

と、そこに奈月の携帯端末に奈美から連絡が入る。
奈月少尉「もしもし、奈美どうしたの?」

切羽詰まった声が聞こえる。だがそれは奈美の声ではなかった。
??「あ、繋がった。良かった。お願いです。そこにひろちゃんいるんですよね。

早くこの方の部屋に連れてきて、でないとこの方倒れちゃう。」
と焦った声が聞こえる。

奈月少尉「へっ...?奈美?何言ってるの?」
困惑する奈月に、真木は察した。

真木班長「亜美...、奈美は今別の誰かに憑依されてるみたいだね。ESPってのは霊能力か何かかい?」

亜美戦隊長「たぶん、望んで誰かを引き入れたのかと。まったく昨日倒れたばかりなのに無茶をして。。。

九州の真木さんと私を助けて、さらに奈月少尉を助けた時以上のペースで、

ESPは、、、簡単に言うとエスパー(超能力)の方ですかね。

ですが、まあ私も真木さんに戦死された部下の表情を見せました。

だから霊能力もあると言えばあるのかも。私たちも良く解っていないのですよ。

奈月少尉、影縫少尉を連れて、奈美の部屋に行きなさい。このことは極秘事項よ。」

と言う。

ゴーストも部屋までは護衛兵として付き添うと言う。
 

奈月少尉「り、了解しました。影縫さん、一緒に来て。」

影縫少尉「行くぬい。何がおきてるの。」
 

戸惑いの表情でさらに言う。
影縫少尉「、、、解った。案内頼める?。ついてくぬい。」
と答える。

3人で奈美の部屋に着き、奈月が先頭で部屋に入った。
奈月少尉「奈美?入るよ。」

そこにはベットに腰かけて胸を押さえて苦しんでいる奈美がいる。
だが何か雰囲気が違う。いつもは人前では髪型はルーズサイドテールだが今はストレートの髪型にしている。

広子はなぜか懐かしい感じがした。
影縫少尉「、、、もしかして、夏っちゃん?」

奈月少尉「夏っちゃん...って?」

広子は答える。
影縫少尉「、、、四国でぬいが助けられなかった。仲の良かった友達の衛士。」

 

奈月少尉「そう、なんだね...。」

奈美は答える。
奈美准尉「そう、良く解ったね。やっぱりひろちゃん大好き。
この方に負担がかかってるから手短に言うね。

ごめんね、一緒に生きていけなくて。ひろちゃん後悔してる。
でも私はそんなことないよ。ずっといつもひろちゃんと一緒にいれた。
それで満足。最期も看取ってもらえたし。。

ひろちゃんは確かに、あの後孤独で、苦しんでた。でも
ここの部隊の人たちはみんな暖かい人達だよ。
もう自分を責めなくていいんだよ。

そこの(奈月のこと)子やこの体を貸してくれた子たちと一緒に生きて行って。」

影縫少尉「、、、嫌だ。ぬいは夏っちゃんとずっと一緒にいたい。」
と咽び泣く。

奈美「ごめんね、一緒にもう一緒にいることはできないの。

本当は言葉すらかけられないのにこの方が思いを汲んでくれて今話せてるの。

だから、お願いもうひろちゃん自身を許してみんなと生きて行って。

心残りだった言いたかったことが言えた。ちゃんとこの方に謝っておいてね。

とても苦しい思いを今してるから。」

影縫少尉「いやだ。夏ちゃん行かないで。ぬいはぬいは、、、。」

奈美准尉「ごめん、もう行かないと、この方の命にかかわるの。解って。でもいつもそばにいるよ。」

影縫少尉「うん、うん、いつも一緒だよ。この先も。」
抱きつく広子。


奈美准尉「うん、いつもそばにいるから。ごめん、もう限界見たい。じゃあね。

そちらの方も申し訳ない。ひろちゃんを宜しくね。」
と奈月に話しかける。

奈月少尉「うん、分かった。安心して。」
奈月は言い、ニコリと笑う。

奈美准尉「ありがとう。これで安心して逝ける、心残りだったの。」
と答えてそのまま目を閉じる。
 

少し経って。
奈美がせき込む。
奈美准尉「ゴホ、ゴホ。。逝ってしまわれた。影縫さん、夏樹さんと言う方心配されてました。

だから、もう自分を許してあげてください。でないと夏樹さんが悲しみ、う、ゴホ。」と吐血して倒れる。

奈月少尉「夏...樹...?私と同じ名前...。」
奈月はそう呟く。

影縫少尉「ああ、ごめんぬい。無理させた。弥栄さん医務室どっち?ぬいが連れていく。」

と奈月に言う。それを心配そうに見ていたゴーストも入ってきて手伝う。


奈月少尉「分かった。ゴーストさんも手伝って下さい。影縫さん、こっちです。」

慌てて入ってくるゴースト。
ゴースト准尉「もちろん、手伝います。」

影縫少尉「広子でいいぬい。行くよ。」
とゴーストと共に奈美を運ぶ。

奈月について行き、医務室へ。


奈月少尉「軍医長!急患です!」

すぐに出てくる司。
司軍医長「どしたの?奈美ちゃん?昨日あんだけのことしたのに今日も?何があったの。」
といつもは明るく冷静であったが血相を変える司であった。

奈月少尉「奈美が吐血して倒れたんです。直ぐに見て下さい!」

それを聞いてすぐに奈美を触診して看護兵を呼び応急処置とベットに寝かせる。

司軍医長「、、、とりあえずしばらく安静にさせないと。CTスキャンしてみてみるわ。」貴方たちは解散で良いわ。後はこっちでやるから。」
とバタバタして司たちは行ってしまった。

ゴースト准尉「奈美さん、優しすぎる。自分の事をもっと労わらないと。。。」

 

影縫少尉「何があったの、あの子何をしたぬい。。。ありがたかったけど。。」

といつのまにか目には光が戻っていた。

奈月少尉「私も何がなんだか...。」
 

そんな中、亜美と真木が3人に合流する。

奈月少尉「戦隊長、真木さん...奈美のアレは一体なんですか?」

真木班長「アレか?そうだな...その前に、影縫少尉は秘密を守ってもらう必要がある。

墓場まで持って行くレベルでね。そうだろ亜美?」

亜美戦隊長「そうですね。不本意だけど、見てしまったらな仕方ない。巻き込みたくなかったが。。」

影縫少尉「、、、よくわからないけど。あれは夏ちゃんだった。うれしかった。

ぬいにできることはしてあげたい。秘密は守るぬい。」
と広子は答える。

真木班長「アタシから説明するのは変だが、経験しているからな...。
あれは簡単に言えばエスパー的な能力らしい。

しかもバレたら同じ軍内部所か、日本以外の国の連中が血眼になって探す程みたいだよ。


まぁここまで話したんだ、もし他国や軍上層部にバラすなら...後は言わなくても分かるな?

アンタならやらないと思うけどね。」


広子は唖然とするが。。。
影縫少尉「うん、、ぬいは護ってあげたい。夏ちゃんに会せてくれた。だがら。お返ししたい。

しかも吐血までしてまで。。ぬいは言わない。誰にも。」

亜美戦隊長「真木さん、説明させてごめんなさい。奈美は、、本当に困ってる人がいたら

自分はどうなっても相手のために尽くす。優しくてとてもいい子なんだけど。。。
 

もっと自分を労わってほしい。人の事は言えないけど。でも私もできるなら同じ事してしまう。

でもこのままでは体を壊してしまうわ。ちゃんとブレーキかけてあげないと。。」

と一人に自室待機を命じさせたことを後悔してた。

真木班長「ったく、最近は後悔ばかりだな...、目覚めたら口酸っぱく言っておかないと。」

亜美戦隊長「そうね。私もちょっと執務の合間に行って話しておきますね。

じゃあ、みんな解散。もうあとは司軍医長にまかせるしかないわ。

影縫少尉はこのまま真木さんと一緒に機体調整ね。お願いできますか?真木さん。

奈月少尉とゴースト准尉はどちらかもしくは二人とも残っていてもいいわ。奈美を宜しく頼むわ。」

真木班長「おう、影縫少尉。アンタの陽炎の調整に行くぞ。アンタが来なきゃ始まらないからよ。」

 

奈月少尉「了解しました。ゴーストさん、せっかくですから2人で残りましょう。
また奈美が無茶しないように。」

影縫少尉「解ったぬい。付いてく。」
と広子は真木と一緒に整備ハンガーに戻る。
 

亜美も戦隊長室へ戻る。
念のため、南條中将にも影縫少尉にばれた事を報告する。

ゴースト准尉「そうしましょう、奈月さん。あとさっきの演習申し訳なかったです。

ちょっとやり過ぎました。」
と謝る。

奈月少尉「別に良いよ。私も真木さんに格闘戦教えてもらったんだけど、
活かせなかったね...、こう言う時もあるよ。」

ゴースト准尉「そうですね。活かせぬまま終わることなってざらにありますからね。。

でも訓練したことは実践ではどこかで役に立ちますよ。

自分はちょっと焦っていたんですよね。奈美さんに頼りっきりで。
だからまた1人でも高機動戦ができることを試したかったので。。


銃剣はやりすぎなのは解ってましたが、あの時では真木さん許可は出してもらえそうになかったので

砂原整備兵にお願いしたけど、、迷惑かけてしまった。

でもあれがあれば狙撃している時に何かあっても格闘戦がすぐにできるからありだと思います。
あとで戦隊長に意見具申してみます。G3-SG1多目的突撃砲をメインで
使う時は両手がふさがってますからね。」

奈月少尉「そうした方がいいよ。少なくとも、真木さんに断られるからと言って話さないのは悪いから。

本当に、役に立つ時が来れば良いね...。」


ゴースト准尉「ですね。さすがに真木さんには申し訳ないことをしました。

戦隊長にまずは相談して真木さんに通してもらえるようにします。

それに、銃剣はもし奈美さんが何かあった時に周りに被害を出さないように

害をなす奴がいたらそれで対応できるようにもできると思うし、
さすがに長刀や中刀では振り回すのは無理があると思ったからです。」

奈月少尉「うん、ちゃんと考えてるのは分かるから。大丈夫だよ。」

ゴースト准尉「はい、有難うございます。奈月さんまたたまに
高機動戦演習お願いしますよ。もちろん格闘戦も込みでいいから。
1人で戦う時の感覚を鈍らせたくないから。お願いします。」

奈月少尉「勿論、真木さんにも話して見てもらおうよ。」

ゴースト准尉「そうですね。真木さんに相談してみてもらいましょう。」
 

そう話している間に、真木と影縫が戻ってきた。

真木班長「戻ったぞ。奈美はどうだ?」

奈月少尉「真木さん、とりあえず絶対安静と軍医長殿が。」


真木班長「そうか、安静にしろとか言って酒飲ませるかとか言い出さないで良かったよ。」

影縫少尉「ぬいは早雲准尉に何をしてあげられるかな。。恩返ししたい。」

と目には元気が戻っている。

ゴースト准尉「それを今すぐでなく考えて動いて頂けたらいいですよ。
ねえ、奈月さん?。
奈美さんの所に行こうかな。状態見たいし。
軍医長殿もさすがに他人に無理に飲ませないと、、、思いますが(汗。」

奈月少尉「良いよ、行こう。影縫さん、いや広子さんも行きませんか?」

 

真木班長「ここまで来たし、アタシも同行しよう。」

影縫少尉「うん、弥栄少尉、いくぬい。私の事はひろでいいよ。

親しい友人はみんなそう言ってた。 だから、ここではそうなりたい。」
と言う。

奈月少尉「うん、それじゃあひろって呼ぶね。私も奈月で良いよ?
なっちゃんって呼んでも...なんてね。」

影縫少尉「、、、いいの?。そう呼んでも、それは嬉しい。」
と表情がすこし笑ったように見える。

皆で、奈美の病室へ行く。



ゴースト准尉「奈美さん。みんな奈美さんのおかげで、癒されてる。
でも、自分の事も労わってね。それこそ奈美さんに何かあったら。。俺は。。」

奈月少尉「奈美、また1人で頑張って...、自分自身も大事にしないと...。」

 

真木班長「全くそうだよ。」

奈美はぐったりとしていたがみんなの暖かく優しい言葉にほほ笑む。
奈美准尉「申し訳ありません、迷惑ばかりかけて。でも影縫少尉さんを元気にしてあげたくて。

それにご友人の思いも伝えたかった。だがら、、ゴホ、ゴホ。」
苦しそうにせき込む。

ゴースト准尉「あ、無理しないで。。何とか負担かけずにできたらいいんだけど。

(苦しいよなあ。命の危険がつきまとわないそんな便利な能力なんてないよな)」

とどうすればいいのか困った顔をする。


影縫少尉「早雲准尉、ぬいは感謝している。ぬいにできる事無い?
なんでもするよ。」
と手を握り締める。

奈月少尉「ひろ、今は奈美はそうやって手を握ってくれているだけでも嬉しいんだよ。

まぁ確かに、何か言って欲しいね。」

真木班長「自己犠牲しがちなんだよ奈美は、確かにそれで人を救っては来た。

だが自分自身も救わないと行けないぞ?」

影縫少尉「うん、握ってる。」

奈美准尉「影縫少尉さんの手、暖かい。うれしいです。
皆を、助け、ゴホ、ゴホ。。たい。自分を救うのは良いのです。
達自身が何なのかも解ってないので。だからできることはしたいのです。

私がお役に立てることはこれしかないですし。」
苦しそうにせき込み息も耐えがちであった。

そばに付き添いでいた看護兵が見かねて声をかける。
看護兵「はい、皆さんそこまでです。さすがに今は療養させてあげた方が。皆さん任務に戻ってください。」
と心苦しいが心を鬼にして4人を病室の外へ追い出す。

外に出てからゴーストが言う。
ゴースト准尉「、、奈美さん優しすぎる。だから支えてあげたいけど。。
戦隊長もそうですが体の事は何とか解明とかコントロールできるようにすべはないのでしょうか。

このままじゃ不憫すぎる。」
と悲しそうな顔をする。

真木班長「ならソ連にでも引き渡すのか?違うだろ?南條中将に任せる他ないんじゃないか。」

苦虫を潰したような顔をしながら言う。

ゴースト准尉「嫌です。そんなことは絶対にさせたくない。人体実験されて滅茶苦茶にされてどうなるか。

あの国は信用できない。自分が生まれる前に亡くなれた母方の祖父が言っていました。

、、、はい中将殿に任せるしかないのは、、心苦しいです。」
と昔祖母から軍人だった経験のあった祖父の話からゴーストは毛嫌いしているようであった。

と皆何ができるのか、何もできないことを悔いている。
答えも出るわけでもなく皆解散する。

翌日。、、、
影縫少尉が非番ではあるが、陽炎が見たいと整備ハンガーでそして戦術機の外面の磨き等整備兵の
お手伝いをしてる。。
ただ見るとなぜかメイド服姿であった。

(私服は前の基地で破棄されていて今は持ち合わせがまだなかった)

整備ハンガーの中央で西が正座して東野に説教させられている。
東野中尉「、、、(# ゚Д゚)まったく何を考えているのですか、

影縫少尉はあなたのおもちゃじゃないのですよ。」



西大尉「だってー、だって。うちの子になるっていってるから、西家のメイドとして育てて、

素敵なレディに仕立て上げようと思ったんだよ~。」


東野中尉「だってだってじゃありません。、子供じゃないんですから。西先輩?

、、、なんで私には着ろ、、、ではなくてそこは自重してください。ここはあなたの屋敷ではないのですよ。」

とネチネチお説教を、日ごろの西の東野への態度の恨みの意趣返しを色々言っている。

砂原整備兵「西大尉が東野中尉に絞られてら。しかもメイド服って...。」

整備兵達は、絞られてる西大尉を横目に半笑いになっている奴もいれば、砂原みたいに呆れている者もいた。

真木班長「そこ!さっさと手を動かしな!特に砂原!ゲンコツ勘弁したんだからサボるんじゃないよ!。」

 

砂原整備兵「分かってますよ姉御!。」

真木班長「影縫少尉、今でも遅くないから作業服に着替えてきな。

メイド服だとしにくいだろう?作業服は貸してやるから。」
真木は砂原に檄を飛ばしながらも、影縫を心配する。

影縫少尉「うん、でも大丈夫ぬい。これはこれで動きやすい。ちゃんと機能の事も考えてる。

それにすごく上等な布で作られてる。久しぶりにこんな服着た。ここにこれて良かった。
西大尉には感謝しかない。」
と来た当初よりだいぶ精神も良くなったのか、小声で鼻歌を歌いながら整備兵のお手伝いをしている。

 

真木班長「そうかい...、アンタが良いならアタシは何も言わないよ...。」
真木も呆れる。

 

こうして影縫少尉は戦隊に配属された。

以前とは違い、また死なせてしまった友人の思いも聞けて回復していき、
戦闘では負傷した衛士と機体を必ずカバーして自身も負傷しながら必ず帰ってくる得難い存在となった。
、、なぜかメイド服が気に入り、非番の日は着て整備兵のお手伝いをするのはやめなかったw
END

奈美が倒れた後の、亜美が戦隊長室へ戻った後へ。
亜美は報告のため、南條中将へ連絡する、秘匿回線側の回線で。
亜美戦隊長「南條中将、ちょっとお時間よろしいですか。」



南條中将「やぁ亜美戦隊長。どうしたのかね?」



泣きそうな顔をしながら話す亜美。
亜美戦隊長「2つ報告が、、、1つは奈美が2日間連続で力をつかってしまい、吐血して倒れてしまいました。
休ませるために、自室に1人にさせたのが間違いでした。申し訳ありません。私は姉として失格です。
あの子を守ってあげられない。。。
2つ目は影縫少尉に能力がバレました。1件目の件で影縫少尉の友人を憑依させて、、、
でもそのおかげで影縫少尉は精神的には回復しました。良かったのですが、また秘密を知られた方が
増えてしまいました。幸い今回も内密にしてくれることになってますが。
しかし、叔父様私達どうなってしまうのですか、、、怖いです。
だれか見ていただける方はいないのですか。司軍医長は優秀な方です。
ですがそれだけでは私達姉妹のような人ではない体の事を見るのは限界があります。」
と悲しそうに言う。

南條中将「そうか...やはり私では2人の体を見るのは無理があるのは分かっていた。
だから、そこの考えはだしてあるよ。
前に話した香月夕呼博士は覚えているかな?彼女は私の知る限り、最高の科学者だよ。
既に私からそれとなく話はしている。彼女を頼るのが最善だと思う。」

亜美戦隊長「、、、国連軍の香月博士ですか。。選択肢はないのかもしれませんが、
国連軍に情報が漏れたり、最悪ソ連に話が伝わってしまうことが心配です。
大丈夫なのでしょうか。。。」

南條中将「だからこその斯衛と香月博士を巻き込んだ対外防諜網だよ。
それに、既に彼女の元には2人と同じ能力者がいて溺愛しているみたいだ。
それに、彼女には人類を救う計画を立てているみたいでね。
私も早くから知って支援している。君達を売る行為はさせないよ。約束する。」

亜美戦隊長「、、、南條叔父様がそうおっしゃるなら。それなら信用します。
解りました。その話進めていただけますか。不安はありますが、背に腹は代えられません。では。
後の事はお任せします。今回の人材であらかた戦隊の戦力は整いました。以降、どんな任務でもお受けいたします。
宜しくお願い致します。」
と言う。

南條中将「分かった。必要あればお願いするよ。」
こうして南條と亜美は何ができるかを考えて行動していくのであった。

影縫少尉戦隊着任前編

とある日男爵家の招待パーティがあり、西大尉は女男爵として
ある陸軍基地に呼ばれてその男爵家の家督を継いだ男性の所に行ってた。



西大尉「(ここの男爵家のお坊ちゃまは踏ん反りかえって、司令部にいるだけの私の目にも
止まらない男性。両親にはいろいろ言われてるけど目に叶う婿様はいるのかね。)」
とある程度社交場の挨拶で一回りしてから会場の一角で休んでいた。

周りを見渡しても、腰ぎんちゃくな奴らばかりでつまらなない。
そうだ、と基地の戦術機部隊の衛士でも見に行くかと席を外す。
(かわいい子いるかなあw)
とニヤソと人知れずニチャアとした顔をして基地の戦術機部隊の方に移動する。

と、途中、なにか通路の端で何か聞こえる。
衛士A「おい、だから影縫、お前は不気味なんだよ。いつも負傷して、何を考えているか
解らんし、仏頂面で回りを見下して、機体は壊して帰ってくる。何様なんだよ。」

衛士B「どうせ、負傷した奴らの後ろで隠れて何もしてないんだろ。」
と数人の衛士に囲まれてる小さい女性衛士がいる。
どうも負傷してるらしく片目と頭に包帯と、手にも包帯がまかれている。
影縫広子(かげぬいひろこ)少尉と言う名前だった。



表情は常にぼーっとして焦点が定まっていないような感じで短く答える。
影縫少尉「、、、ぬいはちゃんとやってる。」

衛士A「だから、適当な事いってるんじゃねえよ。(# ゚Д゚)」
衛士B「ふざけんな(# ゚Д゚)。」
と殴られる。

それを見た西はプチンと切れて、いきなり囲んでいた数人の衛士をぶん殴り、のし倒した。
西大尉「いたいけな女の子を殴るとか、ほんと最低ね。文句があるなら零独立強襲戦隊所属のこの私
西武子が相手になるよ。いつでもいい、殴り込みでも苦情でもなんでも受けるわよ。」

と、影縫少尉の前に立ちいい放つ。
衛士C「、、、こいつ知ってる。女男爵様だ。。。」
と引き気味に言う。

ふんと、興味がなさそうに囲んでいた衛士たちを片目で睨みつけ退散させる。
西大尉「可愛い子がこんなことされてると余計なことだったかもしれないけど。
ごめんね。こんなことしたら居づらいよね。もしよかったらうちの子(戦隊にこない?)にならない?」
と肩膝を地面につき手を取り誘う。

相変わらず表情は常にぼーっとして焦点が定まっていないような感じだが広子は短く言う。
影縫少尉「、、、うんなる。」

そこにさっきの奴らが憲兵を連れて戻ってくる。
憲兵A「おい、そこの奴。詰め所まで来てもらう。おとなしくしてもらうぞ。」

広子からのその言葉を待ってましたと聞いてニヤソと笑って西は。
西大尉「じゃあ、お持ち帰りさせてもらう。」
影縫少尉をお姫様抱っこして窓から出て乗ってきた米国製の超高級なアンティークな

自分の車に乗りこみかっ飛ばし戦隊に帰る。

戦隊の基地に急いで帰り、そのまままたお姫様抱っこして戦隊長室へドアを蹴りこんで入る。
中には奈月少尉の機体の陽炎の件で真木整備班長と奈月少尉がいて戦隊長と話していた。
驚く3人。

西大尉「亜美、お願いがある、この子お持ち帰りしちゃった。うちの子(第一小隊)付きにして。」
といきなり、変な事を言う。

呆れる亜美。
亜美戦隊長「はぁ西、男爵家のパーティで何があったの?まずそこからよ。」
と状況を聞く。



こういうことが有ってお持ち帰りしたと話す西。

ドン引きする3人。
亜美戦隊長「えーー、、、まあ私も落合整備兵の時に真木さんと一緒に無茶したけど。。
西も大概ね。しかし第一小隊はもう予算も定員もオーバーよ。
うーんどうしようか。このまま帰らすのは酷だし、、この子負傷してるし。うん?。」
と何か広子の思いが聞こえたのか、聞く。
亜美戦隊長「貴官のお名前は?得意な事は?」
と聞く。

影縫少尉「影縫広子少尉。、、、ぬいは拠点防衛戦が得意。負傷した仲間を助けるのが任務。」
とボソッとここでも焦点の合わない目線で答える。

亜美戦隊長「、、、(まてよ。うちの防衛部隊用の第三小隊にどうだろうか。)
真木さん、編成予定中の第三防衛小隊用に影縫広子少尉を使ってみたいのだけどどうでしょうか、
機体は何がいいと思いますか。」
と真木に聞く。

そう言われ、真木は口を開く。
真木班長「別に構やしないけど、まずは後援者の南條中将に報告は必要じゃないのかい?
まぁ、あのオッサンなら既に把握してるんじゃあねぇか?
もし使うかか...、無難に不知火と言いたいが、あいにく予備パーツ確保の為にこれ以上出せる機体はない。
撃震か陽炎になるだろうな。」



亜美戦隊長「そうですね、人材確保は任せられているけど事後報告はしておきます。
お持ち帰りしてますしね。。。
そう、不知火は無理ね。影縫少尉どっちがいい?あと武装のオーダーはある?」

一瞬考えるが
影縫少尉「ぬいぬい(陽炎)がいい。」
そして武装に関しては
影縫少尉「、、、ぬいは突撃砲と楯で、予備はもう一つ楯と突撃砲の予備弾倉。」
みんな驚く装備であった。
亜美戦隊長「、、、真木さんこのオーダー行けますか?楯が予備含めて2枚って。。」

真木班長「盾が2枚?機動性が落ちるような装備構成だし、聞いたことねぇな...まぁ用意は出来る、大丈夫だ。
問題は機体だな...。」

亜美戦隊長「、、、ですよね。(ぬいぬいって何?)機体は、、防御編成なら陽炎は、、
撃震ですかね。どうせ機動性落ちるなら92式多目的追加装甲もつけてはどうでしょうか。
奈月少尉、さすがに陽炎に機動性を捨てるとあまり利点がなくなるわよね?」
と二人に聞く。

奈月少尉「はい、と言うか第二世代戦術機から機動力を持ってBETAの攻撃を回避するので、
戦術機から機動力を奪うなら、戦車を引っ張って来た方がいいと言う事になります。」



亜美戦隊長「、、、そうよね。。まあ、戦車と違って格闘戦できるし、装甲はあるけど。
となると、撃震ね。」

それを聞いて影縫少尉の顔色がしょんぼりしているように見える。
影縫少尉「ぬいは、機動戦苦手。防衛戦がいい。だから装甲欲しい。」

それを聞いた真木は頭を掻く。
真木班長「言うてもな、BETA相手に装甲は通用しないんだよ。

通用したなら、世代を跨いで軽量化及び機動性重視にはならないさ。
否定したくはねぇが、こればっかりはアタシもお手上げだよ。」

亜美は思案して端末を操作している。
亜美戦隊長「、、、そうねえ。この子の人事情報見てみたけど撤退戦とか防衛戦で確かに

楯でBETAを受け止めてとかそらして撃破しているみたい。

それで粘って、味方を助けてそのまま帰ってくる感じの事をしてるわ。
負傷だらけに機体が毎回損傷してるみたいだけど。。。」

うーんと悩む。
亜美戦隊長「光線級吶喊時の盾役とか可能な気がするのでその方向で武装で行きますか。楯は1枚で。
メインは突撃砲と楯で予備武装は突撃砲と予備弾倉ですかね。

それなら他の小隊の予備弾倉を回せますしどうでしょうか?」
と妥協案を出す。

真木班長「そうなるだろうな...、後は盾自体に追加装甲を付けて光線への耐久性を上げるか...

余り勧めたくないけどね。」

亜美戦隊長「そうですね。それでいくしかないですね。機動戦が苦手なら。影縫少尉それでいい?」

影縫少尉「、、、はい。」
と陽炎に乗りたいのかしょんぼりしつつも短く答える。

亜美戦隊長「と、言うかまずはその負傷の傷が癒えるまで、安静にしなさい。」

ふるるふと頭を横にふり答える。
影縫少尉「問題ない。可能であれば機体見たい、設定できるのならそのまま行く。」
と答える。

真木班長「いや、許可できないね。
整備班長として、元衛士としても見過ごせない。奈月、彼女を医務室へ連れて行きな。

無理矢理でも構わないよ。」

奈月少尉「はい、そんな状態じゃマトモに初期設定なんて出来ません。医務室で休んでください。」

西大尉「そうね。私が連れて行ってくる。」

亜美戦隊長「そうよね。とりあえず、真木さん機体と武装等の初期設定お願いします。
傷が癒えてから対応させますね。私はこの後南條中将に報告しておきます。」

奈月少尉「西大尉が連れて行くのですか...、変な気を起こさないでくださいね?」
そこら辺の信用がないのか、奈月はジト目で西を見つめる。
真木班長「西...んな事言って格納庫に連れていたらぶん殴るからな?」

西大尉「グハ、信用無いですなあ。じゃあ奈月ちゃんに任せるよ。みんなありがとね。
私はじゃあ奈美ちゃんに頼んで差し入れ持って行かせるよ。」
と手をひらひらさせて戦隊長室から一人出ていく。

真木班長「...今の状態の西なら大丈夫だな。」

亜美戦隊長「まあ、西は基本的にあんな感じだけど優しいやつよ。
ちゃんと難民の子とか引き取って学校に通わせたりやりたい事やらせてあげてるみたですよ。
メイド服着させるのは、、あれですが。じゃあ、奈月少尉は影縫少尉を連れて行ってあげて。宜しくね。」
と同期の桜の西をフォローする亜美。

奈月少尉「了解です。」

真木と奈月が戦隊長室を出た後、亜美は南條中将に連絡する。
二人が戦隊長室を出た後、亜美は南條中将に連絡する。
亜美戦隊長「すみません、1点事後報告ですがよろしいですか?」

南條中将「ふむ...大方西大尉が拾って来た少尉の事だね?戦隊長、君の口から報告を聞かせてくれ。」


やはり真木さんの言う通りバレバレかと話す。
亜美戦隊長「はい、西大尉が男爵家の招待パーティをやっていた基地の子を虐められていたのを
助けて、連れてきたようです。名前は影縫広子少尉です。
私の見立てでは、防御戦に特化した人材かと。まだ未定だった第三防衛小隊に編入させたいと思っています。
ちょっと心が病んでいますが、、大丈夫かと。それに仲間思いです。あそこまで負傷を毎回していても
ちゃんと仲間を連れて帰ってます。うちの隊で守り役になって欲しい思います。」

南條中将「スカウトは任せるとは言ったが、野良猫を拾って来たとは訳が違うんだがな...。
だがこちらも影縫少尉の情報を見たが、有能な衛士と言うのは分かった。好きにしたまえ。」

亜美戦隊長「はい、申し訳ありません。有難うございます。では失礼します。」
と冷や汗をかきながら通信を切る。

そして戦隊長室を出たあとの奈月少尉と影縫少尉の所へ。
奈月少尉の袖をちょんとひっぱり声をかける。
影縫少尉「、、、別に大丈夫、ぬいぬい見たい。」
と奈月に言う。

奈月少尉「怪我をして、無理している人こそ大丈夫と言うのは信用出来ません。
大人しく医務室で休んでください。」
広子からの発言をそう言って聞かない奈月。

ちょっとしょんぼりしているように見えるがぼーっとして焦点が定まっていないような感じで答える。
影縫少尉「、、、うん解った。」
とおとなしくついていく。

奈月は医務室のドアを開け、司を呼ぶ。
奈月少尉「司さん、司軍医長はいますか?怪我人がいるので見て欲しいんですが。」

司が診察室からひょっこり顔を出し
司軍医長「うん?奈月ちゃんどしたの。あれ?この子だーれ?見たことないねえ。
まあとりあえず見るよ。」
と酒を吞みながらやっている。



奈月少尉「西大尉が連れて来た見たいです...。少なくとも、下心があるからじゃないのは確かかと。」

司軍医長「あー、西ちゃんまたやってるのか、あの方よくそうやって拾ってくるのよね。」
そうして負傷した傷を見る。


司軍医長「ありゃ、りゃ。こりゃすごい傷跡だねえ。何度も負傷している。
これ、今回のこの傷も結構な重症だったんじゃないかな。でももう治りかけてる。
1週間かからずに治りそうよ。包帯と薬ぬってと。じゃあ、看護兵あと頼むね。
ベットに寝かせといて。」
と看護兵に任せて影縫少尉を連れて行かせる。

医務室から離れたのを確認して奈月に話す。
司軍医長「それよりも深刻なのは、、あの目ね、ぼーっとして焦点が定まっていないような感じ。
何か過去にあったんじゃないかな。心の方が心配。奈月ちゃん同じ少尉なんだから
見てあげてね。だめなら奈美ちゃん頼ってもいいかも。」
と言う。

奈月少尉「なるほど...、分かりました。ありがとうございます。」

と、そこに奈美が来る。
奈美准尉「失礼します。西さんが新任の異動者の方に差し入れしてほしいと言われて来たのですが。」
とお弁当と合成玉露のお茶を持って来ている。

奈月少尉「奈美、お疲れ様。あの子の為に持って来たんだね。」
和かに語りかける。

優しい視線で言葉を返す。
奈美准尉「はい、かなり精神がボロボロになっていると聞きました。私に何かできることはありませんか。」
と心配しながら答える。

奈月少尉「精神がボロボロ...私も少し前はそうだったね...奈美。
あの子の心、読める?寄り添うだけじゃ、解決しないと思うから。」

奈美は考える。自身への負担は大きい、でも助けたい。ならばやることは一つ。
奈美准尉「もちろんです。ただかなり神経がすり減らしてると思います。
ご飯を食べさせたら睡眠導入剤を与えて、レム睡眠状態で探るのがいいかもしれません。」
と答える。

司軍医長「うん、うん。いいね。あの子を助けてあげてね。任せたわよ。
これ睡眠導入剤、強めだからすぐに寝れると思うよ。」
と奈月に渡しながら言う。

奈美准尉「じゃあ、行きましょう奈月さん。」
と一緒に病室へ行く。

奈月少尉「えぇ、司軍医長ありがとうございます。」

一升瓶をフリフリして二人を見送る司。
そして二人は広子の病室へ行く。

ノックして入る奈月と奈美。

奈美准尉「初めまして、私はこの戦隊に所属している早雲奈美准尉です。
こちらは弥栄奈月少尉さんです。どうぞよろしくお願いいしますね。
西大尉さんがまだご飯食べてないだろうからと言われたのでこれ良かったら食べてください。」
とお弁当と合成玉露を差し出す。

広子は変わらずぼーっとした焦点の合わない目でこちらを見て
影縫少尉「、、、影縫広子少尉。よろしく。ご飯いらない。。食べてもどうせぬいは。。」
と答える。

奈月少尉「そんな事言わないで?どうせとか言って、そのままにしたらそれこそ何も変わらないよ?」

影縫少尉「、、、ぬいはもういい。」
とぷいと横を向き拒否をする。

それを見た奈美は。
奈美准尉「、、、仲間を護りたいのではないのですか?それなら奈月さんの言う通りです。
何も変わりません。何かを変えるにはまずは自身を労わらないと。。」
と優しく、こちらを向かせ、弁当を開けて、お箸を持たせる。

何かを考えているようだが
影縫少尉「、、、ごめん。ぬいは食べる。」
と少しずつだがぎこちない手つきで食べ始める。
ホッとし安心するする二人。

影縫少尉「、、、美味しい、久々に暖かい食事した。」
と、ポロりと包帯でおおわれていない目から涙を流す。

奈月少尉「影縫少尉、いや同じ階級だから影縫さんと呼ぶね?
貴方は私と似てる、何も守れず仲間を死に追いやる事しか出来ないと嘆いていた、
少し前の私と似てる。でも変われるよ、此処なら。」
奈月は影縫の左手を取る。

影縫少尉「ありがと。、、ぬいは変われるかな。。うんいいよ。そう呼んで。。」
と泣きながら食べる。
そして食べ終わる。
と、奈美がこっそり奈月に薬をと言う。

奈月少尉「えぇ、呼ばせて頂くわ。大丈夫、変われるよ。」
そう意識を向けさせ、水に薬を入れる。

影縫少尉「、、、ご馳走様。おいしかった。ぬいぬい(陽炎)見たい。格納庫行く。」
と立ち上がりベットから出ていこうとする。

奈月少尉「そんな慌てなくて良いよ?明日でも機体は見れるし、そんなふらついた体じゃダメだよ?」

奈美も慌てて止める。
奈美准尉「そうですよ。陽炎は逃げませんよ。大丈夫です。今日はもうゆっくりしましょう。」
とベットに戻す。

影縫少尉「、、、うん、解った。でも寝たくない・・・。寝たら悪夢が。」
と少し怖がる広子。

奈月少尉「大丈夫、私と奈美がそばに居るから。悪夢は見ないよ。約束するよ。」
奈美さん「そうですよ。一緒にいます。だから大丈夫です。」
と奈月に薬を入れたお水をと目配せする。

奈月少尉「この水を飲んで落ち着いて?」
影縫少尉「、、、うん。ありがと。」
とお水をゆっくり全部飲む。

奈美准尉「はい、コップは受け取ります。横になってゆっくりしましょうね。」
とコップを受けとり、ベットを倒して寝る体制にする。

薬が効果が高いのか、それともほとんど毎日寝てないからなのか。
影縫少尉「、、、眠い。。嫌だ。寝たくない。」
と抗いながらもすうっと寝落ちする。

奈美准尉「、、、寝れたようですね。奈月さん、何かあったらお願いしますね。
私、影縫少尉さんの心の中を覗いてみます。」
と広子の手を取り奈美自身のおでこに当てる。

奈月少尉「えぇ、頼むね奈美。」

解りましたと答えて集中する奈美。

広子の心の中をのぞく。
そこでは、、、過去の思いが残存してあった。

それは四国での撤退戦の頃であった。
あの悪名高い阿久津司令の指揮下であった広子は、、、高松方面で重症者と置き去りにされていた。
阿久津司令はなんと、重症者を餌に、囮にして部隊は本土に先に逃げ去っていた。

その時の内容を感じ取る奈美。
ぞっとする光景であった。BETAの集団に見捨てられた重傷者や動けない衛士たちが次々と捕食されていく。
地獄であった。
奈美はガタガタ震えて、発狂しそうになる。
奈美准尉「、、、な、、なんてことを。。。酷い。こんな。。。。」
と呻き泣き出す。



奈月少尉「奈美、どうしたの?そんなに酷いのが見えたの?」



それを聞いた奈美は右手で奈月の手を握り締めてその内容を伝える。
阿久津司令のあくどい嫌な笑い顔と捕食されている重症で動けない衛士たちが奈月にも見える。

奈月少尉「あの男の被害者だったんだね...。私もいつもアイツに前線に送られていて、
酷い目に遭って来た。そうなってもおかしくないよ。」

そしてそこで広子は気絶してた。そこに友達だったとても仲の良い衛士が

息も絶え絶えながらに残った腕で広子を起こす。

??「ひろちゃん。起きて。貴方なら怪我をしていてもいつも帰ってきた。
だから、、、、1人で本土方面に行って。私は動けないから、、、」
 

目を覚ます広子。
影縫少尉「、、、ぬいは嫌。いつも一緒。逃げる時も一緒、頑張って夏っちゃん。」
と足も負傷して動けない友達だった戦友をかばう。みんな喰われてしまった。次は私達の番だった。
と、そこに、一陣の風が吹き抜け、戦術機の陽炎が現れた。蝶が舞う如くBETAをなぎ倒して行く。


奈美准尉「??え?これは。。これ奈月さんでは。。。」
と掃討が完了すると、そのまま本土方面へ転進して行く。
それを戦友を抱きかかえて呆けて見ている。素敵なぬいぬい。私もああなりたいと思う広子であった。

奈月少尉「どうしたの?何かあった?」

その光景も奈月に見せる。
奈美准尉「、、、この機体番号奈月さんですよね。お互い顔を知らないですが、
影縫少尉さん達を助けたんですよ。奈月さんが。」
と伝える。

奈月はその言葉に驚く。
奈月少尉「私、が...?何も救えず、失ってばかりだと思っていたけど...、そうじゃなかったんだね。」

撤退戦で阿久津司令の酷い命令で奈月も壮絶な戦いをしていたが、気が付いていなかった。

こんな事があったとは。


奈美准尉「、、、だからぬいぬい好き、なのですね。これは顔も知らなかった奈月さんに憧れているのですよ。」
と泣きながら伝える。

そして近場で放棄された、管制ユニットがこじ開けられて、片腕がない撃震を見つけて急いで乗り込み
仲の良い友達の衛士を補助席に乗せるだが息も絶え絶えであった。

そして、後日何とか本土行の輸送船にたどり着き乗り込む事ができて大阪湾に到着するが、、。
仲の良かった戦友が言う。
??「ひろちゃんありがとう。ごめんね。助けてもらったけどもう、終わりみたい、、、。」
と言う。

残った仲の良い友人の衛士の手を握り締めて言う。
影縫少尉「、、、嫌、嫌だ。夏っちゃんとこの先も一緒に生きたい。」
だが、その言葉の返事は聞けず、こと切れた。。。。
そこで広子の心は壊れた。泣いた。。もう嫌だ。誰も結局助けられないのだと。

奈美は愕然とした。その思いが奈美の精神を圧迫させる。そして、、、
ここで限界とばかりに奈美がガタっと崩れ落ち、倒れこみ意識を失う。


奈月少尉「奈美...、ありがとう...。私も、影縫さんを助けられるかも知れない。ゆっくり休んでね?」
奈月は倒れかけた奈美を優しく介抱して隣の空き部屋のベットに奈美を寝かせる。

奈月少尉「私なりに、頑張って見る。今はゆっくり休んでね?」
奈月はその場を後にした。

そして夜中になった頃広子は目が覚めた。
なぜか過去の夢を見ていた。助けられなかった夏っちゃんが優しくこっちを最後に見ていたような。
そして助けてくれたぬいぬい(陽炎が)とても素敵だった。私もあんな風に機体を操作したい。
と、周りに誰もいないのを見てベットから抜け出す。
ぬいぬいが見たい。どうせ出撃させられるなら戦術機の近くにいた方がいいと。
そう思いふらつきながら整備ハンガーに行く。

今日の夜の任務は戦隊では即応体制はなく、近隣の南條中将の戦術機部隊が受け持っていた。
そのため、夜間は整備班は引き上げて整備ハンガーには誰もいないようであった。

あった、、ぬいぬい(陽炎)がある。でもこれちょっとカスタムしてるかも。
と思い陽炎の前まで来て飽きもせず、見上げてぼーっとしてる。
影縫少尉「(、、、私もあの時のようなぬいぬいを動かせる操作ができたら

夏っちゃんをたすけられたのかな。)」
と、壊れた表情で見つめてる。

真木班長「なんだい、誰かいたのかって確か影縫少尉か。そんな体で此処まで来るとは、頑丈なんだな...。」
ハンガーを締め、自室に戻ろうとしていた真木が影縫を見つけ、近くに来た。

影縫少尉「、、、ぬいは頑丈。誰も護れてないけど、だけどぬいぬいは華麗に舞って回避して、
BETAをやっつけてた。ああなりたい。でもぬいは。。。できない、助けたい友人も助けられなかった。」
としょんぼりする。

真木班長「舞ね..戦術機で舞うなら、奈月の奴が得意だよ。
それに、自誉るなよガキンチョ。助けたい命を助けられなかったのはアンタだけじゃねぇ、
アタシもそうさ...アンタ、変わる気はあるかい?あるなら、此処で頑張れば変われるよ。」

ボソッと答える広子。
影縫少尉「、、、ぬいは変わりたい。でもどんくさい。だからぬいぬいは無理。撃震でいい。
それでここでがんばる。だけど、、みんな気味悪いと言う、、。
ずうっとそうだった。。。心が痛かった。」

真木班長「誰も気味が悪いなんて言わないさ...。そうだな。
アンタが来る前に来た奴は、前の部隊の連中から死神なんて言われて忌み嫌われてた。
でも此処で皆を信じて前に進んだ結果、変われたんだよ。アンタも変われる、時間は掛かるとは思うけどね。」

影縫少尉「、、、変われたんだ。ぬいも、、、。うん、少しずつやる。明日から。」
と死んだ目をしていたが今はすこし生きる目つきに変わってきたように見える。

真木班長「さて!もう遅いから病室に戻りな?怪我人と具合悪い奴を乗せる気はないからな?」

恨めしそうに真木を見つめる広子。
影縫少尉「、、、うん。ぬい戻る。でも、明日また乗りにくる。」
とふらふらしながら戻る。

真木班長「強情な奴だな、上月に殴られた時のアタシもあんな感じだったのかなぁ。」
前編END