【プログラム】
•ブルレスカ/Primo Silvestri
•歌劇「はかなき人生」より スペイン舞曲第1番/ファリャ
•狂詩曲「海」/鈴木静一
•企画ステージ「大河ドラマテーマ特集」
•歌劇「ローエングリン」より
エルザの大聖堂への入場/ワーグナー
•幻想曲「華燭の祭典」 /ジュセッペ マネンテ
アンコール
坂本龍一 戦場のメリー・クリスマス
名古屋まつりの昨日のもう一つのイベントは、伏見の電気会館で開催された「第16回8ストリングス演奏会 」を聴くことでした。マンドリンの演奏会は、社会人になってから親しくなった人が、このマンドリンと言う楽器の団体に所属していたので、知らず知らず聞きに行くようになっていました。それもあり、毎年いくつかの演奏団体のコンサートに出かけています。大体はかなり年配の人が演奏するコンサートが多いのですが、このエイトストリングスと演奏会だけは、メンバーがかなり若いと言うこともあり、毎年楽しみにしています。
下が今年の演奏会でのステージ編成です。昨年に比べてなんかこじんまりしているなぁと思ったら低音部を受け持つコントラバスが今年は見当たりません。
一曲目は「ブルレスカ/Primo Silvestri」でしたが、ちよっとあんぜんうんてんで物足りないなぁと感じたのはやはり、下座さえするいわゆる通奏低音部がないためで、あっさりとした演奏に終始していました。下は編成は小さくてもコントラバスが下座さえしていますから音楽的には充実しています。
2曲目は編曲物のファリャの「歌劇「はかなき人生」より スペイン舞曲第1番」です。この曲と次の鈴木誠一の狂詩曲「海」は指揮者が変わってセカンドマンドリンの女性が指揮しましたが、ここも安全運転と低音部が不足した響きであまり楽しめたとはいえませんでした。
マンドリン界の巨匠の一人に鈴木静一がいました。最初は映画音楽なども積極に書いていましたが、だんだんとマンドリンの作品を多く書くように成り、編曲も多く手がけています。上の作品も鈴木静一のマンドリン用に編曲した物でした。で、下はその鈴木静一が書いたオリジナルのマンドリン作品になります。引き潮の静かな情景から始まり、やがて潮が満ち風と共に大きくうねる男性的な海が描かれて音楽の強弱で盛り上がります。ただ、ここでも低音部が不足していてマンドラだけの響きでは力不足かなと感じました。
打って変わって、第2部は寸劇仕立てのメニューとなりました。先日取り上げた「aホルン会」ではどうする家康をメインに組み立てたプログラムでしたが、こちらはその大河ドラマをマンドリンという楽器の隆盛に合わせて綴っていましたが。実際にはマンドリンは明治に入ってから国内に紹介された楽器なのでパロディとしての取り上げ方だったのでしょう。この第2部で演奏された大河ドラマの主題曲は、メンバーの数に合わせて、「堺殿の三十人」としての企画ステージで、
・鎌倉殿の十三人
・軍師官兵衛
・どうする家康
・篤姫
・西郷どん
・新撰組!
という楽曲が演奏されました。最後の新撰組ではちゃんと歌も披露されました。
盛り上がった第2部
第3部はまた、大曲揃いのプログラムでした。ただ、第オーケストラが響き渡るという曲ではなく比較的静かな曲が選ばれたのかなぁというイメージでした。「ローエングリーン」ではフルート」のソロが登場しますが、この曲ではフルートが加わり雰囲気はバッチリでした。この曲用に左手にはチューブラー・ベルズもちゃんと用意されていました。
最後の幻想曲「華燭の祭典」 /ジュセッペ マネンテは3楽章からなる大曲で、マンドリンオケにとっては重要なレパートリーの一曲です。ラストにふさわしい作品でした。
そして。アンコールは今年無くなった坂本龍一氏を忍んで「戦場のメリークリスマス」が演奏されたのですが、その際会場の間曲にスマートフォンを用意してもらい曲に合わせてスマホを左右に揺らせてキャンドルライトの雰囲気を再現するという演出がありました。
みんなでスマホのライト機能を使って参加です。
コンサートは終了しました。最後は撮影会の時間まであり、楽しい演奏会でした。ただ、来年はコントラバスが復活するのを心待ちにしています。