『ペーパームーン』
監督:ピーター・ヴォグダノヴィッチ
出演:ライアン・オニール、テイタム・オニール


今回は映画です。
僕はロードムービーが好きなんだけど、孤独な男がひたすら何かを求めて旅するモノも好きですが、一番好きなロードムービーはこの『ペーパームーン』です。
ロードムービーだけどコメディーでもあり、でもメッセージとか風刺とかいろいろ詰まってる。
父役のモーゼ、娘役のアディの存在がすごくいい。
写し方やオープニングの文字とかもすごく好きだし、気付いたらもう終わってるって感じかな。
モーゼみたいなお金に無頓着でだらしなくて女好きで、でも実は優しい、みたいな主人公がすごく好きなんです、ルパン三世とか濱マイクとか僕のヒーローはそんな人。
アディのように頭のキレがよくて大人の空気を読めちゃう、でもやっぱり子供なちょっとませた女の子も好きだな。
映画について書くのはちょっと難しいですね、ここでストーリー書いても何も意味ないし、やっぱ観てもらうのが一番だし。
この映画は、オススメの映画ある?って言われたら、その人が誰であろうと真っ先に答えられる一本です。

The Velvet Underground 「Loaded」

1.Who Loves The Sun
2.Sweet Jane
3.Rock & Roll
4.Cool It Down
5.New Age
6.Head Held High
7.Lonesome Cowboy Bill
8.I Found A Reason
9.Train Round The Bend
10.Oh! Sweet Nuthin'

※必聴トラック

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの作品で、あまり陽の目を浴びていないこのアルバム「Loaded」ですが、大好きです、晴れた日に散歩しながら聞くのが特に最高。
ジョン・ケイルもいないし、フロントマンのルー・リードはこの作品の出来に満足せず脱退してしまうけど、すごくいいアルバムだと思う。
1曲目のWho Loves The Sunのイントロのギター、それだけでもう十分なんです。自然とやさしい気持ちになれる、そんな曲。例えるなら、浅井健一のSHERBETの「SEKILALA」みたいな空気感があるかな、それはアルバム全体を通してもいえます。
2曲目Sweet Jane、3曲目Rock & Roll、5曲目New Age、6曲目Head Held Highはロックの良さがいっぱいに詰まってる、これぞロックンロール。Sweet Janeの最後のコーラスとか、文句なしに最高。
アンディー・ウォーホルのバナナジャケットでも有名な1stアルバム「The Velvet Underground & Nico」のときは、やっぱりドラッグの影響もあってか、どうしてもダーク感が漂ってた。それがすごくカッコ良くもあるんだけど。それに対してこのアルバムはナチュラルな感じがすごく好きです。
直接的か間接的かは別にして、ビートルズに影響を受けていないアーティストはいないと言われてるように、ヴェルヴェッツの影響を受けていないロック・ミュージシャンはいないとも言われてます。実際僕も、好きなアーティストがよく影響を受けたアーティストにヴェルヴェット・アンダーグラウンドを挙げてるのを見ます。大好きなNYパンクもヴェルヴェッツがいなかったらなかっただろうし。この「Loaded」もザ・ストロークスのヴォーカル、ジュリアンが好きな一枚に挙げてました。
世間にロック・バンドと呼ばれてる人たちってたくさんいるけど、日本のランキングに入っている多くの人たちは別に悪いとかじゃ全然ないんだけど、ごまかしが混じっていると思う。やっぱり僕の好きなロック・バンドは、ヴェルヴェッツの様にエレキギター、ベース、ドラムの音なんです。楽器の生の音。それ以上でも以下でもない。ごまかさずありのままでいて、そういうのをすごく大事にして飾らないでいるのがすごくカッコイイ。メディアなんかの力に頼らず、自分自身のまま立っている。そんな感じなんです。
ルー・リードはもうロックのレジェンドの一人になっているけど、泥臭く生きて歌い続けてるのが素晴らしいと思う。ぜひライブで聴きたいなぁ。

The Jesus & Mary Chain 「Honey's Dead」


1.Reverence
2.Teenage Lust
3.Far Gone And Out
4.Almost Gold
5.Sugar Ray
6.Tumbledown
7.Catchfire
8.Good For My Soul
9.Rollercoaster
10.I Can't Get Enough
11.Sundown
12.Frequency

※必聴トラック


ジーザス・アンド・メリー・チェイン。バンド名が忘れられない響きですね。特に外国の人にはとてもインパクトのある名前だったと思う。そしてそのサウンドもかなり衝撃的・破壊的。
ジザメリの名前を初めて知ったのは、プライマル・スクリームのボビー・ギレスピーがプライマルをやる前にドラマーとして所属していた、ということからでした。当時ボビーは全くドラムが叩けなかった。シド・ヴィシャスの精神ですね。あと同じ頃観た映画で、ソフィア・コッポラの「ロスト・イン・トランスレーション」に名作「Psychocandy」のJust Like Honeyが使われてて、たしか朝焼けか夕焼けの高速を車が走っているシーンだったんだけど、すごくマッチしていた。透明感があるけどノイジーなサウンドがすごく印象的で、サントラを借りたらジザメリでした。
彼らはライブ・パフォーマンスがすごくて、機材や楽器をガンガン破壊してたらしい。その存在はデビュー時から異質だった様です。当時のライブ映像観た事がないから機会があったらぜひ観たい。
このアルバムは、「Psychocandy」を聴いて、良いんだけどちょっとメロディアス過ぎるかなあと思ってたんだけど、ある時図書館にこのアルバムがあって無料だしラッキーと思って借りたら、とてつもない作品だった。僕の中でジザメリの最重要アルバムになった。ノイジーさは「Psychocandy」と変わらないけど、より音がクリアになってる。ビートにすごく進化を感じます。アルバム全体としての完成度もすごく高いと思う。
1曲目Reverence、これはイントロからドラムのリズムが最高、歌詞も非常に衝撃的。「僕はキリストの様に死にたい…僕はケネディの様に死にたい…」とダークな声でつぶやく様に歌っていますが、なんかザ・スミスのモリッシーみたいですね。80年代にデビューしたイギリスのアーティストはこういう感じが多いのかなぁ、そのころの未来の見えない社会情勢とかが大きいんだと思う。
2曲目Teenage Lustは後半から入ってくる、ノイズ・ギターが印象的。
3曲目Far Gone And Out、すごく好きですね。上がり下がりを繰り返すギター・リフがカッコイイ。パーカッションと絡んですごく気持ちいい曲。
4曲目Almost Gold、11曲目Sundownはミディアム・テンポで、プライマルの作るバラード曲に雰囲気が似てる。けだるそうに歌う感じもボビーっぽいし。
5曲目Sugar Rayはもう音が暴れてる、すごく破壊的。でもメロディーがすごくキレイ。
9曲目Rollercoasterはジザメリ流のパンク・ナンバー。
そして最後の12曲目Frequencyは1曲目Reverenceのパンク・バージョンです、全体的なノイズもかかってなくて単純にカッコイイ。やっぱりこういうのがベースにあるから、ジザメリ好きです。
ライブで破壊を繰り返し、衝撃的なデビューを飾ったジーザス&メリー・チェインはノイズとダンス・ミュージックのビートを武器にどんどん進化を遂げた。僕はロックとダンス・ミュージックを融合した感じの音楽がすごく好きで、プライマル・スクリームやニュー・オーダーは最高なんだけど、ジザメリのこのアルバムはもうすでにそれをやってしまってる。ジザメリを脱退したボビーがプライマルでそのアプローチをして、しかもノイズに溢れたロック・アルバムといえばマイ・ブラッディー・バレンタインの「Loveless」ですが、そのキーマンのケヴィン・シールズがプライマルのサポート・ギタリストをやっていたというのは、すごく運命的だと思う。