師走の散財2 | geezenstacの森

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師走の散財2

 

 

 CD枚も可っておいて、さらにレコードまで散財してしまいました。ただ、出費は最低限にとどめておきました。という事で今回のレコードは4枚のみです。最近は大手のレコード会社のものでは無く、いわゆる使用を60年代ごろの無名時代の演奏の出物があるとどうしても手が出てしまいます。もう今の時代では忘れかけている「荒谷俊二」とか「石丸寛」、「山田一男」なんかもそうでしょうか。個人的には違いの分かる男としてCMでも登場していた石丸寛氏が一番当時は贔屓していました。ただ、彼の場合は小曲やポップス物がメインでしたので大手のレコード会社からはまともにレコードが出ていませんでした。ですからこういう出物で彼の名前を見かけると、どうしても出が出てしまいます。その点学研はそういうソースを多く出していましたので今は貴重です。

 

 

今回は読売日響時代の若杉弘やN響の田中千香士氏がソロを取るヴィヴァルディの「四季」が含まれているのが気になるところです。なんとこの演奏のチェンバロが尾高忠明氏というからこれは見逃せません。田中千香士氏がN響のコンマスだった時代を知っている人ももう少ないでしょうなぁ。そんな時代の貴重な録音です。

 

 

 もう一枚はこのシリーズが当初は12枚組だったセットが新しく15枚組に拡大された時代の最後を飾るその15枚目の日本の音楽を扱った「六段」というアルバムです。「越天楽」からはじまり、「六段」「春の海」などが収録されています。なかなか雅楽まで含んだ名曲全集は珍しいのではないでしょうか。個人的にも雅楽のアルバムはCDを含めても所有していなかったので興味深い一枚です。

 

 

 

 

 

 

 アルヒーフのアルバムは1977年に発売されたものでCD化された時は「ナポリのブロックフレーテ協奏曲集」というタイトルに変更されています。イタリアでもナポリ学派の作品を収録しているからでしょう。5曲のブロックフレーテの協奏曲が収録されています。ブロックフレーテの協奏曲だけを集めたアルバムは多分これ一枚しか出ていないでしょう。全ての収録楽曲は、ナポリ音楽院と呼ばれている、サン・ピエトロ・ア・マイエッラ音楽院 Conservatorio di musica San Pietro a Majella所蔵の写本である24の協奏曲(ソナタ)からの選集となっていて、ムジカ・アンティカ・ケルンによる世界初録音のアルバムです。さすがアルヒーフならではのレコードで、解説は有田正広氏がジャケット裏とインナーを使ってびっしりと書かれています。

 

 

 4枚目は自分で言うのもなんですが、ナポリ民謡を歌い上げた「ガエターノ・バルディーニ」のテノールによるアルバムです。てっきりイタリアの録音と思いましたが、レーベルはチェコの「オーパス」の発売になるものです。バルディーニがチェコの歌劇場に招かれて出演した折に当地のオーケストラ、ブルの放送管弦楽団をバックに歌い上げたものです。1981年の発売です。サンタルチア、オーソレミオ、フニクリフニクラ、帰れソレントへなど日本でもすっかりおなじみのイタリア民謡。これらは全てナポリ民謡です。