過去記事の修正 84 クラシック編 | geezenstacの森

geezenstacの森

音楽に映画たまに美術、そして読書三昧のブログです

過去記事の修正 84 

クラシック編

 

 

 

 これはウィーンフィルエディションのために新たに編集された一枚です。オリジナルはクライバーの3番と8番のカップリングで発売されているもので、ここではさらにカール・ベームの第5番がカップリングされているという超お買い得盤になっています。この組み合わせではまったく傾向の違うシューベルトを聴くことができます。こうして続けて聴いてみるとベームはつくづく古いタイプの指揮者だったんだなぁということが分ります。でも、嫌いではないです。

 

 

 サヴァリッシュの交響曲第5番は以前のブログに紹介していますから、ここでは書きません。カップリングのトリプル協奏曲は初めて耳にしましたが、とても気に入りました。エラートらしいというか、洗練された録音であり演奏です。ベートーヴェンの重厚さはありませんが奥行きのあるバランスの取れたいい録音です。最近はモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団に改称したこのオーケストラを操るのは2006年に急浙したアルミン・ジョルダンです。日本での人気は今イチでしたがエラートには地味ながら素晴らしい録音を数多く残しています。

 

 

 天才チェリスト、デュ・プレがこの曲で名を成し最も得意とし、そして大事にしてきたのがこのエルガーの協奏曲です。まるでデュ・プレのために書かれたのではないかと思わせるほど、曲と一体となった激しくも美しい独奏は圧倒的で、今でもこの曲の代表的な名演となっています。デュプレは映像も含め何種類かのレコーディングを残していますが、純粋に彼女の天才性が開花しているのはやはりこのEMIへのセッション録音でしょう。

 

 

 バッハの無伴奏は、1961年12月から1962年1月にかけて行われた、BBCチューズデイ・インヴィテーション・コンサートで演奏されたものだそうです。この録音はBBCの第3放送でオンエアされ大変好評を得たということです。この時、コンサートは1番から3番までのプログラムだったのですが、残念ながら3番のテープだけが保存されなかったということで、1番と2番だけが収録されています。

 

 

 ここに収録されているモンのチェロ協奏曲は、オリジナルではなくチェンバロ協奏曲を近年の作曲家アーノルド・シェーンベクが編曲してはプロ・カザルスに献呈した作品ということです。前古典派の作曲家と近代作曲家の意外な結びつきを知ることが出来る作品なんですなぁ。ややこしいのですが、シェーンベルクはモンのチェンバロ協奏曲を2曲編曲しています。

 

 

 アーノンクールは1964年に録音していますが、このレコードは1981年録音のデジタル再録音のものです。旧盤は年代を反映してかオリジナル楽器を使っていても落ち着いた感じのオーソドックスな演奏という印象でした。こちらの方はオリジナル楽器による演奏が台頭してきた時代に満を持して録音したという印象はありますが、はてさてその違いはあまり感じられません。ドイツ・オーストリア系というとゲーベル/ムジカ・アンティカ・ケルンの演奏もあり、そちらが都会的センスに溢れたスマートで現代的演奏とすれば、アーノンクールの演奏は田舎くささを残しながらも、旧来の伝統を引きずった王道の演奏を繰り広げています。

 

 

 セルのドヴォルザークの交響曲第8番を捜していたら、ついでに見つけたのがシルヴェストリのこのレコードでした。まあCDも所有しているのですがセルの流れでレコードを優先して聴きました。今回のジャケット写真はそのコードのものです。自分でも不思議なもので、ドヴォルザークの交響曲は「新世界」よりもこの第8番「イギリス」の方をたくさん所有しています。そんなわ
けでホームページの方でも取り上げているのは好きな交響曲第2番と第8番だけです。

 

 

 

 第1楽章冒頭からシルヴェストリ節が炸裂です。こういう仰々しく始まる「シェエラザード」はまれです。この掴みだけであっという間にシルヴェストリマジックの世界に弾き込まれてしまいます。この派手な導入に対して、シェエラザート役の優しく語りかかけるようなジェラルド・ジャーヴィスのソロヴァイオリンは好対照です。ジャーヴィスと言えば晩年は日本の都響や大阪フィルでコンサートマスターを務めていましたので知っている方も多いのではないでしょうか。

 

 

 シルヴェストリの演奏を連続で取り上げています。好きな指揮者の一人です。既に故人ですから新しい録音はありませんが、爆演型の指揮者である意味ストコフスキーに共通するものを持っていたので惹かれたんでしょう。このCDも彼の演奏を集めたコレクションの中の一枚です。ルーマニア生まれの指揮者ですが、1967年にイギリスに帰化し、亡くなった時はイギリスのボーンマス交響楽団の常任指揮者を務めていましたから、イギリスと結構縁が深かったことが伺えます。

 

 

 多分国内盤は発売されたことがないのではないでしょうか。これは珍しい選曲で、ベートーヴェンが作曲した合唱を伴うオーケストラ曲、ピアノ曲を集めたCDになっています。VOXというレーベルは大手が手を出さないちょっとひねった選曲のアルバムを好んで出していましたが、これもそういうものの一枚です。

 

 

 このCDは、2004年にアメリカのRCAレーベルから発売されました。今はなくなったホノルルのタワーレコードで購入したものです。ジャケットを見てもらうと分かるように「RCA RED SEAL」のマークがあるので、これは新しい録音のホルストの「惑星」かなと思って購入したものです。ジャケットを見てもらっても分かるように演奏者の表示がありません。これは裏面も一緒です。