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M珈琲 四条店 リノベーションプロジェクト レポート-03 by山中コ〜ジ

今回の現場は予算が無かったためセルフビルドとなった。


18日・営業終了後ただちに作業に入った。
   先ずは、既存ピータイル剥がしから始める。


19日・床にイペを貼り付けていく。
   古い建物なので壁の立ちがとても悪い。
   一本ずつ、測って切っての作業の繰り返しである。


20日・京都市内は日中とても蒸し暑く、作業も疲れる。
   なれない作業なので余計に疲労困憊。。
   しかし、予定の位置までは何とか貼れてきた。

この現場は先にも書いたように、予算の都合上自分たちで施工することになった。

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それに際し、友人や高校や大学の同級生や後輩達が、ほとんど工務店や現場関係に就職していたため、仕事が終わってから疲れているにもかかわらず駆けつけてくれた。

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本当にありがたいことである。

彼等には感謝の気持ちで一杯である。

工事が無事終わることを切に願っている。

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山中コ~ジ

M珈琲四条店 リノベーションプロジェクト レポート-02 by山中コ〜ジ

フローリング材の切り出し

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既存の床はピータイルで貼られ、長年の使い痛みから所々めくれている。

今回はフローリング材を床に貼ることにした。

フローリング材はイペというブラジル産の屋外デッキ等に使われる耐水性のある木材で、使用例は「横浜港国際客船ターミナル」の床面等に使われている。
とても強度があり、重く、繊維がギッシリ詰まっている感じのする材で、切断にも多少の時間がかかる。
木目は非常に綺麗で、喫茶店にはとても似合いそうな木材である。


コーヒー豆塗装

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今回の物件が喫茶店、しかも長年使われた喫茶店ということで、内部の壁や家具からはどこからかコーヒーの香りが漂ってくる。

私たちは、今回あたらしい家具を制作するにあたり、新しい物と既存の物との違和感について、初期段階から注意深く考えることに重点を置いた。

その為、最も大切な要素の一つである香りと色を、活かした家具作りをすることで、新しい形態でも空間に馴染む物ができるのではないかと考え、とても大切な要素であるコーヒーをそのまま塗料に使ってはどうだろうという結論にいたり、コーヒー豆塗装に取り組むことにした。

コーヒー豆は店の主人が私たちの意図を聞き快く提供してくれた。

前例のあまりない塗装方法なので、数ヶ月前から何度もテスト塗装を繰り返し行い、塗料として使える物を作り出した。(もちろん化学薬品などは使わない)

何度テストを繰り返しても、初めての塗料は不安がつきものだ。

ウォルナットで作られた家具に何度もコーヒー塗料を丁寧に塗り重ね、染み込ませていく。

辺りは一面コーヒーの香りで包まれ、塗装しているとは思えない良い香りだった。

一つ一つ丹念に作られた物で構成される空間は果たしてどんな空間になるのだろうか。

楽しみである。

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山中コ~ジ

M珈琲四条店 リノベーションプロジェクト レポート-01 by辻井啓司

今回、京都の四条通りに古くから店をかまえるM喫茶店の改修工事を行う事になりました。

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お店はマスターと奥さんの御夫婦で営まれており、約30年間ずっと四条通でお店を続けられてきた店内は、一歩入るとまるで別世界。

喧騒を離れて、コーヒーの香りとレトロな雰囲気が漂っております。

お店はほとんど手を入れずに営業されており、そのお陰か町屋を改装して作られた当事の面影が残っております。

「後10年間楽しく喫茶店をしたい」ということで我々にお声をかけてくださいました。

設計(デザイン)と現場施工・家具まで一括で我が社で行うことになり、私は現場施工と家具製作の担当として今回のプロジェクトに係わることとなりました。


どこか懐かしく、落ち着きのあるこれぞ喫茶店という雰囲気を踏まえ、設計(デザイン)担当の山中は当初の打ち合わせから「この雰囲気を崩さずに、今ある物に少しだけ手を加えるだけで、より魅力的で機能的な空間に変えられるかが今回の改修のポイントになる」と言っており、全く新しいお店に変えるのではなく、現在の空間と過去の空間を如何に融合させるかについて長く議論を重ねました。


今回紹介する写真は、改修前の店舗内写真と改修時に入れ替えるテーブルの製作風景です。

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お店の雰囲気と協調するため、素材は店内の壁材(ウォルナット)と同じ物を使うことにしました。

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辻井啓司