糠平温泉地区の正式地名は、2009年から「ぬかびら源泉郷」となっているそうです。
50℃~60℃と湯音がやや高い為に多少加水している施設もありますが、温泉を循環している宿はないとの事で、源泉掛け流しを楽しめる温泉地となっています。
温泉街に入って、まずは「ひがし大雪自然館」(河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷48−2)というネイチャーセンターに行って、情報を収集しました。
ここでは特に写真を撮らなかったのですが、こういうステッカーを貰いましたよ。
イワナ?ヤマメ?でしょうか・・・
この土地柄ならば、天然でたくさん捕れそうですね。
次に糠平湖と糠平ダムを見に行きます。
糠平湖展望台に到着したのは14:30頃。
糠平湖は1956年の糠平ダムの竣工と共に誕生したダム湖(人造湖)で、ダム湖としては道内で「朱鞠内湖」「シューパロ湖」に次いで3番目の広さ(湛水面積)となります。
展望台広場の山側の隅にはダム工事で殉職された方々の慰霊碑がありましたので、静かに手を合わせました。
それにしても・・・
「糠平ダム」と検索すれば、その後に予測変換で「人柱」という文字が出てきます。
その幾つかを見てみたところ、歴史的知識の無知によるものが多かったですね。
大抵は個人のサイトで、「~らしい」という又聞きの内容でしたが、このダムの建設で「人柱が立てられた」とか、「朝鮮人の強制労働があった」など・・・
断言しますが、少なくともこのダム建設で「人柱」とか、「朝鮮人強制労働」とかは考えられません。
昭和30年前後の建設で、もし「人柱」などという事があれば、必ず発覚します。
また「朝鮮人強制労働」(言葉の定義の是非はここでは置いておきます)など、戦後十年も経っている時期の工事にどこからそんな話が出てくるのでしょうか(ダム工事の労働者の中に在日朝鮮人がいた可能性までは否定しませんよ)?
呆れた事に、何もかもがごちゃ混ぜになっています。
悪気のない若年層の人々の文章だと思いますが、我が国の戦後教育の歪さが現れてしまった結果だと思いますね。
もっとも、この地の心霊現象とされるものは糠平ダムだけではなく、アイヌの時代に遡ったり、あるいは戦前の士幌線建設時の犠牲者の思いも集まっているのかもしれません。士幌線建設時の事は梅之助には分からないです。
さて、展望広場からは糠平ダムを間近で見る事も出来ます。
このダムは水力発電用なんですね。
管理者は北海道電力ではなく、電源開発(J-POWER)です。
日本には一般的に知られる東京電力や関西電力、東北電力などの地域電力会社の他に、こういった電力会社が存在します。梅之助は若い頃に重電プラントの仕事をしていたので多少は知っていたのですが、この電源開発(でんぱつ)は東北電力並みの発電能力を持っているとの事。
広場から天端通路へは「車両通行止め」となっていたので、歩いて入ります。通路奥に向かって写真をパチリ。
糠平ダムの型式は「重力式コンクリートダム」で、堤高76m、堤頂長が293mというスケール。ダム湖である糠平湖の総貯水容量は19390万m3で、今のところ全国第22位に相当します。
展望台を出て、外からダム堤体を撮影。
何だかダムマニアになりつつあるなぁ。
湖とダムの撮影を終えたので、さあ、温泉に入りに行きますか。
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