ヤマザキマリの世界展  その1 | geezenstacの森

geezenstacの森

音楽に映画たまに美術、そして読書三昧のブログです

「ヤマザキマリの世界」展 その1

―世界で生きて、世界を描く―

 

 

 豊明まで出かけたついでに愛知県高浜市で開催されている「ヤマザキマリの世界」展に足を運びました。ここを訪れるのは2回目ですが、小粒でもなかなかピリッとした展覧会を開催しているので注目です。

 

 この回顧展では、ヤマザキマリの幼少期から最新作『続・テルマエ・ロマエ』までの作品が公開されており、漫画作品や油彩画、エッセイに綴られた言葉の数々など、彼の広大な世界を俯瞰できます。会期は2024年4月13日から6月30日までです。今回の特徴は写真撮影が全面解禁されていることです。さすがと水戸での発進に理解のあるヤマザキマリさんサイトの主催者です。

 

 

入口壁面にはこんな大きな作品が掲出されています。

 

 

 元絵はルネサンス期イタリアの画家ラファエロ・サンティのもっとも有名な絵画の一つです。ヤマザキさんはこれを元に山崎流にアレンジしています。

 

コンパスを使っているのはアルキメデス、その横には手塚治虫

 

赤い衣装の横にはベレー帽をかぶった手塚治虫が描かれています

 

 

プラトンとアリストテレスはそのまま描きこまれています

 

 まだ、入館していませんが、入口のこの絵を見ているだけで30分は楽しめます。この日も若いカップルから年配の方まで大勢来館していました。

 

 ヤマザキマリさんは、イタリアで学び、その後、世界各地で暮らしながら培ってきた知識と経験は、古代ローマと現代日本の入浴文化をクロスオーバーさせた代表作『テルマエ・ロマエ』などの漫画や、多くのエッセイのなかにさまざまな形であらわれています。幅広い好奇心と旺盛な創作エネルギーによって生み出される作品群は常に多くの人々を魅了し、また確かな技術に支えられたその創作活動は、現役のアーティストや芸術の道を志す多くの人々を刺激し続けているといってもいいでしょう。
 

 本展は、そのインスピレーションの源泉がどこにあるのかを探ることを目的として、「漫画家・画家・著述家」という三つの側面から、その広大な世界を俯瞰できる回顧展。幼少期から最新作『続テルマエ・ロマエ』までの作品を展示しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

ローマ時代にドライヤー?

 

背中ゴシゴシ

 

 

 漫画家、画家、そして世界各地での生活を通じた自由で独特の視点で綴られる多数のエッセイ執筆の随筆家としても活躍するヤマザキマリ(1967~)。14歳で初めて一人でヨーロッパを旅して以来、国境のない生き方を続けています。

 

 

上の作品の下絵です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原稿と下絵が同時に見られる機会はあまりありませんから貴重です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 会場中央には「カラカラ浴場」のジオラマが置かれていました。これだけ大きな浴場があったことに驚きです。「テルマエロマエ」が描かれる世界の下地は十分にあったということですな。

 

続くんです。