前回記事で、
• 仕事をしているフリをするための仕事
• 社内報告資料のレイアウトやテニヲハ直し
によって、成長しない会社が「失われた30年」を継続してきたことを説明しました。
この資料レビューは、
• 逐一コピー機で印刷して上司に見せる(資料をメール等で事前に送付しても、決して上司はそれに目を通さない)
• 上司が見ている間、部下は必ずその場に同席しなければならない。
• 上司は修正箇所を逐一指摘。それが上司によっては異常に時間がかかり、指摘内容は枝葉末節のどうでもいいことばかり、かつ指摘方法が執拗かつ不快極まりないことも少なくない(「資料レビュー」によってアドレナリンが分泌され、それが一種の快感になってしまう上司も多く、パワハラの温床になっている)
• 修正を指摘した上司も、その指示を受けた中間管理職も決して自分では資料を修正せず、オリジナルの資料作成者が全ての修正を実施しなければならない
という非常に非効率的なものでした。
例えば、担当が課長に資料レビューを依頼する場合は、
• 担当が資料を作成し、印刷
• 課長がレビューし、資料修正を指示
• 担当が資料を修正し、印刷
• 課長が再レビューし、資料fix
というフローになるわけです。
レビューは一度で終わらないこともあります。
更に、部長に資料レビューを依頼する場合は、
• 担当が資料を作成し、印刷
• 課長がレビューし、資料修正を指示
• 担当が資料を修正し、印刷
• 課長が再レビューし、資料fix
の後に、
• 担当が資料を作成し、印刷
• 部長がレビューし、資料修正を指示
• 課長が担当に対し、部長が指示した修正箇所を修正するように指示
• 担当が資料を修正し、印刷
• 課長が再々レビューし、資料修正を指示
• 担当が資料を修正し、印刷
• 課長が再々々レビューし、資料fix
• 部長が再レビューし、資料fix
というフローが発生します。
しかもこれは、レビューが最低限で済んだ場合の話で、部長や課長がゴネ続ければ、レビューは延々と続きます。
更に、事業部長や役員の資料レビューが必要だったり、社長決裁が必要な稟議書を作成する場合、膨大な手間と工数がかかるわけです。
(自分よりN階層上の上司に決裁を求める場合、工数はN倍ではなく、N乗になるイメージ。どこかの階層の上司がゴネ続ければ、それ以上の工数が発生)
海外企業が成長し続けている間、日本企業は「失われた30年」にこれを繰り返し、成長なき継続をしていた、ということです。
コロナによって在宅勤務が強制されると、こうした「資料レビュー」も強制終了されることになりました。
悪しき慣習が強制終了できたことは、むしろ喜ぶべきことだと思います。