懐かしのポピュラー・ヒットパレード
Vol.4
曲目/
A
1.グリーン・グリーン 2:08
2.かわいいドンナ 2:47
3.恋はボサノバ 2:30
4.アイ・ウィル・フォロー・ユー 2:26
5.ブルー・ヴェルベット 2:48
6.ワシントン広場の世は更けて 2:43
B
1.ミスター・タンブリンマン 2:21
2.ヘイ・リトル・コブラ 2:00
3.恋のウム・ウム 2:20
4.ダウン・イン・ザ・ブーンドックス 2:33
5.ふるえて眠れ 2:32
6.恋はリズムに乗せて 2:36
CBS SONY FCPA 683
このアルバムは1963年から1966年までのCBSのヒット曲が収録されています。ただ、全部が全部日本でヒットしたわけではありません。
A面のトップは1963年の「ニューロクリスティ・ミンストレルズ」のヒット曲です。原曲はヒッピーやロック、反戦運動、公民権運動、農業回帰運動など、「カウンターカルチャー」と呼ばれる対抗文化が盛んだった時期の作品で、当時のヒッピー文化が目指していたところの「自然回帰」、「既存の社会への反発」、「既存の社会からの脱却」等の社会的メッセージが強く歌い込まれているように感じられます。
グリーン グリーン
丘のむこうのずっと遠く
そこは緑あふれる土地
グリーングリーン
俺は旅立つよ
緑かがやく希望の地へ
生まれたその日にママに言ったのさ
俺が出てっても泣かないでおくれ
女のために落ち着く気はないのさ
俺はただ彷徨い続ける 歌いながら
とつづきます。
ただ、この曲はメロディはそのままに日本では片岡輝が童謡として歌詞をつけ広まりました。
ある日 パパとふたりで
語り合ったさ
この世に生きるよろこび
そして 悲しみのことを
グリーン グリーン
青空には ことりがうたい
グリーン グリーン
丘の上には ララ
緑がもえる
その時 パパがいったさ
ぼくを胸にだき
つらく悲しい時にも
ラララ 泣くんじゃないと
グリーン グリーン
青空には そよ風ふいて
グリーン グリーン
丘の上には ララ
緑がゆれる
ある朝 ぼくはめざめて
そして知ったさ
この世につらい
悲しいことが
あるってことを
グリーン グリーン
青空には 雲がはしり
グリーン グリーン
丘の上には ララ
緑がさわぐ
あの時パパと
約束したことを守った
こぶしをかため
胸をはり ラララ
ぼくは立ってた
グリーン グリーン
まぶたには 涙あふれ
グリーン グリーン
丘の上には ララ
緑もぬれる
その朝 パパは出かけた
遠い旅路へ
二度と帰ってこないと
ラララ ぼくにもわかった
グリーン グリーン
青空には 虹がかかり
グリーン グリーン
丘の上には ララ
緑がはえる
やがて月日が過ぎゆき
ぼくは知るだろう
パパの言ってたことばの
ラララ ほんとの意味を
グリーン グリーン
青空には 太陽笑い
グリーン グリーン
丘の上には ララ
緑があざやか
いつかぼくも子どもと
語りあうだろう
この世に生きるよろこび
そして 悲しみのことを
グリーン グリーン
青空には かすみたなびき
グリーン グリーン
丘の上には ララ
緑がひろがる
緑がひろがる
緑がひろがる
緑がひろがる
NHKのみんなのうたにも取り上げられましたから口ずさんだ人も多いのではないでしょうか。大体は3番までしか歌われないのですが、7番まで歌詞はあり最後の方は何やら反戦歌の面影も感じられる内容になっています。
2曲目は「かわいいドンナ」です。ビルボードでは全米6位まで上昇していますが、リアルタイムでは知らない曲です。
イーディ・ゴーメは知っていた名前ですが、この曲も記憶がありません。ABCパラマウントからCBSに移籍後発表した第1弾がいきなりヒットした作品です。
次の「アイ・ウィル・フォロー・ユー」は逆にアメリカではヒットしなくて日本ではシングル発売されたという珍しい曲です。
CBSの某系のエピックから発売されたもので、1位に輝いています。ベルベット・ヴォイスの語源ともなった曲です。
A面最後は「ワシントン広場の世は更けて」です。この曲は単独で以前も取り上げています。
ヴィレッジ・ストンパーズはジャズ・バンドです。この曲は、バンジョーを前面に出していて、カントリー・フォークかな?と思いきや、ジャズ調に移行していく楽しい曲です。63年に発売され、全米2位の大ヒット曲となりました。日本では、「静かな街の片すみに 冷たい風が吹き抜ける♪……」と、日本語歌詞をつけた歌も流行りました。
下は当時のYV番組に出演した時の映像に音源をアテレコしています。この映像では本来サックスの部分をクラリネットで演奏していますから、音が合わない部分があります。
B面は「ミスター・タンブリン・マン」から始まります。フォークの巨匠、ボブ・ディランの曲ですが、ボブ・ディラン自身はシングルを発売していません。そんなことで、このバーズの演奏は1965年5月にチャートの1位に輝いています。
「ヘイ・リトル・コブラ」はドリス・デイの息子のTerry Mellcher のプロデュースでBruce Johnstonらが参加していたスタジオ上のホッドロッドグループ"リップコーズの64年リリースの曲です。トップクラスなホッドロッドサウンドが楽しめます。
発売当時は「プレイボーイ」レーベルから登場したヒット曲で、曲はシカゴ・ソウルの第一人者、カーティス・メイフィールドが書いています。
「ダウン・イン・ザ・ブーンドックス」南部の香りを持ったヒット曲です。1965年にチャート9位まで上り詰めています。
次は大御所パティ・ペイジの「ふるえて眠れ」です。同名映画の主題曲で、本命を差し置いてヒットしました。
最後はこちらも大御所、アンディ・ウィリアムスの「恋はリズムに乗せて」です。ただ、この曲は元々はインストナンバーで、某清涼飲料水のCMソングでした。それにアンディが歌詞をつけて1967年にヒットさせたナンバーです。ですから、歌詞がメロディに無理やり合わせた感があります。
そんなことで下はオリジナルに近いアル・ハートの演奏によるナンバーです。最初、ハーブ・アルパートかと思いましたが同じトランペット漕手のアル・ハートなんですねぇ。
このレコードはセットもので市販はされていません。ただ、同内容で他社の音源を加えたCDがのちに発売されました。