
昨日の記事(①)には、
たくさんのアクセスをいただきありがとうございます。
今日は「第2回」として、エルメス愛用者ならではの、もっと現実的な葛藤をお話しします。
あんなに心を奪われて迎えた、
バーキン30「ナタ」。
けれど、実際に暮らしの中で向き合ってみると、そこには想像していなかった
「現実の壁」がありました。
白のバーキンは、想像以上に繊細です。
デニムの色移り、
不意に降る雨のしずく、
ちょっとした摩擦や、
ふとした瞬間の汚れ……。
庶民的な感覚かもしれませんが、
私にとっては本当に切実な問題でした。
だって、200万円もする「白のナタ」ですもの。
私の経験では、
白のバーキンが汚れてしまうと、
なんだか気持ちまで少し曇ってしまう。
ほんの小さな汚れなのに、
目に入るたびに気になって、
いつの間にか心まで引っ張られてしまうようで。
エルメス愛好者の皆さんは、
このような気持ち、ありませんか。
私は、普段カジュアルなジーンズの
スタイルが好きです。
でも、この一点の曇りもない「ナタ」を
連れて行くとき、
大好きなジーンズは「絶対NG」の選択肢になります。
「もし、ジーンズの青がこの白のトゴに
移ってしまったら……」
そう想像するだけで、
お出かけは楽しい時間ではなく、
バッグを傷つけないための「修行」のような緊張感に変わってしまうのです。
出かける前に天気を確認し、
持つ服の色を考え、
置く場所にも気を遣う。
バッグに合わせて服を選び、
バッグの機嫌を伺うように自分の行動
を制限する。
本来なら、
心を弾ませてくれるはずのバッグが、
気づけば「気を張る存在」になっていました。
バッグを楽しんでいるはずが、
いつの間にか、
バッグに私が支配されている……。
こういうのは、やっぱり嫌。
虚しいし、少し悲しい。
何より、楽しくない。
バッグは私の気分を上げてくれる存在のはずなのに。
気づけば私は、その美しさを守することばかりに、一生懸命になりすぎていました。
今の私は、
バッグに神経をすり減らすようなことは、もうしたくないのです。
そして、もう一つの理由。
白という色は、
若さとエネルギーに溢れた人だけが
乗りこなせる、特別な特権のようなもの。
少なくとも、今の私にとっては、そう感じています。
30代の頃の私なら、その不自由さえも「お洒落の醍醐味」として楽しめたのかもしれません。
でも、年齢を重ねた今の私は、
その白にふさわしいエネルギーを、
もう持っていません。
この美しいナタを持つ自分が、
今は想像すらできなくなった。
どこか今の私には、少しだけ眩しすぎて、
釣り合わなくなってしまったような気がするのです。
例えるなら、年下の恋人を連れて歩くような、どこか落ち着かない、少しだけ無理をしているような感覚。
だから、もう別れよう。
この数年、ほとんど出番もなく、
クローゼットの中で静かに時を過ごしていた「ナタ」。
ごめんね…m(_ _)m
この美しさを、
もっと楽しめる誰かのもとで、
もう一度、輝いてほしい。
「一番似合う誰かの元へ」
そう願って、送り出すことにしました。
(明日は、白という色の「維持の難しさ」と、保管にまつわる本音について書こうと思います。)
またお立ち寄りいただけたら嬉しいです✨
追伸
初めての連載形式に、実はドキドキしています(笑)。
不慣れなもので、文章がお見苦しい点もあるかもしれませんが、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです!
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