マンドリンアンサンブル
エイトストリングス
第15回定期演奏会
このマンドリンアンサンブルの存在を知ったのは今年が初めてです。ネットで9月のコンサートを検索していた時に見つけました。チケットはネットで申し込みということで、早速申し込むと3日後にはチケットが到着しました。いつもは妻は一緒に出かけないのですが、今回は行きたいということで一緒に出かけることにしました。
曲目/
第一部
1.藤掛廣幸/山河緑照
2.小林由直/Over the Dream
3.末広健児/Beyond the Skies
第二部
どこかで聞いたクラシック
指揮/堺武弥
演奏/⑧strings
コロナが下火になったとはいえまだまだ感染者の数は高止まりのままです。軽症者や無症状者が多いとはいえ、死者数は第6波と同じ水準です。今回の演奏会も会場は1席空けての着席で、入場は半数に制限されています。
そんな中でのコンサートの開催は、大風の接近もあって開催が危ぶまれていました。でも、当日は風は強いものの天気には恵まれました。何よりです。ただ、苦労もあったようで全員揃っての練習は前日が初めてだったという強行スケジュールでした。
第1部はこのアンサンブルの実力を推し量る定番の曲が3曲演奏されました。最初の藤掛廣幸の「山河緑照」は、1999年の岐阜で行われた「国民文化祭/邦楽の祭典」のために作曲されたもので、本来は琴や三味線などの邦楽のための作品をマンドリンアンサンブルのために編曲したものが演奏されました。こんな曲です。
2曲目の小林由直「Over the Dream」は、2001年6月24日にこの電気文化会館ザ・コンサートホールにて初演された曲で、夢の彼方にある理想を歌い上げた作品です。8分弱の作品ですが、その初演の録音が残っています。末広健児の「Beyond the Skies」は
オリジナルマンドリンのための作品3曲目は、末広健児の「Beyond the Skies」です。弦楽アンサンブルに木管のフルートが一本加わっただけのシンプルな作品です。三部形式の緩ー急ー緩で構成されており、魅力的な第1主題が心地よく耳に残ります。
変わって第2ステージではテーマだけは記載があるのですが、曲目はプログラムには載っていませんでした。コンサートの開かれた9月4日が「クラシックの日」ということでの選曲になったようです。以下の曲が演奏されました。
1.ヘルマン・ネッケ/クシコスの郵便馬車-ドイツ
2.エルガー/威風堂々-イギリス
3.ルロイ・アンターソン/シンコペーテッド・クロック-アメリカ
4.ドヴォルザーク/遠き山に陽は落ちて-チェコ
5.ラヴェル/ボレロ
6.ヨハン・シュトラウス1世/ラデツキー行進曲-オーストリア
ーアンコールー
ムソルグスキー/展覧会の絵より「キエフの大門」
まあ、一度は聴いたことがある曲が演奏されましたが、「威風堂々」などは有名なメロディのさわりの部分だけで行進曲部分は割愛されていました。まあ、練習不足という部分もあったようで、その部分もちらっと演奏されましたがやはり、アンサンブルは乱れていました。ちなみに本家のプロムスのラストナイトは今年は9月10日で、指揮者はダリア・スタセヴスカが登場します。ラハティ響の女性指揮者ですな。
ラヴェルのボレロは楽器の紹介も兼ねての演奏でした。ここではスネアドラム、シンコペーテッドクロックではウッド・ブロックとトライアングルなども追加され演出もあって実に楽しい演奏会でした。
最後の「ラデツキー行進曲」では観客席を巻き込みウィーンのニューイヤーコンサートのように手拍子で花を添えました。
また、最後のキエフの大門はスタンディング・オーベーションで演奏をたたえました。まさにステージと観客が一体となった素晴らしい演奏会でした。