7月の散財
クラシック編2
続くことはあるもので、2日後にまた散財してしまいました。今回もリアルタイム時代にはあまり手を伸ばさなかったレコードばかりです。最初に見つけたのはコンドラシンのショスタコーヴィッチの交響曲第5番です。時代は「新世界」レーベルの全盛期の産物です。コンドラシンはこの後モスクワフィルとショスタコーヴィッチの交響曲全集を完成させますから、その端緒となる録音です。レコード時代は輸入盤でその交響曲全集をを手に入れたものです。すでに手放してしまっていましたから懐かしい一枚です。
あとはDGGの「RESONANCE」シリーズの一枚です。グラモフォンに1500円のミッドプライスのシリーズがあったとは知りませんでした。小生の記憶ではMGWの1300円のシリーズ止まりです。CD時代にはこのシリーズがあったことは手持ちにありますから知っていますが、レコードにもこのシリーズが存在していたとは。ゲットしたのは地味な一枚で、なんとグルダがウィーン・フィルのメンバーとモーツァルトとベートーヴェンの室内楽で共演しているという一枚です。1960年の録音ですが、こんな録音があったというのも知りませんでした。室内楽といっても管楽のアンサンブルの曲です。
あとは学研の録音によるレコードです。巷ではよく耳にしたレコードですが、現物はほとんど見たことがありませんでした。1970年代後半にレコードは日本コロムビアが制作して、発売は学研が請け負ったということで一般ルートには流れていない商品なんでしょう。本来は15枚組のセットでボックス販売されていたようです。今回はその中からバラで4枚を入手しました。いずれもオーケストラ作品ですが、6の「青少年のための管弦楽入門」は山田一雄指揮日本フィルハーモニー交響楽団の演奏に、樫山文枝のナレーションが入っています。ヤマカズの演奏は放送音源はCDで発売されたことがありますが、これは知りませんでした。そのほかに岩城宏之が新日本フィルを振ってウェーバーの「舞踏へのお誘い」を録音しているという珍しいものも含まれています。8の「ペール・ギュント」と題されたアルバムは懐かしい荒谷俊治/東京フィルの演奏や山本七雄の「カルメン」、ヤマカズ、若杉弘の「アルルの女」が収録されています。ペール・ギュントは録音データがわかっており、録音:1970年3月 世田谷区民会館、ディレクター:高橋義成、ミキサー:松田俊雄となっています。この「アルルの女」は二人の指揮者の競演で組曲が構成されているという変わり種です。
残りの2枚はベートーヴェンの作品で交響曲は朝比奈隆/大阪フィルの最初の全集からの音源でしょう。これは、1973年、朝比奈隆の楽壇生活40周年を記念して学研が制作したベートーヴェン交響曲全集。唯一のセッション録音となったこの全集には、当時65歳の朝比奈の気迫に満ちた演奏が余すところなく収められていました。こちらは何度となく再発されたりCD化されたりしていますからご存じの人も多いのでは無いでしょうか。ただ、このレコード録音データが全く記載されていませんから確認は取れませんが別録音で「運命」だけ全集とは別の録音が存在します。これは1973年録音とは別の11972年1月16日,17日箕面市民会館収録のものです。
まあ、「田園」もこのシリーズに組み込まれていますが多分72年の録音でしょう。とすると「運命」は1973年8月7日、「田園」も同じ日時で収録されています。面白いのは運命のB面に収録されている「皇帝」です。こちらは村上明美のピアノでヤマカズ、新日本フィルがバックを務めています。この録音だけは全く検索に引っかかりません。どなたかご存じの方はご教授いただけないものでしょうか。