塾と教材のオーバースペック化 | アラフィフ親父の戯言

アラフィフ親父の戯言

妻と高校生の娘の3人家族。20代と中高年で複数回転職。国立大学文系学部卒。仕事の人間関係と子どもの成績に頭を悩ませる、どこにでもいるアラフィフ親父です

中学受験勉強において「自己肯定感」をキープするのは、実はなかなか難しいことなのかもしれません。


理由は、言うまでもなく、テキストが難しすぎるし、勉強量が多すぎるから。

SAPIXだけでなく、最近では予習シリーズも難しく(というか進度が不必要に早く)なりすぎ、受験生全体の8割以上を占めるY60以下の子どもにとってはオーバースペックなものになってしまっています。

Nのテキストはそこまで難しくないのかもしれませんが、拘束日数・時間が長すぎるのが難点です。

 

こんな記事を見つけました。

https://twitter.com/hiradoinoshojuk/status/1704778783197364608?t=rdEs9uTXfakZevVTnFl8uw&s=19 

 

予習シリーズの改訂(明らかにSAPIXを意識したものだと思われます)に伴い、授業についていけずに脱落する子が続出するようになったため、教材を新演習に変えたとのことです。


あたかも全ての中学受験生が御三家、もっといえば開成か桜蔭を目指すことを前提としたようなテキスト。

大学受験において、全ての受験生に東大受験用の参考書で無理やり勉強させるようなことが、首都圏の中学受験で起こっているような気がします。

 

極論すれば、

・小5までは算数だけ中受用の勉強をし、他教科は小学校の勉強を1年先取り(それでも中学受験塾のカリキュラムよりは格段にゆるいはず)

・小6の1年間で入試演習

をやれば、よほどの難関校以外は何とかなると思うんです。そんな塾は存在しませんけど💦



今の首都圏大手塾の中学受験テキストが、ボリュームゾーンのニーズから乖離してしまっていることがお分かりいただけるかと思います。



今、中学受験における最も大きなニーズは、「子どもの自己肯定感を潰してでも死ぬほど勉強させて、少しでも偏差値が上の中学に合格させる」ではありません。


小学校生活や稽古事と両立させ、「そこそこのレベルの教材」かつ「そこそこの学習量」で勉強させることで子どもの「自己肯定感」を伸ばし、その延長線上で「そこそこのレベルの中学」に入れるのであれば、それに勝る幸せはないように思います。