彼らは経済学部出身、あるいは金融機関勤務ということもあり、そういう言葉が身近なのかもしれません。
一方、私は経済学部出身でも金融機関勤務でもなく、株もあまりやっていないので、たまたまそういう言葉に触れる機会が少ないだけなのかもしれません。
しかし、それを差っ引いたとしても、金融取引以外の場においてすら、彼らが「利確」という言葉を頻繁に使うことへの違和感を拭い切れないのです。
若い世代は、こういう言葉を頻繁に使うのでしょうか?
高校生の娘に確認してみましたが、「リカク? 何それ?」という感じでした。
20~30代の、比較的若い世代の社会人がよく使う言葉なのかもしれません。
「学歴」が絶対的なものであった時代なんて、既に数十年も前に、バブル崩壊とともに終わっています。
にもかかわらず、私よりもはるかに若い世代の人たちが、「利確のために東大入ったのに、アテが外れた」的なことを何のためらいもなく言っていることが、とんでもない時代錯誤のように感じられるのです。
キャリアパスだってそうです。
例えば私の場合、大学卒業時には全く想像すらできなかったキャリアになっています。
私がこの歳になって転職を複数回できているのは、英語ができるからというのはありますが、文系出身で数学は苦手だったのに、なぜか途中から理系寄りのキャリアになっているから、という方が大きいです。
そのきっかけも40歳過ぎてからで、半ば嫌がらせで押し付けられた畑違いな仕事だったのですが、コロナ禍以降にその仕事の需要が世の中全体で急増した次第です。
「流れを読んでいる」とも、「流れに任せているだけ」とも言えます。
今後の世の中は、非確実性がますます増していくとされ、VUCAへの耐性が求められる時代です。
環境は日々刻々と変化しているのに、「利確」と称して「これさえやればラクできる」絶対的なものを求めすぎてしまうと、却ってチャンスをなくしてしまうと思うのです。
無理のない範囲での不断の努力と、時代の流れに対応できる柔軟性を養うことの方が大切なように思います。