音楽を楽しむ会 | geezenstacの森

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音楽を楽しむ会

オペラの世界⑤プッチーニ

 

 久しぶりに本来の豊明市図書館に会場が戻った今回の「音楽を楽しむ会」のテーマはオペラでした。ジャコモ・プッチーニ(1858年12月22日~1924年11月29日)は、ジュゼッペ・ヴェルディに続く、およそ300年にわたるイタリア・オペラの伝統の最後をいろどる作曲家でで、メインは彼の「蝶々夫人」とということでした。日本を舞台にした作品ということではよく知られた作品ですが、オペラとは距離を置いていた自分にとってこの作品はレコード時代は一番縁遠い作品で、その長さと共に敬遠していたためレードも皆無という作品にすぎませんでした。ただ、有名なアリア「ある晴れた日に」だけは知っているところでもあり、学生時代には大阪は箕面市在住でジェトロに勤められていた古畑銀之助しが主催する輸入レコードのサークル「ある晴れた日に」に参加していて、いろいろ個人輸入のノウハウを教えてもらっていました。当時は船便は安くそれこそ地球の反対側から届くレコードを気長に待つという生活をしていました。

 

 

 

 話が横にそれましたが、第1部は歌劇「トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ」で始まりました。小生はこの曲がパヴァロッティの持ち歌とは知りませんでしたが1994年ごろネスカフェの錦織健が歌うCMでこの曲を知ったものでした。

 

 

 取り上げられたのはパヴァロッティ/スービン・メータ/ロスアンジェルス・フィルでした。

 

 

 次は「ジャンニ・スッキ」から「私のお父さん」です。物語は、中年男ジャンニ・スキッキが、大富豪の遺産を巡る親戚間の騒動と、若い男女の恋を見事に解決するさまをコミカルに描いています。この曲はモノラルですがマリア・カラス全盛期の代表的な持ち歌です。下は最後のコンサート・ツァーとなった日本公演の映像です。

 

 

 プッチーにはオペラの作曲家として知られていますが、他の分野の作品はあまり残していません。ここで紹介された弦楽四重奏曲「菊」はAndante Mesto 三部形式の単一楽章で作曲されています。下の演奏はイザイ弦楽四重奏団の演奏です。

 

 

 

 歌劇「トスカ」からは「星は光りぬ」と「愛に生き、歌に生き」です。

 

 

 

 

 さて、蝶々夫人は上映されたのはヴェローナ音楽祭の映像でしたが、とても主人公は15歳の「蝶々」と思われぬ体系のフィオレンツァ・チェドリンスでした。オペラが興醒めするのはこういう年齢設定と実際の役者との見た目のギャップです。小生が音楽大学のオペラ公園をよく観に行くのはこういうギャップが少ないからです。オペラは総合芸術ですが、視覚も大切ですわなぁ。てなことで、下に取り上げたのはアメリカ人のピンカートンは英語で、日本の蝶々夫人は日本語で歌うという珍しい聴覚に訴えた「蝶々夫人」です。ちょいと長丁場ですが、このオペラの目指したところが理解できるのではないでしょうか。

 

 

 まあ、こういう機会でないとオペラを楽しむことは難しいので、いい体験になりました。