ZRX400
1995年?
不動だったGSX-R750修理の記事を読んでくださったお客さまからのご依頼。
フレーム番号・エンジン番号からすると、初期モデルでしょうか。
動く状態にして、車検(予備検)をとります。
恒例のキャブレターオーバーホール
キャブ車、とくに不動車の場合は、必須作業と言っていいでしょう。ジェット類を取り外して、洗浄です。
(詳細は当店のホームページに掲載しているので割愛します)
ガソリンタンクは錆除去&コーティング。バッテリーを充電して、エンジン始動を試みます。
が、
エンジンはかかるものの、低回転域が安定しません。アクセルを開けてエンジンを回し続けないと、エンストしてしまいます。
キャブで調整を試みましたがまったく変化せず。こうなると、点火系が疑わしい。
シート下
左(前側)がジャンクションボックスで、右(後ろ側)がイグナイターです。
「ジャンクションボックス」とは、ヒューズボックスのことです。ヒューズボックスで統一したほうがわかりやすいですね。
赤や緑のものがヒューズです
ウィンカーが正常に点かないため、リレーをチェックすると、リレーが壊れていました。
ヒューズは何のためにある?
たとえば自宅で、同時に電気を使いすぎるとブレーカーが落ちますね。ブレーカーが落ちることによって、電化製品や、電線などを過度な熱から保護しています。
バイクのヒューズもブレーカーと似ています。
必要以上の電気が流れると、回路が故障してしまうのはバイクも同じです。
もし、ヒューズが存在しない場合、いきなり電気回路が故障します。お財布的にも厳しいですね。ヒューズはそれを防ぐために、身代わりになってくれているわけです。
ただ、ブレーカーとちがって、ヒューズは一度壊れると交換が必要です。
イグナイター(点火装置)
低回転域が安定しない原因は、イグナイターでした。
というのも、一時的に低回転域が安定するようになって喜んだのもつかの間、数十秒後にもう一度、エンジンを始動すると、何の反応もしなくなりました。
完全にイグナイターが故障したようです。
当店在庫のイグナイターと交換して、復活。正常にアイドリングするようになりました。
車検(予備検)も無事、完了です。
※車検はメーカー不問です。DUCATI、トライアンフ、BMW、アプリリアなど外車も国産車と同じ料金で承ります。
「どのバイクショップに連絡しても全部、断られました」
とお客さま。6年ぶりの復活に喜んでおられました。
こちらの記事でお伝えしているとおり、キャブ車というだけで断るショップが増えていると聞きます。ましてや、長期不動車だと、なおさらです。
ぜひ、大事に乗っていただきたいものです。
有限会社ガレージ湘南
https://garage-shonan.wixsite.com/info/column
長期不動車 修理シリーズ
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