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司法試験情報局(LAW-WAVE)

司法試験・予備試験・ロースクール入試の情報サイトです。司法試験関係の情報がメインですが、広く勉強方法(方法論)一般についても書いています。※ブログは完全に終了しました。コメントなどは受け付けておりません。ご了承ください。

労働法学習帳 第2版/弘文堂
¥1,995
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労働法には短答がありません。

 

それはある意味で楽なことではありますが、一方で短答のある主要7法については、短答問題を解くことによって知識の正確なチェックができる面もあるように思います。

 

肢別本 ほど詳細である必要はないけれど、労働法でも基本的知識を端的にチェックできる教材があったらいいのになぁ・・・そう思っていたところに見つけたのが本書です。

 

一言でいえば、労働法のS式用語問題集 のような教材です。

労働法の基本知識を網羅的にチェックしたい方におすすめします。

おすすめ度⇒A

 

 

 

伊藤塾 の新司法試験部門の講師です。

 

特に論文対策講義について、最もおすすめな講師のひとりです。

伊藤塾でも一定の人気があるようで、たくさんの講座を担当されています。

中でも、本試験分析講座が際立って良いです。

 

論文の処理過程の部分、すなわち、

・問題文から一定の生の主張が立てられるプロセス

・一定の生の主張から条文が立てられるプロセス

 

こういった、文字情報としての解答例には表れてこない思考過程の部分の説明が上手です。

 

問題文の事情を使うスキルも高いです。

「問題文にこう書いてあるから、○○という生の主張を立てることが正当である」

「問題文にこう書いていないから、△△という生の主張はあり得ない」

…という感じで、あくまでも問題文の事情を根拠に説明してくれます

 

この優れた問題文分析力が吉野講師の売りです。

 

もっぱら問題文と解答例の字面の解説に終始する傾向が強い司法試験業界の論文指導の中で、吉野講師の論文指導力は頭ひとつ抜けていると思います。

 

もっとも、論文の方法論自体については、その他の伊藤塾講師とそれほど変わりはありません。

「フレーム」という概念をよく口にしますが、普遍的な処理手順が提示されるわけではありません

 

また、ロースクール経由の新司合格者に多くみられる傾向ですが、拡散型の勉強法を好む点(集約という発想を持ち合わせていない点)は全く評価できません。

 

肢別本なんか潰してもあんなの数が少なすぎて全然足りない…といった趣旨の、受験生の必要性・許容性を省みない発言を私が一番最初に聞いたのは、他ならぬこの吉野講師からでした。

 

・受講者の側が、普遍的な処理手順を自分で用意していること。

・受験生の側が、きちんと集約的な発想を持っていること。

この2点を携えた上で講義を聴けば、吉野講師の良さを最大限に生かすことができると思います。

 

インプットについては、私は聴いたことがありません。

論文突破基礎力養成講座という講座を聴いた友人が言うには、呉講師や本田講師には及ばないものの、他校の講師に比べれば講義スキルは高いと思うとのことでした。

 

 

 

司法試験予備試験 新・論文の森 憲法 上/東京リーガルマインド
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LEC から出版されている問題集です。

予備試験対策問題集ですが、新司法試験対策にも使えます。

 

 

【良い点】

1科目100問(行政法は50問)と問題数が多い。

事例問題中心の構成。

実務科目まで出ている。

 

事例は、120選やえんしゅう本に比べると長いものが多いです(もっとも、一行問題も結構あります)。

これらの問題集よりは新司向きと評価できます。

 

 

【悪い点】

解説部分が無用に長い。問題集でこんな念入りに論点解説をする必要はありません。

②そのため、1科目2冊組になってしまっている。

教材は使いやすさも大事なポイントです。

その点を考えると、2冊組は失敗だったのではないかという気がします。

 

おすすめ度⇒A




★勝手に問題集ランキング

問題集の紹介は今回で最後です。

まとめとして、個人的好みで問題集をランキングしておきます。

 

どれもおすすめ度は「A」ですので、基本的には気にせずに好きなものを使ってください。

迷った場合はこのランキングを参考にしてもらえるといいと思います。

(当たり前ですが、どれを選ぶにしても過去問は必須です)

 

1 スタンダード100

2 シケタイ問題集

3 論文の森

4 120選

4 えんしゅう本

 

 

 

 

論文式試験「合格答案」作成講座〈技術編〉/日本実業出版社
¥2,940
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論文試験における法律問題の処理の基本構造を知るのに最適なテキストです。

 

●法律答案を書く手順について、まだ何ひとつ考えたことがない人

●要件を充足すると→効果が発生する…のような法の基本構造についてきちんと考えたことがない人

 

↑こういった人は、まずは本書を読むといいと思います。


本書に記載されている程度のことは、全ての司法試験受験生に必須の知識です。

本書をパラパラ眺めてみて、知らないことが書いてあるようだったら、迷わず買って熟読すべきです。

おすすめ度⇒A

 

 

 

伊藤塾 の若手講師です。

 

なんでも旧司に論文1番で合格された方だそうで、その実力の通り、たとえば辰已の素人っぽい新司合格者講師と比べると、インプット講義の端々に単なる分かりやすさ以上の実力が垣間見えます。

 

話すスピードが超絶速いです。

早口の講師が多い伊藤塾の中でも、一番の速さではないかと思われます。

 

憲民刑集中講義は超おすすめです。

上級者のまとめ用講座としても、ロー未修者の補習講座としても、幅広く使えると思います。