美をつなぐ田淵俊夫と日本画の世界 後期展示 | geezenstacの森

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美をつなぐ田淵俊夫と日本画の世界
後期展示

 


 愛知県に「緊急事態宣言」が出ると、また美術館は閉館となってしまうので、慌ててメナード美術館で開催されていん「美をつなぐ田淵俊夫と日本画の世界」の後期展へ出掛けてきました。ここは前回の緊急事態宣言の時も閉館してしまったので、なかなか行くことができませんでした。この「美をつなぐ田淵俊夫と日本画の世界」は前期と後期に分かれており、前期はこちらで取り上げています。

 

 後期展示のテーマは、

1.色を楽しむ

2.墨の表現

3.田淵敏郎と同時代の画家たち

と言うテーマで開催されています。

 

 

 まず、最近の特徴となる墨画がエントランス部に展示されています。2020年の作品で「明ける」という作品です。近年は寺社の襖絵制作を通して水墨画の新たな境地を切り開き、薬師寺では長年取り組んできた風景画の集大成ともいえる壁画を完成させていますが、その14面の壁画《仏教伝来の道と薬師寺》であり、この作品はそのうちの1面をもとにした水墨画です。

 

 第1展示室には「色を楽しむ」のテーマのもとに作品が並べられています。

 

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 田淵との色使いの特徴は群青と緑青色、そして朱色に特色があります。

 

 

 「緑の詩」1973  緑青の作品で、富士の裾野に広がる「青木ヶ原の樹海」を描いています。

 

 栄のテレビ塔からセントラルパークのある久屋大通公園の眺めです。こちらは群青色の作品です。

 

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 2003年に制作された12ヶ月のうちの6枚です。右上から「春爛漫」、「春もよい」、「秋はぜる」、「夕輝」、「収穫の頃」そして「月出る丘」となっています。ここでは朱が使われています。

 

 この展示室にはテーマ作品として、日本がの色合いわ象徴する作品が並んでいます。

 

image東山魁夷「嚝原」(ドイツ、リューネブルガー・ハイデ」

 

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 第2室は「炭の表現」のテーマです。

 

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 四曲一隻の手前が三華繚乱2005と「夕想」2006 田渕俊夫

 

 田渕俊夫には「墨一色でものの本質をとらえたい」との長年の思いがありました。60代に入り寺社などの襖絵制作を通して水墨画に挑戦し、自らの創意を加えた新たな墨の表現を確立しています。

 

 

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 ここでは田渕と同時代に活躍した画家たちの作品、片岡球子 吉田善彦 加山又造 平山郁夫 松村公嗣が鑑賞できます。

 

 

 愛知芸術大学学長を務めた松村公嗣氏の「うす春、秋彩、ゆき牡丹」1984

 

片岡球子「面構十三人衆内日蓮上人 1978

 

 

田渕俊夫「早春」1977

 

 こちらも題材は青木ヶ原の樹海です。

 

平山郁夫「紫宮観望」 1976