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吉田装束店 ワークショップ”四合せ(幸せ)袋”の制作 by 山中コ〜ジ

11月12日吉田装束店 作品展”有職故実”のワークショップがTANADAピースギャラリーにて開催されました。
今回のワークショップは”四合せ(幸せ)袋”の制作という、一風変わったものでした。

”四合せ(幸せ)袋”について、吉田恒氏から語られた内容を記します。
”四合せ(幸せ)袋”を作るという風習は、古来から日本全国にておこなわれていた風習ですが、現在は東北の一部のエリアで残っている風習だそうです。
この袋は再利用された絹製の袋です。
今より布の技術が未発達だった時代に話は遡りますが、当時の暮らしで庶民が衣類として着ていた素材は”麻”がほとんどでした。
子供が産まれると産着が必要となる訳ですが、赤ちゃんの肌に麻の布では肌荒れをおこしてしまう。
絹の布が必要になるのですが、貧しい時代の庶民が絹の布等到底持っていない。
そこで資材を投げ売って絹の布を手に入れ、産着としたそうです。
産着として使われた布は大切に保管されますが、女児の場合はいつか嫁がないと行けません。
その際に、産着は一度縫製を解かれ、”四枚の布”へと裁断し巾着袋状に再度縫製されます。
その袋には一握りのお米が入れられます。
それは「嫁に行っても食べ物に困らない様に」と言う、親からのささやかな願いを込めたおまじないです。
”四枚の布を合わせる”、”幸せを願う”気持ちとをかけたのが”四合せ(幸せ)袋”というものです。
今の日本はとても豊かで、物を大切にすると言う気持ちや、家族を大切に思うと言う気持ちも希薄化してきました。
”再利用したものにも、思いを込める。”
それこそが、本来日本人が持っていた気持ちであり、世界に類を見ない”エコロジー”で”他者を思いやれる”思考でした。

”四合せ(幸せ)袋”は日本中どこでも作られていました。
忘れてしまった日本人の気持ちを、この袋を通してもう一度知ってもらいたい。
そんな思いから今回のワークショップに至った訳です。

$GENETO-吉田装束店 作品展”有職故実”

この日は10数名の参加者がTANADAピースギャラリーに集まりました。

先ずは、ワークショップの趣旨を吉田恒氏から語られ制作開始。

$GENETO-吉田装束店 作品展”有職故実”

吉田装束店にある絹の布や、様々な布が用意され、参加者が思い思いの布を選び出し作業開始です。
この絹の布は、神官装束の制作に使う布なので錦の手織りです。
端布とは言ってもなかなか高級品。

$GENETO-吉田装束店 作品展”有職故実”

縫製作業は小学校以来なので慣れていませんが、4枚の布を縫う作業なので意外と簡単です。
制作方法は実にプリミティブで簡単なので、誰もが制作していた事が理解出来ます。

$GENETO-吉田装束店 作品展”有職故実”

制作時間は2時間弱ですが、思い思いの四合せ(幸せ)袋ができました。
数種類の布を使用したパターンですが、どれも同じものは無い、表情豊かな袋が出来上がりました。

$GENETO-吉田装束店 作品展”有職故実”

僕が制作したのはこの袋です。
着物で食事に出ることもあるので、鞄代わりに持って行きたい袋になりました。
自分で作ると、かなり愛着がわきます。
物作りは素晴らしいと、再認識させられたひととき。


この”四合せ(幸せ)袋”は吉田装束店 作品展”有職故実”の会期中、TANADAピースギャラリーで展示されますので、ご興味のある方は是非ともご覧ください。
また、吉田恒氏が会場に居られますので、制作希望の方はご相談してみてください。


TANADAピースギャラリーについて

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TANADAピースギャラリーより次回の作品展予告

吉田装束店 作品展”有職故実”
有職装束・神具展覧会

詳しくはコチラ


$TANADAピースギャラリー-有職故実
是非ともご来場ください。


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TOKYO DESIGNERS WEEK 2011を振り返る by 山中悠嗣

pivotoとしてデザインイベントに参加することは2009年のDESIGN TIDEに続いて二度目となりました。
今回は、coyaaという家具シリーズを発表したのですが、この計画は本当に建築と同じくらいの時間を掛けて進められたので、内容の詰まったものになったと思います。

内容は、これまでのcoyaaについて書かれたブログなどを参考にしていただければと思います。

展示を行うことはかなりの時間と費用を必要とします。
今回のTOKYO DESIGNERS WEEK(以降TDW)は、我々が参加したイベントの中ではもっとも大きなイベントの一つでした。

2008年のGOOD DESIGN AWARDにGENETOの作品を出展したときも大きなイベントでしたが、今回は見本市というようなイベントでもあり、またひと味違う場所の雰囲気を感じました。
$GENETO-TDW
会場の設営日初日はこんな感じ。ブースだけがあって、ほかはまだまだ作っている途中でした。

$GENETO-TDW
今回の設営は、白さんが行ないました。GENETOもpivotoも皆で設営です。

幸いなことに、pivotoのブース位置は、会場のメイン展示に入ってすぐの目立つ場所だったので多くの人々の目に触れられる機会を与えていただきました。
6日間にわたる展示期間中、インターンの吉田澄江が多くの方々に説明をしてくれました。
彼女にとっては、特別な思いがあったのではないかと思います。coyaaのスタディーを根気よく続けてくれたこともあり、話す内容は全てかなり深いことまで話していました。

$GENETO-TDW
会場のオープンと同時に多くの方が我々のブースにもきてくださいました。

発表の場として今回のようなイベントに参加することは凄く色々な人に作品を知ってもらえるということは有意義なことであると実感しました。
デザインイベントと言っても、TDWとDT(DESIGN TIDE)の違いは大きいということを実感した機会でもありました。デザインとかに興味のない人まで足を運ぶTDWとデザインに興味を持っている人が足を運ぶDTでは、会場の雰囲気も全く違うものでした。
これまで、お客の一人として参加していたイベントもこんなに違いがあったのかと思わされました。
多くの方々とコミュニケーションを取る機会を得られ、いろいろな意見をいただくことができました。
多くの方々に我々の考えに賛同してもらえたのは嬉しいことです。

今後色々な場面で発表していければと思っています。

pivotoブログはコチラ
これまでのcoyaaプロジェクトのことが書かれています。

coyaaのweb siteはコチラ


大変多くの方々の協力のもと今回のcoyaaの発表となりましたこと心より感謝いたしております。
これからも、ますます良い作品を作れるよう努めてまいります。


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パリの日常風景 by 山中コ〜ジ

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11日間滞在していたパリですが、建築を見に行ったり人と会ったりしていただけでなく、パリに暮らす人々の様子も観察してきました。

フランスの首都であるパリと日本の首都である東京と、両都市を比べるにはあまりにも色々な面で違っており、どちらにも圧倒的な優位性は無いのですが、僕はパリに住みたいと感じました。

大都会に様で下町情緒が溢れている。
何故か京都を感じさせられる事が多かった。
そんな印象がある都市でした。

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通りを歩くと鳥肉屋さんがあり、多くの鳥が一羽ずつ陳列されています。
首を切られたアヒルやカモ。
これをアジアの諸都市で見ると、野蛮だとか発展途上だという印象を受けるのですが、何故かそんな印象を受けない。
これは僕が日本人で民族的な劣等感を抱えている為か、それともディスプレイ方法に工夫があるからなのか。

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セーヌ川沿いの芝生が生い茂る広場では、お昼休みになると多くの人が芝生に腰をかけてランチをしています。
フランスに行けばやはりフランスパンを皆が食べているのかなと、幼稚な事を考えでいた僕ですが、実際に行くと予想通りで、皆がフランスパンを食べています。
これには驚きましたが、フランスで食べるフランスパンは本当に美味しい。

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ちなみに、僕達はお惣菜と野菜ジュースでランチをすませたり、夕食はカールフールで野菜サラダと生ハムとワインを購入し、ホテルでいただくという生活。
それでも十分に美味しくて豊かなひとときでした。

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メトロの駅はアールヌーボーのエントランスです。
このデザインをした駅は、美術の教科書には必ず出ているはず。
実際に見ると想像以上に感動しません。
恐らく、僕の想像していた以上に鉄の細さと言いますか、何とも言えないチープさを感じさせられました。
それでも、日本の駅よりは断然勝っています。

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週末はマルシェ(市場)が開かれます。
マルシェの活気には驚かされます。
京都にも一昔前には市場がそこかしこにありました。
独特の香りや、人々が商品に群がる感じは見ていて楽しいし、懐かしい印象を与えてくれます。

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地元の人に聞くと、市場はカールフール等に比べると割高だが、品物の品質が良いとのこと。
だから、週末は必ず市場で買うのが当たり前だと。
考え方に感心させられます。
日本では安さや合理性を追求しすぎて、市場で商品を購入すると言う感覚は薄らいでしまった。
フランス人の考え方はいつまでも残ってほしい。

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市場では食料品の他にも、衣類や雑貨も売られていたりします。
不思議に魅力が湧く空間でした。

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サクレクールの裾野界隈にあるテキスタイルが多く売られているエリアの様子。
毎朝路面に多くのテキスタイルが陳列されます。
この光景もある種独特で、非常に魅力あるものでした。

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こんな風景を毎日見ながら過ごしているフランス人は、流石に日本人と違うはずだと痛感させられます。
それぞれの国の日常風景を、そこに住む人の目線で見る事も大切な事でしょう。

もう少しだけパリのレポートは続きます。



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