
The Jesus & Mary Chain 「Honey's Dead」
1.Reverence
2.Teenage Lust
3.Far Gone And Out
4.Almost Gold
5.Sugar Ray
6.Tumbledown
7.Catchfire
8.Good For My Soul
9.Rollercoaster
10.I Can't Get Enough
11.Sundown
12.Frequency
※必聴トラック
ジーザス・アンド・メリー・チェイン。バンド名が忘れられない響きですね。特に外国の人にはとてもインパクトのある名前だったと思う。そしてそのサウンドもかなり衝撃的・破壊的。
ジザメリの名前を初めて知ったのは、プライマル・スクリームのボビー・ギレスピーがプライマルをやる前にドラマーとして所属していた、ということからでした。当時ボビーは全くドラムが叩けなかった。シド・ヴィシャスの精神ですね。あと同じ頃観た映画で、ソフィア・コッポラの「ロスト・イン・トランスレーション」に名作「Psychocandy」のJust Like Honeyが使われてて、たしか朝焼けか夕焼けの高速を車が走っているシーンだったんだけど、すごくマッチしていた。透明感があるけどノイジーなサウンドがすごく印象的で、サントラを借りたらジザメリでした。
彼らはライブ・パフォーマンスがすごくて、機材や楽器をガンガン破壊してたらしい。その存在はデビュー時から異質だった様です。当時のライブ映像観た事がないから機会があったらぜひ観たい。
このアルバムは、「Psychocandy」を聴いて、良いんだけどちょっとメロディアス過ぎるかなあと思ってたんだけど、ある時図書館にこのアルバムがあって無料だしラッキーと思って借りたら、とてつもない作品だった。僕の中でジザメリの最重要アルバムになった。ノイジーさは「Psychocandy」と変わらないけど、より音がクリアになってる。ビートにすごく進化を感じます。アルバム全体としての完成度もすごく高いと思う。
1曲目Reverence、これはイントロからドラムのリズムが最高、歌詞も非常に衝撃的。「僕はキリストの様に死にたい…僕はケネディの様に死にたい…」とダークな声でつぶやく様に歌っていますが、なんかザ・スミスのモリッシーみたいですね。80年代にデビューしたイギリスのアーティストはこういう感じが多いのかなぁ、そのころの未来の見えない社会情勢とかが大きいんだと思う。
2曲目Teenage Lustは後半から入ってくる、ノイズ・ギターが印象的。
3曲目Far Gone And Out、すごく好きですね。上がり下がりを繰り返すギター・リフがカッコイイ。パーカッションと絡んですごく気持ちいい曲。
4曲目Almost Gold、11曲目Sundownはミディアム・テンポで、プライマルの作るバラード曲に雰囲気が似てる。けだるそうに歌う感じもボビーっぽいし。
5曲目Sugar Rayはもう音が暴れてる、すごく破壊的。でもメロディーがすごくキレイ。
9曲目Rollercoasterはジザメリ流のパンク・ナンバー。
そして最後の12曲目Frequencyは1曲目Reverenceのパンク・バージョンです、全体的なノイズもかかってなくて単純にカッコイイ。やっぱりこういうのがベースにあるから、ジザメリ好きです。
ライブで破壊を繰り返し、衝撃的なデビューを飾ったジーザス&メリー・チェインはノイズとダンス・ミュージックのビートを武器にどんどん進化を遂げた。僕はロックとダンス・ミュージックを融合した感じの音楽がすごく好きで、プライマル・スクリームやニュー・オーダーは最高なんだけど、ジザメリのこのアルバムはもうすでにそれをやってしまってる。ジザメリを脱退したボビーがプライマルでそのアプローチをして、しかもノイズに溢れたロック・アルバムといえばマイ・ブラッディー・バレンタインの「Loveless」ですが、そのキーマンのケヴィン・シールズがプライマルのサポート・ギタリストをやっていたというのは、すごく運命的だと思う。