レイモン・ルフェーブルがいっぱい
いまだに理解できないのがこの「レイモン・ルフェーブル」です。というのもレコードの初期は「RIVIERA」というレーベルから発売されています。下は一番最初に購入した「ゴールデン・ムード・ミュージック・ダブル・デラックス」というアルバムのレーベル写真です。
1968年に発売されたもので、この当時はムード・ミュージックは全て外国人の女性がジャケット写真を飾っていました。これはポール・モーリアとて例外ではありませんでした。そして、この頃のアルバムはジャケットには「SEVEN SEAS」と「RIVIERA」の二つのロゴが併記されています。そしてレーベルにちゃんと「Lisensed by RIVIERA,FRANCE」と記載されています。
ところで手元には1971年に発売されたイギリス盤のレコードがあります。「12 Side of Raymond Lefebre」というタイトルのレコードなのですが、こちらは「Barclay」と表示されています。
一応下の方に「A Riviera Recording」とは書かれていますが、レーベルとしてはずっと「Barclay」と書かれていましたのでずっとレイモン・ルフェーブルはバークレイ・レーベルのアーティストだと思っていました。まあ、最初期の国内盤は一括りのレーベル「Seven Seas」で括られていましたがダブルチョップで「Riviera」と表記はされていました。当時は一本買いのアルバムは一括りにこの「Seven Seas」で発売されていましたからその類で正式にレーベルとしては契約していなかったのではないかと思っていました。また、個人的にレーベルマークを見てもリビエラとバークレイを混同していたのも事実です。ちよっと見混同しますわな。
リビエラのロゴ
バークレイのロゴ
また、日本盤もLPは「Libiera」、シングルは「Barclay」で発売されるという混乱もありました。下は1969年に発売されたシングルです。ジャケットの右上は「Barclay」のロゴです。
いろいろな情報を整理するとバークレイというレーベルは会社名でもあり、日本でいうならこの当時のキングレコードと一緒ということでしょう。その下にいろいろなレーベルがぶら下がるという形なのでしょう。キングなら当時は下にこのリビエラを初めロンドン。アーゴ、ユナイト、A&M、CTI、ヴァンガードなどのレーベル、そして一本買いのセブンシーズなどがありました。もともとフランス本国のバークレイは1945年のブルースターレーベルがスタートでした。そして1954年にバークレイレーベルが立ち上がり、主にシャンソン、ポップス、ジャズをリリースしています。では「リビエラ」は何かというとレーベルでもあり、製作会社でもあったという見方ができるのではないでしょうか。面白いことにwikiのレコードレーベルの一覧表にはバークレイは登場していますが、リビエラは掲載されていません。
でバークレイは1979年にレーベルを当時のポリグラムグループに売却しています。そんなことで、1984年には日本ではポリドールから「最新レーモン・ルフェーブル・オーケストラ全集」という3枚組のアルバムが発売されました。ですからレコード末期からCD初期はポリグラムから発売されていたことになります。それがいつ頃からなのかビクターが発売権を取り、2000年代はビクターから多くのCDが販売されています。
そんなルフェーブルですが、なんといっても代表曲はテーマソングともいえる「カデ・ルーセル」でしょう。この曲は古いフランスの歌を1972年から1974年にかけて自身が受けもったテレビ番組のテーマソングとしてルフェーブル自身が現代的にアレンジした作品です。こういう経緯があるので短い曲になっています。下の映像では自身がピアノを弾いているシーンから始まります。
このルフェーブル、これまで取り上げたアルバム。意外にも少ないのでびっくりしています。