心にネジを巻け!!プロローグ | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

1-それは義経伝説から始まったー

 

 6月中旬。6月後半の勤怠を眺めていたオヤジである。

そこには22日、23日が連休になっていた。

さらにご丁寧にも、前日の21日は早上がりとなっていた。

 

 このパターンは21日に仕事が終ってから旅に行って連休となって、2泊2日の旅の日程が組めるパターンであった。

 

 昨年までのオヤジなら、間違いなく嬉々としてどこかに行くのであるが、今年はどうも勝手が違っていた。

 

 走り続けるという事にも書いてあったが、60歳を認識した今、気軽に走るという事が出来なくなってきた。

 

 まず、旅となると、例え一人旅でもガソリン代、宿泊代、食事を入れたら3万円。さらに遠くへ行こうとしたら、高速代を考えたら、5万円は吹っ飛ぶからだ。

 

 お金の問題、更にこの年で、果たして2000に2日間もぶっつけに乗り続けていられるのであろうか??

 

 体力的な面も心配であった。

 結局、そのことは出発最終日まで行くか行かないのか悩んでいた。

 

 そして、もし行くとしてもどこに行こうか??という、贅沢な悩みもあった。

 オヤジの場合は、北海道はほとんどアチコチ行っているので、連休で行けるとこは、あらかた行っていた。

 

 その時、あることを思い出した。

 

 

 

 この旅の最終話に書かれていた平取町に源義経のご神体が祭られている神社があるというのだ。

 

 もちろん源義経とは、あの幼少姪が牛若丸で、戦いに敗れた後は、北海道に渡って、更にジンギスハーンとなり、モンゴル帝国を作った初代皇帝である。

 

 ちなみにオヤジは今の今まで、ジンギスハーンをジンギスカーンもしくはフビライハーン(実はジングスハーンの孫)だと、思い続けていた。(笑♪)

 

 当日は昼食の食堂を探して、この町を素通りしてしまい、あとで随分悔しがってしまったのだ。

 

 そこで今回の旅は、この平取町の、義経の神社に行ってみようと思い立った。

 

 ここでまたまた悩んだのは、宿の手配。

2泊するということ、単純に考えても宿代が2万円はかかる。

 

 バモスで車中泊をしようかとも考えたが・・・

そもそも、今回の旅はしばらく乗っていない、S2000を思い切り走らす事である。

 

 バモスで行くというのは、お門違いだし、また今回は長距離の為、バモスで行くこと自体がかなり大変なので、結局、バモスの車中泊はパスした。

 

 前回は帯広→更別で車中泊→襟裳岬→新冠→日高→平取町、ここでお昼ぐらいになっていたが、果たしてS2000で行くとなったら車中泊は出来ないので、どんなルートで行こうか??と悩んでいた。

 

 更に神社を見てそれで終わりとなったら、2日間もS2000で走っていて芸が無い。

 

 多分、神社だから見ても5分ぐらいであろう。

 

 もう一つ、メインのイベントとなる大きな存在が欲しい。

 

 決行日の前日に奇跡が起きた。

 新聞を読みながら朝食を食べていたら、ある広告が目に止まった。

 

札幌バンクシー展開催!! 7月3日まで。

 

 バンクシーとは、あのオークションでバカ高い落札が決まった途端、シュレッターが動いて作品が細かく切り刻まれた。、という、あの話題の作家である。

 

 この瞬間!!オヤジはこの義経神社を見てから、札幌に走って、次の日はバンクシー展を見てから帰宅。というコース案が浮かんだ。

 

 そして、せっかくだから、平取町近辺でもう一つ面白い場所が無いか探してみた。

 

 こうしてオヤジは久しぶりにS2000を思う存分走らせることとした。

 

 そうさ!!今までたるみ切った心にもう一度ネジを巻くんだ!!

 

 そう決めたオヤジの目は、もはや生活に疲れ切った老人の目をしていなかった。

 

 良かったら、今のオヤジの生き方に、多大な影響を与えてくれた、この二人のブログにも、遊びに行ってみて下さい。